梅雨時期や台風が多い季節などには、特に屋根の雨漏りに悩まされることがありますよね。しかし、自然災害が理由で雨漏りしているだけではなく、経年劣化によって引き起こされている可能性もあります。
屋根の雨漏りを放置すると、柱や金属部分が腐食したり、湿気によってシロアリやカビが繁殖したりしてしまう可能性があるのです。
本記事では、業者に屋根の雨漏り修理を依頼したときの費用相場や、安く済ませる方法についてご紹介します。また、雨漏りの原因や屋根の雨漏り応急処置方法や雨漏りがおきる原因や、雨漏りかどうか判断するサインなどについても知っておきましょう。
信頼できる優良業者の選び方もあわせて解説するので、ぜひ業者選びの参考にしてください。
屋根の雨漏り修理にかかる費用相場と期間
屋根の雨漏り修理にかかる費用相場・期間は以下の通りです。
修理名 | 費用相場 | 修理期間 |
コーキング補修 | 5万円~25万円 | 1~3日 |
漆喰の補修 | 18万円~45万円 | 1~3日 |
棟板金のみの交換 | 5万円~25万円 | 1~3日 |
谷樋の撤去・交換 | 8万円~20万円(作業が大がかりになる場合は80万円ほどかかるケースも) | 1~3日 |
瓦のズレの修理・差し替え | 1万円~5万円 | 1~3日 |
ルーフィング/下地の補修・張り替え | 5万円~30万円 | 1~3日 |
カバー工法 | 80万円~150万円 | 1週間 |
葺き替え | 60万円~300万円 | 2週間 |
雨漏りの被害が大きく、部分的な修理で済まない場合は、カバー工法や葺き替え工事などの全体修理を行う必要があります。
また、一般的に高所での作業の場合は足場代が15万円~30万円程度かかることを把握しておきましょう。見積書に足場代は無料と書かれていたら悪徳業者の可能性があるので、その点について説明を求めてください。
部分修理の場合、工期は1日~3日程度で済む場合が多いですが、カバー工法や葺き替え工事などの張替え工事は1週間以上かかります。
以下の関連記事では、屋根修理の費用相場や施工事例について解説をしています。施工事例では、実際にかかった費用も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:屋根修理・工事の費用相場
屋根の雨漏り修理費用を安く抑える方法
屋根の雨漏り修理の価格を安く抑える方法は主に以下の2パターンです。
- 早急に修理を行う
- 定期的なメンテナンスを行う
具体的にどのように対処していけばよいのか、それぞれ詳しく解説していきます。
早期に修理を行う
修理を先延ばししていると、建物の木材が腐食したり、二次被害でシロアリ・カビが発生し、大規模なリフォームを行わなければならないことも考えられます。
被害を最小限にとどめ、大きな修復を避けるためにも、雨漏りが発生していると気づいたら早めに業者に相談を行いましょう。
定期的なメンテナンスを行う
屋根の雨漏りは、気づいた時には手遅れになっていることもあり得ます。なるべく早く対応して修理するためにも、定期的に点検を行うように心がけましょう。
屋根の耐用年数は、日本瓦(瓦屋根)が50年~100年程度、ガルバリウム鋼板(金属屋根)が30年~50年程度と屋根材によってさまざまです。
どの屋根材も必ず老朽化するため、雨漏り対策のために定期的なメンテナンスを行うことが重要です。
火災保険や補助金を活用する
火災保険や補助金を使用することで、屋根の雨漏りの修理費用を安く抑えることが可能です。
屋根の雨漏りが、風災や雪災、雹災(ひょうさい)などの自然災害で生じた被害の場合は、火災保険の適用条件に当てはまります。火災保険の申請期限は、雨漏りが発生してから3年以内です。
経年劣化によって雨漏りが生じた場合は、火災保険の適用条件に含まれません。
また、国や自治体が用意している補助金は大きく分けて以下の3種類があります。
- 耐震化に対する補助金
- 長期優良住宅化リフォームに対する補助金
- 省エネ効果が期待できる高性能建材を使った住宅の断熱リフォーム
耐震化に対する補助金
