住宅に開放感をもたらす吹き抜けですが、2階スペースが狭くなったり、冷暖房効率の悪さや生活音が気になることも。近年では、吹き抜けを塞いで部屋にするリフォームも増えています。
この記事では、吹き抜けを部屋にするリフォームについて、メリットや方法、費用相場、リフォーム時の注意点をご紹介します。
吹き抜けをなくすことのメリット・デメリット
吹き抜けをなくすことで、居住空間の増加や冷暖房効率の向上・掃除がしやすくなるなどのメリットがあります。一方、吹き抜けならではの開放感や優れた採光性といったメリットを享受できなくなることには注意が必要です。
吹き抜けのリフォームの際には、メリットとデメリットを確認して検討しましょう。
メリット
- スペースを有効活用でき部屋を増やせる
- 冷暖房効率が向上する
- 掃除が楽になる
吹き抜けがあると、その分デッドスペースが生まれ、2階部分の使えるスペースが狭くなってしまいます。吹き抜けをなくしてそのスペースを部屋にすることで、居住空間を増やすことができるでしょう。
また、吹き抜けがあると1階で使用している冷暖房の効率が悪くなってしまいますが、吹き抜けを埋めれば解消します。さらに、吹き抜けをなくして床ができることで、掃除が楽になることもメリットです。
デメリット
- 開放感がなくなり、狭く感じやすい
- 自然光が入りづらくなり、暗くなりやすい
吹き抜けの大きなメリットは、天井が高くなるため狭い住宅でも開放感が生まれて広々と感じることです。しかし、吹き抜けをなくすことで、狭く感じてしまうこともあります。
また、吹き抜けには高い位置に窓を設置できるため、冬でも自然光が入りやすくなるというメリットがありますが、吹き抜けをなくすことで従来よりも自然光が入りづらくなる可能性が高いでしょう。そのため、家全体が暗くなりやすいというデメリットがあります。
吹き抜けを塞ぐ3つの方法と費用相場
吹き抜けを塞ぐリフォームには、主に以下の3つの方法があります。
- 床材で吹き抜けを塞ぐ
- ロフトや収納空間にする
- 新しい部屋を作る
それぞれ特徴や活用方法・費用相場が異なるため、リフォーム時にはどの方法を採用するか検討することが大切です。ここでは、吹き抜けを塞ぐ方法と活用方法・費用相場をご紹介します。
1.床材で吹き抜けを塞ぐ
間仕切りや壁を設置して部屋を作るのではなく、床材を敷くだけで吹き抜けを塞ぐ方法です。吹き抜けを塞ぐことを主な目的とするリフォームになります。
特徴や活用の仕方
床材を敷くだけの簡単な工事なので、手間やコストがかからず手軽に行えるのが特徴です。
個室を作ることはできないため居住空間としての快適さは劣りますが、冷暖房効率の向上や生活音の反響防止など、単純に吹き抜けを塞ぐことを目的にリフォームを行いたい際はとても有効といえます。簡易的な応接室や、ロフトのようなスペースとして活用できるでしょう。
費用相場
床材を敷くだけなので、費用相場は6畳ほどで【30〜60万円】と、比較的安く行えます。大がかりな工事ではないため、工期もそこまでかかりません。
2.ロフトや収納空間にする
吹き抜けをロフトや収納空間にすることで、スペースを有効活用できます。簡易的な納戸やロフトとして使用する場合は、間仕切りやドアの設置・窓の交換などが必要なく、床材を敷くだけで良いため費用や工期が比較的かかりません。
特徴や活用の仕方
ロフトや収納空間にすることで、新しい部屋を作るよりは少ない費用・工期で居住空間を広げることができます。新しい部屋を作ることよりも、吹き抜けを埋めて2階スペースを有効活用することを目的にリフォームを行う場合におすすめです。
また、収納スペースを拡充できるだけでなく、簡易的なマルチスペースとして使うこともでき、リビング・ダイニングの様子を見ながらくつろげる空間としても活用できます。
費用相場
吹き抜けをロフトや収納空間にするリフォームの場合、費用相場は6畳あたり【90万円】ほどです。床材を敷くだけなら【30〜60万円】程度と比較的安く済ませられます。 また、内装の変更や照明器具の設置などを行う場合は、さらに費用が必要です。
