換気扇で湿度を下げられる理由
「部屋の湿度は、除湿しないと下げられない」とお思いの方も多いのではないでしょうか。実は、部屋の湿度を下げるために一番重要なのは、「換気」です。換気によって、湿った空気を外に出し、乾いた空気を中に入れることで部屋の湿度を下げられます。
もちろん窓を開けるだけでも換気できますが、換気扇を回すことで、より効率よく部屋の空気が入れ替わります。そのため、換気扇は部屋の湿度を下げるのに重要なのです。最近では湿度センサーがついた換気扇も登場しており、湿度を確認しながら自動で換気を行います。
「でも雨の日は外から湿気が入ってくるから、窓を開けたり換気扇をつけたりしないほうがよいのでは?」と思う方も多いでしょう。
雨の日は窓を閉めていても、床下や壁や天井を伝わって湿気が入ってきてしまうからです。
そのため窓を閉めたままにしておくと、一度入った湿気のせいで、かえって室内のほうが高湿度という状況になりかねません。
窓から雨が入ってくる場合を除き、雨の日でも小さく窓を開け、換気扇をつけて湿度を下げることをおすすめします。
また、換気扇は24時間つけっぱなしでも問題ありません。逆に、「24時間換気システム」の場合は、つけっぱなしのほうが望ましいとされています。換気扇の消費電力は少なく、電気代もあまりかからないことが多いため、湿気にお困りの際は積極的に換気扇を利用しましょう。
換気扇をうまく活用するコツ
換気扇で湿気対策をするときは、湿度の高い空気を外に出せるように、窓を少し開けて空気の通り道を作りましょう。換気扇から遠い場所の換気を行いたい場合や、より空気を循環させたい場合は、扇風機やサーキュレーターを併用するのもおすすめです。
また、トイレやキッチン、浴室などの水回りは、特に湿度が高まりやすいので、換気扇をつけておくことをおすすめします。しっかりと換気することで、湿気対策になるだけでなく、カビやニオイ対策にもつながります。
換気扇と一緒に行うと効果的な湿気対策
「換気扇を使ったり、窓を開けたりしてもうまく換気できない」「もっと早く湿度を下げたい」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、換気扇と他の対策を同時に行うことです。ここでは、効率的に湿度を下げるためにできる4つの方法をご紹介します。
①エアコンの除湿機能で湿度対策
エアコンには、除湿に特化した除湿機能(ドライ機能)があります。除湿機能はよく冷房機能と混同されがちですが、冷房機能は部屋の温度を下げることに特化しており、湿度の調整はしてくれません。湿気対策には除湿機能を使用するようにしましょう。
ちなみに除湿機能には、「弱冷房除湿」と「再熱除湿」があります。弱冷房除湿では除湿をする際に空気を冷やし、冷えた空気をそのまま部屋に戻すため、部屋の温度を少し下げられます。一方、再熱除湿は、冷やした空気を元の温度に戻してから部屋に放出するため、温度は変化しません。
気になる電気代ですが、弱冷房除湿がもっとも安く、続いて冷房、再熱除湿と料金が高くなります。まずは自宅のエアコンの除湿機能が、弱冷房除湿と再熱除湿のどちらなのかを調べ、電気代を抑えながら除湿できるものを選ぶとよいでしょう。
②除湿機 で湿度対策
除湿には除湿機もおすすめです。除湿機には「コンプレッサー式」と「デシカント式」があり、両者を切り替えられる「ハイブリッド式」もあります。
コンプレッサー式はエアコン同様、空気を冷やして除湿を行います。一方、デシカント式は、内部にヒーターが入っているため、周りの気温も上がるのが特徴です。
そのため、夏場など温度を上げずに除湿をしたいならコンプレッサー式を、冬場の結露対策などに使って夏場には使わないならデシカント式を選ぶとよいでしょう。ただし、デシカント式はヒーターを使う分電気代も上がり、コンプレッサー式の2~3倍になる点に注意が必要です。
なお、除湿機は床に置いて使用するため、部屋の上に溜まった湿気を取り除ききれない可能性があります。使用する際は、同時に換気扇をつけるとよいでしょう。
③凍ったペットボトルを部屋に置いて湿度対策
エアコンや除湿機は、空気を冷やして空気中に含まれる水分を水にして取り出すことで、湿度を下げています。これと同じ仕組みで、凍ったペットボトルを部屋に置くと、ペットボトルの周りの空気が冷やされて水滴となり、湿度を下げられます。
凍ったペットボトルと発生する水分を吸収するためのタオルやトレーを用意し、室内に置いておくだけでも湿気を減らす効果が期待できます。発生した水分が再び空気中に蒸発しては意味がないので、水が溜まったら捨てるようにしましょう。
④室内干しを工夫するして湿度を調節
室内干しをすると、部屋の湿度は上がりやすくなります。一般に、室内干しによって湿度は10~20%も上昇するといわれています。そのため、以下の点を当てはめて、少しでも湿度が上がらないように工夫しましょう。
(参考元:https://arch-d-b.com/blog/2021-7-23/)
・通気口や換気扇、窓がある場所に干す
・扇風機などで洗濯物に風を当てる
・広い部屋で干す
・ポケットや襟、フードなど、衣類の重なっている部分を広げる
ちょっとしたポイントをおさえるだけでも、湿気対策になります。部屋のサイズや間取りによって、どの方法が使えるかは異なりますが、ご自宅でできそうな対策を試してみましょう。
換気扇を回しても湿度が下がらないときの原因
換気扇を使っていてもなかなか湿度が下がらない場合は、別の要因があるかもしれません。その場合は、下記に当てはまらないかを確認しましょう。
①換気扇が汚れていて効率ダウン
換気扇が汚れていると、空気の吸い込みが鈍くなり、換気効率が下がることがあります。さらに、換気扇の汚れは電気代がかさんだり、ほこりを撒き散らしたりするおそれもありますから、換気扇はきれいに保つようにしましょう。定期的に換気扇を掃除することをおすすめします。
換気扇は、3ヶ月~6ヶ月に1回程度掃除をするとよいでしょう。フィルターやファンを取り外し、その後つけ置き洗いをします。その際、水洗いしてよいか、どの洗剤を使ってよいか、確認してから洗うようにしてください。
汚れがひどい場合や、自分で取り外すのが難しい場合は、専門業者に換気扇の掃除を依頼するのもひとつの手です。
②給気口が開いていないので効果ダウン
換気扇は空気を外に出す役割がありますが、新しい空気が入ってこなければ、空気をうまく循環させることはできません。もし換気扇をつけていても、あまり湿度が下がらないなら、部屋の給気口が塞がれている可能性があります。
給気口は、その名の通り空気を外から取り入れるための吸い込み口です。部屋の中の、外に面した壁に取りつけられています。給気口の場所を確認し、開くことで換気がしやすくなるかもしれません。
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湿度対策に換気扇は24時間つけっぱなしでもよく、窓開けやサーキュレーターを併用すると、さらに効果的です。また、換気扇をつけていてもあまり効果がないと感じるなら、汚れがたまっている可能性があるため、換気扇をきれいに掃除すると効果があがります。
とはいえ汚れた換気扇の掃除はやっかいなものです。特に何年も掃除していない場合は、思い切ってプロに依頼すると早く手軽にキレイになります。
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