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  6. 屋根の雨漏りは自分で修理できる?応急処置の内容や業者に依頼すべきケース
2024/02/15 2024/03/22

雨漏りの修理は専門的な知識が必要になるため、業者に依頼するのが一般的です。しかし、軽微な症状に対処するための「応急処置」であれば、自分で行うことができます。

屋根に雨漏りがあり家の中が濡れてしまった、もしくは雨漏りが発生しても対処できるよう、自分でできる雨漏りの補修方法を知りたい方も多いでしょう。

今回は、自分でできる雨漏りの修理について解説しつつ、業者に依頼するうえで覚えておきたい内容もまとめています。

自分でできる屋根の雨漏り修理内容

自分でできる屋根の雨漏り修理は、主に以下の5つです。

  • 防水テープを貼る
  • コーキングを施す
  • 塗装する
  • ビニールシートで覆う
  • バケツを配置する

防水テープを貼る

雨漏りを防水テープで補修する際には、以下の手順で丁寧に作業を行います。

  1. 雨漏りしている箇所を正確に特定する
  2. テープをしっかり接着させるため、雨漏りしている部分の汚れを丁寧に落として乾燥させる
  3. テープを適切な長さに切り分ける(もし曲面や角度が関わる場合は、屋根の形状に合わせてテープを調整)
  4. テープを端から慎重に押し付け、空気が入らないようにして隙間を塞ぐ
  5. テープが完全に密着するよう、全体を均等に押し付ける
  6. 雨の流れを考慮し、雨水が上から下へ流れる方向に沿ってテープを貼り付ける

防水テープは通常のテープに比べて強力な粘着性を持ちますが、濡れている状態では粘着力が落ちるため、雨漏り箇所を完全に乾かしてから使用することが重要です。これにより、防水テープの効果を最大限に活かすことができます。

コーキングを施す

雨漏りをコーキング材で補修する際は以下の手順で行います。

  1. コーキングガン・ヘラ・マスキングテープなど必要な道具を準備する
  2. 修復する箇所のほこりや汚れを丁寧に取り除く(コーキング材の効果的な密着を促進するため)
  3. 作業範囲の周辺にマスキングテープを貼る(仕上がりを綺麗にするため)
  4. コーキングの下地処理としてプライマーを塗る(コーキング材の密着性が向上させるため)
  5. コーキング材を補修箇所に均一に充填する
  6. 美観の向上と防水機能確保のためにヘラを使用してコーキング材の表面を滑らかに仕上げる
  7. コーキング作業が完了したら、マスキングテープをすぐに剥がす

コーキングは雨漏り修理において一般的に用いられる手法で、特に隙間を埋めて水の浸入を防ぐのに有効です。乾燥後のコーキング材はゴム状になり、外壁や窓枠の隙間に最適です。これらの材料は一般的なホームセンターで手に入るため、DIYでも利用しやすいでしょう。

塗装する

雨漏りの原因は屋根だけに限らず、外壁の損傷によることも多いです。外壁に起因する雨漏りに対処する一つの方法として、ひび割れや亀裂を塗装で覆うことがあります。

この方法は雨漏りを一時的に食い止めることができるものの、塗装は外壁の亀裂そのものを根本的に修復するわけではないことに注意が必要です。つまり、塗装はあくまで一時的な対策であり、根本的な修復には別途対応が必要になる場合があります。

ビニールシートで覆う

屋根の雨漏り対策としてビニールシートを使用する際の丁寧な手順は以下の通りです。

  1. 屋根の棟から端までカバーできるサイズのビニールシートを準備する
  2. 棟の上部から始めて、ビニールシートを両側の屋根面に広げていく
  3. 軒先側からシートをかぶせ、軒先側のシートが下側、棟側のシートが上側になるように配置する(シートが軒先まで届かない場合)
  4. ブルーシートと棟瓦の間に空気が入らないよう隙間なく土嚢袋を置く
  5. ブルーシートのハトメ部分に土嚢袋の紐を通して固定する(シートが風で飛ばされるのを防ぐため)
  6. 四隅を耐候性のあるテープで固定する(テープを貼る前に、貼り付け面が清潔であることを確認)