「耐震化に対する補助金」は、地震に強いまちづくりを目的とした補助金制度です。基本的に以下の2点が補助金利用の条件として求められます。
- 昭和56年以前の耐震基準で建てられた建物
- リフォーム前後の耐震診断で基準を満たしている
参考として、東京都千代田区が実施している住宅付建築物の耐震化促進助成を紹介しますので、耐震化に対する補助金の利用をお考えの方はぜひご覧ください。
千代田区の場合、対象となるのは以下の条件を満たす物件です。
- 木造以外の建築物
- 建築物の過半の用途が住宅以外である建築物
- 昭和56年5月31日以前に建築確認を得た建築物
- 建築物の所有者が居住する住戸を含む建築物
- 耐震診断の結果、耐震性が不足している建築物
- ※建築基準法上の違反がある場合には是正することが条件
なお、対象となるのは「個人」もしくは「中小基本法に定義される中小企業者相当である者」と定義されています。
助成金の内容は以下の通りです。
助成率 | 助成限度額 | |
緊急輸送道路沿道の場合 | 2/3 | 430万円 |
一般道路沿道の場合 | 23% | 150万円 |
参照:千代田区ホームページ – 住宅付建築物の耐震化促進助成 (chiyoda.lg.jp)
長期優良住宅化リフォームに対する補助金
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、既存の住宅が安心で長く暮らせることを目的として作られた国の補助金制度です。
基本的に以下の3点が補助金利用の条件として求められます。
- 工事前に現地調査をする
- リフォーム後に劣化対策・耐震性・省エネルギー対策の基準を満たす
- 保全計画・リフォーム履歴の作成・提出をする
この補助金の目的は以下の通りです。
良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備等を図るため、既存住宅の長寿命 化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯向け改修に対する費用を補助 |
つまり、子育てをしやすいようにリフォームしたり、住まいの長持ちや省エネ化を目的としてリフォームしたりする場合に補助金がおりるということになります。
この補助金の利用条件は以下の通りです。
・ リフォーム工事前にインスペクション(住宅の現状を調査すること)を行うとともに、維持保全計画及びリフォームの履歴を作成すること。
→現在の住まいを調査し、法律に違反してないことを証明しつつリフォームの履歴を作成する。
・リフォーム工事後に次の性能基準を満たすこと。
<必須項目>劣化対策、耐震性(新耐震基準適合等)、省エネルギー対策の基準
<任意項目>維持管理・更新の容易性、高齢者等対策(共同住宅)、可変性(共同住宅)の基準
→劣化対策と耐震性、省エネ対策の基準は必ずクリアする。加えて、その状態を維持でき、高齢者対策や、必要に応じたリフォームのしやすさを兼ね備えていればなおよし。
・上記必須項目・任意項目の性能項目のいずれかの性能向上に資するリフォーム工事、三世代同居対応改修工事、子育て世帯向け改修工事、防災性・レジリエンス性(災害に強い)の向上改修工事のうち一つ以上行うこと。
→「必須項目か任意項目の中のどれかに当てはまるリフォーム」か、「三世代が同居できる住まいにする」か、「子育てしやすい住まいにする」か、「災害に強く住みやすい住まいにする」か、4つのうちどれかを1つ以上行う。
補助対象となる費用は以下の4つです。
- 性能向上リフォーム工事に要する費用
- 子育て世帯向け改修工事に関する費用
- インスペクション、維持保全計画
- 履歴作成に要する費用など
補助金の内容は以下の通りです。
- 補助率は補助対象費用の3分の1
- 補助限度額は原則1戸につき100万円
参照:長期優良住宅化リフォーム事業 (kenken.go.jp)
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」は、エネルギー消費効率の改善と低炭素化の促進を目的とした補助金事業です。
基本的に以下の3点が補助金利用の条件として求められます。
