外壁塗装に使えるローンの種類は？金利や適用条件についても徹底解説

外壁塗装を施す際、一括で資金を用意するのではなくリフォームローンを活用したいと考える方も多いでしょう。しかし、外壁塗装のローンを申し込むうえで、どこに相談すべきかわからないと悩むこともあるかもしれません。

今回は、外壁塗装の支払額を控除できるローンを組む際に相談できる機関や、外壁塗装に対応しているローンの種類について解説します。外壁塗装でローンを組むメリット・デメリットや、金利に関する情報もまとめているのでぜひ参考にしてください。

ローンで外壁塗装工事を施すメリット

手元に貯金がなくても外壁塗装工事ができる

ローンを利用することで手元にまとまった現金がなくても簡単に工事依頼ができます。雨漏りが生じていたり、コンクリートの剥落が生じていたりと劣化が進んでいる場合は、出来るだけ速く修理する必要があります。そんな時はローンを使用して早めに工事を行うことで劣化が抑えられます。

結果的に工事費用を抑えられる

外壁塗装が必要な状態を長く放置すると、建物の劣化が進んでしまい、より多くの修繕費用がかかる恐れがあります。例えば、外壁のひび割れを放置していると、ひびが徐々に広がる可能性があります。

塗装面の場合は、塗料が剥がれた部分から雨水が浸入し、住まいを傷めるケースも考えられます。すぐに対処すれば安く済む工事が、放置することで数倍の費用がかかることになるので、ローンを組んだ方が将来的にはお得だと言えます。

グレードの高い塗料が選べる

外壁塗装に使われる塗料は、安いものは5～6年、しっかりしたものは10～15年以上と耐用年数に幅があります。

一括払いするために、手元資金をなんとか貯めて安い塗料で外壁塗装するより、ローンを組んで十分な資金を用意し、耐用年数の長い、希望の塗料で補修塗装をしたほうが、工事の間隔が空き、長い目で見て費用もお得になります。

ローンで外壁塗装工事を施すデメリット

利息がかかる

ローンは借金であるため、借金である以上利息が発生し、支払金額が増えます。一括支払いと比べると、利率分多くの額を返さなければなりません。例えば、100万円を5年間で返すとすると、利息は約6万4,000円、10年間で返す場合は利息は約13万円です。

申請作業に手間がかかる

ローンの申し込み時には返済できる見込みがあるか、借入先から審査を受けます。信用情報として職種や年収、勤務先、年齢などを証明しなければならず、これらによってローンを組めない人もいます。審査の申し込みに対する必要書類が多く、審査待ち、返済自体など、時間と手間を要するので面倒です。

返済計画を考える必要がある

ローンを組むと、返済中の時期は毎月の出費が増えることになります。ローン申し込み時には返済できる余裕があると思っていても、数年後に収入や家計の状況が変わるかもしれません。

ローンを組んでも問題なく返済していけるかどうか、自身の返済能力に沿って無理のないよう慎重に設定しましょう。計画的なローンでライフプランが狂わないようにしたいですね。

外壁塗装のローンを組むうえでの相談先

外壁塗装のローンを組むうえでの主な相談先には、以下4つが挙げられます。

• 銀行
• 住宅ローンの借入先
• 外壁塗装業者
• 信販会社

ここでは、上記4つの機関についてまとめているので、自身に合う最適な相談先を比較検討し、不安や悩みを相談してみてください。

銀行

銀行から、有担保ローンか無担保ローンのいずれかの制度を利用して外壁塗装の銀行ローンを借り入れられます。利用するローンを決めたうえで、銀行へ問い合わせましょう。担保の有無に関しての詳細は以下を参考にしてください。

• 有担保ローン：金利が1%以下になりやすいものの、手続きに時間がかかり、審査も厳しめ
• 無担保ローン：金利が3〜18%と高めではあるものの、手続きや審査がスムーズ
  

住宅ローンの借入先

現在居住中の家を契約する際に利用を開始した、住宅ローンの借入先に外壁塗装のローンについて相談する方法もあります。住宅ローンの借入先であれば、審査が通った後なので外壁塗装のローンも通りやすいでしょう。

また、場合によっては優遇金利も受けられるので、契約時の書類などから連絡先を確認し、直接問い合わせてみてください。ただし、住宅ローンには外壁塗装に対応していないものもあります。そのため、外壁塗装に対応しているかどうかも含め、問い合わせることが必須です。

外壁塗装業者

外壁塗装を依頼する業者に、ローンの相談ができることもあります。施工業者によっては、ローン会社と提携しているためです。外壁塗装を依頼する際、ローンについても相談し、金利や契約内容に問題がなければそのまま進めてしまった方がスムーズでしょう。

信販会社

外壁塗装のローンを組むうえで、新たな信販会社を探して相談する方法もあります。信販会社であれば手続きがスムーズであり、かつ審査結果も早くわかります。

加えて、万が一債務者が死亡した場合でも、遺族がローン返済義務を被らずに済む「団体信用生命保険」に入れることもあるでしょう。ただし、信販会社のローンは金利が高くなる傾向にあるため、注意してください。

外壁塗装に利用できるローンの種類

外壁塗装に利用できるローンは、主に以下の3パターンです。

• 外壁塗装に特化したローン
• 銀行系フリーローン
• 信販系フリーローン

それぞれの特徴をまとめているので、利用するローンの種類に迷った際はこちらをご覧ください。

また、以下の関連記事では、外壁塗装の費用相場や施工事例を紹介しています。実際にかかった施工費用も掲載していますので、外壁塗装の住宅リフォーム工事にかかる費用が気になる方はぜひご確認ください。

