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  6. 屋根塗装の耐用年数はどれくらい?長持ちさせるための秘訣と劣化サインの見極め方について解説します!
2023/12/15 2024/06/04

はじめに

屋根塗装を業者に依頼するうえで、事前に塗料ごとの耐用年数を把握しておきたいと考える方も多いでしょう。できるだけ耐用年数の長い塗料で屋根を塗装できれば、何度も塗り替える必要がなくなります。

今回は、屋根塗装の基本的な耐用年数をベースに、塗料別の耐用年数もあわせて紹介します。

屋根塗装が必要な劣化症状や屋根材別の耐用年数、塗装の耐用年数によって変動する施工の価格についても解説しているので、屋根塗装を施すうえで耐用年数を重視したい方は、ぜひ参考にしてください。

屋根塗装の耐用年数は?

屋根塗装の基本的な耐用年数は、塗料や屋根材によって若干変動はあるものの、約10年から15年とされています。

そもそも屋根塗装における耐用年数とは、屋根に塗りつけた塗料の効果が発揮されている期間のことです。また、塗膜が劣化し、効果が薄まるまでの期間ともいえます。ちなみに塗膜とは、塗りつけた塗料が固まることでできる膜のことです。

屋根塗装を実施するうえでは、耐用年数を意識することが非常に大切です。耐用年数を無視して塗装をしてしまうと、せっかくの塗装がすぐに劣化してしまい、再度塗り直すことになってしまうでしょう。

ここからは、屋根塗装に使用する塗料ごとの大まかな耐用年数をまとめているので、施工するうえでの参考にしてください。

【塗料別】屋根塗装の耐用年数と特徴

屋根塗装に多く使用される塗料の耐用年数は、以下のとおりです。

屋根塗装の耐用年数は、使用する塗料の種類によって大きく異なります。以下に、代表的な塗料の種類と耐用年数、特徴をご紹介します。

アクリル塗料

  • 安価で施工しやすい
  • 耐久性は比較的低い
  • 紫外線に弱い
  • 耐用年数:約10年

アクリル塗料は、外壁塗装の中でも最も安価で、施工しやすいのが特徴です。そのため、初期費用を抑えたい方におすすめです。しかし、耐久性は他の塗料に比べて低く、紫外線にも弱いという欠点があります。そのため、定期的な塗り替えが必要となります。

シリコン塗料

  • アクリル塗料よりも耐久性が高い
  • 防汚性や耐水性に優れている
  • コストパフォーマンスが高い
  • 耐用年数:約12~15年

シリコン塗料は、アクリル塗料よりも耐久性が高く、防汚性や耐水性にも優れています。そのため、汚れにくく、雨に強い外壁塗装を求める方におすすめです。また、コストパフォーマンスも高く、比較的安価で施工することができます。

フッ素塗料

  • 耐久性・耐候性に最も優れている
  • 防汚性や撥水性に優れている
  • 最も高価な塗料
  • 耐用年数:約15~20年

フッ素塗料は、耐久性・耐候性、防汚性、撥水性に最も優れた塗料です。そのため、長持ちする外壁塗装を求める方におすすめです。しかし、4種類の中では最も高価な塗料となります。

無機塗料

  • 近年注目されている塗料
  • 他の塗料よりも耐火性に優れている
  • 硬化後、柔軟性に欠ける
  • 耐用年数:約20~25年

無機塗料は、近年注目されている塗料で、他の塗料よりも耐火性に優れています。また、耐用年数も最も長く、20~25年程度とされています。しかし、硬化後、柔軟性に欠けるという欠点があります。

屋根の塗装が必要な劣化症状とは

屋根塗装を業者に依頼するうえで気になるのが「どのタイミングで塗装を施すべきか」ということではないでしょうか。主に、以下4種類の症状が屋根に表れたら、屋根塗装が必要となります。