3.新しい部屋を作る
吹き抜けを塞ぐだけでなく、間仕切りやドア・内装などを全面的にリフォームし、新しい部屋を作る方法です。比較的大がかりな工事になるため、費用が高くなる傾向があります。
特徴や活用の仕方
完全に区切られた個室を作るため、以下のようにさまざまな作業が必要になります。
- 床や間仕切りを設置し、ドアをつける
- クロスを張り替え内装を変更する
- 開閉式の窓に交換する
- バルコニーへの出入り口を設ける
特に、吹き抜けに採用されているFIXタイプの窓を、開閉式の窓に交換する必要がある点が特徴です。子どもの成長に伴い子ども部屋を新しく作る必要が生まれた場合や、寝室を新たに作りたい場合などに活用できるリフォームです。
費用相場
費用相場は【150~200万円】程度です。作業内容が多いため、費用が高くなり、工期も長くなる傾向があります。
吹き抜けを部屋に変更する時の注意点
吹き抜けをリフォームして新たに部屋を作る際、増築扱いになるため追加で申請が必要になる場合があります。 ロフトにする場合は増築扱いになりませんが、建築基準法や市区町村ごとにロフトの定義が異なるため、事前に確認することが重要です。固定資産税に関わるポイントなので、必ず確認しましょう。
ここでは、吹き抜けを部屋やロフトに変更する際の注意点について解説します。
確認申請が必要?
吹き抜けをリフォームして新たない部屋を作る場合は、床面積が増えるため増築扱いになります。防火地域・準防火地域に住んでいる場合は申請が必要になるほか、床面積10㎡以上の増築を行った場合は申請が必要です。詳しくはリフォーム業者に確認してください。
また、敷地面積に対して床面積が占める割合が基準を超えると、増築ができません。その点も事前に業者に確認し、希望どおりのリフォームが行えないといった事態を防げるようにしましょう。
ロフトなら増築扱いにならない?
屋根裏収納であるロフトは、建築基準法において「天井高が1.4m以下、ロフトが存する階の床面積の2分の1未満に収まる大きさ」と定められています。 ロフトとしての要件を満たしていれば、床面積や階にはカウントされないため固定資産の課税対象にならず、増築扱いにならない可能性が高いです。
ロフトの定義や基準は自治体によってさまざまなので、まずは自治体や業者に確認し問い合わせてみてください。
業者選びのポイント
リフォーム業者選びは、リフォームの成功を左右するため慎重に行う必要があります。業者を選ぶ際は、コンセプトや料金プラン、サービスや施工事例などを入念に確認して検討しましょう。特に、以下の4つのポイントが重要です。
- 実績や施工事例が豊富か
- 業者が得意とする工事・デザインと希望のリフォームが合っているか
- 対応は親切か、適切な提案をしてくれるか
- アフターサービスや保証制度は充実しているか
施工実績や事例が豊富な業者なら、安心して依頼できます。また、業者ごとに得意な工事・デザインがあるため、希望のリフォームにマッチしているところを選べば理想に近いリフォームが可能です。
さらに、見積もりや相談時の対応が親切か、必要に応じて随時打ち合わせをセッティングしてくれるかなども重要です。希望の工事が難しい場合も、適切な代替案を出してくれる業者なら満足度の高いリフォームが実現します。 リノベーション後にトラブルが起きる場合もあるため、アフターサービスや保証制度が充実しているかどうかも確認しましょう。
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今回は、吹き抜けのリノベーションについて、メリット・デメリットや方法、費用相場、注意点をご紹介しました。吹き抜けのリノベーションを成功させるためには、信頼できるリノベーション業者を見極め、プロに依頼することがおすすめです。
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