関連記事：外壁塗装の費用相場

外壁塗装に特化したローン

銀行系フリーローン

信販系フリーローン

外壁塗装におけるローンの金利について

外壁塗装のリフォーム費用をローンで賄う際は、金利に関する内容も把握しておかなければなりません。金利とは、元金（借り入れたお金）の利用料として、上乗せして加算されるお金の割合を指します。上乗せされたお金自体は「利子」や「利息」と呼ばれます。

外壁塗装で利用できる金利の種類は、以下のとおりです。

外壁塗装をローンで行ううえで覚えておくべきこと

外壁塗装をローンで行う際は、基礎知識として以下のポイントも把握しておく必要があります。

• ローンを選ぶ基準
• ローンを組む方法・流れ
• ローンを利用する際の注意点

それぞれどういった内容か、以下の項目から詳しく解説していきます。

ローンを選ぶ基準

すでに住宅ローンを組んでいる場合は、同様の金融機関に相談するのがスムーズです。外壁塗装を依頼する方の多くは、すでに住宅ローンを組んでいるケースがあります。もし既存の住宅ローンにかかる金利が高いと感じている場合は、外壁塗装をきっかけに住宅ローン自体を変えるのも適切な判断としておすすめです。

金利の安さを基準にしたいのであれば、銀行系の有担保ローンを選ぶと良いでしょう。銀行系の有担保ローンは手続きが多く、審査に通過するまでにも時間がかかります。

しかし、その分金利を抑えられるため、毎月の支払いをとにかく安くしたいという方は銀行系の有担保ローンへの変更を検討してみてはいかがでしょうか。有担保ローンを組む際は、登記費用や手数料などがかかるため、いわゆる「初期費用」がかかってしまうことを念頭に置いておきましょう。

手続きをスムーズに済ませたい場合は、銀行系の無担保ローンを選択するのがおすすめです。無担保ローンは、有担保ローンに比べて金利は高めになりますが、手続きが少なく、審査も通りやすいメリットがあります。

銀行や信販会社だけでなく、塗装業者を通して見積もり依頼できるのも、無担保ローンのメリットです。スムーズに手続きを進めたい方は無担保ローンの利用を検討しましょう。

ローンを組む方法・流れ

外壁塗装をローンで賄う際は、まずどの機関にローンを申請するか決める必要があります。ローンを組む際は、銀行・住宅ローンの借入先・外壁塗装業者・信販会社のいずれかに相談しましょう。詳しくは当記事の「外壁塗装のローンを組むうえでの相談先」をご覧ください。

また、外壁塗装のローン申請における、基本的な流れを把握しておくことも重要です。一般的には、以下の流れで手続きが進行します

1. ローンを組む機関を決める
2. 対象の機関にローンを申請する
3. 事前審査が行われる
4. 事前審査に通った後、本審査が行われる
5. 本審査まで通った段階で融資を受けられる

外壁塗装のローンを申請する際は、まず相談先を決め、そのうえで事前審査を受ける必要があります。事前審査に通らなければ、そもそもローンを利用できません。事前審査に通れば、本審査に移れます。本審査に通ることで、ようやく融資を受けられます。

ただし、上記はあくまで一般的な申請方法であるため、相談する機関や利用するローンにより多少の違いがあることも認識しておくと良いでしょう。

ローンを利用する際の注意点

実際にローンを利用する際は、いくつかの観点に関して注意する必要があります。

ローンの返済期間

外壁塗装のローンを組む際は、返済期間が10年以上にならないようにしましょう。返済期間が10年を超えると、完済前に外壁塗装の寿命がきてしまうためです。仮に10年以上のローンを組む際は、長持ちする塗料を選択するなどの工夫をしなければなりません。

外壁材の種類

外壁材の種類を考慮する必要もあります。タイルやコンクリートなどの素材であれば劣化速度も遅いため、塗り替え費用を安く抑えられるでしょう。対してモルタルなどは劣化が早く、外壁塗装のペースも早くなりがちです。頻繁に外壁塗装をしていてはローンを組んだとしても結果的に出費が増えてしまいます。

ローンの申請時期

ローンを組む際は、外壁塗装の工事が開始される前に申請しましょう。工事の途中もしくは工事完了後だと、融資が受けられないためです。業者によっては、手続きに時間がかかるという理由からローンを受け付けていないこともあるため、そもそも依頼する業者がローンに対応しているかどうか事前に確認することも忘れてはいけません。

外壁塗装のローンをシミュレーシン

外壁塗装のローンの金利相場は2～3%と言われています。

そこで今回は平均的な利息である2.5%と、高く見積もって3%の場合について3年、5年、10年の3つの返済期間についてシミュレーションを行いました。借入額ごとに完済時までの具体的な支払総額を表にしています。支払価格の目安にしてください。

3年で返済する場合

5年で返済する場合

10年で返済する場合

まとめ

外壁塗装の費用をローンで賄う際は、相談できる機関や種類はもちろん、ローンを利用するメリット・デメリットも把握しておく必要があります。

また、金利の種類やローンの選び方、融資までの流れやローン利用における注意点も理解しておかなければなりません。当記事で紹介した内容が、外壁塗装の費用をローンで賄ううえでの参考になれば幸いです。

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