一般的な浴室ドアの耐久年数は15〜25年程度と言われています。さらに、使用状況や同居家族が多い場合には劣化のスピードが早まる場合もあります。しかし、毎日使うものだからこそ、あまり気に留めるきっかけがなかった方がほとんどでしょう。
・毎日使う場所だからこそ、あまり気にしてこなかった
・そもそも浴室ドアの劣化ってどんな状態?
・浴室ドアが開けづらいけど、これは劣化なの?
そんな疑問をお持ちの方に向けて、そこで今回は、浴室ドアの耐久年数や交換するタイミングについて解説します。浴室ドア交換にかかる費用相場も紹介するので、リフォームを検討する方は参考にしてください。
浴室ドアの耐久年数
使い方やお手入れの頻度によって変わりますが、一般的な浴室ドアの耐久年数は15〜25年程度といわれています。浴室ドアは1日に何度も開閉するので、汚れが溜まりやすいところです。そのため劣化が進むと、開閉時にガタつきが起こることも少なくありません。
浴室ドアの劣化を放置すると、ドアの開閉に力が必要になり、指や手を挟むリスクが増えますこともあります。とくに、小さな子どもや力の弱いお年寄りは、大きなトラブルに発展することもあるかもしれません。さらに、浴室ドアの締まりが悪い場合は、ドアからの水漏れが起こり浴室外の床や壁の劣化につながる場合こともあります。
このようなトラブルを防ぐには、日頃から浴室ドアの劣化を確認しておくことが大切です。浴室ドアは劣化すると、わかりやすい劣化症状が出ることが多いのでこまめに注意して気をつけてチェックしましょう。
交換のタイミング
浴室ドアは1日に何度も開閉するので、劣化しやすい部分です。耐用年数にが近づくと徐々に劣化症状が現れ始めるので、そのサインを見逃さないように注意する必要があります。ここでは、浴室ドアの交換のタイミングについて説明します。
水漏れ・パッキンが外れている
浴室ドアの水漏れが発生している場合、パッキンが外れている可能性があります。しっかり閉じているにもかかわらず、水漏れが発生している場合は、パッキンを新しく交換するのがおすすめです。
ドアからの水漏れを放置すると、脱衣所の床や壁の劣化につながることもあります。場合によっては、脱衣所の床や壁までリフォームが必要になることもあるので、早めに対処することが望ましいです。
開閉がしづらい・蝶番の破損
浴室ドアが開閉しづらいと感じたら、それは劣化サインです。開閉しづらい原因には、蝶番が外れてきていることや浴室ドアの傾きなどが考えられます。浴室ドアが開閉しづらい状態で使用を続けると、きちんと閉まらないのでドアからの水漏れが発生することも多いです。
また、浴室ドアが開閉しづらい場合、強い力が必要になります。そのため強く浴室ドアを閉めたときに、指や手を挟むかもしれません。大きなトラブルに発展することも多いため、早めにリフォームしましょう。
カビが発生している
基本的に浴室内は防カビ機能が搭載されていることが多いので、カビが発生しにくいです。しかし耐用年数が近づくと徐々に防カビ性能が低下し始めるため、浴室ドアの交換を検討するタイミングです。
カビが浴室ドアのパッキンに侵食することでヒビ割れが起こり、浴室ドアが閉まりにくくなる場合があります。隙間も出来やすくなるので、お風呂に入るときに脱衣所が水漏れすることも多いです。
また、カビが増えやすくなったと感じる場合はドア交換を検討するといいでしょう。カビの繁殖具合によっては、扉交換だけではなく浴室全体のリフォームが必要になります。
浴室ドア交換の費用相場
浴室ドアを交換する際の費用相場は、を表にまとめました。
【浴室ドア交換の費用相場一覧】
ドアの種類 | カバー工法 | ドアのみ交換 | ドアと外枠の交換 |
開き戸 | 5万円 | 3万~5万円 | 7万~10万円 |
中折れ戸 | 7万円 | 3万~6万円 | 8万~12万円 |