ブルーシートの上は滑りやすいため、作業は慎重に行い、家屋に損傷を与えないよう固定方法には特に注意が必要です。

バケツを配置する

屋根からの雨漏りに対処する方法として、バケツを雨漏りしている箇所の直下に設置することも挙げられます。これにより、水濡れによる被害を一時的に防ぐことができます。

バケツの底部には不要になったタオル、新聞紙、雑巾などを入れておくと良いでしょう。これらの素材が水滴によるはね返りを減らし、周囲の物への影響を抑制します。

雨漏り箇所が複数ある場合は、床にブルーシートなどを敷くことで、水滴によるはね返りをより防ぐことができます。

さらに、屋根から滴る水を直接受け止めるために、天井にゴミ袋を設置する方法も効果的です。ゴミ袋は養生テープや押しピンを使って固定し、最も低い部分に小さな穴を開けます。この穴に紐を通し、その紐をバケツに向かって誘導することで、水を直接バケツに流し込むことが可能になります。

屋根の雨漏りを自分で修理する際に用意したいもの

屋根の雨漏りを自力で修理する場合、以下の道具が必要になります。

  • 応急処置用のバケツ
  • タオル
  • 雑巾
  • 水分を吸収するシート
  • コーキング剤
  • コーキングガン
  • マスキングテープ
  • プライマー
  • カッター
  • ブルーシート
  • 防水テープ
  • 補修用スプレー

これらの道具は一般的にホームセンターで入手可能です。特にコーキング剤を使って隙間を塞ぐ方法は、効果的な応急処置の一つです。ただし、これらはあくまで一時的な解決策であり、根本的な修理は専門の業者に任せるのが最善です。

以下の関連記事では、屋根修理を業者に頼んだ場合の費用相場や施工事例について解説しています。施工事例では、実際にかかった費用も紹介しているので、現在業者に屋根修理をお願いしようとお考えの方はぜひ参考にしてください。

関連記事:屋根修理・工事の費用相場

雨漏り時にやってはいけない屋根修理

雨漏りの際に避けるべき屋根修理の行動には以下の例があります。

まず、雨漏りの原因を正確に把握せずに、見た目のひび割れなどを無差別にコーキングで補修することは避けてください。水の流れを誤って遮断し、さらなる雨漏りを引き起こすリスクがあるためです。

軒先を塞ぐ行為も避けてください。これも雨水の適切な流れを妨げ、雨漏りの原因になり得ます。

また、専門的な知識なしに自ら釘を打つ行為も避けるべきです。誤った施工は屋根の構造にダメージを与える可能性があります。

天井板を勝手に切り取すことも、建物の構造に影響を及ぼすため危険です。

他にも、無計画に防水テープを貼るのも避けてください。適切な場所に正しく貼り付けないと、問題を悪化させる恐れがあります。

雨漏りは、家屋の腐食、害獣・害虫の繁殖、カビの発生、さらには健康上のリスクや漏電による火災の危険性を高めるため、基本的には業者の手を借りて早急に対処することが重要です。

屋根修理の前に覚えておきたい雨漏りの原因

屋根の雨漏りに至る原因としては、様々な要因が考えられます。

まず、屋根材の劣化や破損が主な原因の一つです。時間の経過と共に屋根材は劣化し、雨水の侵入を許すようになります。

次に、施工の不良も雨漏りの一因です。施工時のミスや不適切な手法は、はじめは見えない問題を引き起こし、時間と共に雨漏りを発生させる可能性があります。

経年劣化も無視できない要因です。建物が年数を重ねるにつれて、屋根の素材が劣化し、雨漏りのリスクが高まります。

飛来物の衝突も考慮すべきです。強風や台風などで飛ばされた物体が屋根に衝突し、破損や穴を開けることがあります。

また、自然災害、特に強風や台風は屋根材を損傷させ、雨漏りを引き起こす原因となります。

屋根と外壁下地の接合部分では、施工不良による雨漏りが発生しやすいです。施工不良はしばしば見逃されがちで、問題が明らかになるのは時間が経過した後のことが多くあります。

一般的に、建物は築10年程度で劣化が進み、雨漏りしやすくなる傾向にありますが、外的環境や劣化状態によっては、築10年未満で雨漏りすることもあり得ます。

雨漏り時の屋根修理は業者に依頼するのがおすすめ?

