網入りガラスは、割れにくいと考えている人が多いのではないでしょうか?しかし、通常のガラスと同じように、強い衝撃が加わると割れることもあります。
賃貸物件で網入りガラスが割れてしまった場合は、どのように対処すべきなのかあまり知られていません。 今回は、網入りガラスが割れてしまった場合の対処の仕方・割れてしまう原因・修理費用・予防策を解説します。
高伸プランニング株式会社
網入りガラスとは
網入りガラスとは、金網が入ったガラスです。金網はおもに菱形ワイヤー、クロスワイヤー、プロテックスという3つの種類があります。
またガラスも表面に凹凸があり、中が見えないようになっている霞(かすみ)と、表面がなめらかで透明な磨(みがき)という2つの種類があります。
網入りガラスはどんな時に使う?
網入りガラスは、「比較的高価」「割れやすい」「意匠上好ましくない」など、デメリットが多いのが実情です。しかし、法定防火区画で義務付けられているため、使用しなくてはならない場合も多くあります。
ガラスが割れても破片が飛散しにくいなどの効果はありますが、JIS規定はない限定的なものなので理解して取り入れることが大切です。
網入りガラスが割れる原因:熱割れ
網入りガラスが割れる原因のひとつが、熱割れです。網入りガラスにはガラスよりも熱くなりやすい金属が入っているため、熱割れという現象が起こることがあります。一般的にガラスよりも金属のほうが熱膨張率が高いため、熱割れが起こるのです。
特に、日当たりのいい天窓は注意が必要でしょう。樹木や高い建物などの、周囲にさえぎるものがない場合には長時間直射日光を浴び続けることで、熱割れが起こりやすい環境になります。
熱割れを防ぐためには、熱に強いガラスを選ぶことが必要です。値段の安さだけに注目するのではなくて、機能面も考えて選ぶようにしましょう。
網入りガラスが割れたときの対処法
網入りガラスが割れたときには、すみやかに対処する必要があります。持ち家と賃貸物件とでは対応の仕方が異なるため、注意が必要です。 ここでは、持ち家の対処方法を説明します。
ガラスの割れ方がさほど激しくなくて、ひびが入った程度の場合は、とりあえず応急処置をしましょう。具体的には、ガラス用の補修テープや養生テープ、布テープなどを外側と内側から貼ります。
テープを貼ることで、さらに大きな割れにつながることを防げるでしょう。ただし、これはあくまでも応急処置です。そのまま放置すると、ひびが大きくなる原因になります。防犯上も問題があるため、早急にガラスを交換しましょう。
賃貸物件に住んでいる場合
賃貸物件に住んでいて網入りガラスが割れてしまった場合は、管理会社かオーナーに連絡するようにしましょう。熱割れのような経年劣化が原因ならば、ガラス交換はオーナー側の負担になるからです。現状確認のため、スマホで撮影しておくことをおすすめします。
放置して損傷が激しくなると、借主側の責任を問われる場合もあるので、注意しなければなりません。早急に管理会社かオーナーに報告し、原因をはっきりさせて、ガラスを交換してもらいましょう。
ガラスの交換費用
網入りガラスの交換費用は、ガラスの種類や大きさによって異なります。交換ガラスのおおよその値段の目安は以下の表を参考にしてください。
網入りガラスの種類 | 90×90cm | 90×180cm |
一般的な網入りガラス | 15,000~20,000円 | 20,000~30,000円 |
網入り型板ガラス | 10,000~20,000円 | 15,000~25,000円 |
網入りペアガラス | 25,000~40,000円 | 40,000~55,000円 |
網入り型板ガラスは中が見えづらい半透明になっており、普通の網入りガラスよりも値段は安い傾向があります。網入りペアガラスは、2枚のガラスが合わさった構造のため断熱性が高く、値段もやや高めです。
火災保険が使える場合もある
網入りガラスの割れた原因が台風や豪雨などの自然災害であるならば、火災保険が使える場合があります。保険が使えるかどうかは、ガラスの割れた原因や被害状況によって異なるでしょう。
まずは、加入している火災保険の適用条件の確認が必要です。適用される場合は、保険会社に申請することによって、修理費用を補うことができます。条件によっては、修理費用をゼロに抑えられることも可能です。
網入りガラスの熱割れを予防する方法
網入りガラスが熱割れしてしまう前に、予防することをおすすめします。割れてしまうと、早急に補修をする必要があり、ガラス交換の費用もかかってしまうためです。
予防対策として考えられるのは、以下の5つです。
- 耐熱強化ガラスに交換する
- ガラスにフィルム・シールを貼る場合は、フィルム施工のプロに相談する
- 冷暖房の風がガラスに当たらないように工夫する
- 窓ガラスの近くに物を置かない
- 日当たりがいい場所の窓ガラスには色の濃いカーテンを選ばない
それぞれくわしく解説します。
耐熱強化ガラスに交換する
網入りガラスの熱割れを防ぐためには、ワイヤーの入っていない耐熱強化ガラスに交換する方法が手っ取り早いといえるでしょう。熱割れの原因となる金属が入っていないため、強度が増します。
値段は網入りガラスよりも高めになってしまいますが、安心感を得ることができ、長期的に品質を維持することも期待できます。
ガラスにフィルム・シールを貼る時はプロに相談する
紫外線を減らす効果や熱をさえぎる効果を期待できるのがフィルムやシールです。しかし、フィルムやシールを貼ると、貼っていない部分との温度差が生じるため、熱割れするリスクがあります。
中でも網入りガラスは熱割れのリスクが高いものなので、フィルムを貼る場合は必ずプロの事業者に相談しましょう。
プロのフィルム施工業者はフィルムの光学特性値と窓の方位、面積、ガラスの設置方法、影形状などを係数化した特殊な計算方法を用いて施工可否を判断します。
冷暖房の風がガラスに当たらないようにする
冷暖房の温風や冷風が窓ガラスに直接当たると、温度差が生じてしまい、熱割れの原因になってしまいます。冷暖房の風が当たらないように風向きを変える、間にさえぎるものを置くなど、工夫する必要があるでしょう。
また、家の中だけでなく、家の外も注意しなければなりません。冷暖房の室外機を、窓ガラスに近づけすぎないようにして設置しましょう。
窓ガラスの近くに物を置かない
窓ガラスの近くに物を置かないことも、ガラスの熱割れ予防に有効です。背の高いものを置いたり、物を高く積んだりした場合には窓ガラスに影が落ちる面積が広くなり、温度差が生じてしまいます。
また、物があると風通しが悪くなり、熱が逃げにくくなるでしょう。高温や温度差のある環境は熱割れの原因となるため、注意しなければなりません。
日当たりがいい場所のガラスには色の濃いカーテンを選ばない
日当たりのいい場所の窓ガラスには、色の濃いカーテンを選ばないようにしましょう。色の濃いカーテンは光を吸収しやすいため、熱くなりやすく、ガラスを膨張させる原因になってしまう可能性があるからです。
窓ガラスとカーテンとの間の距離をとって風通しを良くする、白いカーテンに変えるなど、工夫するといいでしょう。
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