住宅の顔ともいわれる玄関。ドアや土間などの玄関まわりをリフォームすることで、見た目を良くするのはもちろんのこと、快適な空間も演出できます。
この記事では、玄関まわりのリフォームを検討している方に向けて、必要な情報を詳しく紹介します。施工内容や費用相場などについて解説しているので、ぜひ工事を依頼する前に確認してみてください。
株式会社ホームケア
玄関まわりのリフォームでできることとは
玄関まわりのリフォームには、さまざまな種類があります。主なリフォーム内容は以下の通りです。
- 玄関ドア・扉を交換する
- 網戸を設置する
- 収納スペースを増やす
- 玄関に手洗い場を設置する
- 玄関まわりの壁や床を変更する
- 土間を広げる
- バリアフリー化する
それぞれのリフォームのメリットや注意ポイントについて説明します。
玄関ドア・扉を交換する
玄関ドアや扉を交換するだけでも、玄関まわりの雰囲気は大きく変わります。ポーチに合った色やデザイン、防犯性や換気機能があるものを選ぶことで、おしゃれで快適な空間を実現することが可能です。
玄関ドアや扉の種類は豊富にあるので、それぞれの特徴を把握してから選ぶようにしましょう。たとえば、玄関まわりの寒さが気になる場合は、気密性の高いドアを選ぶのがおすすめです。
なお、分譲マンションでは玄関ドアは共有部分にあたるため、勝手に交換することはできません。土間に収納をつけるなどの内装工事は可能ですが、工事をするにあたって管理会社の許可が必要になります。また、期間も管理会社によって異なるため、早めに申請しておきましょう。
開き戸とは
開き戸とは、手前に引く、あるいは奥に押して開閉するタイプのドアです。断熱性が高いので寒さ対策にもなりますが、車椅子やベビーカーでの出入りが大変なだけでなく、指を挟むリスクもあります。
また、ドア自体が重く、さまざまな種類のカギを取り付けられるため、防犯性が高いのも特徴です。ただし、お年寄りや小さな子どもには開けづらいことがあるので注意してください。
引き戸とは
引き戸とは、障子やふすまのように左右にスライドさせて開くタイプの扉です。玄関まわりのスペースが狭い場合には、扉が1枚のみのタイプを選ぶことができます。
開き戸タイプのドアと比べると開閉部分が広いため換気がしやすく、車椅子やベビーカーの出入りもスムーズです。大きな家具なども搬入しやすいので、便利さという点では優れているでしょう。
しかし、隙間から風が入り込みやすいので、玄関が寒くなりがちという特徴もあります。また、開き戸と比べると防犯性が低い傾向にあり、防犯カメラの設置や警備会社への依頼が必要になるかもしれません。
網戸を設置する
玄関の空気がこもりやすいときは、網戸の設置も検討できます。開放部分が広くなる引き戸であれば、網戸を設置することで効率良く換気ができ、住まいを長持ちさせることにもつながります。
ただし、網の部分が簡単に切り裂ける素材の場合は、防犯性が低くなるので注意が必要です。ステンレス製の網を使用する、ピッキングしにくい玄関ドアを選ぶなどの対策をしておきましょう。
また、共同住宅では設置に伴い消防法の観点から取り付け自体ができない場合があるため、事前に確認が必要です。
収納スペースを増やす
靴や傘はもちろん、アウトドア用品などのさまざまなものを置く玄関まわりには、収納スペースが必要不可欠。雑然となり、見た目や使い勝手が悪い玄関を防ぐためにも、便利に出し入れできる収納スペースを設置しておきましょう。
たとえば、壁面に大きな靴専用の棚を取り付けたり、土間の横にシューズクロークを設置したりすることで収納スペースを増やせます。元々の玄関の広さや構造によってもリフォーム方法が変わるので、経験豊富なリフォーム会社に相談してみてください。
玄関に手洗い場を設置する
感染症予防のためにも、帰宅したらすぐに手洗いをしたいもの。玄関近くに手洗い場を設置することで、さらに快適な住まいを実現できます。
また、ガーデニングやアウトドアをする方、外遊びが好きな子どもがいる家庭も、玄関に手洗い場があると便利でしょう。玄関ポーチや土間、シューズクロークなどに手洗い場の設置を検討するのがおすすめです。
玄関まわりの壁や床を変更する
玄関は、一日に何度も出入りする場所のため土ぼこりがつきやすく、劣化もしやすいのが特徴です。内装を定期的にリフォームし、清潔な印象を保つようにしましょう。
また、内装だけをリフォームすると、ポーチの汚れ具合が悪目立ちすることもあります。玄関まわり全体のバランスを考えて、リフォームする範囲を決めるのがおすすめです。
土間を広げる
