スポーツなどの経験を生かして、パーソナルトレーナーとして勤務したい方もいるでしょう。この記事では、未経験でも求人募集があるのか、応募が可能なのかなどの疑問に対して、未経験からパーソナルトレーナーとして働くための方法を解説します。
また、パーソナルトレーナーに求められる知識・技術やステップアップする方法なども紹介するため、パーソナルトレーナーとして活躍したい方はぜひ参考にしてください。
未経験の人でもパーソナルトレーナーになる方法
パーソナルトレーナーになるための方法は、主に以下の4つに大別できます。
- 正社員・アルバイトとしてパーソナルジムで働き、知識と経験を積む
- 「業務委託契約」をパーソナルジムやスポーツクラブと結び、個人事業主のパーソナルトレーナーとして働く
- フリーランスでパーソナルトレーナーとして働く
- 独立してパーソナルジムを開業する
未経験者がパーソナルトレーナーとしてキャリアを積むには、正社員のパーソナルトレーナーとして就職することが一般的です。
最初はパーソナルジムに所属し、働き始める
勘違いされがちですが、パーソナルトレーナーになるために資格の取得は必要ありません。未経験者の場合は、まずパーソナルジムに所属してトレーナーとして経験を積んでいくのが基本です
パーソナルジムに就職すれば、研修制度を利用してトレーナーとしての知識や経験を身に付けられます。
資格を取得していると有利になる面はある
資格不要でもトレーナーになることは可能ですが、資格を取得していることで有利に働く場面もあります。たとえば、就職先を探す際の待遇が有利になったり、資格手当などの収入面で優遇されたりすることもあるでしょう。
特に未経験の場合は、資格の勉強を通じて知識やスキルが身につき、自分に自信が持てるようになるかもしれません。
未経験でも取得を目指せる資格は、以下のとおりです。
- JATI-ATI
- JHCA-FC
JATI-ATIは、アスリート以外にも健康と体力増進を目指す人に、科学的手法にもとづいた指導ができる日本トレーニング指導者協会の資格です。
日本ホリスティックコンディショニング協会の資格であるJHCA-FCは、マンツーマンの基本運動指導と機能的な実践指導をする能力を有し、トレーニングとコンディショニングのプログラムを作成できる人材を認定します。
トレーナー養成スクールで知識や技術を学ぶ
トレーナー養成スクールに通って、自主的に資格を取得する方法もあります。スクールに通うメリットは、以下のとおりです。
- 現役トレーナーの指導を受けられる
- 働きながら通える
- 資格取得もできる
講師が現役のトレーナーであるため、現場で使える実践的な技術や知識を身につけられます。また、オンライン学習などを採用しているスクールであれば、仕事をしながらでも無理なく通学可能です。
認定スクールの場合はカリキュラム内で資格取得が行えるなど、仕事をしている方でも無理なくトレーナーへの第一歩を踏み出せるでしょう。
未経験者がパーソナルトレーナーとして就職する際の注意点
未経験者がパーソナルトレーナーとして就職する際の注意点は、以下の2つです。
- 未経験者歓迎と謳う求人情報に安心しない
- 面接時にはトレーニング経験やコミュニケーション能力をアピールする
未経験者歓迎と謳う求人情報に安心しない
ジムによっては、人手不足を解消するために未経験歓迎と表記するジムもあります。しかし、未経験者へのサポートが不十分なジムもあるため、しっかりとした研修制度のあるジムであるか注意して選ぶことが重要です。万が一、知識や経験が不足した状態で指導すると、利用者にケガをさせてしまうリスクも否定できません。
「研修期間があるのか」「マニュアルがあるのか」「就職後にサポートがあるのか」などは、面接時にしっかり確認しておきましょう。
面接時にはトレーニング経験やコミュニケーション能力をアピールする
パーソナルジムへの就職を目指すにあたり、面接時にはトレーニング経験やコミュニケーション能力をアピールするとよいでしょう。
マンツーマン指導を行うパーソナルトレーナーにとって、コミュニケーション能力は必要不可欠です。面接官と積極的に会話することで、適した人材だと判断してもらえる可能性が高まります。
また、自分が実際にパーソナルトレーニングを受けた経験をアピールできれば、指導未経験でもトレーニング内容を把握していることを示せるでしょう。
パーソナルトレーナーのスキルアップ方法
ここからは、パーソナルトレーナーとして、スキルアップする方法ごを紹介します。スキルアップ方法は「知識や技術を身につける」と「資格を取得する」の2つです。
スキルが向上することで、自身の年収アップやキャリアアップにもつながります。ここからはスキルアップの方法について、詳しく解説します。
パーソナルトレーナーに求められる知識、技術
パーソナルトレーナーとして、スキルアップ・キャリアアップしたい場合に求められる知識や技術は以下の6つです。
- 解剖学
- 生理学
- エクササイズテクニック
- 栄養学
- コミュニケーション能力
- ビジネススキル
一つひとつ詳しく見ていきましょう!
