最近ではドラマの影響もあり、手話を習いたいと思う方も多いのではないでしょうか。手話は身振り手振りだけではなく、顔の表情も使いながら相手に意思や感情を伝える言語の1つです。
手話を覚えることで耳が聞こえない方や話せない方とも顔を見ながらコミュニケーションが取れるようになります。しかし、実際に手話教室に通うとなると、何を学ぶのか、どのように授業を進めていくのかわからないから不安を感じることもあるでしょう。今回は、手話教室について詳しく解説します。自分に合った手話教室を選ぶポイントも併せて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
手話教室とは
ひとえに手話教室といってもそれぞれ特徴が異なり、出張教育に対応しているところやろう者の方から本格的に手話を学べるところもあります。また、手話通訳士を目指している方向けにカリキュラムを整えているところやマンツーマン形式でレッスンを受けられるところもあり、その種類はさまざまです。
手話教室では長期的、継続的に学習できるので本格的に手話を学びたいと思っている方に向いているでしょう。もちろん「手話に興味がある」「初心者だけど大丈夫?」という方でも、初心者向けのコースが整っている教室もあるので安心です。
手話サークルや手話講習会などもある
手話教室と似たようなもので、手話サークルや手話講習会などがあります。
手話サークルとは聴者が手話を通じ、ろう者とコミュニケーションを図ろうとする活動のことです。
手話講習会では、聴者もしくは通訳ありでろう者の方から手話について学べます。一般的に手話技術を学ぶことで、聴覚障害者に対する理解を深めることを目的として行われているものです。
手話教室ではどのような内容を学ぶのか
具体的に手話教室ではどのような内容を学んでいくのでしょうか。
手話の成り立ち
手話教室では、手話の必要性や成り立ちなどを学べます。どのように手話が生まれたのか、一つ一つの手話がなぜその単語を意味するのかなどが学べるため、より手話に対する興味が強くなるでしょう。
例えば手話で「山」を表す場合は、以下の通りです。
- 右手の手のひらを下に向ける
- 左から右に山の形を描くように手を動かす
これは、手の動きが山のように見えるため、手話では「山」と表現ができるのです。
また、「お腹がすいた」の意味を表す手話は以下の通りです。
- お腹に両手を当てる
- そのままお腹をえぐるように手のひらを下に向ける
健聴者同士でもお腹がすいた時は、お腹に手を当てて擦ったり、ぎゅっと握ったりすることがあるでしょう。手話も同じように、お腹が空いた時はお腹周辺で手を動かして感情を相手に伝えます。
一見手話と言えばわかりにくい、覚えにくいというイメージがありますが、手話教室では一つ一つの単語の成り立ちなども教えてもらえるため、分かりやすく覚えられるのが特徴です。
手話の実践授業
手話教室では座学だけを学ぶのではなく、実践授業も行われます。手話教室によっても実践授業の内容が異なります。
例えば、マンツーマンでレッスンが受けられるところであれば、講師と対面で手話を実践していきます。講師がお手本で手話を実践するので、手の動きや顔の表情などを真似しながらレッスンができます。
他の生徒がいる教室であれば、隣の席の生徒と手話をしあったり、大人数で手話を使ったゲームをしたりすることもあるでしょう。講師だけではなく、多くの人と手話の練習ができるのが魅力的です。
実際に自分で手や顔の表情を動かすことで、効率よく手話が身に付くようになるでしょう。
仲間と実践を交えた手話の練習
ある程度手話を覚えられたら、一緒に通っている教室の仲間と実践を交えて手話の練習をしていきます。手話は練習を重ねることで体に身に付いていくものです。実践を交えて何度も練習を重ねることで、自分の意思や感情をスムーズに手話で伝えられるようになるでしょう。
自分に合った手話教室の選び方のポイント
手話教室にもそれぞれ特徴があり、学べる内容や授業のスピードも異なります。自分に合った手話教室を選ぶためには、以下の5つのポイントを確認してみてください。
- 教育方法
- コースの種類や内容
- 料金
- 通いやすいか
