自宅を建てるときは、愛車をどこに駐車するか、どのくらいのスペースがあればいいのか悩むところです。
新しい車を買ったときや、新たにガレージを建てるときも、ガレージのサイズを決める際の具体的なチェックポイントがわかれば、どうやって駐車場を作るかの目安がつきます。
この記事では、駐車場に必要な寸法を決める手順やガレージを選ぶ注意点などを紹介します。ぜひ、駐車場を作る際の参考にしてください。
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ガレージや駐車場に必要な寸法を決める手順とは
ガレージスペースなどの駐車場の一般的な目安としては、車のサイズにゆとりを加えたものです。車のサイズも家庭によって違いますし、どのくらいのゆとりが必要かもライフスタイルによって違いがあります。
まずは車のサイズを確認し、そのサイズに合ったスペースを確保しなければいけません。またそれだけではなく、前面道路との関係による駐車スペースに必要な間口サイズも確認する必要があります。
① 車のサイズ(幅・寸法)を確認する
車のサイズにより、駐車スペースに必要な広さが変わります。車種やタイプにより大きさが異なるため、確認しておきましょう。
以下に、車のサイズの目安を表で示します。
全長 | 横幅 | 高さ | |
軽自動車 | 3,400mm | 1,480mm | 1,650mm |
小型車 | 4,500mm | 1,680mm | 1,500mm |
中型車 | 4,800mm | 1,700mm | 1,500mm |
ワンボックス | 4,800mm | 1,700mm | 2,000mm |
大型車 | 5,210mm | 1,875mm | 1,500mm |
② 周辺に必要なスペースを確保する
車のサイズがわかれば、次は周辺に必要なゆとりの確保です。助手席側からも乗り降りするのか、ドアはスライドドアかどうかでも、必要なスペースが変わります。
車の後方も、トランクからの荷物の出し入れができるゆとりが必要です。駐車スペースに自転車やバイクも置くのであれば、その分のスペースも確保しなければいけません。
もしも、運転席側のみ乗り降りのスペースを設けるのであれば、必要なスペースは以下のとおりです。
必要なスペース | |
車の前 | 500mm |
車の後ろ | 300mm |
運転席側 | 700~1,100mm |
助手席側 | 200~300mm |
③ 前面道路との関係による駐車スペースに必要な間口サイズを確認
一戸建ての場合、前面道路から旋回しながら駐車スペースに車を出し入れすることになるでしょう。
このとき、車が大きければ大きいほど、旋回時の回転半径が大きくなります。また、前面道路の道路幅によっても必要な間口のサイズが変わります。
以下の表で、どのくらいの間口が必要か確認をしてください。
前面道路幅 | 4,000mm | 5,000mm | 6,000mm | 7,000mm | 9,000mm | |
車庫間口 | 前進・直角駐車 | 3,600mm | 3,300mm | 3,300mm | 3,000mm | 2,300mm |
後退・直角駐車 | 3,300mm | 2,600mm | 2,300mm | ― | ― |
ガレージ・車庫を選ぶ際の注意ポイント
ここからは、車庫を選ぶ際のポイントを紹介します。
- サイズの表記を確認
- 求めているサイズがあるか調べる
- 機能性で比較をする
上記の、3点に注意しながら選びましょう。
サイズの表記を確認
まず、車庫のサイズの表記を確認しましょう。土台寸法は、車庫の横幅と奥行きの寸法です。土台になるため、間口よりも大きくなります。
屋根寸法は屋根の大きさですが、土台よりも大きく設計されるため注意しましょう。
間口寸法は、車を出し入れする部分の大きさで、車の大きさや台数、車周辺のゆとりによっても大きさが変わります。
高さは車庫の高さですが、雨水などが流れるように車庫前面が高くなっていることが一般的です。車庫は、余裕を持ったサイズにすることをオススメします。
求めているサイズがあるか調べる
次に、求めている車庫のサイズがあるか調べましょう。所有している車の全長や横幅と、車周辺の必要なスペースを計算してみてください。
運転手側と助手席側両方で、車の乗り降りや荷物の出し入れをするのならば、車の両側にそのスペースを確保しなければいけません。車のドアの開閉がスライド式なのかどうかでも、確保するスペースは変わってきます。
余裕を持ったサイズを計算し、その求めているサイズがあるかどうか調べましょう。
機能性で比較をする
シャッターの機能性も、比較してみましょう。車庫の上下シャッターでよくある形状は、オーバースライド扉と巻き上げシャッター扉です。
オーバースライド扉は、開け閉めの音が静かなため、早朝や深夜に車庫を開け閉めするケースが多い家庭に向いています。ただし、照明を天井に取り付けられず、照明は壁に設置されます。
巻き上げシャッターは照明を天井に設置できますが、シャッターの開閉音がするほか、巻き上げスピードも遅いです。
また雪が多い土地の場合は、多雪・豪雪地対応の車庫を選びましょう。多雪や、豪雪地帯の積雪に耐えるようにできています。
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ガレージに必要なシャッターのサイズって?