雨漏りの修理は、原因の特定や適切な修理方法の選定が難しく、これらを正確に行うためには専門的な知識と経験が必要です。そのため、雨漏り修理は経験豊富な専門業者に任せることが推奨されます。

専門の業者に依頼する最大の利点は、雨漏りの根本原因をしっかりと特定し、適切に修理できることです。これにより、時間と費用の無駄を省き、同じ問題の繰り返しを防げます。

また、屋根修理業者は広範囲の問題に対応できる技術と機材を持っており、特に高所での作業や複雑な外壁の修理に対しても確実に対応できる能力を有しています。

さらに、将来の問題発生に備えて、保証制度を提供している業者に依頼することも検討すべきです。保証制度のある業者を選ぶことで、万一問題が再発した場合にも迅速に対応してもらえる安心感があります。

業者への依頼が必要な雨漏りの症状

雨漏りの典型的な症状は、様々な形で現れるのが特徴です。例えば、雨天時に室内の床や壁面が濡れている場合や、窓枠のレール部分に水が溜まることがあります。また、雨が止んだ後に天井や壁紙にシミや膨れが発生することもあり、カビの原因にもなるでしょう。

雨漏りが発生すると、家屋の木材が水分を吸収し、徐々に腐敗する可能性があります。また、金属部分にもサビが生じ、さらなる腐食を引き起こすことも。これにより、住宅内の湿度が上昇し、カビやシロアリなどの害虫が発生しやすくなります。

雨漏りは自然には改善しない問題であり、放置することでさらなる被害を引き起こす可能性があるため、早期の対応が不可欠です。修繕を怠ると、家屋の構造的な問題に発展し、修理費用が大幅に増加する恐れもあります。

費用相場の違い

雨漏りを自分で修復する場合、費用は概ね数千円から数万円の範囲で変動します。これは雨漏りの原因や深刻度に応じて異なることを念頭に置いておきましょう。

ただし、雨漏りの状況が複雑である場合や適切な修理方法に自信がない場合は、業者の診断や介入が必要です。自己修理には適切な技術と知識、そして安全への配慮が不可欠です。もし自分での修理に不安がある場合、業者に相談することを推奨します。

また、専門業者による修理を依頼する場合、費用相場は修理の範囲、屋根の種類や面積、地域差により変わりますが、一般的には数万円から数十万円程度が見込まれます。

正確な費用見積もりには、屋根の状態の精査と複数の業者からの見積もり取得が効果的です。修理内容やコストに関しては、業者に相談し、細かく見積もりを取得することを推奨します。

業者の選び方

雨漏り修理の業者選びでは、以下の要素を検討することが大切です。

  • 実績と評判:業者の過去の修理実績や口コミ評価を確認し、信頼できる業者を選びます。
  • 専門知識:業者が屋根の特性や状態に応じた適切な修理方法を提案できるかどうかを判断します。
  • 見積もりの比較:複数の業者から見積もりを取り、コストとサービス内容を比較します。
  • 保証とアフターサービス:修理後の保証やフォローアップサービスの充実度をチェックします。
  • 安全性:安全管理に力を入れている業者を選び、作業中の事故リスクを減らします。

これらの基準を用いて適切な業者を選ぶことで、信頼性の高い雨漏り修理が期待できます。

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今回は、屋根の雨漏りを自分で修理するうえで把握しておきたいことについて解説しました。雨漏りの修理は専門的なノウハウを有することから、できるだけ業者に依頼することを推奨します。

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