屋根を塗装してリフォームする際、費用を安く抑えるためにDIYで実施しようと考える方もいるかもしれません。
そこで今回は、DIYでの屋根塗装が可能なのか、また可能だとしたら、どのような手順で進めるべきなのかという疑問を解消します。
素材別に異なる屋根塗装のDIY方法や、DIYでの屋根塗装を実施する前に覚えておくべきポイントや注意点にも触れているので、自宅の屋根を塗装しようと検討している方はぜひ参考にしてください。
DIYでの屋根塗装は可能?
結論、DIYでの屋根塗装は「可能」です。屋根塗装をDIYで実施することは、人件費の削減や塗装の自由度といったさまざまなメリットがあります。
しかし、DIYでの屋根塗装には危険が伴い、かつ精度や工期の面で業者に劣ること、さらに近隣トラブルに見舞われる可能性があることも覚えておく必要があるでしょう。
また、屋根材の劣化具合が進行している場合は、DIY塗装での補修は難しくなるため、業者に依頼して補修も含めた塗装を依頼するか、屋根材自体の交換が必要になります。
DIYで行う屋根塗装の基本的な手順
屋根塗装をDIYで行う場合は、以下に挙げる手順を参考にしてください。
- 塗料・道具を準備する
- 仮設足場を設置する
- 足場と足場周辺を養生する
- 屋根の下地処理を実施する
- 下塗り(錆止め)をする
- 中塗り・上塗りをする
- 縁切り作業をする
- 足場を解体する
手順だけ見れば、業者に依頼する場合とほとんど変わりありません。ただし、DIYの場合は上記の手順を全て自分で行う必要があることを念頭に置いておきましょう。
以下の関連記事では、屋根塗装の費用相場についてまとめています。屋根塗装を検討されている方は是非ご覧ください。
関連記事:屋根塗装の費用相場
【素材別】屋根塗装をDIYで行う方法
ここでは、以下に挙げる素材別に、DIYで屋根塗装を行う方法について解説します。屋根の素材によって手順が異なる場合もあるので注意が必要です。
- スレート
- トタン
- セメント瓦
スレート
スレートとは、粘土板岩を使用した屋根材のことです。耐熱性や防水性を維持するために、塗装が必要になります。色ムラやコケ・カビなどが発生している場合も、塗装のタイミングです。
スレート屋根の塗装手順は、以下のとおりです。
- 高圧洗浄でコケなどを除去する
- 錆・ひび割れを補修する
- 鉄部分に錆止めを塗る
- 下塗り材を塗る
- サスペーサーを設置する
- 中塗り・上塗りをする
トタン
アルミニウムや亜鉛合金メッキなどを使用した、金属屋根をトタンといいます。トタンは重量が軽く、耐震性が高い素材の一種です。
トタン屋根は、変色・退色・チョーキングが見られた際に塗装を検討しましょう。
DIYで塗装する際は、以下の手順を参考にしてください。
- 既存の塗膜を除去する
- 目荒らし作業を行う
- 錆止め処理をする
- 上塗りをする
セメント瓦
モニエル瓦とも呼ばれる素材で、環境に配慮した屋根材として知られています。トタンなどの金属屋根と同様、屋根材に変色・退色・チョーキングの症状が見られたタイミングで塗装を検討してください。
セメント瓦は、以下の手順で塗装しましょう。
- 高圧洗浄でコケ・古い塗膜を洗い流す
- 下地調整・下地補修を行う
- 塗装しない箇所を養生する
- 下塗りをする
- 上塗りをする
屋根塗装をDIYで行う前に知っておくべきポイント
屋根塗装をDIYで行う際は、必要な道具や工期、業者と比較した際の費用相場を把握しておく必要があります。
ここでは、屋根塗装をDIYで実施すべきか判断するうえで知っておきたいポイントについてみていきましょう。
必要な道具
屋根塗装をDIYで実施する際は、最低限以下の道具を用意しておきましょう。
なお、屋根塗装をDIYで実施する際に使用する道具は、およそ50,000円ほどかかります。
- 塗料
- ローラー
- 刷毛
- コーキング用品
- シーリング用品
- ワイヤーブラシ
- ヤスリ
- ヘラ
- マスキングテープ
- 養生シート
- タスペーサー
- モップ
- バケツ
- ビニールシート
工期
屋根塗装をDIYで実施する際にかかる工期は、およそ2ヶ月から4ヶ月ほどです。複数人で作業する場合はもう少し短くなるかもしれませんが、いずれにしろ数ヶ月はかかると見ておきましょう。
屋根塗装は業者に依頼した場合、およそ数週間から1ヶ月ほどで施工が完了します。完成を急いでいない場合はDIYでも問題ないものの、工期をできるだけ短くしたい場合はDIYより業者への依頼がおすすめです。