引き戸 | 10万円 | 8万~10万円 | 13万~16万円 |
基本的に、浴室ドア交換の施工費用は工事内容やドアの種類で変わります。ただし、手間がかかるリフォームほど施工費用が高くなることが多いです。
リフォーム業者によって価格設定も異なるため、浴室ドアの交換を検討するなら業者に見積もりを依頼しましょう。価格相場を把握するためにも1社だけで決めるのではなく、複数の業者に見積もりをとって比較検討することをおすすめします。
浴室ドアの交換方法
浴室ドアを交換する方法は、3種類あります。それぞれメリットとデメリットがあるので、自分に適した交換方法を選ぶことが大切です。以下では、浴室ドアの交換方法を解説します。
カバー工法
カバー工法とは、既存のドア枠を残したまま新しいドア枠を覆う交換方法のことです。浴室ドアを交換するリフォームとしては、一般的な方法になります。
カバー工法を選ぶメリットは、比較的短い時間でリフォームを完了できることです。通常、ドア枠のレールを取り外す場合は、浴室の壁まで範囲を広げての作業が必要になります。カバー工法ではドア枠のレールを取り外す必要はないので、施工に時間がかかりません。浴室の壁を解体するなどの作業も不要であるため、リフォーム費用を抑えられるメリットもあります。
多くのメリットがあるカバー工法ですが、ドア枠のレール上にカバーを取り付けるため、段差が出来てしまいます。段差ができるとバリアフリーの面で支障が出ることがあるので、お年寄りがいる場合は住みづらいと感じることもあるかもしれません。
また、カバー工法での施工は、浴室の外枠やドア周りの下地に歪みや傷みなどの劣化が出ていない場合に限られます。浴室の外枠やドア周りの下地に劣化が見られる場合は、カバー工法以外のリフォームを検討しましょう。
浴室ドアのみ交換
浴室ドアの劣化が軽微であれば、ドアだけを交換するのがおすすめです。ドアだけの交換であれば、ほかの方法に比べて費用を安く抑えられます。「なるべく施工費用を抑えたい」という方におすすめの方法です。
浴室ドアのみを交換する場合、ドア枠は変わらないため、同じサイズの製品やレールの規格に合う製品を用意する必要があります。ドアを交換するだけなので、短い時間で施工を終わらせたい方にもおすすめの方法です。
しかし、ドア枠に合う浴室ドアが、販売されていない場合もあります。このような場合には、特注の浴室ドアをオーダーすることが必要です。自分好みのデザインに仕上げられますが、一般的な物より費用が高くなるでしょう。
浴室ドアと外枠の交換
浴室の外枠やドア周りの下地に歪みや傷みなどの劣化症状が見られる場合は、ドアと外枠の交換も必要です。既存のレールを取り外して新しいレールを取り付けなければいけないので、壁の解体作業が必要になります。
ほかの交換方法に比べると、施工費用と工事期間がかかるのが懸念点です。施工費用は高額ですが、すべて取り替えられるので新品状態になります。長年使用していて損傷が激しい場合は、浴室ドアと外枠の交換を検討するといいでしょう。
また、カバー工法のように、敷居を設置する必要はないので、バリアフリーの面では安心です。お風呂のバリアフリー化を視野に入れているなら、浴室ドアと外枠を同時に交換するリフォームを検討しましょう。
浴室ドアの種類
浴室ドアには、さまざまな種類があります。基本的に好きな種類の浴室ドアを選べますが、リフォーム内容によって設置できるものが変わるので注意が必要です。
ここでは、浴室ドアの種類を紹介します。それぞれのメリットとデメリットも紹介するので、浴室ドアを選ぶ際の参考にしましょう。
開き戸
奥か手前に扉が開くタイプが開き戸で、部屋のドアにもよく使用されています。開き戸のメリットとデメリットを確認していきましょう。
【メリット】