- 一定の断熱効果が見込まれる建材を使うこと
- 補助金の交付決定後に契約・着工すること
- 本事業を利用して「高性能建材」「家庭用蓄電システム」「家庭用蓄熱設備」「熱交換型換気設備」などの工事を行う場合は、定められた製品のうちから導入する製品を選んで工事を行うこと
この補助金の目的は以下の通りです。
既存住宅において、省CO2関連投資によるエネルギー消費効率の改善と低炭素化を総合的に促進し、高性能建材を用いた断熱改修に対する費用を補助 |
つまり、CO2削減に関するリフォームをし、「高性能建材」に指定されている建材を使用して断熱対策をした場合に補助金がおりるということになります。
この補助金の利用条件は以下の通りです。
・本章「事業要件とその詳細」に示された要件を満たしていること。
・既存住宅の断熱改修を行うこと。
・本事業に係る契約締結(申込金等の入金含む)及び建物本体の着工(各部位の解体、仮設足場等を含む)は、本事業の交付決定通知書※1に記載する交付決定通知日以降に実施すること。
→契約を結ぶことと建物の工事を始めることは、事業の対象として認められた日以降に実施する。
※1 財団が交付申請書を受付後、その内容が適正であると認められる者に対し交付決定を行い、申請者に通知する文書のこと。
・完了実績報告書を提出期限内に提出すること。
・本事業の補助対象部位には、他の国庫補助金を受けたものが含まれていないこと。
・「居間だけ断熱」との併用をしていないこと。
→「居間だけ断熱」という別制度があり、これは居間を中心とした高性能機材などを使って断熱リフォームを行う場合に補助金がおりる。
・「別紙1 暴力団排除の関する誓約事項」に記載されている事項に反して行う事業及び、買取再販等の居住
・賃貸以外の目的で行う事業ではないこと。
→戸建て住宅でも集合住宅でもOK。個人の所有者も、賃貸住宅の所有者も、管理組合の代表者も対象になる。
補助対象となる金額は以下の通りです。
戸建て住宅 | 集合住宅 | |
トータル断熱の場合 | 120万円 | 15万円 |
今だけ断熱の場合 | 120万円 | 15万円 |
参照:お知らせ|既存住宅における断熱リフォーム支援事業 (heco-hojo.jp)
屋根の雨漏り原因は主に4つ
屋根の雨漏り原因は大きく分けて以下の4つがあります。
- 屋根の経年劣化
- 板金の破損
- ルーフィングから起きる雨漏り
- 業者による施工不良
屋根の経年劣化
普段から大雨や強風、紫外線などにさらされている屋根は、ダメージが蓄積し、屋根材が割れたり、カビやコケが発生するなどの劣化が生じている可能性があります。
経年劣化による屋根の雨漏りを防ぐためにも、定期的なメンテナンスを行いましょう。
また、日本瓦(瓦屋根)は耐用年数が50年~100年、ガルバリウム鋼板(金属屋根)は30年~50年と屋根瓦の種類によって耐用年数が異なります。
各屋根材の耐用年数・メンテナンス時期が気になる方は下記の表を参考にしてください。
屋根材 | 耐用年数 | メンテナンス時期 |
スレート屋根 | 20年~30年 | 5年~10年 |
ガルバリウム鋼板(金属屋根) | 30年~50年 | 15年~30年 |
トタン屋根 | 10年~20年 | 10年~15年 |
日本瓦(瓦屋根) | 50年~100年 | 25年~30年 |
セメント系瓦 | 30年~40年 | 10年~15年 |
板金の破損
屋根の雨漏り原因の一つが、屋根材と一緒に使用されている板金の破損です。
板金を止めている釘が抜けて浮きが生じることが雨漏りのトラブルにつながります。
板金は、棟(むね)板金、谷板金、水切り板金の3種類に分かれており、それぞれ役割が違うのが特徴です。
棟(むね)板金
屋根の頂上に取り付けられる金属製の板です。
雨漏りの防止や屋根材の固定としての役割を持ち、劣化すると、釘が抜けたり、棟板金が剥がれるなどの症状が出てきます。
谷板金
屋根と屋根のつなぎ目に使用されている金属製の板です。
雨樋の機能を持っており、屋根から流れてきた雨水を集め、排水の道を作ります。
劣化することで、谷板金が変形したり、錆びによって穴があく可能性があるので注意しましょう。
