和室のリフォームで畳を張り替えるとき、せっかくならおしゃれな畳にしたいと考える方も多いのではないでしょうか。
近年は和紙畳や琉球畳などデザイン性が高い畳もあり、和室を畳でおしゃれな雰囲気に変えることができます。本記事では、畳の張り替えの種類や、おしゃれな畳にするポイントを紹介します。
畳の張替えの種類と交換の目安
和室の畳を張り替える場合、「裏返し」「表替え」「新調」という3つの種類があります。
畳替えの種類 | 工事時期の目安 |
裏返し | 2〜5年程度 |
表替え | 4〜8年程度 |
新調 | 10〜15年程度 |
裏返し
裏返しとは、畳の表面に色あせや傷みなどが生じてきたとき、畳を裏返して使う方法です。畳表の痛みが軽度で、まだ使える場合に選択すると良いでしょう。
表面のゴザにあたる畳表(たたみおもて)は両面使用できるため、裏返すことで綺麗な状態で使用することができます。
裏返しの目安は畳を使用してから2〜5年程度です。裏返しにより、同じ畳を合計で5〜6年程度使用できるため、交換のコストを抑えることが可能です。
特徴:
- 畳表の傷みが比較的少ない場合に適している
- コストが最も低く、短期間の工事で済む
表替え
表替えとは、畳の表面だけを張り替える方法です。畳は畳表とその下にある芯の部分にあたる畳床(たたみどこ)、側面に縫いつけてある畳縁(たたみべり)で構成されています。表替えは、そのうちの畳表と畳緑だけを交換する施工です。
コストを抑えながら、新品同様の仕上がりになります。交換の目安は、畳を使用してから4〜8年程度経過した畳や、一度裏返しを行ってから5年程度経過した場合に行います。
特徴:
- 畳床(芯の部分)はそのまま使う
- 畳表の傷みがあっても、畳床はまだしっかりしている場合に適している
新調
新調とは、畳表と畳床、畳緑をすべて入れ替えることです。
畳を敷いてから10〜15年程度が新調のタイミングですが、十分な手入れをしていれば20年程度まで長持ちすることもあります。
特徴:
- 全てが新品になるため、美しさと耐久性が向上する
- 畳全体が劣化している場合や、長期間使用している場合に適している
- コストが最も高く、工事時間は長い
おしゃれな畳の種類
近年は、昔ながらのイ草の畳に加え、和紙畳や琉球畳といったおしゃれな畳が登場して人気を呼んでいます。デザイン性が高いため、和モダンな和室を演出できます。
和紙畳
和紙畳とは、従来の畳に使われているイ草ではなく、天然の和紙で作られた畳です。カラー畳とも呼ばれます。
和紙をこよりのように巻いた和紙を、イ草と同じように編みこんで作ります。カビやダニの発生を抑え、色あせもしにくいなど、イ草の畳のデメリットな点を解消しているのが特徴です。
【メリット】
- 防汚加工・はっ水機能で日々のお手入れが簡単
- 耐久性が高い
- カラーバリエーションが豊富
汚れにくく耐久性が高いため、従来の畳のようにメンテナンスや交換の手間がかかりません。豊富なカラーバリエーションから選べるため、洋風でおしゃれな和室にしたい方におすすめです。
【デメリット】
- 調湿効果がない
- 手触りが硬め
- イ草に比べると価格が高い
和紙畳は従来の畳とは素材がまったく異なるため、調湿効果などイ草の持つメリットはありません。イ草の香りを楽しめないのもデメリットといえるでしょう。また、イ草の畳に比べると手触りは硬めです。
琉球畳
琉球畳とは、もともと琉球表(りゅうきゅうおもて)を使用した、縁無し半畳サイズの畳のことです。
琉球表とは、大分県で栽培される七島イ草(しっとういぐさ)を原料とした畳表を指します。現在は生産者が少なく、希少価値が高く価格も高めです。そのため「琉球畳」と呼ばれている畳の多くは本来の琉球表ではなく、イ草や和紙、化学素材などが使われています。
【メリット】
- 耐久性が高い
- 部屋が広く見える
- モダンな雰囲気を演出できる
七島イ草を使用した本来の琉球畳は、一般的な畳に比べて耐久性が高いという点がメリットです。ただし、ほかの素材の場合耐久性には幅があります。
琉球畳には縁がないため、空間が広く感じられるというメリットもあります。また、縁のない正方形のサイズはデザイン性が高く、和風にもモダンなイメージにもアレンジしやすいのが特徴です。
【デメリット】
- 費用がかかる
- 畳の角が劣化しやすい
国産の七島イ草で作られた琉球畳は価格が高い傾向にあります。琉球畳の製作には特別な技術が必要であることも、価格が高くなる理由のひとつです。
また、琉球畳は半畳サイズですが、1畳サイズの一般的な畳より値段が半額になるわけではありません。そのため、1畳サイズと比較して1部屋の施工にかかる費用は倍近くになることもあります。
さらに、縁がない琉球畳は畳の角が痛みやすいというデメリットもあります。
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畳の張り替えにいくらかかる?
