屋根リフォームをすることで住まいの印象を大きく変えることができます。リフォームに使う屋根材にはざまざまな種類があります。その中でもカラーベストは比較的安価で、リフォーム費用を抑えたいときにも最適です。
この記事では、カラーベスト屋根の特徴や費用相場を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
カラーベストってどんな屋根材?
カラーベストとは、外壁材や屋根材、雨どいなどをトータルで開発・販売するケイミュー株式会社のスレート屋根材の商品名です。ケイミュー株式会社では、他にもコロニアルクァッドやコロニアルグラッサ、リコロニーなどの屋根材を開発・販売しています。
カラーベストは陶器製の瓦と比べると重量は半分ほどと軽く、また、釘で固定するため台風などの強風にも強い点も特徴です。そもそもスレートとはセメントに繊維を混ぜて強度を高めた素材のため、セメント瓦と比べて長寿命で耐久性に優れています。
なお、屋根は基本的には野地板、防水シート(ルーフィングシート)、屋根材の3層構造です。カラーベストも同様に仕上げますが、ケイミュー株式会社では通期下地屋根構法という独自の構法を推奨しているため、取り扱い実績のある業者に依頼するようにしましょう。
カラーベストのメリット
カラーベストには次のメリットがあります。
- デザインの種類が豊富
- 軽く負担が少ない
- 価格を抑えられる
それぞれについて解説します。
デザインの種類が豊富
カラーベストには天然石調のものや洋風、和風に合うものなど、デザインが豊富にあります。また、カラーバリエーションも豊富で、理想のお家に仕上げることが可能です。
軽く負担が少ない
カラーベストは陶器瓦と比べると約半分の重量と軽量です。そのため施工がしやすく工事期間を短縮でき、業者に依頼する場合も施工費用が安価になる傾向があります。また、住宅にかける負担も少なく、高い耐震性を期待できる点もメリットです。
価格を抑えられる
工期が短く施工費用を抑えられるカラーベストですが、そもそもスレートは屋根材そのものの価格も安価です。屋根材別の価格比較表をご覧ください。
屋根材 | 1㎡あたりの価格相場(工事費含まず) |
スレート | 4,500~8,000円 |
ガルバリウム鋼板 | 6,000~9,000円 |
金属屋根(トタン) | 5,000~6,000円 |
陶器瓦 | 9,000~12,000円 |
カラーベストのデメリット
カラーベストには注意したいデメリットもいくつかあります。
- 定期的にメンテナンスや塗装が必要
- 凍害に弱い
それぞれ何に注意すべきか見ていきましょう。
定期的にメンテナンスや塗装が必要
セメントの劣化の原因となるコケやカビの付着を防ぐためにも、定期的なメンテナンスや塗装が必要です。また、カラーベスト自体は防水性が高いわけではないため、防水機能のある塗料を定期的に塗布することで、雨漏りなどから住宅を守ることができます。立地や環境にもよりますが、10年に一度は塗り直すようにしましょう。
凍害に弱い
カラーベストは水分を吸収しやすく、気温の低下で吸収した水分が凍結と融解を繰り返すと、素材そのものが膨張して割れやすくなることがあります。特に寒い地域でカラーベストを使用するときは、防水機能の高い塗料を塗布するなどの工夫が必要になるでしょう。
カラーベストの施工・修理方法
リフォーム時のカラーベストの施工方法には、葺き替えと重ね葺きの2つの種類があります。また、劣化や損傷が深刻ではないときは、塗装だけで修理することも可能です。それぞれの方法について見ていきましょう。
葺き替え工事
葺き替え工事とは、古い屋根材を取り除いて新たにカラーベストを葺く方法です。屋根材の下地の防水シートや野地板の状態も確認・補修でき、トラブルを未然に防げるというメリットがあります。
ただし、取り除く作業がある分、重ね葺きと比べると工事期間が長引く点に注意が必要です。また、取り除いた屋根材にアスベストが含まれている場合は、廃棄費用が高額になることがあります。
重ね葺き工事
重ね葺き工事とは、古い屋根材の上から新しいカラーベストを葺く方法です。カバー工法とも呼ばれます。
古い屋根材の撤去作業がないため、工期が短く費用も葺き替え工事よりは短期間になることが一般的です。しかし、下地の状態を確認できないため、問題を早期発見できない恐れがあります。重ね葺きが可能かどうか、事前に業者に相談しておきましょう。
塗装
屋根材に大きな問題が見られないときは、屋根塗装をすることも一つの方法です。紫外線防止や防汚効果などの適切な機能のある塗料を選べば、より屋根材を長持ちさせることができます。また、外壁塗装とまとめて依頼すれば、別々に依頼するよりも足場工事代を浮かせることも可能です。
カラーベストの費用相場
カラーベストの工事費用相場は以下のとおりです。なお、補修の有無や廃棄物の種類によって費用が大きく異なる点に注意しましょう。
工事の種類 | 費用相場(建坪30坪程度の住宅) |
葺き替え工事 | 60~200万円 |
重ね葺き工事 | 80~120万円 |
塗装 | 40~80万円 |
業者の選び方のポイント
安心できる屋根工事の業者を選ぶときは、次のポイントに注意しましょう。
- 見積もりを取る
- アフターフォローを確認する
- 信頼できる業者に依頼する
それぞれの注意点について解説します。
見積もりを取る
いくつかの業者から見積もりを取ると、おおよその相場をつかめます。悪徳業者に依頼しないためにも複数の業者から見積もりを取り、各業者の提案内容を比較してみましょう。
アフターフォローを確認する
施工後に不具合が生じる可能性があります。契約する前にアフターフォローや保証内容を確認しておきましょう。
信頼できる業者に依頼する
信頼できる業者に依頼するためにも、実績についてホームページなどから調べておきましょう。また、担当者とのやりとりを注意深く覚えておくことでも、信頼できるかどうか判断できます。
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