水切り板金
外壁と屋根の間に取り付けられる金属製の板です。
この板金をつけることで、建物の基礎部分への雨漏りを防ぎます。
劣化症状として挙げられるのは、凹みや色褪せ、錆びなどです。
ルーフィングから起きる雨漏り
ご紹介した通り、屋根には板金と呼ばれる素材が取り付けられています。屋根と板金の間には、「ルーフィング(下葺き材)」という防水シートが敷かれていて、雨漏りを防いでいるのです。
屋根材や板金から漏れだした雨水を防ぐために敷かれているルーフィングですが、その機能は経年劣化してしまいます。
ルーフィングの中には30年以上の耐久性を持つものもありますが、多くは20年程度でその機能を失うと考えてよいでしょう。
板金に穴があいているといった劣化よりも、ルーフィングの機能低下の方が雨漏りの原因である可能性が高いと言えます。
本格的にルーフィングを張り替えれば、雨漏りを解決できる近道になりますが、その際には屋根材を全て剥がす必要がある大規模な工事になることを覚えておきましょう。
業者による施工不良
施工後、期間を置かずに屋根の雨漏りが発生した場合は、業者による施工不良かもしれません。板金がきちんとはまっていない可能性が考えられるので、早めに相談しましょう。
特に考えられるのが「コロニアル」の縁切りが正しく行われていないというミスです。コロニアルとは、別名「スレート」とも呼ばれている屋根材の一種であり、瓦と瓦の間に隙間を空けなければいけません。この隙間を空ける作業を縁切りと呼びます。
縁切りされずに隙間が塗膜で塞がれている状態だと、雨水の逃げ場がなくなってしまい雨漏りの原因になるのです。縁切りは職人の手作業で行われるか、最近では「タスペーサー」と呼ばれる器具を使って行われることが多くなっています。
どちらの方法にせよ、きちんと縁切りがされていないと雨漏りの発生に繋がってしまうでしょう。
屋根の雨漏りのサイン
屋根の雨漏りは気付くのが遅れるほど、被害が拡大し、リフォーム代が高額になることもあります。ここでは雨漏りかどうかを判断するための具体的なポイントをまとめました。
- 天井のクロス、フローリングなどが濡れている
- 天井にシミがある
- 天井にカビが生えている
- バルコニーの塗装が剥げていたり、ヒビ割れが生じている
- フローリングが変色している
- 室内で結露が増える
- 天井や床が反ってしまい波打っている
- 屋根裏から雨音がする
- サッシに隙間がある
- 革の製品にカビが生える
業者に点検を依頼する
自身で雨漏りかどうか判断できない場合は、業者に点検を依頼するのも有効な手段です。以下に業者が行う雨漏りの原因調査方法をまとめました。中には、無料で行うことができる調査もあるので、ぜひ一度相談してみてください。
- 目視調査
- 散水調査
- ガス調査
- 電気抵抗調査
- 赤外線(サーモグラフィー)調査
- 発光(発光塗料)調査
目視調査
目視調査の費用は無料~3万円程度です。
建物の内部や外部(小屋裏、壁の内部、床下、屋根上、外壁、ベランダなど)を調査します。無料点検の場合は、目視での調査が基本です。
散水調査
散水調査の費用は5万円~35万円程度です。
問題がある部分に水をかけて、雨漏りの浸入経路や雨漏り箇所を確認します。
ガス調査
ガス調査の費用は15万円~35万円程度です。
問題がある部分に炭酸ガスやヘリウムガスを注入し、雨漏り箇所がないか確認する調査で、主にコンクリート製の建物に使用されます。
電気抵抗調査
電気抵抗調査の費用は3万円~10万円程度です。
雨漏り箇所に電気をとおして、雨漏り箇所を特定します。
赤外線(サーモグラフィー)調査の費用は10万円~50万円程度です。
赤外線(サーモグラフィー)調査
高感度赤外線カメラで温度が低い箇所(雨漏り箇所)を見つける調査で、費用は高額ですが屋根を解体せずに、複数個所の雨漏りを発見できる可能性があります。
発光(発光塗料)調査
発光(発光塗料)調査の費用は5万円~20万円程度です。
水に発光塗料を混ぜた検査液を、問題がある箇所に流し込み、専用の機械で光を当てて調査します。
雨漏りを放置しておくと?
