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  6. アパート屋根のメンテナンス方法は?修理費用の相場もチェック
2022/08/30 2022/09/30

屋根は劣化しやすい部分のため、定期的にメンテナンスをする必要があります。特にアパートを経営している方は、維持する方法が気になるのではないでしょうか。この記事では、アパートの屋根の種類やメンテナンス方法、修理費用の相場などを解説します。

この記事を監修したプロ
石井 暁 さん

アップリフォーム

アパートの屋根はメンテナンスが必要

アパートの屋根

屋根は雨や風にさらされるため、外壁などに比べると劣化しやすい部分です。屋根が劣化すると雨水が浸入しやすくなり、雨漏りの発生や入居者のクレームなどにつながりかねません。

屋根の劣化を防ぐためには、定期的なメンテナンスが必要です。ただし、屋根の種類や形状によって適切な方法が異なります。所有するアパートの屋根に適した方法でメンテナンスができるように、屋根の基本的な知識を身につけておきましょう。

アパートの屋根の種類

アパートの屋根

アパートの屋根の種類には、主に以下の4つが挙げられます。

  1. スレート屋根
  2. ガルバリウム鋼板
  3. トタン屋根
  4. 瓦屋根

ここでは、見た目や性能の特徴、修繕が必要なケースなどを屋根の種類ごとに解説します。

スレート屋根

耐久年数:約10年

スレート屋根とは、セメントを主材質とした屋根材(=スレート瓦)が敷き詰められた屋根のことです。スレート瓦は「コロニアル」や「カラーベスト」とも呼ばれ、薄い板状かつ軽量であるのが特徴です。

屋根材の中では特にポピュラーなタイプで、豊富なバリエーションから色やデザインを選べます。耐久年数の目安は10年程度のため、10〜15年に1回のペースでメンテナンスをするといいでしょう。

スレート屋根で起こりやすいトラブルには、ひび割れや塗装剥げなどが挙げられます。また、塗装剥げによって防水機能が低下すると、苔やカビの発生リスクが高まります。

ガルバリウム鋼板

耐久年数:約20年

ガルバリウム鋼板とは、主にアルミニウムや亜鉛で構成された合金の屋根材です。アルミニウムの耐食性と亜鉛の防腐作用が備わっており、錆びの防止と耐久性に優れています。

また、軽量で建物に負担がかかりにくいことや、地震に強いことも特徴です。耐久年数の目安は20年以上のため、頻繁なメンテナンスは必要ないでしょう。

ただし、屋根の形状によっては水が溜まりやすくなったり、内部が腐食したりすることもあります。その結果、耐久年数の20年を迎える前に劣化する可能性もゼロではありません。長期耐久性はガルバリウム鋼板のメリットですが、定期的な点検は忘れずに行いましょう。

トタン屋根

耐久年数:約15〜20年

トタン屋根は、薄い鋼板と亜鉛を組み合わせた屋根材です。亜鉛メッキ鋼板とも呼ばれ、かつては一般的な住宅やアパートの屋根に多く用いられていました。カラーバリエーションが豊富なため、見た目にこだわりたい方には向いているでしょう。

トタン屋根の主な特徴は、軽さや加工のしやすさ、工事費の安さなどです。金属のため防水性が高く、雨漏りの防止にも役立ちます。

一方で、錆に弱い点や変形しやすい点には注意しなければいけません。耐久年数の目安は15〜20年程度ですが、7〜10年に1回のペースで塗装が必要となるケースが多いです。

瓦屋根

耐久年数:約50〜60年

瓦屋根とは、粘土で作った瓦を屋根材に用いる屋根のことです。なかには、粘土以外の素材を原料に使う瓦もあります。

一般的に用いられるのは、表面を釉薬(ゆうやく)でコーティングした釉薬瓦です。ガラス質の釉薬を表面に施すことで、ツヤのある見た目に仕上がります。

瓦屋根は耐久性や防水性に優れており、耐久年数の目安は50〜60年です。ただし、瓦が割れたり、風や地震によってズレたりするリスクはあります。瓦自体に重さがあるため、下地に負担がかかることもあるでしょう。

頻繁なメンテナンスは不要ですが、定期的な点検を怠らないように注意が必要です。また、修理費用がかさみやすいことや、施工できる業者が少ないことも覚えておきましょう。

アパートの屋根のメンテナンス方法の例

アパートの屋根

アパートの屋根をメンテナンスする方法として、以下の3つが挙げられます。

  1. カバー工法
  2. 葺き替え
  3. 塗装

屋根の状態によって適切な方法が異なるため、それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解するのが大切です。ここでは、アパートの屋根のメンテナンス方法を詳しく解説します。

カバー工法

費用相場:屋根の平米数×約1万1,000円+足場代(約20万円)

カバー工法(屋根重ね葺き工事)とは、既存の屋根に新しい屋根を重ねて取り付ける方法です。屋根材の補修ではなく、既存の屋根の断熱性や防音性を高めたい場合に適しています。