  • ひび割れ
  • 剥がれ
  • コケ・カビ
  • 色褪せ

ここでは、屋根塗装の検討が必要となる屋根の劣化症状について解説します。

ひび割れ

屋根材は長い年月を経ることで塗膜の保護機能が弱まり、雨などの影響から劣化し、ひび割れが発生します。ひび割れは、地震などの衝撃や、車の走行による振動が原因になることもあるでしょう。

たとえ細かいひび割れであっても、雨漏りや破損の危険性があるため、塗装による補修が可能であれば業者に依頼するのがおすすめです。

剥がれ

目視で塗膜の剥がれが確認できる場合は、すぐに屋根を塗装しましょう。塗膜が剥がれていると屋根材の保護機能がなくなるため、雨風の影響を受けやすくなります。

放置してしまうと剥がれの範囲が広がってしまうので、早急に塗装もしくは屋根材の交換を実施しましょう。

コケ・カビ

屋根を目視で確認した際、明らかにコケやカビが発生している場合も塗装が必要です。コケやカビは、屋根に太陽が当たらない場合や、湿気が原因で発生します。

また、塗膜の劣化によりコケやカビが発生することもあるでしょう。

コケやカビは直接的に屋根にダメージを与えるわけではないものの、放置してしまうと屋根全体の劣化が進んでしまうため、塗装を施せる状態のうちに綺麗にしておくのがおすすめです。

色褪せ

屋根の色に明らかなムラがあったり、色褪せが目立ったりしている場合は、塗装を施すべきです。色ムラや色褪せは塗膜が劣化していることのサインであるため、塗り替えを考えるタイミングといえます。

放置すると雨漏りや屋根材の破損など大きな劣化につながる可能性もあるため、屋根が色褪せていると感じた場合はできるだけ早く塗装を施しましょう。

また、以下の関連記事では屋根塗装の費用相場について解説していますので、気になる方はぜひご覧ください。

関連記事:屋根塗装の費用相場

屋根塗装の耐用年数は屋根材によっても異なる

屋根塗装の耐用年数は、塗料だけでなく使用している「屋根材」によっても大きく異なります。ここでは、屋根に多く使用される以下の屋根材別に、それぞれの耐用年数を紹介しています。

自宅の屋根がどの屋根材を使用しているか再確認したうえで、屋根塗装が必要な状態か判断しましょう。

トタン

トタンとは、亜鉛メッキの鋼板を使用した金属屋根のひとつです。現在では使われることが少なくなったものの、古い民家ではトタンが使われています。

トタン自体の耐用年数は30〜60年ほどと長めですが、経年劣化による塗膜の剥がれで内部の金属が露出してしまうことがあります。

金属が露出するとサビが発生するため、こまめに屋根の状態をチェックしたいえで適宜塗装を施す必要があるでしょう。

スレート

一般的な住宅に取り入れられることの多い、平板上の屋根材です。非常に軽量であり耐震性が高いものの、耐久性・防水性の面では不安があります。

スレート屋根の耐用年数は20〜25年程度ですが、塗装の劣化はそれよりも早いので、5〜10年間隔で塗装によるメンテナンスを実施する必要があります。

セメント瓦

セメントを使用して成形した瓦材で、耐用年数が30〜40年と長いのが特徴です。コストも比較的抑えられる反面、衝撃に弱く、割れやすい傾向にあります。

また、セメントは定期的に塗装をしないと劣化が早まってしまうため、屋根材ではなく使用している「塗料の耐用年数」をベースに施工時期を考えると良いでしょう。

粘土瓦

日本瓦とも呼ばれる素材で、古い家に多く使用されています。50〜100年と耐久年数が非常に長いものの、素材が劣化しやすいことからこまめな塗り替えが必要になるでしょう。