解剖学
解剖学は体の仕組みの地図であり、知識をつけることでパーソナルトレーナーとしてのキャリアアップや、スキルアップに役立ちます。
パーソナルトレーニングとして指導するためには、骨の動きの構造や筋肉の場所・働きを理解していることが大前提となります。トレーニング種目に合った正しいフォームを知っておく必要があるため、解剖学に関する知識を蓄えておくと分かりやすく説明・指導することができるでしょう。
さらに解剖学を理解することで、ケガや関節の痛みといった、ケガ予防の指導を行う際にも役立ちます。
生理学
生理学とは、運動によって体にどのような変化が生じるのか、体の仕組みに関する知識のことです。
生理学を学ぶことで「トレーニング中の体にどのような刺激を与えるとどう変化するのか」「変化のスピードはどのようなものか」を理解できます。
生理学とともに解剖学を学ぶことで、利用者へ安全なトレーニング指導をできるだけでなく、利用者が自分の体を理解するためのサポートも可能になるのです。
エクササイズテクニック
エクササイズテクニックを理解しておくことで、安全かつ効果の出る指導をできるようになります。
たとえば、スクワットは正しく動作できれば全身を使う効果的なトレーニングですが、誤ったやり方を続けるとうまく効果を発揮できません。また、誤ったトレーニングを続けることでケガにつながる可能性もあるでしょう。
このようにエクササイズテクニックを理解しておけば、実践で使える経験値のスキルアップにつながるほか、利用者に安全かつ効果のあるトレーニングを提供できるようになります。
栄養学
パーソナルトレーナーはトレーニング指導だけでなく、コンディションを向上させるための食事管理に関する指導も行います。
場合によっては、具体的な食事メニューを考案することもあるため、栄養学はパーソナルトレーナーにとって重要な知識といえるでしょう。
コミュニケーション能力
パーソナルトレーナーは、マンツーマンでトレーニングを行う接客業のため、利用者とのコミュニケーションは必須となります。特に下記の3点には注意しておきましょう。
- 利用者と関係性を作る
- 利用者がトレーニングしやすい雰囲気を作る
- 利用者の目的を理解する
上記の点を押さえて、利用者としっかりコミュニケーションをとるようにしましょう。
ビジネススキル
ビジネススキルは、特にパーソナルトレーナーとして独立開業したい人にとって必須のスキルと言えます。
独立後の失敗例としてよくあるのが、指導スキルはあるけれど、お客様を集められないパターンです。いくら指導能力が高くても、そもそもジムの存在を知ってもらわなければ、指導能力を活かすことはできません。
集客できないと売り上げが伸びず、ジムの存続自体も難しくなるでしょう。独立を検討する場合は、集客に関する知識や営業力を必ず身に付けておく必要があります。
おすすめの資格
最後に、パーソナルトレーナーとしてスキルアップするために、おすすめの資格をご紹介します。受験資格や勉強方法についても解説するため、ぜひ参考にしてください。
NSCA-CPT
NSCA-CPTは、全米ストレングス&コンディショニング協会(National Strength and Conditioning Association)という団体が認定する民間資格です。
試験勉強を通して、生理学や栄養学、解剖学やエクササイズテクニック、個人に合わせたアプローチ方法などを学べます。
受験資格は、以下のとおりです。
- 満18歳以上
- NSCAジャパンの会員であること
- 出願時に有効なCPRおよびAEDの認定を保持していること(※)
※有効なCPRおよびAEDの認定を保持していない場合でも受験可能。その場合は、受験日の1年後までに有効なCPRおよびAEDの認定証のコピーを提出すること
試験はコンピュータ上で試験を行うコンピュータベース試験を採用しており、3つの選択肢から解答を選ぶ3択式です。
合格率は70〜80%のため、未経験者でも公式問題集やテキストで勉強すれば十分合格を狙えます。NSCA-CPTを取得して、スキルアップを目指しましょう。
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