- オンラインに対応しているか
それぞれのポイントを詳しく解説します。
教育方法
手話教室の教育方法は大きく2つに分けられます。
- 聴者もしくは手話通訳士から学ぶ
- ろう者や現在手話を用いて会話している方から学ぶ
それぞれの教育方法を詳しく見ていきましょう。
まず、聴者や手話通訳士から学ぶ方法ですが、自分の耳からでも情報を仕入れられるので、わかりやすく覚えやすいです。手話を学ぶのがはじめての方でも安心して授業を受けられるでしょう。
間違いやすいポイントなども教えてもらえるため、正しく手話を学べます。また、通訳士目線からの意見やこれまでの体験談なども聞けるため、手話通訳士を目指している方におすすめです。
ろう者や聴覚に障害がある方から学ぶ方法では、当事者の意見を聞きながら勉強できるため、本格的な手話を学べます。また、実際に手話を用いている方の日常会話に近い形式で学べるのもメリットの1つです。
一定の手話レベルが必要なこともありますが、手話を使わなければいけない環境で学べるので、本格的に手話を習いたい方にも向いています。
コースの種類や内容
手話教室でのコースは基本的に以下の4つに分けられます。
- 初心者向け
- 中級者向け
- 上級者向け
- 手話通訳士を目指している方向け
手話教室によっては手話通訳士を目指している方向けのコースを用意しているところもあります。自分の目標や現場と相談しながらどのコースを選ぶか決めていきましょう。
料金
手話教室の料金ですが、一概に〇〇円と言うのは難しいです。地域などによって相場が異なるので、料金に関しては事前に確認しておくことが大切です。自分の中で予算を決めて、その中から継続して通える手話教室を選ぶと良いでしょう。
通いやすいか
手話は継続して学ぶことで身に付けられます。そのため、通いやすいかどうかは重要なポイントです。無理なく通うためにも、自宅や職場から近い教室を選ぶと良いでしょう。また、通いたい教室が遠方にある場合はオンラインに対応しているかも確認しておくと良いです。
オンラインに対応しているか
手話教室によっては、オンライン授業に対応しているところもあります。オンラインに対応している教室なら遠方からでも気軽に参加できます。また、教室に足を運ぶ時間が省けるので、時間を有効に使えるのもメリットの1つでしょう。
無料体験があるか
良さそうな手話教室を見つけても、実際に体験してみなければ善し悪しを決めることは難しいでしょう。通ってみたい教室を見つけた場合は、無料体験があるかを確認してみてください。
無料体験では無料で実際の授業を体験できるので、どのような内容を学べるのか、どのような雰囲気なのか、どのような方が通っているのかを自分の目と耳で確かめられます。複数の手話教室の無料体験に行ってみてから、自分に合った教室を見つけると良いでしょう。
手話教室にはどのような人が通っているか
手話教室には以下のような方が通っている傾向にあります。
- 耳が聞こえづらくなってしまった方
- 手話通訳士を目指している方
- 話すことが困難になってしまった方
- 手話に興味を持っている方
手話教室と言えば、耳が聞こえづらくなった方や話すことが困難になってしまった方のみが通えるイメージがありますが、そのようなことはありません。
手話に興味を持ち始めた方も多くいるため、気軽に通えるでしょう。まずは無料体験で手話教室の雰囲気をチェックしてみてください。
手話教室で本格的に手話を習ってみよう
手話教室では手話の実践授業だけではなく、成り立ちなど手話について幅広く学べるのが特徴です。教室によってそれぞれ用意しているコースやカリキュラムなどは異なり、特徴も違います。
まずは、自分が手話を学ぶ目的を明確にしてみましょう。本格的に手話を学びたい方や手話通訳士を目指している方は中・上級者向けのコースがおすすめです。
「手話に触れてみたい」「手話に興味がある」という方は、初心者向けのコースから始めてみると良いでしょう。無料体験を取り入れている手話教室も多くあるので、気軽に足を運んでみてはいかがでしょうか?
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