雨どいの錆びや、フェンスの劣化が気になり始めていませんか? 大切な家や設備を長持ちさせたいけれど、錆止め塗装の知識がなくて不安…。そんな悩みを抱える方も多いはず。
本記事では、初心者でもわかる錆止め(さび止め)塗料の基礎知識から、おすすめの商品10選まで徹底解説します。DIYで挑戦したい方、業者に依頼すべきか迷っている方、どちらにも役立つ情報が満載です。
錆止め(さび止め)とは金属を腐食から守る塗料
錆止めとは、金属の腐食を防ぐ塗料です。主に鉄部や銅などの金属製品に使用され、ベランダの手すりやフェンス、シャッターなどに塗布されます。通常の塗料の構成要素(顔料、樹脂、添加剤、溶剤)に加え、顔料に防錆(ぼうせい)効果のある成分が含まれているのが特徴です。
これにより、金属表面に塗膜を形成し、酸素や水分との接触を防ぎ、錆の発生を抑制します。業務用からDIY用まで幅広く、ホームセンターでも手軽に購入できるため、プロはもちろん、一般の方も簡単に使用できます。
錆止め塗料を塗るメリット
「金属の寿命を延ばせる」のが錆止め塗料を塗るメリットです。空気中の酸素や水分から金属を守り錆の発生を防げるので、金属製品の耐久性が向上し、長期的には修理や交換にかかるコストを削減できます。
また、美観を保つ効果もあり、建物の外観を良好に保てます。ただし、最大の効果を得るには、錆が発生する前に予防的に塗布することが重要です。
錆止め塗料を塗るデメリット
「作業の手間と時間がかかる」のが主なデメリットです。下地処理、塗布、乾燥には時間を要し、乾燥するまでに最低でも1時間以上はかかるでしょう。
また正確性も求められ、塗りむらが生じてしまうと防錆効果が得られない可能性もあります。さらに、一部の錆止め塗料は有機溶剤を含むため、作業時の換気や安全対策も必要です。
このような専門的な知識や技術が求められるため、失敗したくない場合は専門家に依頼することをおすすめします。
錆が発生する原因・発生しやすい場所
錆は主に鉄が水分や酸素に触れることで発生します。特に雨や湿気にさらされやすい屋外の金属部分、例えば雨どいや手すり、シャッター、金属製の屋根などが錆びやすい場所です。
また、海沿いの建物は塩分の影響で錆が加速します。
雨どい
手すり
シャッター
屋根
錆止め塗料は色が豊富
画像引用:ASKUL「サンデーペイント スーパー水性カラーさび止め」
かつては赤褐色が主流でしたが、これは鉛系原料を使用していたことが理由でした。
しかし、環境への配慮から鉛を含まない塗料が開発され、色のバリエーションが豊富に。現在では、白、黒、茶、グレーなどなど、さまざまな色が選べます。
色の種類が増えたことで、仕上げの塗装と合わせやすくなり、錆を防ぐだけでなく、見た目もきれいに仕上げられるようになりました。
錆止め塗料の種類とおすすめの塗料10選
錆止め塗料には、以下のような種類があります。
- 油性系
- 合成樹脂系
- エポキシ樹脂系
- 錆の上から濡れる錆止め塗料
- スプレータイプの錆止め塗料
それぞれの特徴とおすすめの商品を2つずつ紹介します。
1. 油性系(1種)
油性系の錆止め塗料は、密着性と防錆性能に優れています。塗料を厚く塗ることができ、耐久性が高いのも特徴です。ただし、乾燥に時間がかかるのがデメリットです。
一般的に水性よりも効果が高いですが、臭いが強いため、換気に注意が必要です。
【おすすめ商品①】速乾さび止めペイント 油性さび止め塗料(つやけし)
画像引用:Amazon
鉄部用油性錆止め塗料です。塗りやすさと速乾性が特徴で、作業効率が高いのが魅力です。
