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  6. 浴室の床暖房リフォーム!費用相場や設置時の注意点を解説
2023/09/21 2024/04/16

寒い冬場でも快適に入浴したい方は、浴室に床暖房を設置するのがおすすめです。足元を暖められるだけでなく、ヒートショックの防止やカビ抑制などの効果も期待できます。

そこで本記事では、浴室に床暖房を設置するメリットや必要性、費用相場などを解説します。設置する際の注意点にも触れているので、リフォームを検討している方はぜひ参考にしてください。

浴室に床暖房は必要?設置するメリット

浴槽

浴室に床暖房を設置すれば、快適なバスタイムを実現することが可能です。寒さ対策や冷えの防止はもちろん、「掃除が楽になる」「心筋梗塞・脳卒中のリスクを減らせる」などの効果も期待できるでしょう。

ここでは、床暖房を設置する3つのメリットを解説します。

足元を暖められる

浴室に床暖房を導入する最大のメリットは、足元の冷えを改善し、快適な暖かさを手に入れられることです。冬場や朝の時間帯は、浴室や脱衣所の「寒さ」が気になるところ。冷たい床から伝わる足元の冷えは、バスタイムを不快にさせることも多いでしょう。

そんなときに床暖房を設置すれば、冬場でも暖かい状態で入浴することができます。床を均一に温めてくれるので、脱衣所と浴室の温度差も最小限に抑えることが可能です。

足元の冷えを改善することで、身体全体の筋肉のこわばりを軽減でき、よりリラックスして入浴できるのもメリットと言えます。

ヒートショックのリスクを軽減できる

浴室に床暖房を設置することで、ヒートショック対策に役立つ可能性があります。ヒートショックとは、高温環境から低温環境に移動するなどの急激な温度変化によって、身体に不調をきたす現象のことです。具体的には、脳卒中や心筋梗塞などの危険があり、高齢者に多いと言われています。

特に冬場にヒートショックの事例が多く報告されています。そのため、床暖房でリスクを軽減させることが大切です。床暖房リフォームで脱衣所との温度差を軽減すれば、より安心して入浴することができます。

ヒートショックを受けやすい人

特にヒートショックを受けやすいと考えられるのは、次のような方々です。

  • ・高齢者
  • ・心臓疾患や血圧が不安定な方
  • ・飲酒後に入浴する方

高齢者は、若い世代に比べて血圧の上下変動に対応しにくくなっています。特に60歳を過ぎた方は、温度差の激しい場所では注意が必要です。

また、心臓疾患などを抱えている方も、温度変化の影響を受けやすいので注意が必要です。さらに、飲酒後に入浴をする方は、お酒によって一次的に血管が広がり、血流が良くなります。急激に寒いところに移動すると、普段より心臓に負担がかかるので注意が必要です。

浴室のカビを抑制できる

湿気がこもり結露が生じやすい浴室は、カビの発生、繁殖が多い場所のひとつです。特に冬場は自然乾燥が難しいため、室内に水分が溜まりやすく、結果としてカビの発生が多発してしまいます。

浴室床暖房を導入すれば浴室の乾燥を早め、カビの発生を抑制することが可能です。普段のお風呂洗いが楽になるのも、大きなメリットと言えるでしょう。

さらにカビ抑制効果を高めたい場合は、床暖房と同時に換気扇を稼働させたり、定期的に窓を開けて換気したりするのがおすすめです。快適なバスタイムを過ごすためにも、ぜひ実践してみてください。

浴室の床が冷たいと感じる素材

浴室, 部屋

浴室の床が冷たいと感じる素材は「タイル」や「石材」などです。特に、在来工法と呼ばれる方法で浴室が作られている場合は、床も壁もタイルで作られている場合が多く、冷たく感じます。

タイルや石材などの材質が冷たく感じる理由は、それらが熱伝導率の高い素材だからです。

その仕組みを詳しく見ていきましょう。熱伝導率が高いというのは、熱をよく伝えるということです。人間の体温は36~37℃ぐらい、タイルや石材の温度は浴室の温度と同じくらいなので、タイルに触れる前は人間の方が高温ということになります。