車庫に必要な大きさがわかったけれども、自宅の車庫の形状に合うシャッターがあるのかと疑問に思う方もいるでしょう。
ここでは、以下の3点について解説します。
- ガレージシャッターには規格サイズはない?
- ガレージシャッターの一般的なサイズとは
- ガレージシャッターサイズの決め方
ガレージシャッターには規格サイズ(寸法)はない?
実は車庫のシャッターには、各メーカー共通の規格サイズというものはありません。
規格サイズがないとはどういうことかというと、メーカーや商品ごとによって、その形状や横幅、高さがさまざまあるためです。
一般的によく売れているサイズは1間から1間半で、1間とは昔から日本で使われてきた長さの単位で、1,800mm幅です。
ガレージシャッターの一般的なサイズとは
車庫のシャッターには規格サイズがないことをお伝えしましたが、一般的なサイズはあります。上下シャッターの一般的な高さは、2.0m〜2.4m程度です。
1台分の車庫の場合、上下シャッターの横幅は一般的に2.4m〜2.7m程度、2台分の車庫になると幅が4.8m〜5.4mです。
ガレージシャッターサイズの決め方
車庫のシャッターのサイズ(寸法)は、車庫の間口のサイズと、車のサイズによって決まります。
車庫は所有する車の駐車スペースのため、車の出入りがしやすく、余裕がある広さがいいでしょう。
もし、ワンボックスカーの場合だと車高が高いため、車庫も車庫に取り付けるシャッターも高さが必要です。そのような場合は、横引シャッターをオススメします。
こんな時はどうする?ケース別・駐車場スペースの必要サイズ(寸法)とは
2台駐車できるガレージの場合やビルトインガレージの場合は、駐車スペースはどのくらい必要でしょうか。
それぞれのケースに対して、必要なサイズ(寸法)を解説します。
2台駐車できるガレージの場合
1台ではなく複数台の車を持っているご家庭は、車庫のサイズもその分広く必要です。
それぞれの車種によっても、必要なサイズが異なります。
軽自動車の場合、駐車場の最低サイズは3.6m×2.0mです。小型乗用車で5.0m×2.3m、普通乗用車で6.0m×2.5mで、車が2台の場合はこれらのサイズの2倍必要です。
前面道路のことや、乗り降りのスペースも考慮しましょう。もし前面道路の道路幅が狭い場合は、車庫の間口を大きく取らなければ駐車が難しくなります。
具体的にどのくらいの広さが必要になるかというと、大型のミニバン2台なら、間口5.6m、奥行6.5mです。
ビルトインガレージの場合
ビルトインガレージの場合、一度作ってしまえば作り替えることが難しいため、将来のことまで考えて設計しましょう。
ビルトインガレージは高さの制限があるため、車の高さも考える必要があります。今は小型自動車に乗っていたとしても、将来子どもが増えてワンボックス車などに乗り換える可能性があるかもしれません。
車を買い替える可能性があるのならば、どのような車種でも停められるようなサイズのガレージを作っておいた方がいいでしょう。
また、前面道路の道路幅や車の大きさによっても、必要な間口サイズが変わります。一般的な1台用のビルトインガレージは、間口が2.6~4.3m、奥行きが4.6~6.7mです。
自動車以外にも自転車やバイクを停める場合は、おのずとガレージのサイズ(寸法)が大きくなります。
ビルトインガレージとは?
