身体がだるい、疲れやすいなど、毎日身体にどーんと重い感覚のある人にも、おすすめしたいヨガ。ヨガで柔軟性と筋力を高めると、だんだんと身体は軽く感じられるようになるでしょう。
ヨガを始めたばかりの人に多いのが筋肉痛です。今回は、ヨガで筋肉痛になる原因、部位別の筋肉痛の対処法、筋肉痛があるときのヨガのやり方などをご紹介します。
(参照元情報:Spain Health、Healthline、WebMD、2017年7月現時点情報。医療に関する判断は必ず専門の医師の判断を仰ぐようにしてください。)
ヨガで筋肉痛になる原因3つ
1.いつもと違う筋肉を使った
ヨガでは、身体の全体の筋肉を、まんべんなく使って動いていきます。触ることができて動きもよく見える表層の筋肉だけでなく、身体の奥深いところにある筋肉まで働きかける効果があります。
そして、もちろん、働きかける筋肉の中には、普段使わない筋肉も含まれるでしょう。ヨガをして筋肉痛になったときは、このことが原因になっていることは多いものです。眠っていた筋肉がびっくりして不安定な状態になっているのです。
2.筋肉を無理に伸ばしすぎた
インストラクターや周りの熟練者のきれいなポーズを見て、理想の完成ポーズに焦って到達しようとすることがあります。そんなときによくあるのが、筋肉の伸ばしすぎです。
自分がストレッチできる範囲を超えてさらに無理にキープしてしまうと、少なからず筋肉を傷つけることになってしまいます。その傷ついた筋肉を正常な元の状態に戻そうとするときに、筋肉痛が出ると言われています。
3.準備運動が十分でなかった
ウォーミングアップ不足というのも、筋肉痛になるよくある原因のひとつと言えるでしょう。ヨガは、柔軟性を高めるストレッチ要素も含めた動きも行いますが、すべての動きがスローなものとは限りません。
筋肉をギュッと収縮させて負荷をかけたり、腕や脚、全身もダイナミックに使って動いたりすることもあります。その動きに対応するためには、身体がよく温まっていて、筋肉ができるだけほぐされていなければなりません。冷えた身体で、筋肉が固いままで行うことは、筋肉や関節への負荷を大きくしてしまいます。
部位別!筋肉痛があるときの対処法
首
痛みを感じ始めてから24時間以内は、患部を冷やします。20分間隔で冷やすことが理想的です。24時間以降は、温浴またはシャワーなどの、低音の熱を与えて血流を良くしてください。
痛みがどうしても治らなければ、イブプロフェン配合の薬を飲むことも推奨されています。
肩
肩の痛みは、首・腕や腰の痛みから引き起こったり、内臓が原因で発生します。24時間〜48時間、痛む場所を冷やし、その後は温めて血流を良くするようにします。
しかしそれでも痛みが治まらない、継続する、もしくは悪化する(吐き気や発熱、悪寒など)の症状がみられるようであれば筋肉痛以外の原因を疑いましょう。医師によるレントゲン撮影や血液検査を受けた方が賢明です。
ヨガ以外に、ストレッチや運動の習慣がある人は、筋肉痛があるために運動の習慣を一時的に止めてもいいのですが。3日以上の時間を開けすぎないようにしましょう。あまりに間隔をあけすぎても、筋肉が逆に弱るとも言われています。
肩甲骨
筋肉痛であれば数日で痛みは軽減しますが、気になるようであれば冷やしたり、温めたりして様子をみます。継続して痛みがある、痛み以外に他に気になる症状があるときは単なる筋肉痛ではないと認識して、医師の診察を受けます。ください。息切れ、胸や足の痛み、熱がある、不整脈がある、麻痺しているような感覚がある、などの症状です。
胸
あまりにも痛みを感じるようであれば、1日に3〜8回、20分ずつ程度、氷などで冷やします。48時間程度継続してください。その後は温めて血行を良くします。
背中
痛みを伴う筋肉痙攣が発生するようなことがあれば直ちに病院に向かいます。しかし筋肉痛であれば数日で収まり、長くとも数週間、時間の経過につれて快方に向かうと言われています。痛みを感じ始めてから48時間程度は冷やし、その後は温めて血流を促進させます。専門家によるマッサージでも筋肉痛が軽減できます。
筋肉痛になってもヨガをしてもいいの?2つのポイント
1.頻度を変える
筋肉痛のときは、ヨガを行う頻度を減らすこともひとつの安全策です。毎日行っている人は、一日おきにしてみたり、週3回の人は筋肉痛の間は1回に減らしたりと調整してみましょう。ヨガの時間をいつもより短めにするような調節でも効果があるかもしれません。
いつもの60分でも、途中に長めの休憩ポーズを頻繁に取り入れていくこともおすすめです。筋肉痛とは思えない激痛でない限り、完全にストップしてしまう必要はないでしょう。
筋肉を休ませ、回復する時間を十分に取ることで筋肉痛を和らげることができるでしょう。優しく穏やかに動かすほうが、筋肉の回復を助けるとも言われています。
2.やり方を変える
筋肉痛のときは、力んだり、頑張ってしまいがちな、難易度や筋肉負荷の高いポーズを控えてみてください。筋肉痛の部位をストレッチするときは、いつもより角度を緩めにして行うことを心掛け、筋肉の回復を優先しましょう。
筋肉痛があるときは、痛みを避けようとして本来のポーズが取りにくくなります。目的とは異なる部位の筋肉を使ってカバーしてしまう可能性があります。いつもの状態とは違うということを頭に入れて、極力負荷を落としましょう。適度な動きであれば、回復を促進できるでしょう。
ヨガで筋肉痛になったときに気になる2つの疑問と回答
Q. ヨガ以外の原因で筋肉痛になった時にヨガをしてもいいの?
A. 筋肉痛の状態を見極めることが大切です。軽度であれば、ヨガで身体を動かし血流を促進できるので、筋肉痛も緩和されるかもしれません。
しかし、激痛であれば、単なる筋肉痛ではなく、大きく損傷している可能性もあります。医師の診断を受けるなど、慎重になりましょう。
Q. ヨガで筋肉痛になるのは私のやり方が悪いからなの?
A. やり方が悪いとは一概には言えません。筋肉痛は、熟練したインストラクターでも起こります。普段使わない筋肉を使えば起こりやすいですし、筋肉が発達するプロセスの中で起こることもあります。
ただ、やり方が悪くて、身体の部位に間違った負荷を掛けてしまうことで、筋肉痛が起こることがあるという事実です。正しいやり方を身に付けて実践していくことが大切です。
最後に
ヨガでは、健康で若々しく、美しく過ごすために使う筋肉をバランスよく付け、その筋肉を鍛えていくことができます。姿勢が悪かったり、歪みがあったりすると、筋肉バランスを整える段階で筋肉痛を経験することは多いです。筋肉が慣れてくると筋肉痛の頻度は、次第に少なくなっていきます。
筋肉痛の防止策、対処法を取り入れながら、快適なヨガを楽しんで継続してくださいね。
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