瞑想を生活の中に取り入れる人が増えています。瞑想にもいろいろな種類や方法があり、ヨガでの瞑想もその中の一つです。瞑想は英語でmeditationといいますが、そのままカタカナ読みした「メディテーション」という言葉を聞いたことがありますか。要するに瞑想です。
今回は、瞑想のこと、ヨガの瞑想の特徴ややり方、ヨガの瞑想アイテムとして有効な音楽についてご紹介します。また、確かな瞑想の方法を学ぶことのできる都内と大阪にある教室もご紹介します。
瞑想とは?
瞑想とは、心を静めて思考を停止させ「無」の状態に持っていくことです。世の中には多くの種類と手法が伝えられています。日本に昔から伝わる座禅や、現代に広まりを見せているマインドフルネスでも瞑想の一つと言えるでしょう。
それぞれの目的や効果、瞑想に取り組む時間の長さもさまざまです。正しいやり方で行わないと効果が出ないというだけでなく、心身に危険となるような良くない症状も出てくるという声もあるようです。
ヨガの瞑想とは?
ヨガも瞑想と密接な関係にあるのは、多くの人がご存じですよね。ヨガは、呼吸とポーズと瞑想することに意識を向けて行っていくものですが、いつの時も別々で行うわけではありません。瞑想というと静かに座って行うものというイメージがありますが、ヨガではポーズをとっている間にも瞑想状態を経験します。呼吸は、静かな瞑想を行う時もアクティブなポーズをとっているときにも欠かせないものです。
修行や悟りのようなイメージを抱いている人も多いかもしれませんが、ヨガで瞑想状態を目指すのは、心を落ち着け、感情を整理したり開放したりして、リラックスの状態を得ることです。
流派によって異なりますが、通常のヨガのクラスでは、ポーズで体を動かした最後に「静」の時間として、心身のバランス感覚を得るために取り入れられることが多いようです。
ヨガの瞑想の効果2つ
1.ストレスの緩和
ストレスのもとになっているネガティブな感情も、思考が整理されリセットできることでポジティブに感じる力を促していくことができます。今あるストレスを取り除き、ストレスを受けにくい安定し安定した精神状態を保つことができるようになるといわれています。
2.リラクゼーション
情報を遮断し、今の呼吸や身体の状態を観察していくのがヨガの瞑想です。過去や未来のことを考えて過ごす私たちは、叶わなかったこと、まだ手に入れていないものにいつも意識を向けてしまいがちです。今の瞑想をしている状態だけに意識を向けることで、過去や未来から解放される時間を作り出します。これが、心身をリラクゼーションに導く効果に繋がるのです。
3.集中力の向上
普段は、意識的にも無意識的にもあらゆる感覚を幅広く使っています。一つのことへの集中を妨げる要素は私たちの周りに溢れています。目を閉じ、自分の呼吸に意識を向け、身体の感覚や変化を繊細に見つめ、その意識を保っていくのがヨガの瞑想です。絞り込まれた意識は、集中力を強化していくといわれています。
ヨガの瞑想のやり方
必要なもの
瞑想は、本来は、身体一つあれば何もいりません。瞑想に入りやすくするためには、静かな環境に整えられると心も静かになりやすいでしょう。
また、瞑想を深めるために、アロマを焚いたり、自然の音を流したり、クッションを使って楽な姿勢で横になるようにしても、サポートになることもあるでしょう。安心感の得られる環境というのがポイントです。瞑想に導入(インストラクション)しやすいよう、自分がリラックスできるような環境を整えましょう。
ポーズの取り方
1.ラクな姿勢で座る
あぐらのように足を組む、ヨガの蓮華座の姿勢が理想ですが、個人の骨格によって難しい場合もあります。この姿勢が辛いときは無理をしないでください。
代わりに、安楽坐でも構いません。恥骨にかかとを寄せ、かかとを前後にずらして恥骨、左右のかかとが一直線上になるようにセットしましょう。
2.背筋をまっすぐに
背筋をまっすぐにすることは瞑想では重要になります。左右の坐骨を安定させて、頭頂を天井から引っ張られている感覚で背筋と首まで伸ばします。お尻の半分を低いクッションや座布団に乗せると骨盤も立ちやすく正しい姿勢が安定しやすいです。
上半身の角度を微妙に変えて、一番負荷のない位置を探してみましょう。ぜひ、いつものラクな姿勢より、正しく座ることが心地よいポジションがあることを発見してください!