鉄表面にしっかり密着し、強力な防錆効果を発揮。さらに、上塗り塗料の性能も向上させます。環境や健康に配慮し、鉛系顔料などの有害物質を含まない安全設計です。DIY愛好家からプロまで、幅広いユーザーに適した優れた錆止め塗料と言えるでしょう。
【おすすめ商品②】油性サビ止メ
画像引用:Amazon
初心者でも簡単に塗装作業ができるよう設計されており、扱いやすさが特徴です。優れた防錆効果に加え、既に錆びている部分にもしっかりと浸透し、強力に付着する性能を持っています。
また、環境への配慮も忘れず、鉛やクロム系の顔料を使用していないエコフレンドリーな製品となっています。手軽さと効果、そして環境への配慮のバランスが取れた、使い勝手の良い錆止め塗料と言えるでしょう。
2. 合成樹脂系(2種)
合成樹脂系の錆止め塗料は、速乾性と紫外線耐性に優れています。油性系よりも乾燥が早く、作業効率が良いのが特徴です。防錆性能は純粋な油性系には劣りますが、接着性や防食性、耐久性のバランスが良い塗料です。
屋外での使用に適しており、幅広い用途に対応できます。
【おすすめ商品③】速乾サビドメ
画像引用:Amazon
速乾性に優れた合成樹脂系の錆止め塗料です。夏は3〜5時間、冬は10〜15時間で乾燥し、効率的な作業が可能です。1回の塗布で約70〜100平方メートル(畳42〜60枚分)をカバーでき、優れた防錆効果を発揮します。
鉄製品の下塗りに最適で、長期間錆の発生を抑制。刷毛での塗布がしやすく、鉛系防錆剤を使用していない安全設計が特徴です。
【おすすめ商品④】合成樹脂エマルションペイント サニービルドEX
画像引用:Amazon
高品質な合成樹脂系の錆止め塗料です。均一で上品な艶消し仕上げが特徴で、ローラーや刷毛の跡がほとんど目立たず、一度の塗装で綺麗に仕上がり、塗りむらの心配がありません。作業性に優れ、扱いやすいのも魅力です。
揮発性有機化合物(VOC)の含有量が極めて低く、環境やユーザーの健康に配慮した設計になっています。
3. エポキシ樹脂系
エポキシ樹脂系錆止め塗料は、水や薬品に強く、高い耐久性を持ちます。速乾性に優れ、環境にやさしい製品も多いのが特徴です。密着性も高く、塗り替えに適しており、水性タイプは臭いが少なく、屋内使用にも適しています。
ただし、紫外線に弱く、上塗り塗料との相性に注意が必要です。現在、戸建て住宅で最もよく使用されています。
【おすすめ商品⑤】水性エポキシ強力防水塗料
画像引用:Amazon
タイルのような高光沢仕上げが特徴の水性エポキシ樹脂塗料です。硬く丈夫な塗膜が形成され、優れた防水・防塵効果を発揮します。耐水性、耐薬品性、耐ガソリン性、耐候性に優れ、様々な環境に対応。
さらに、別売りのすべり止め材を使えばすべり止め仕上げも可能な塗料です。
【おすすめ商品⑥】スーパー油性エポキシさびどめ
画像引用:Amazon
超速乾性が特徴のこの製品は、1日で錆止めから上塗りまで完了できる塗料です。ラッカーから水性塗料まで、幅広い種類の上塗り塗料と相性が良く、汎用性に優れています。長期間にわたり錆の発生を防ぎ、上塗り塗料との密着性も高いです。
きめ細やかで美しい塗膜を形成し、見た目と機能性を両立した錆止め塗料です。
4. 錆の上から濡れる錆止め塗料
このタイプの錆止め塗料は、既に錆びている金属表面に直接塗布できるのがメリットです。通常の錆止め塗料では必要な、錆落としの工程を省略できるため、作業時間と労力を大幅に削減できます。
ただし、重度の錆には効果が限定的な場合があります。軽度から中程度の錆に対して効果的で、メンテナンスが難しい場所や緊急処置に適しています。
【おすすめ商品⑦】油性 高耐久鉄部用
画像引用:Amazon