注意点として、カバー工法はすべての屋根に対応しているわけではありません。カバー工法が使える条件として、既存の屋根の素材が軽いことが挙げられます。

例えば、スレート屋根やガルバリウム鋼板、トタン屋根は軽量なためカバー工法に適しています。一方で、瓦屋根などの重い屋根の場合、カバー工法では修理できません。

【カバー工法のメリット】

  • 葺き替えに比べて工事費用が抑えられる
  • 解体作業がないため工期が短い
  • アパートの断熱性や防音性がアップする

【カバー工法のデメリット】

  • カバー工法ができる屋根や、新たに取り付ける屋根材が限定される
  • 屋根材や下地の劣化が激しい場合には使えない
  • 屋根が重くなるため耐震性が低下する

参照:テイガク「屋根カバー工法とは? はじめての屋根カバー工法

葺き替え

費用相場:約160万円

葺き替えとは、既存の屋根を解体して新しい屋根を取り付ける方法です。以下のような劣化症状が見られる場合は、屋根の葺き替えが適しています。

  • 屋根材にひび割れがある
  • 屋根が色あせている、苔やカビが発生している
  • 棟板金が剥がれ、下地が腐食している
  • 雨漏りによって天井にシミができている

葺き替えを検討する際は、工事費用がかさみやすい点に注意しましょう。葺き替えではすべての屋根材を取り替えるため、費用相場は160万円程度と高額です。さらに、足場代や廃材処理の費用なども発生します。

【葺き替えのメリット】

  • アパートの寿命を延ばせる
  • アパートの耐震性が向上する
  • アパートの外観を変えられる

【葺き替えのデメリット】

  • 費用が高額になりやすい
  • 施工中は屋根が取り払われるため、雨漏りのリスクがある

参照:プロタイムズ「屋根の「葺き替え工事」を行なう前に押さえておきたいポイント

塗装

費用相場:約30万〜100万円

屋根塗装とは、専用の塗料で屋根を塗り替える方法です。屋根材の防水性能が劣化した際や、屋根材の塗料が剥がれた際などに適しています。

塗装工事や足場代にかかる費用相場は、30万〜100万円程度です。使用する塗料の種類や屋根の面積によって、工事費用は大きく異なります。

なお、塗料にはさまざまな特徴があるため、用途に合わせて適切な種類を選びましょう。

塗料の種類特徴
フッ素系・耐熱性、耐寒性、不燃性、耐摩耗性に優れている・価格は高い傾向があるが、長持ちしやすいため頻繁なメンテナンスが不要
シリコン系・紫外線に強く、防汚性にも優れている・価格が比較的安価である
アクリル系・塗料の中では特に安価な種類・耐久性が低いため、屋根塗装にはあまり用いられない
ウレタン系・光沢があり、耐摩耗性に優れている

【屋根塗装のメリット】

  • 遮熱性、断熱性、防水性がアップする
  • 苔やカビの発生を抑えられる
  • 棟板金の錆を防止できる

【屋根塗装のデメリット】

  • 定期的に塗り替える必要がある

参照:屋根コネクト「屋根塗装って!?単なる部分修理とは異なる塗装のメリット・デメリット

屋根工事業者を選ぶときのポイント

業者が書類に必要事項を記入している

屋根工事業者を選ぶ際は、以下の4つのポイントをチェックするのがおすすめです。

  1. アパートやマンションの屋根工事の施工実績があるか
  2. 足場工事の施工実績があるか
  3. 施工性の良いアスファルトシングルの施工実績があるか
  4. 入居者や不動産会社への事前説明が徹底しているか

屋根工事業者の施工実績は、業者のホームページで確認できます。屋根の工事中は周囲への配慮が必要なため、借主や不動産会社へきちんと説明してくれるかどうかも重視しましょう。

ゼヒトモで屋根修理のプロを探す

アパートの屋根は劣化しやすい部分のため、定期的なメンテナンスが必要です。屋根の種類や状態に合わせて、適切な修理方法を選びましょう。

  • アパート屋根のメンテナンスについて相談したい
  • まとめて屋根工事の見積もりをとりたい

そんな方は、ゼヒトモから屋根工事のプロを探してみませんか?いくつかの質問に答えるだけで、簡単にあなたにピッタリなプロが見つかります。ゼヒトモお気軽にご利用ください!

監修プロのコメント

アパートのオーナーさんの立場からすると、大掛かりな工事が必要になってしまい、多額の費用を払うのは避けたいですよね。

信頼できる業者さんに、普段から定期的に点検やメンテナンスをしてもらうことで、大掛かりな工事が発生する可能性を抑えることができます。今後、問題になりそうな所や注意が必要な所があれば、事前に業者の方が教えてくれるので、出費を抑えつつ計画的に施工を行うことができますよ。

この記事を監修したプロ
石井 暁 さん

アップリフォーム

開業以来14年間の豊富な実績と経験あり。建設業許可・二級建築士事務所・宅地建物取引業・リフォーム工事瑕疵保険登録事業者・加盟登録等の信頼のおける登録を認可。資格を取得したプロが責任施工しており、お客様に安心して頂ける様なご提案ができる。また、お客様のコストを少しでも抑えるために、職人が自ら見積もり・商談・契約・施工を行っている。

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