3.目を閉じ、手を膝へ
目を閉じることで、視覚から入る情報を遮断します。無意識に目の奥に力みが入らないように軽く閉じましょう。ついでに歯を食いしばっていないかも確認してください。
完全に目を閉じることに不快感があるなら、伏し目にして、ぼんやり斜め下が見える状態でも構いません。手は軽く膝の上にのせます。手のひらはどちら向きでも構いません。上に向けるとパワーチャージになり、下を向けると精神を鎮められるとも言われています。
4.呼吸を整える
ヨガでは腹式呼吸が推奨されます。リラックスと精神安定をもたらす重要なポイントです。はじめは難しいかもしれませんが、意識して自然にできるまで慣れていけると理想的です。
腹式呼吸に慣れないうちは、腹式呼吸をすることが雑念になってしまうので、自然呼吸でも構わないので呼吸に意識を向けることを忘れないようにしましょう。
鼻から吸って、鼻から吐きます。吸う息と吐く息を1:2の割合に対して苦しくないカウントを続けていきましょう。瞑想の際には、呼吸で力んでしまわないように注意しましょう。
5.呼吸に意識を向ける
呼吸にすら意識を向けずに「無」の状態が理想的なのですが、なかなか難しいものです。吐く息と吸う息の長さをカウントしたり、空気が出入りする感覚を観察したりすることで、集中力を高めることができます。雑念があれこれと浮かぶときの軌道修正としても役に立ちます。
雑念が湧くことをダメなことだと否定する必要はありません。何を感じても「今、そう感じただけ」とその感情を追わずに呼吸に意識を戻しましょう。
6.時間を決めて覚醒する
なんとなく瞑想に入り、なんとなく終わることは避けたほうがいいです。心を十分に落ち着かせて瞑想をスタートし、終わりになったら、呼吸を意識的に強めたり、首や手指をゆっくり動かし始めたりして、瞑想状態から徐々に抜けることを意識します。
内側に集中していた状態から、パッといつもの動作や感覚に切り替えてしまうと脳や身体に外界の刺激が強すぎて、不快感を覚えることになるでしょう。いきなり大きな音が入ってくると、心身に突然の緊張が走り危険ですし、あまり心地の良いものではないので、アラームをセットする際には、できるだけ優しい音にしましょう。
ヨガの瞑想時の音楽
音楽はあったほうがいいの?ないほうがいいの?
ヨガの瞑想を行うときに、音楽の存在を邪魔に感じる人と、助けになると捉える人は分かれます。ヨガや瞑想の上級になってくると、何も聞こえないほうが瞑想状態に入りやすいと感じる人が多いようです。言葉でのインストラクションで誘導してもらうことで委ねる感覚が得られるという人も少なくありません。
しかし、本来は瞑想のときには、音楽はないほうがベター。内観が必要なのに聴覚を働かせてしまうからです。ヨガのポーズをとったり呼吸法などを行うときには、リラックスできる音楽や自然音を流しても大丈夫。慣れていくうちに、静寂を欲する自分に出会えるときがくると思います。
おすすめの音楽3選
1.メンタル・デトックス
身体の中の水分や血液もリンパ液もさらさらと流れ出すようなイメージを促す水のせせらぎ、爽やかなサウンドで構成され、多くの人がリラクゼーションに活用している人気のCDです。
2.Singing Bowls of Shangri-La
ミュージックというよりも、シンギングボールのシンプルな響きを味わいたい人におすすめのCDです。
3.Beautiful Koshi Meditation
ウィンドウチャイムの優しい響きが心地よいCDです。高音のバイブレーションと水の音が心身をほぐしてくれるヒーリングCDです。
ヨガの瞑想が学べるスタジオ・レッスン(東京)
アンダーザライトヨガスクール/まいあさ瞑想
予約の必要もなく、月~金曜日まで、朝7:00~8:30の間で行われています。代々木駅から徒歩3分の教室で行われます。土日、新月、満月、祝祭日はお休みです。着替えの必要もなく、仕事前のスーツやスカートでも参加可能です。
ウタール ヨーガ・ヒーリングスクール/瞑想ヨーガ
こちらは完全予約制の90分のヨガポーズを含めたクラスです。JR渋谷駅より徒歩5分の教室で行われています。マントラを唱えるヨガスタイルでヨガ哲学や瞑想が組み込まれています。初めての方でも安心して受講できますし、初心者のための60分クラスもあります。
スタジオ・ヨギー/yoggy in-meditation basic
都内にも数か所のスタジオを展開しているスタジオ・ヨギーでは、75分間の瞑想のベーシッククラスがあります。スケジュールの日程や頻度はスタジオごとに異なります。ヨガのポーズ、呼吸法という段階を経て、瞑想に入っていく流れです。日常的にヨガや瞑想を取り入れていきたい人にもおすすめのクラスです。
ヨガの瞑想が学べるスタジオ・レッスン(大阪)
生活ヨガ研究所/リラックス瞑想会
身体をほぐすことから始め、呼吸法を行い、短いレクチャーのあとに30分間の瞑想に入ります。毎月2回60分間、第一火曜日(18:30~19:30)と第三火曜日(19:50~20:50)、大阪市の天満橋駅から300mの場所にある教室です。
ヨガミトラ/自分を知る瞑想クラス
大阪にあるヨガミトラの本町教室では、毎週水曜日(15:15 ~ 16:30)に瞑想のクラスが行われています。初めの人も、少し経験のある人も、瞑想の実感や効果を最大限に得られるように指導されます。
MAHAYOGI MISSION/瞑想クラス
月2回日曜日(10:00〜11:30)大阪市中央公会堂、もしくは、SHANTI統合医療サロン&研究所
第1~3水曜日 90分(19:00〜20:30)大阪市中央公会堂
第4水曜日 120分(19:00~21:00)大阪市中央公会堂
じっくりと身体を動かした後に瞑想の時間がとられます。
最後に
ヨガの瞑想も日常の中に取り入れることができると、リラクゼーション効果を得ることができるようになります。じっくりヨガを楽しんだ後も、アクティブにヨガでリフレッシュした後も、ほんの数分でもいいので、瞑想を取り入れることをおすすめします。
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