特殊防錆剤を含む画期的な塗料です。錆を除去せずに直接塗布できるため、作業時間を大幅に短縮できます。優れた密着力により、アルミやステンレスなど様々な金属に使用可能です。
シリコンアクリル樹脂を使用しているため、耐候性に優れ、長期間に渡って美観を保てます。
【おすすめ商品⑧】カラーサビ鉄用
画像引用:Amazon
特殊防錆剤を配合し、錆を除去せずに直接塗布できる便利な製品です。錆止めと上塗りを同時に行える1回塗りタイプで、作業時間を大幅に削減できます。速乾性に優れ、効率的な塗装が可能です。
シリコンアクリル樹脂を使用しているため、耐候性が高く、美しい仕上がりを保てます。
5.スプレータイプの錆止め塗料
スプレータイプの錆止め塗料は、使いやすさと手軽さが最大の特徴です。細かい部分や手の届きにくい場所にも簡単に塗布できるため、複雑な形状の金属部分に適しています。均一に塗布しやすく、初心者でも扱いやすいのもメリットです。
ただし、広い面積への塗布には不向きで、コストも割高になる傾向があります。
【おすすめ商品⑨】強力サビドメスプレー
画像引用:Amazon
錆の上から直接塗布できる便利な下塗り用スプレーです。速乾性に優れ、夏は1時間、冬は2時間で上塗りが可能です。水性、油性、ラッカー系(スプレータイプのみ)など、様々な上塗り塗料に対応しています。屋内外の鉄部や鉄製品に使用でき、幅広い用途に適しているのが特徴です。
ただし、必ず上塗りを行う必要があります。手軽さと効果を両立した、使いやすい錆止めスプレーです。
【おすすめ商品⑩】速乾さび止めスプレーS
画像引用:Amazon
鉄部用の速乾性下塗り剤です。使いやすさと乾燥の速さが特徴で、効率的な作業が可能です。鉄部にしっかりと密着し、強力な防錆効果を発揮するだけでなく、上塗り塗料の密着性も向上させます。水性塗料、油性塗料、ラッカー系塗料(10日以上の乾燥期間が必要)など、幅広い種類の上塗り塗料に対応しています。
手軽さと高い性能を兼ね備えた、多用途な錆止めスプレーです。
錆止め塗料を塗る手順
錆止め塗料を塗る手順は、以下の通りです。
- ケレン作業
- 養生
- 錆止め塗装
- 仕上げ塗装
順番に解説します。
1. ケレン作業
まず、塗装面の錆や古い塗膜を除去します。これは塗料の密着性を高め、効果を最大限に引き出すために不可欠です。ヤスリやワイヤーブラシを使用し、表面に適度な凹凸を作ることで、塗料の密着性が向上します。
2. 養生
塗料が不要な部分に付着しないよう、マスキングテープなどで保護します。
3. 錆止め塗装
十分に攪拌した錆止め塗料を、刷毛やローラーで丁寧に塗ります。乾燥後、再度塗ることで効果を高めます。
4. 仕上げ塗装
錆止め塗装の上に、中塗りと上塗りを行います。これにより、耐久性が増し、長期的な防錆効果が得られます。
錆止め塗装の相場
錆止め塗装の一般的な相場は、1平方メートルあたり600〜800円程度です。
ただし、費用は目安であり、実際の費用は塗料の種類や塗装面の状態などによって変動します。
DIYで失敗したくないならプロに相談するのがおすすめ
錆止め塗装はDIYで行うこともできますが、失敗のリスクも高いです。適切な下地処理や塗料選択には専門知識が必要で、間違えると防錆効果が得られないばかりか、錆の進行を早める可能性もあるからです。
プロに依頼すれば、経験と知識を活かした確実な施工が期待でき、長期的な防錆効果が得られます。DIYよりも初期費用は高くなりますが、補修や再塗装の頻度が減り、長期的にはコスト面でもメリットがあります。確実な結果を求めるなら、プロに相談すると良いでしょう。
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