熱は、温度の高い方から低い方に流れるという決まりがあるので、タイルに触れると、人間からタイルに熱が流れます。このようにして、タイルに熱を奪われた我々人間は、タイルが冷たいと感じるのです。

一方ユニットバスの場合は、床が樹脂素材であることが多く、熱伝導率が低いためそれほど冷たくは感じません。ゆえに在来工法の方が、床の冷たさ対策の重要性が高いと言えます。

浴室に床暖房を設置する方法

浴槽,アヒル

浴室に床暖房を設置する方法は、自宅の浴室タイプによって異なります。タイプによっては、床暖房を後から導入できない可能性があるので注意が必要です。

ここでは「ユニットバス」と「在来工法」の2つのタイプに分けて、リフォーム方法を解説します。

また、以下の関連記事では、お風呂・浴室リフォームの工事内訳や施工事例を紹介しています。実際にかかった費用も掲載していますので、こちらもぜひ参考にしてください。

関連記事:お風呂・浴室リフォームの費用相場

在来工法

在来工法とは、壁や床にタイルを張って浴室をつくる工法のこと。昔ながらの浴室タイプで、壁や床、浴槽などのパーツ別にリフォームできるのが特徴です。

在来工法の浴室に床暖房を設置する場合は、解体した床の下に熱源を取り付け、配管工事を行います。床の素材はタイルや石材、樹脂などさまざまですが、素材に合わせて最適な熱源を選ぶことが可能です。主に熱線や電気、ガスなどの熱源があるため、性能、機能を考えながらぴったりなタイプを選びましょう。

ただし、在来工法への床暖房取り付けは複雑な工事になる場合が多く、ユニットバスに比べて時間や費用がかかってしまう可能性が高いです。

在来工法に床暖房を設置する場合は、床暖房付きのユニットバスに丸ごとリフォームするのもひとつの方法と言えます。リフォーム業者に見積もりを依頼し、費用を見比べてから検討するようにしてください。

ユニットバス

浴室を構成するパーツがすべてセットになっているユニットバスでは、床だけをリフォームすることはできません。床暖房を設置したい場合は、あらかじめ床暖房が組み込まれている新しいユニットバスを購入する必要があります。

また浴室を暖めるだけなら、断熱性能の高いユニットバスを取り入れる方法もあります。料金プランを確認し、自宅にぴったりなユニットバスを選択しましょう。

床暖房を後付けする方法も

「浴室はそのままで床暖房だけ後付けしたい」という場合は、床下に暖房機器を設置する方法もおすすめです。電気ヒーターや温水ヒーターを設置すれば、床をじんわり暖めてくれます。

後付け施工できる浴室の条件は下記の2点です。

  • 浴室がベタ基礎であること(底板が鉄筋コンクリートに覆われている)
  • 床下と基礎部分の間にスペースがあること

後付けタイプは手軽に浴室を暖かくできる反面、電気効率が悪いのがデメリット。電気代も高くつくため、直付けの場合と費用を比較することが大切です。

ユニットバス床暖房の主なメーカー

ゆず湯

床暖房付きのユニットバスを販売している設備メーカーと対応シリーズは下記の通りです。

Panasonic

タカラスタンダード

パナソニックのユニットバスはすべて戸建て用で、床暖房はオプションとして取り付けることになります。床暖房と一緒にカビシャット暖房換気乾燥機を取り入れれば、ボタンを押してから約10分で浴室を暖めることが可能です。

一方タカラスタンダードでは、ガス温水式の床暖房を採用しており、約17分で床をしっかり暖めてくれます。

【方法別】浴室に床暖房を設置する費用相場

浴室

床暖房の設置費用は、既存の浴室が在来工法かユニットバスかによって大きく異なります。また、導入する床暖房の種類によっても費用が異なるため注意が必要です。

床暖房には大きく「電気式」と「温水式」の2種類があり、それぞれの特徴を下記の表にまとめました。

電気式床暖房・床下に埋め込まれた電熱線ヒーターで暖める方法
・狭い浴室を暖めるのに便利・初期費用が安い
・ランニングコストは高め
温水式床暖房・給湯器で沸かしたお湯を床下のパイプに通し、床を暖める方法
・浴室の床を均一に暖められる
・ランニングコストが安い
・初期費用は高め