玄関の土間が広いと、同時に大勢の人が出入りしやすくなります。車椅子やベビーカーの出入りがしやすいだけでなく、玄関まわりのデザイン性が向上することもメリットです。DIYをする方であれば、土間が広いと屋内で作業ができるので、たいへん便利でしょう。
ただし、玄関まわりの空間に余裕がないときは、大規模なリフォームが必要になったりリフォーム自体ができなかったりする場合もあります。そのような場合は、玄関リフォームの実績豊富なリフォーム会社に相談してみましょう。
バリアフリー化する
快適な住まいを実現するため、リフォームによるバリアフリー化を検討してみましょう。玄関の段差を減らしたりスロープや手すりを取り付けたりするだけでも、より暮らしやすい住宅を実現できます。
バリアフリー化は、高齢者世帯だけに必要な工事ではありません。赤ちゃんや小さな子どもがいる家庭も、段差を減らして手すりを取り付けることで、家庭内の事故を未然に防げます。ケガだけでなく、年齢を重ねて足腰に痛みや不自由さを感じることもあるので、どのような家庭にもバリアフリー化は必要です。
【費用別】玄関リフォーム費用相場
予算によっても、玄関リフォームでできる工事内容は異なります。費用別にリフォーム工事の内容を紹介するので参考にしてください。
また、同じ工事内容でも、費用は資材の価格や材質、施工範囲によって上下することがあります。例えば玄関ドアを交換する場合、断熱性や耐火性などの高性能の製品を選ぶと玄関ドアの価格だけで30万円を超えることがあります。
さらに、現地のドア取り付け部分の下地の状況など既存・既設の仕様によっても価格が上下します。
満足できる玄関リフォームを実現するためにも、必ず複数のリフォーム会社から現地を確認してもらい、十分に打ち合わせをしたうえで見積もりを作成してもらいましょう。この際に、性能や価格についても詳しく確認しておきましょう。
30万円未満でできる玄関リフォーム
30万円未満の予算のときは、次のリフォーム工事が可能です。ただし、高性能モデルやハイグレードモデルを選ぶと30万円を超えることもあります。
- 玄関の内装リフォーム(壁の張り替え、床の張り替えのいずれか1つ)
- 玄関ドアの交換(カバー工法)
- スロープの設置
- 網戸の設置
- 収納や照明の設置
30〜50万円でできる玄関リフォーム
予算が30~50万円あると、工事のバリエーションが増え、高性能モデルやハイグレードモデルの資材も選択できるようになります。
- 断熱性や防火性のある高性能玄関ドアへの交換
- ハイグレードモデルの玄関ドアへの交換
- スタンダードモデルの玄関ドアへの交換と収納設置
- 開き戸を引き戸に変更
- 玄関まわりの外壁の張り替え
50〜100万円でできる玄関リフォーム
50万円以上の予算があれば、さらに大がかりな工事が可能です。デザイン性の高い設備・資材を用いたり、複数の工事を同時に実施したりできます。50~100万円程度で可能な工事内容は以下の通りです。
- 開き戸から高性能の引き戸に変更
- 玄関ドア交換と玄関まわりの外壁の張り替え
- 玄関ドアの交換と収納設置
- 玄関ホールの拡張
- 内装リフォーム(壁と床の張り替え)と窓の設置
100〜150万円でできる玄関リフォーム
予算が100万円を超えるときは、玄関だけでなく廊下のリフォームも同時に行えるケースも増えるでしょう。また、南欧風から和風、モダンなど、現在とは異なるスタイルの玄関に仕上げることも可能です。100~150万円程度の費用で可能な工事内容を紹介します。
- 玄関ドア交換と玄関から続く廊下の床材張り替え、収納設置
- 玄関の位置変更
- サンルームや風除室の設置
- 断熱性・防犯性の高い高性能玄関ドアへの交換
- 吹き抜け玄関へのリフォーム
150〜200万円でできる玄関リフォーム
予算が150万円を超えるときは、玄関だけでなくポーチやアプローチ、門などの外構のリフォームも可能になります。高額な価格の資材・設備も選択できるようになるので、より自分の理想に近づけられるでしょう。施工前には、リフォーム会社と工事内容について相談しておくのがおすすめです。
- 玄関ドア・門扉・アプローチの大規模リフォーム
- 土間の拡張、収納設置
- 玄関まわりのバリアフリー化
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プロからのコメント
玄関は「家の顔」ともよく言われます。玄関を良くすれば気分も良くなるものです。リフォームを検討されている方はぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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