畳の張り替えにかかる施工費の相場について、一般的な畳と和紙畳、琉球畳の比較をみてみましょう。
畳の種類 | 費用相場(1畳あたり) |
一般的な畳 | ・裏返し:約4,000円 ・表替え:約5,000〜2万円 ・新調:約1万〜3万5,000円 |
和紙畳 | ・裏返し:約2,000〜5,000円 ・表替え:約5,000〜1万2,000円 ・新調:約1万1,000〜2万5,000円 |
琉球畳(半畳) | ・裏返し:約1,200〜4,000円 ・表替え:約3,000〜1万8,000円 ・新調:約1万3,000〜2万5,000円 |
費用相場は、畳の品質や依頼する業者・畳店によって異なります。価格を安く抑えるためには、複数社に見積りを依頼して比較検討してみるとよいでしょう。
和室をおしゃれにするコツ
和室をおしゃれでスタイリッシュな部屋にするためには、畳の種類を変えるほかに、壁紙やインテリアを工夫するとよいでしょう。
ここでは、和室をおしゃれにするコツを紹介します。
壁紙と畳の色合いを意識する
和室をおしゃれに演出するには、壁紙の色にも気を使うことが大切です。リビングと合わせれば全体に統一感が生まれ、シンプルでスッキリした印象になります。グレーやネイビーなど暗めのトーンであれば、和室特有の落ち着いてモダンな雰囲気にできるでしょう。
壁全体は無難な色でまとめ、一部に色柄の違うアクセントクロスを張れば、個性的でおしゃれな雰囲気を演出できます。
張り替えでは和紙畳や琉球畳を選んで自分好みのカラーにすれば、色合いが調和する壁紙とコーディネートすることもできるでしょう。
高級感のある照明を選ぶ
和室は照明によって印象が変わります。昔ながらの古びた照明では、寂れた雰囲気が出てしまうでしょう。近年は、さまざまな素材・デザインの照明があり、高品質で高級感のある照明を選ぶことで、和モダンでおしゃれな和室にできます。
和室には、和紙や布、竹などを使った照明が似合います。畳に直接座ったり横になったりできる和室は、置き型の照明(スタンドライト)も人気です。和室らしい雰囲気を味わえるでしょう。
光源を隠して天井や壁に光をあてる間接照明もおすすめです。光と影の演出で、スタイリッシュな和室を演出できます。
小物やインテリアにこだわる
こだわりの小物やインテリアを置くことで、おしゃれな和室に演出できます。木の素材など、あえて昔ながらの和風の家具や小物に統一すれば、懐かしい雰囲気のおしゃれな空間になるでしょう。
小物は和紙やちりめん布などを素材にした和風のアイテムを選べば、手軽に和のおしゃれな雰囲気を演出できます。
また、和室には、正月飾りやひな人形など季節のアイテムがよく合います。季節感を出すことで、生活の変化を楽しむことができるでしょう。
あえてベッドやソファーを置いてみる
布団や和のテーブルではなく、あえてベッドやソファーなど洋風のテイストを加えることでおしゃれな和モダンの部屋になります。
障子や畳の和室は、木や籐など自然素材のベッドやソファと相性が良く、違和感なく配置できるでしょう。
デザインや取り入れ方によってはバランスが悪くなるため、落ち着いた色合いでシンプルなデザインのものなど、和室に合うものを選ぶようにしてください。
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本記事ではおしゃれな畳に張替える費用やポイントを解説しました。予算内で理想の和室となるよう、専門知識のある業者に相談することがおすすめです。
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