ここからは、床暖房リフォームにかかる具体的な費用相場を確認していきましょう。

在来工法のリフォーム費用相場と期間

在来工法の浴室に床暖房を設置する場合の費用相場と工事期間は下記の通りです。

費用相場約15万円~25万円(床暖房費・工事費含む)
期間約2日~3日

在来工法では床を解体して床暖房を設置するため、工事に1週間ほどの時間を要することも少なくありません。床暖房の熱源によっても費用が異なるため、事前にリフォーム業者に確認してください。

ユニットバスのリフォーム費用相場と期間

ユニットバスの床暖房リフォームにかかる費用相場と工事期間は下記の通りです。

費用相場・約60万円~(ユニットバス本体・床暖房オプション・工事費用を含む)・約10万円~15万円(床暖房オプション・工事費)
期間約2日~3日

ユニットバスを丸ごと変更する場合と床暖房をオプションとして導入する場合で、費用相場は異なります。また、設備メーカーによってもユニットバスの本体価格に差があるため、きちんと確認することが大切です。

床暖房を設置する際の注意点

浴室,床

浴室に床暖房を設置する場合、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。

  • 光熱費がかかる
  • 工事中はお風呂を使えない
  • メンテナンス費用がかかる

それぞれ詳しく解説するので、床暖房リフォームを検討する際の参考にしてください。

光熱費がかかる

床暖房を運転させると、もちろん光熱費がかかります。使用する熱源によって価格は異なりますが、冬場に毎日使用する場合は電気代が高くつく場合もあるので注意が必要です。

「入浴後すぐに床暖房のスイッチを消す」「家族が多い場合は、なるべく時間を空けずに入浴する」といった工夫だけでも、光熱費を抑えることができます。床暖房を導入する際は、費用対効果を考えてからリフォームすることが大切です。

工事中はお風呂を使えない

床暖房の工事中は、お風呂を使用できません。工事期間は2~3日が一般的ですが、浴室の状況によっては施工が長引く可能性もあるので注意しましょう。

工事期間中のお風呂をどうするか考えるのはもちろん、自宅近くに銭湯があるかを事前に確認しておくと安心です。

メンテナンス費用がかかるケースも

温水式床暖房を導入する場合、初期費用や光熱費のほかにメンテナンス費用が必要です。主に、給湯器を修理したり、不凍液や熱源部品を交換したりする際にかかります。

温水式はランニングコストが安い分、メンテナンス費用が高くなる点はデメリットだと言えるでしょう。総合的にかかる費用を考え、温水式と電気式のどちらにするかを決めてください。

床暖房のリフォーム費用を抑える方法

床暖房のリフォームには決して安くない費用がかかるため、お得に施工したいと考えている方も多いでしょう。ここでは、リフォーム費用を抑える2つの方法をご紹介します。

初期費用を安くしたい方は、ぜひチェックしてみてください。

複数業者に見積もりを取る

浴室に床暖房を設置する費用は、依頼する施工業者によっても異なります。安く抑えたい場合は、複数の業者に相見積りを取り、費用を比較することが大切です。

一般的に、大手よりも地元の工務店や職人に依頼するほうが費用を抑えられると言われています。迷っている場合は、口コミや評価などを確認したうえで無料の見積もり請求をしてみましょう。

ただし、あまりにも価格が安い業者は、品質管理が徹底されていない場合もあるので注意してください。リフォーム後すぐに故障してしまうと、結果的に費用が高くつく場合もあります。

まとめてリフォームを検討する

床暖房を設置する際、ほかのリフォームと一緒に依頼することで費用を抑えられる場合があります。「バスルームの壁が汚れている」「浴槽の利便性が悪い」といった場合は、まとめてリフォームできないか相談してみましょう。セットプランで割引になる業者もあるので、リフォームしたい箇所が多い場合は事前に確認しておいてください。

お風呂だけでなく、洗面所やトイレなどのリフォームを一緒に検討するのもおすすめです。業者によっては専門分野が異なる可能性もあるので、まとめて施工できるかどうかチェックしておくといいでしょう。

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浴室の床暖房リフォームにかかる費用相場や注意点を解説しました。なるべく安くリフォームしたいという場合は、複数業者に相見積もりを依頼するのがおすすめです。

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