雨漏りを放置しておくと、その箇所を中心に壁や柱が傷んでしまいます。脆くなり劣化した柱は家全体に悪影響を与え、内側から腐っていくなどの現象が起こりかねません。
また、木材が湿気を帯びるとシロアリの繁殖にも繋がります。シロアリが柱を食い荒らすと、家が傾いたり地震の揺れに耐え切れなくなったりする可能性も考えられるため、放置するのは大変危険です。
雨漏り箇所をDIYで応急処置したとしても、完全に処置しきれているか素人では判断できません。また、連鎖的に他の箇所も雨漏りしている可能性も考えられます。雨漏りに気づいた時点で、一刻も早く業者に相談し、依頼するようにしましょう。
信頼できる業者選び
ここでは、屋根の雨漏り修理で信頼できる業者の選び方をまとめました。優良な業者選びに悩んでいる方や、悪徳業者を避けたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
- 相見積もりを行う
- 工事後の保証:アフターフォローがしっかりしている
- 対応が早い
- 専門の資格を持っている
ここでは自分でできる屋根の雨漏りの対処法を解説します。
現在住まいで屋根の雨漏りが発生していて、自分で出来る範囲で応急処置を行いたいとお考えの方は参考にしてください。
また、自分で応急処置を行うのが難しい場合は、業者に応急処置をお願いできるか相談することをおすすめします。
相見積もりを行う
雨漏り修理を少しでも安くしたい場合は相見積もりを行うことを検討しましょう。相見積もりとは、複数の業者に一括で見積もりを依頼することで、施工にかかる費用を比較できるシステムを指します。
このとき、屋根塗装や外壁塗装などについて親身になって相談できる業者さんを選ぶのがオススメです。
相見積もりを行うことで、自身の条件にあった適切な業者を見つけることができるでしょう。
工事後の保証・アフターフォローがしっかりしている
優良業者かどうか判断するポイントの1つとして、工事後に特定の期間保証をつけているかどうかが挙げられます。業者と契約する際は、工事後の保証・アフターフォローがあるのか事前にチェックしておきましょう。
また、新築は施工後10年保証が定められており、それ以外の場合は5年保証が多いです。
対応が早い
たった一ヵ所の雨漏りでも、修理しなければ屋根の状態は悪化していきます。梅雨の時期や洪水、台風などの災害など、雨漏りの被害が拡大しやすい時期であれば屋根の状況が悪化するかもしれないため、少しでも早く修理を行いたいところです。
問い合わせから相談、施工、アフターフォローまで丁寧かつ迅速に対応を行う業者だと安心して工事をお任せできるでしょう。
専門の資格を持っている
屋根の雨漏り修理工事には、原則持たなければいけない資格はありません。そのため、経験が少ない専門業者におまかせをしてしまうことも。
以下2つの資格を持っていれば、施工実績が豊富な業者かどうか判断することが出来る一つの目安になります。
登録建築板金基幹技能者
登録建築板金基幹技能者は一般社団法人日本建築板金協会が行っている屋根や外装に特化した資格です。
建築現場の中心的な施工に関わる人材の育成を目的とし、取得のためには、建築板金に従事している上で以下3つの要件をクリアしなければならず、非常に難易度の高い資格となっています。
- 建築板金工事の施工現場で10年以上の現場施工に従事した者。
- うち3年以上の職長経験を有している者。
- 「建築板金一級技能士」「職長・安全衛生責任者教育講習修了者」「アーク溶接作業特別教育修了者」「玉掛技能講習修了者」「高所作業車運転技能講習修了者」の資格をすべて有する者。
雨漏り診断士
NPO法人雨漏り診断士協会が実施している雨漏りに特化した民間資格です。雨漏り調査を行う人材の育成を目的とし、年に一回実施される認定試験に合格することで資格を取得できます。
屋根の雨漏りはDIYできない
屋根の修理をご自身で行うのはおすすめしません。
なぜなら、素人が雨漏り箇所の原因特定を行うのは難しく、また屋上での作業は、転落の可能性があり大変危険だからです。
屋根の雨漏りを発見した際は、自分で行う作業は応急処置にとどめておき、修理は業者におまかせをしましょう。
応急処置をするために必要な道具
自分で作業を行う範囲は屋内での応急処置にとどめ、修理を業者に依頼することを本記事では推奨していますが、災害などの緊急時に、早急に自分で修理を行わなければならない場面も出てくるかもしれません。
ここでは、自分で雨漏りの部分補修を行う場合に必要な道具を紹介します。
中には、ホームセンターなどで買える道具もありますので、手軽に修理を行いたいとお考えの方は是非ご覧ください。
コーキング剤
コーキング材(シーリング材)は、雨漏りが発生している箇所の隙間に注入することで、隙間を埋め、雨水の侵入を防ぐ道具です。
屋根の雨漏り修理用のコーキング剤を選ぶ際は、接着性と耐久性に優れているシリコン製のコーキング剤を選ぶことをおすすめします。