業者と比較した際の費用相場
屋根塗装を業者に依頼する場合、屋根材や屋根の大きさ、使用する塗料によって若干変動はあるものの、およそ400,000円から600,000円、場合によっては1,000,000円ほどかかります。
対してDIYでの屋根塗装は、材料費や道具の費用、足場を自身で設置する費用など合わせて100,000から200,000円ほどで実施できるでしょう。
費用面だけでいえば圧倒的にDIYの方が良いと感じるかもしれません。
ただし、冒頭でも触れたデメリットがあり、かつ次の項目で触れるような注意点があることも踏まえると、費用面だけでDIYで屋根塗装すべきか判断するのは危険かもしれません。
また屋根塗装を業者に依頼する際、保険や各種補助金などを利用できる場合があります。保険や補助金を利用できれば、費用相場以下の価格で屋根塗装を業者に依頼できるかもしれません。
主な保険・補助金制度の例は以下に挙げているので、参考にしてください。
なお、火災保険に関しては災害を原因とした屋根塗装に限り、対象となります。
DIYでの屋根塗装に関する注意点
DIYでの屋根塗装は、以下に挙げる3つのポイントに注意する必要があります。
- 高所の作業であるため危険
- 周囲から悪臭などのクレームが入りやすい
- 塗料が近隣の家に飛散する
ここでは、DIYで屋根を塗装する際の注意点について解説するので、業者に依頼すべきかDIYで実施すべきか判断するうえでの基準にしてください。
高所の作業であるため危険
屋根は家の一番上に位置するため、当然ながら高所での作業になります。
日頃から趣味でDIYをしている場合はある程度は問題ないものの、高所での作業経験が少ない場合はいきなり屋根塗装をDIYで実施するのは危険と言わざるを得ません。
屋根塗装には足場の設置が必須ですが、専門知識がないと足場の設置自体もままならないため、やはり作業時の危険は大きいでしょう。
周囲から悪臭などのクレームが入りやすい
屋根塗装に使用する塗料には強い臭いを発するものもあるため、近隣住民からクレームが入る可能性もあるでしょう。DIYで屋根塗装を実施する際は、あらかじめ近隣の住民に確認をとっておきましょう。
業者に依頼したとしても臭いは発生するため、近隣住民の意見だけを聞いていては屋根塗装自体ができなくなるかもしれません。
とはいえ、余計なトラブルは回避するに越したことはないため、施工前に必ず断りを入れておきましょう。
塗料が近隣の家に飛散する
近隣への影響としてもうひとつ挙げられるのが、塗料の飛散です。通常、業者に施工を依頼する場合は飛散防止シートを設置して塗料が飛び散るのを防ぎます。
しかしDIYの場合、飛散防止シートを設置し忘れた、もしくは飛散防止シートの存在自体を知らなかったということもあるでしょう。
近隣の家に塗料が飛散してしまうと、飛散した外壁や屋根の補修も代わりに行わなければなりません。
重大なトラブルに発展する可能性もあるので、DIYで屋根塗装をする際は飛散防止対策の徹底を忘れないようにしましょう。
ゼヒトモで屋根塗装のプロを探す
今回は、屋根塗装をDIYで実施できるのか?という疑問について触れていきました。
結論、屋根塗装はDIYで実施できるものの、業者に依頼する方が安全かつ綺麗な仕上がりになるというのも事実です。
屋根塗装をDIYで実施する際は、素材別の手順や注意点などをあらかじめ把握しておく必要があります。
- DIYで屋根の塗装をするのはやはりに感じる
- DIYほどではなくても、できるだけ安く屋根塗装を実施したい
そんな方は、ゼヒトモで屋根塗装のプロを探してみませんか?いくつかの質問に答えるだけで、あなたにピッタリのプロが見つかります。外壁塗装工事を検討している方は、ゼヒトモをお気軽にご利用ください。
屋根塗装関連の最新記事
屋根塗装をする際に「足場」の費用が気になる方も多いのではないでしょうか。屋根や外壁の塗装では、足場の設置は必要不可欠です。足場の役割は、職人の安全確保や、施工不良を防ぐためなど、さまざまです。 この記事では足場が必要な理 […]
はじめに 屋根塗装を業者に依頼するうえで、事前に塗料ごとの耐用年数を把握しておきたいと考える方も多いでしょう。できるだけ耐用年数の長い塗料で屋根を塗装できれば、何度も塗り替える必要がなくなります。 今回は、屋根塗装の基本 […]