屋根板金とは、屋根板のつなぎ目部分にある金属板のことです。屋根板金が劣化すれば雨漏りが生じたり、周囲に被害が及んだりするため、早めの修理が大切です。
本記事では、屋根板金の基礎知識や種類について解説します。修理を依頼する際の相場やチェックポイントも紹介するので、併せて参考にしてください。
株式会社六條工務店
屋根板金とは
屋根板金とは、屋根板のつなぎ目を覆っている金属の平たい板のことです。屋根板金があることで屋根から雨水や虫、風などが侵入するのを防ぎます。
また、各屋根材をつなぎ留めるという役割も。 屋根板金には、ガルバリウム鋼板が使用されているのが一般的です。ステンレスや銅製品が使用されることもありますが、ガルバリウム鋼板と比較すると高額になるでしょう。
板金屋根の種類
屋根板金の種類は、大きく分けると以下の3つです。
- 棟板金
- 谷樋(たにとい)板金
- 水切り(みずきり)板金
屋根板金は種類によって目的や役割が異なります。ここでは、屋根板金の種類やそれぞれの特徴について解説します。
2-1.棟板金
棟板金とは、屋根のてっぺんに取り付けられた板金のことです。棟板金の下には屋根材を支える貫板(ぬきいた)があり、屋根材を押さえています。
屋根板金に使用されるガルバリウム鋼板は錆に強いものの、寒暖差や突風などで劣化する可能性があります。そのため棟板金を修理せずに放置しておくと、屋根板金が飛んで近隣に被害を与えることもあるかもしれません。
2-2.谷樋(たにとい)板金
谷樋板金とは、屋根の谷部分を覆っている板金のことです。谷部分とは、2つの屋根が同じ方向に勾配している場合、その先端部分が交わるところにできる溝のこと。
屋根に降った雨や雪を下に流すために設置されているため、ひび割れや錆が生じやすくなっています。 谷樋板金は、屋根板金の中でも雨漏りを起こしやすいため、浮きが目立ってきた場合は早めに修理することが大切です。
2-3.水切り(みずきり)板金
水切り板金とは、屋根と外壁の隙間を防ぐために用いられる板金のことです。棟板金や谷樋板金とは異なり、屋根の補助を目的として設置されています。
例えば、屋根から壁を伝って水が流れないようにしたり、屋根の先端から雨水が下に流れないように雨樋(あまどい)へ流したりと、用途によってさまざまな役割があります。
なお、水切り板金は屋根材に合わせて材質が異なるため、錆や浮きの劣化スピードも違ってくる点に注意しましょう。
屋根板金が劣化するとどうなる?
屋根板金が劣化すると、以下のような症状が現れます。
- 釘が抜ける
- 板金内部の木材が腐食する
- 錆びる
屋根板金が劣化すると、釘が抜けることが多いでしょう。棟板金を屋根のてっぺんに固定するとき、屋根材と板金をつなげるために釘を使用します。釘は日光によって膨張するため、築年数が経過すると少しずつ抜けてくるのです。 釘が完全に抜けてしまうと屋根板金が飛んでしまい、周囲の人へ被害を与える可能性があります。
そのため、釘が少しでも抜けていれば早めに対処することが大切です。 屋根板金が劣化すると、板金の下にある貫板に雨水が浸入して木材が腐食することがあります。貫板は屋根と板金をつなげる重要な役割を持っており、腐食してしまうと屋根板金を固定できなくなってしまうのです。
激しく劣化してしまうと葺き替え工事が必要になることも珍しくないため、貫板の劣化に気付いた場合は、早めの対処が重要といえるでしょう。 また、屋根板金が劣化すると、錆びることもあります。特に、築年数の経過した住宅に使用されているトタン製の屋根板金は、ガルバリウム鋼板よりも錆びやすいため注意が必要です。
とはいえ、棟板金の場合は屋根の上部分から錆びてしまうため、屋根に登って確認しない限り、劣化を発見するのは難しいでしょう。 錆びたまま放置していると貫板を腐らせる原因にもなるため、塗装が剥げてしまったり、変色したりすれば早めの修理が必要です。
屋根板金の修理はプロの業者に依頼しよう
屋根板金が劣化してきた場合は、プロの業者に修理を依頼しましょう。屋根板金の工事作業を見ていると、「自分で修理できるかもしれない」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、屋根板金の修理工事は高所で行うため危険を伴います。 また、屋根板金の修理には専門の知識や技術を必要とするため、素人が作業を行うと状況がさらに悪化することもあるでしょう。
そのため、屋根板金の修理が必要となった場合はDIYをせずに、専門の業者に依頼すべきです。 ここでは、屋根板金の修理をプロの業者に依頼した場合の相場を紹介します。依頼するときのポイントも紹介するので併せてチェックしましょう。
費用の相場はどれくらい?
屋根板金の修理をプロの業者に依頼した際の相場は、以下のとおりです。
依頼するときのポイント
屋根板金の修理を依頼する業者を選ぶときのポイントは、以下のとおりです。
- 専門の資格を持った職人が在籍しているか
- ホームページに施工事例を掲載しているか
- 保証制度やアフターフォローが充実しているか
- デメリットも教えてくれるか
- 営業や工事担当者のマナーや態度は良いか
屋根板金の修理は専門の資格がなくても作業できますが、技術面や経験値などを判断するためには必要です。「どのような資格を持っているのか」「職歴はどれくらいあるのか」などを見ておくことで、安心して依頼できる業者を選べるでしょう。
また、ホームページに施工事例が載っていれば、どのような施工を行っているか判断しやすくなるので、修理を依頼する際の安心要素になります。保証制度が充実していてわかりやすく明示していたり、アフターフォローが充実していたりすると施工後にトラブルが生じても安心です。
なお、屋根板金の修理について説明を受けるときメリットだけではなく、デメリットも解説してくれる業者は安心できるでしょう。例えば、グレードの高い材料を使用すれば耐久性が高くなるものの、費用が高額になります。つまり、メリットとデメリットの両方を把握することで、誠実な対応をしてくれる業者を選びやすくなるのです。
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屋根板金とは、屋根板のつなぎ目を覆っている金属板のことです。屋根板金は大きく分けると、棟板金・谷樋板金・水切り板金の3つです。屋根板金が劣化すれば釘が抜けたり、錆びたりして雨漏りの原因にもなります。そのため、屋根板金の異変に気がついたら、早めに修理することが大切です。
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監修プロのコメント
近年は大型で猛烈な勢力の台風が上陸することが頻繁に起こっています。特に屋根の板金部分は、台風で被害を受けやすい箇所です。
棟板金のすぐ下は木材ですから、板金がはがれた状態を放置すると、屋根はすぐに傷んで腐ってきます。しかし、屋根の上の状態は、下から見ても分かりません。(完全の飛ばされていたらなおのこと)
必ず、定期的に点検し、痛みが生じたらすぐにお手入れして欲しいです。人間と同じで、定期的な健康診断、早期発見、早期治療が、健康で長生きできる秘訣でだと思います。
業者さん選びですが、状態にかかわらず、耐用年数を過ぎているからと工事を迫る業者さんは避けた方がいいです。現状をきちんと説明してくれるところが良いでしょう。
当社も10年で点検を呼びかけますが、あくまで点検です。異常がなければ、無理に修繕をする必要はありません。
株式会社六條工務店
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