ビルトインガレージとは、建物の一部に組み込まれたガレージのことを言います。雨や雪の日でも濡れずに乗り降りでき、荷物の出し入れも可能です。
特筆すべきは、リビングや書斎から愛車を眺められること。ビルトインガレージを窓やガラス扉で仕切ることで、こだわりの愛車をインテリア感覚で楽しめます。
ビルトインガレージは単なる駐車スペースではなく、趣味の空間としてガレージを活用したい方にとって夢を叶える理想的な空間を楽しめるのも魅力です。
ガレージ設置にかかる費用相場
車庫を設置する場合、一般的にはいくらかかるのでしょうか。
- リフォーム費用相場
- 新設(後付け)・交換する際の費用
以上の2つの点に分けて、確認してみましょう。
【表】リフォーム費用相場
車庫とビルトインガレージのリフォーム費用は、以下のとおりです。
施工内容 | 台数 | リフォーム費用相場 |
車庫 | 1台用 | 木造の場合:100~200万円鉄骨の場合:150~300万円 |
2台用 | 200~400万円 | |
3台用 | 250~550万円 | |
ビルトインガレージ増設 | 1台用 | 150~350万円 |
使わない部屋を減築してビルトインガレージ設置 | - | 150~200万円 |
新設(後付け)・交換する際の費用
車庫を後付けで設置する場合や交換する際の費用は、車1台分の車庫でも100万円前後はかかるでしょう。もちろん車のサイズや、車周辺のスペースをどのくらい取るかによっても費用は変わります。
こだわりの駐車場を作ろうとすると費用はどんどん高くなり、1,000万円以上かかることもあるでしょう。
既製品を購入し、基礎部分を業者に作り上げてもらって設置すると、リーズナブルに駐車場を設置できます。その場合は、デザインなどは選べません。予算を考えて、既製品にするのか、建築するのかを検討しましょう。
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外構や庭のリフォームの費用相場を知るとガレージづくりの参考になると好評な記事です。
ガレージをDIYして作業場としても活用できる
ガレージDIYキットを使って組み立てを自分で行うことで、専門業者に依頼するよりコストを安くおさえられます。工具を収納する棚やフィギュアを飾るオープン棚の設置など、自分好みにカスタマイズすることも可能です。
自作したガレージは、よりいっそう愛着が湧き、趣味や作業スペースとして自分だけの空間を楽しめます。
ガレージをDIYする際の注意点は、建設前に建築確認を必ず申請すること。ガレージは建築基準法上の建物となることから建築確認申請が必須となります。申請せずにガレージを設置した場合は、懲役や罰金、自治体から建築物の撤去命令が出されることもあります。
建築確認申請は、付近見取り図、立面図、配置図の作成など専門知識が必要なため、建築士や工事業者に依頼することが一般的です。
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ガレージや駐車場に必要なスペースと、サイズを決定するポイントについて解説しました。ガレージや駐車場を安く施工するポイントは、複数の業者から見積もりを取ることです。
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監修プロのコメント
「新築時に設置した駐車場の幅が狭すぎるため、改善したい」とお悩みの方が多くいらっしゃいます。また、新築時にオープン外構を選ばれた場合でも、年月が経ち家族構成やライフスタイルが変わると、クローズ外構にしたいと考えることもあります。
しかし、いざシャッターやゲートを設置しようと思った際に、奥行きが足りず設置できないことも少なくありません。
さらに、いずれシャッターを設置するかもしれないとお考えの方でも、事前に勾配などを考慮せずに設計してしまうと、後から設置が困難になるケースがあります。
もし、将来的にシャッターやゲートの設置を検討している場合は、ぜひそのことも設計担当者にお伝えください。
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