お風呂場は湿気が多い場所であるため、掃除を怠るとカビが発生してしまいます。ただ開き戸はシンプルな構造であるため、レールやパッキンの掃除が簡単でお手入れしやすいです。
また、浴室ドアにレバーがある場合は少ない力で開けられます。小さな子どもや力が弱いお年寄りがいる家庭は、浴室ドアにレバーがある開き戸を選ぶのがおすすめです。
【デメリット】
開き戸は、手前または奥の方に扉を開くため、広いスペースが必要になります。ほかの種類に比べて開くスペースも広いので、浴室ドアを開ける範囲に物があると開閉時に邪魔になることも多いです。
また手前に引く浴室ドアの場合は、開けたときに水滴が脱衣所に落ちてしまうデメリットもあります。吸水性の高いマットを敷くなど、対策が必要です。
引き戸
引き戸は、横にスライドさせて開けるタイプのドアです。ここでは、引き戸のメリットとデメリットを確認しましょう。
【メリット】
引き戸は横にスライドさせて扉を開けるので、脱衣所付近に物を置いても開閉の邪魔になりません。体の不自由な人や車椅子を利用する場合でも、引き戸であれば扉を開けやすいです。
レールの高さを低くすれば、高齢者や障がいがある方が入浴するときの負担を軽減できます。バリアフリー住宅でも採用される浴室ドアなので、バリアフリー化を考えるなら引き戸を検討しましょう。
【デメリット】
引き戸は横に扉をスライドさせるので、その分のスペースを確保しなければいけません。また、引き戸は扉をスライドさせるためのレールを取り付ける工事をおこなう必要があります。工事範囲が広くなるので施工期間が長くなることが多いです。
レールが長くなるため、ほかの浴室ドアに比べるとホコリやゴミが隙間に溜まりやすくなります。引き戸タイプの浴室ドアには、掃除やお手入れの手間がかかるデメリットがあります。
折れ戸
屏風のように扉が開くのが、折れ戸タイプです。以下では、折れ戸のメリットとデメリットを確認しましょう。
【メリット】
折れ戸は扉がふたつに折れるので、ドアを開けるためのスペースが少なくて済みます。脱衣所が狭くても、設置しやすい浴室ドアといえるでしょう。
折れ戸は扉だけを交換できるので、簡単にリフォームをおこなえるメリットがあります。また、浴室内で誰かが倒れても、開閉できなくなるリスクを軽減できます。もしもの時でも、救出しやすい点もメリットです。
【デメリット】
ほかの浴室ドアに比べると、折れ戸はパッキンやつなぎ目などのパーツが多いです。使いやすい反面、故障しやすい箇所が多く、掃除しにくい点があります。
また、折れ戸は短いレールの上をスライドさせて扉を開けるため、入り口の幅が限られてしまいます。バリアフリーという意味では、不向きかもしれません。
浴室ドア交換のDIYはおすすめしない
浴室ドアの交換作業に必要な商品は、ホームセンターなどで手軽に手に入れられることも多いです。工事費用も抑えられるので、浴室ドアの交換をDIYで済ませたいと考える人も多いでしょう。
ただし、浴室ドアの交換は難易度が高く、DIYはあまりおすすめできません。浴室ドアの交換だけなので簡単に思えますが、緻密な作業が要求されます。
さらに、浴室ドアの交換に失敗すると、作業後にトラブルが発生することもあります。ドアの交換をプロに依頼した時より高くつくケースもありえるので、専門的な知識を持ったリフォーム業者に依頼しましょう。
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一般的な浴室ドアの耐久年数は15〜25年程度です。ただし、使い方やお手入れの頻度によっては、耐用年数より早く劣化症状が現れることがあります。劣化を放置すると、壁や床の劣化につながることがあるので早めに対処することが必要です。
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