セメント瓦と同様、屋根材ではなくあくまで塗料の耐用年数を基準にするのがおすすめです。

ガルバリウム鋼板

海外製の金属屋根で、スタイリッシュな仕上がりになることから人気を集めています。高い耐久性や加工のしやすさ、どんな屋根にも合う点がガルバリウム鋼板の特徴であり、メリットです。

ただし、耐熱性・防音性には乏しいため注意してください。

耐用年数が30〜40年と長めで、かつ塗装時期のサイクルも10〜25年と長いことから、コストパフォーマンスに優れた屋根材といえるでしょう。

屋根塗装の価格は耐用年数によって変化する

屋根塗装は、塗料や屋根材の耐用年数によって価格が変動します。同じ屋根でも、耐用年数が5年の塗料と10年の塗料とでは、実施回数が異なるため価格にも違いが出るでしょう。

また、屋根塗装は塗料だけでなく、足場の設置や養生作業など、塗装を施すうえで必要な準備や作業に費用が発生します。

上記の費用に加え、以下の計算式で算出した塗料代が施工時に発生すると考えておきましょう。

塗料の耐用年数が長ければ、その分施工の回数が減るため費用を抑えられます。しかし、安くても耐用年数の短い塗料を使用している場合は、施工回数が増えるため結果的に費用がかさむことになるでしょう。

屋根塗装の耐用年数を長くするコツ

1. 適切な塗料を選ぶ

屋根塗装の耐用年数を延ばすためには、まず適切な塗料を選ぶことが重要です。屋根材の種類や気候条件によって、最適な塗料は異なります。今回紹介したもの以外にも、様々な種類の塗料があります。屋根塗装業者に相談し、自分の家や予算に合った塗料を選ぶことが大切です。

2. 丁寧な施工をする

適切な塗料を選んだら、次は丁寧な施工が必要です。屋根塗装は、下地処理、養生、塗装、仕上げなど、複数の工程を経て行われます。経験豊富な業者に依頼し、一つ一つの工程を丁寧に進めてもらうことが重要です。

特に、下地処理は塗料の密着性を左右するため、非常に重要です。高圧洗浄機で汚れやコケをしっかりと除去し、必要に応じて補修を行います。また、養生もしっかりに行うことで、周辺建物や外構を塗料から保護することができます。

3. 定期的なメンテナンスを行う

屋根塗装は、一度行えば終わりではありません。定期的にメンテナンスを行うことで、塗膜の劣化を防ぎ、耐用年数を延ばすことができます。

具体的には、以下のメンテナンスが推奨されています。

  • 年1回の点検: 屋根の状態をチェックし、異常があれば早めに対処します。
  • 5年ごとの塗り替え: 塗膜の状態によっては、5年ごとに塗り替えを行うことをおすすめします。
  • 10年ごとの大規模修繕: 10年を目安に、大規模修繕を行うことをおすすめします。

4. 屋根の通気を良くする

屋根の通気を良くすることで、結露の発生を抑え、塗膜の劣化を防ぐことができます。そのため、屋根には換気口が設けられています。定期的に換気口の掃除を行い、通気性を確保することが重要です。

また、屋根塗装を行う際には、遮熱塗料や断熱塗料を使用することで、屋根内部の温度上昇を抑制し、結露の発生をさらに抑えることができます。

5. 外壁や樋の掃除を行う

外壁や樋の汚れは、屋根に落下して付着し、塗膜を劣化させる原因となります。そのため、定期的に外壁や樋の掃除を行うことが大切です。

外壁の掃除は、高圧洗浄機やブラシを使って行います。樋の掃除は、落ち葉やゴミなどをを取り除き、水の流れを良くします。

まとめ

屋根塗装は、家を長持ちさせるために欠かせないメンテナンスです。適切な時期に適切な塗料で塗装することで、耐用年数を延ばし、雨漏りなどのトラブルを防ぐことができます。

屋根塗装を検討している方は、複数の業者から見積もりを取り、塗料の種類や施工内容などをしっかりと比較検討することをおすすめします。

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