室内の中でも広い面積を占める壁紙は、部屋の印象を左右するアイテムです。古くなった壁紙を張り替えるだけで、住宅全体の印象をリフレッシュすることも可能です。しかし、壁紙の張り替えはどう進めれば良いのか、何を準備すれば良いのかと不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、壁紙の張り替えについて知りたい方に向けて、必要な情報を詳しく紹介しています。DIYで張り替える手順や業者に依頼したときの費用相場、単価を抑えるコツも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
株式会社R&R.co
壁紙を張り替えるとは
壁紙の色褪せや変色、剥がれ、劣化が気になったときは、壁紙を張り替えるタイミングです。壁紙の材質やお手入れ状況、室内で喫煙しているかどうかによっても異なりますが、一般的に10年前後で寿命を迎えるとされています。壁紙を張り替えるメリットやデメリットについて見ていきましょう。
メリット
壁紙を張り替えるだけで、室内のイメージを簡単に変えることができます。壁を塗り替える作業と比べると、短時間で済むだけでなく、費用も比較的安価です。
デメリット
耐水性が低い壁紙であれば、壁が濡れると下地のボードにまで水気が染み込み、カビの原因になることがあります。また、壁紙が新しくなることでエアコンや家具の古さが悪目立ちする可能性もあります。
壁紙にはどんなものがあるのか
壁紙は種類が多いため、なかなか一つに絞り込めないという方もいるでしょう。次の要素に注目すると、理想の壁紙を見つけやすくなります。
- 素材
- 種類
- 色・デザイン
- 機能
それぞれの要素について解説します。
素材
壁紙の主な素材としては次のものが挙げられます。
- 塩化ビニル樹脂
- 紙
- プラスチック
- 無機質
- 繊維
- その他
塩化ビニル樹脂は壁紙の中でも大きな割合を占めます。価格が低く、耐久性と耐水性に優れる素材です。ぬくもりのある自然な風合いを目指すなら、和紙などの紙が適しています。
一方、傷の付きにくさを重視するのであれば、プラスチックがおすすめです。 漆喰や珪藻土などの無機質の壁紙は、質感が個性的で高級感のある仕上がりを期待できます。
また植物繊維や化学繊維などの繊維製の壁紙は、耐水性が高く、濡れても破れにくい点が特徴です。その他にも、いくつかの素材が混ざった合成紙でできた壁紙もあります。
種類
壁紙には、裏に生のりがついたものやシールタイプになっているもの、何もついていないものがあります。シールタイプになっているものは既存の壁紙の上からも張れるので、DIYしやすい種類です。
一方、裏に何もついていないものは壁にのりを塗布する作業が必要なため、手間がかかる傾向にあります。
色・デザイン
壁紙にはさまざまな色やデザインがあります。例えば、無地の白だけに注目しても、青みがかった白からアイボリーに近い白までさまざまな色があります。
また、無地といっても地模様が入っている壁紙も多いので注意しましょう。木目調やレンガ調、塗り壁調などのさまざまなニュアンスがあります。
機能
壁紙にプラスアルファを求める方は、機能にも注目してみましょう。例えば、抗菌や消臭、防汚、表面強化などの機能を持つ壁紙もあります。
賃貸でも張り替えはできるの?