コーキング剤を使用する際は、一緒に以下の道具を準備しましょう。
準備が必要な道具 | 用途 |
コーキングガン | コーキング剤を容器から押し出すために使用する |
カッター | 古いコーキングをはがすために使用する |
プライマー | コーキング剤を塗る部分に下塗りで使用する |
ハケ | プライマーを塗るために使用する |
マスキングテープ | 養生を行う際に使用する |
ヘラ | コーキング剤を塗った表面を整えるために使用する |
手袋 | コーキング剤が手に付着するのを防ぐために使用する |
また、コーキング剤で修理を行いたいとお考えの方は以下の修理方法を参考にしてください。
- 修理を行う箇所の汚れや水分をふき取る(古いコーキング剤があった場合は、カッターではがす)
- プライマーを塗る
- 施工箇所の周りにマスキングテープを張る
- コーキング剤を隙間に入れる
- ヘラで表面を整える
- コーキング剤が乾く前にマスキングテープを剥がす
補修工事を行う際は、屋根の横軸方向の隙間・外壁と屋根の取り合い部分・瓦屋根の漆喰部分などの隙間にコーキング剤を使用しないように注意しましょう。
ブルーシート
屋根の上にブルーシートをかぶせ、どのうや重しをのせる応急処置方法もありますが、高所の作業は転落につながるリスクがあるため、おすすめできません。自分で行う作業は屋内でできる作業にとどめておくのがよいでしょう。
ブルーシートを購入する際は、厚みや重さが#3000以上の耐久性の高い特徴を持つ商品を選ぶことが大切です。
もし屋根を覆う作業を行う際は、必ず二人以上で、天気のいい日に行うようにしてください。
補修スプレー
補修スプレーは、雨漏りが発生した箇所に使用することで表面を一時的にコーティングし、雨水の侵入を防ぐ道具です。
補修スプレーを購入する際は、雨漏り用、住宅用、多用途と紹介されている商品を選びましょう。
補修スプレーを使用する際は、事前に使用する部分のほこりや水分を取り除いた後に行い、塗装が終わった後は、必ず一日ほど乾燥を行うことをおすすめします。
防水テープ
防水テープは、雨漏りが発生した箇所に貼ることで、隙間を塞ぎ、雨漏りの侵入を防ぐ道具です。
ガムテープのような見た目をしており、簡単に使用することができます。防水伸縮シートと比べ、安価なため、リーズナブルに少しの雨漏り箇所を修理したいという場合にオススメです。
防水テープを使用する際は、貼る部分のほこりや水分を取り除き表面を乾燥させた後に使用しましょう。また、防水テープを準備できなかった場合は、粘着性のあるアルミテープを代用として使用することも可能です。
防水伸縮シート
防水伸縮シート(防水シート)も、防水テープと同じく、雨漏りが発生した箇所に貼ることで、すき間を塞ぎ、雨漏りの侵入を防ぎます。防水伸縮シートは幅が非常に広い為、広範囲の雨漏り箇所を防ぐのに最適です。
防水伸縮シートを使用する際は、事前に貼る部分のほこりや水分を取り除き表面を乾燥させてから使用しましょう。
雨漏りの落下地点にバケツや洗面器を置く
部屋の天井から水がたれてくる場合は、落下する地点にバケツや洗面器を設置し、水を受け止めましょう。
水が落下する場所にバケツや洗面器を置くことで、床の腐食を防ぐことができます。
また、雨漏りが何ヵ所もある場合は、雨漏りが発生している天井の箇所をビニールシートで覆い、一か所に水が落下するようにシートを筒状に丸めましょう。
筒状に丸めることで、広範囲の雨漏りも一か所にバケツや洗面器を置くだけですみます。
屋根の雨漏り修理は業者に依頼するのが確実な方法
屋根の雨漏りは、DIYでは修理できません。足場を組んで高所に上るのは現実的ではありませんし、正しい施工が出来るとは限らないからです。安心かつ安全な施工をしてもらうためには、資格を持っているプロの塗装業者に依頼するのが最も確実だと言えます。
信頼できる業者を見つけて、できるだけ早く雨漏りを修理することが大切です。見積書をよく確認し、詐欺の被害にあわないようにしましょう。
また、相見積りをとることで複数の業者を比較するのも重要な手段です。1社だけに絞らずに視野を広げるのが、優良業者との出会いに繋がると言えるでしょう。
まとめ
今回は、屋根の雨漏り応急処置方法や雨漏りがおきる原因、修理にかかる費用、雨漏りかどうか判断するサインについて解説をしました。
自宅で屋根の雨漏りが発生した際は、修理は専門的な業者に頼み、自分で行える範囲の応急処置を行いましょう。
- いますぐ屋根の雨漏りを修理できる業者を見つけたい
- 少しでも費用を安く抑えたい
そんな方は、ゼヒトモで屋根修理業者のプロを探してみませんか?いくつかの質問に答えるだけで、あなたにピッタリのプロが見つかります。屋根工事を検討している方は、ゼヒトモをお気軽にご利用ください。
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