賃貸物件では、退居するときに借りたときの状態に戻すこと(原状回復)が求められます。張り替えをするときは、原状回復できるかどうかに注目して壁紙を選ぶようにしましょう。
例えば、元の壁紙に傷をつけずに剥がせる特殊なシールタイプの壁紙もあります。シール式の壁紙はDIYしやすいので、模様替えをしたいときは検討してみましょう。
壁紙の張り替えをDIYする方法
DIYで壁紙の張り替えをするなら、既存の壁紙の上にシールタイプの壁紙を張る方法がおすすめです。作業工程が少ないため、比較的簡単に作業を終えることができます。
必要な道具
壁紙を張るときには、以下の道具が必要です。
- メジャー
- カッターナイフ
- 刷毛、ローラー
- 竹ヘラ、地ベラ
裏にのりやシールがついていない壁紙のときは、次の道具も揃えておきましょう。
- のり
- のり塗布用のバケツ
- のり用刷毛、ローラー
- 養生シート、養生テープ
- スポンジ(はみ出たのりを拭き取る)
既存の壁紙を剥がしてから新しい壁紙を張る場合は、以下の道具も必要です。
- パテ(壁面の凹凸を埋める素材)
- パテ用のヘラ
- サンドペーパー(壁面の凹凸を平らにする)
DIYを始める前に必要な道具をすべて揃えておきましょう。
下地処理
既存の壁紙を剥がす場合は、下地処理が必要です。カッターで壁紙に切り込みを入れて剥がし、パテで凹凸を埋めましょう。ヘラで余分なパテを取り除いてから乾くのを待ち、サンドペーパーで平らにします。
壁紙をカットする
壁のサイズをメジャーで測り、上下にややゆとりを持たせて壁紙をカットします。柄のある壁紙を張るときは、柄がつながるように注意しましょう。
壁紙にのりを塗る(必要な場合)
裏に生のりやシールがついていない場合は、ローラーや刷毛を使って壁紙にのりを塗ります。不織布の壁紙は、直接壁にのりを塗ります。
壁紙を張る
壁紙を壁に張っていきます。壁紙と壁紙の継ぎ目は少し重なるように張り、後で重なった部分を切り落とすと美しく仕上がります。
端をカットする
壁紙の上からローラーで押さえつけ、はみ出た部分や重なりの部分をカットします。継ぎ目の上からもローラーをかけると、継ぎ目が目立ちにくくなります。
はみ出たのりを拭く(必要な場合)
のりがはみ出た場合は、スポンジで拭き取ります。乾燥する前に拭き取ると、跡が残りにくくきれいに仕上がります。
自分では難しいと感じたら
壁紙の張り替えはDIYが可能ですが、凹凸ができたり、柄がずれてしまったりする可能性もあります。失敗を避けるためにも、業者に依頼するほうが良いでしょう。業者に壁紙の張り替えを依頼した場合の費用相場を解説します。
壁紙張り替えを業者に頼んだ際の費用相場
壁紙のグレードにもよりますが、標準的な壁紙に張り替える場合で1㎡あたり800~1,500円かかります。
なお、壁紙の幅は90cmのものが多いため、1mあたりで金額が記載されているときは0.9㎡あたりの単価となる点に注意しましょう。
場所別費用
場所別の費用相場は以下のとおりです。
- キッチン:4~7万円
- 洗面所:4~6万円
- トイレ:3~6万円
- 廊下:2~6万円
標準的な広さよりも広いときや、高いグレードの壁紙を選ぶときは、さらに高額になることがあります。
壁紙張り替えの単価を抑えるコツ
同じ壁紙を選んだときでも、業者によって張り替えの単価が異なることがあります。また、古い壁紙の処分費用や養生費用なども異なります。複数の業者から見積もりをとり、比較してから選ぶようにしましょう。
ゼヒトモで壁紙・クロスリフォームのプロを探す
壁紙を張り替えると、空間全体が美しくなり、手軽に印象を良くすることができます。除湿や消臭などの機能性壁紙を選べば、より快適な空間に仕上げることができるでしょう。より美しい仕上がりを求めるなら、壁紙の張り替えを専門とする業者に依頼することがおすすめです。
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監修したプロのコメント
壁紙には様々な種類がありますが、貼りにくい壁紙もあります。その場合職人さんでも貼り替えは容易ではないので、失敗したくない方はDIYは避けた方がいいかもしれません。
クロスの種類によって、以下のような注意点があります。
1.薄いクロス→下地を拾ってしまいやすいので、仕上がりが悪い。
2.斜めの幾何学の繰り返しパターン→ノリを塗ると紙が伸びますが、乾くと縮む。繰り返しの模様の中でも斜めの幾何学柄は、後々柄のズレが出やすい。
3.珪藻土や防汚クロス→表面が固いので折皺が付きやすい。
また、アクセントクロスはとても人気ですが、全体のクロスとの調和も大切です。白やグレーはどんな色とも合わせやすいですが、茶色や黄色のクロスに、アイボリーの壁紙を合わせた場合などは全体的に野暮ったい印象になることがあります。
分からないことがあれば、プロの方に相談するようにしましょう。
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