トイレリフォーム
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  6. トイレリフォームの工事中にトイレは使えない?施工期間や工事の流れを解説
2022/08/19 2024/09/19

トイレリフォームでは止水栓を止める必要があるため、一時的に水道が使用できなくなります。工事中はトイレが使えませんが、比較的短期間で施工が完了するため過度な心配はありません。(切断と接続の2回の断水時間があるので、炊事洗濯やシャワーなどと重ならないよう事前の打ち合わせが必要です)

本記事ではトイレリフォームの手順や施工期間について紹介します。工事費用の相場やトイレが使えないときの対策も解説するので、トイレリフォームを検討している方はぜひ参考にしてください。

この記事を監修したプロ
成田 貢 さん

有限会社ルーフトップス

茨城県県南地域で29年間、住宅リフォーム業を営んでおります。屋根、外壁、水回り、外構工事など幅広いサービスを提供し、近年は介護関連やドローン点検も行っています。40年の業界経験を活かし、震災の教訓を踏まえた安全な施工を心がけています。各種資格を持ち、専門的で信頼性の高いサービスを提供。この仕事で好きな点は、お客様のお声を直接聞けることです。皆様の快適で安心な住まいづくりを今後も支援してまいります。

トイレリフォームの施工期間と費用相場

トイレリフォームの期間は、工事の内容によって大きく異なります。便座の交換といった簡単な施工であれば1時間で終わることが多いので、半日程度見積もっておけば安心でしょう。工事内容別の工事期間は以下の通りです。

工事の内容工事期間の目安
便座交換30分~2時間
トイレ交換半日
内装工事を含むリフォーム1~2日
機能性を高めるリフォーム2日~

特に和式トイレを洋式にリフォームする場合は、解体後に床工事が必要になるので、工期が長くなる傾向にあります。「壁紙も新しく張り替えたい!」などの理由で内装工事をする場合も、1〜2日程度確保しておきましょう。

トイレリフォームにかかる費用は、トイレ本体や内装工事などの総額で15万〜20万円が相場です。ここからは、トイレリフォームにかかる施工期間と費用相場を、工事内容別に紹介します。

便座の交換

便座の交換は、トイレリフォームの中でも短時間で完了する工事のひとつです。既存の便座を新しいものに取り替えるだけなので、施工は約1〜2時間程度で完了します。比較的短時間で完了するため「トイレが使えない」といった心配も少ないでしょう。

ほかのトイレリフォームに比べて費用も安く、便座の交換であれば工事費込みで1万円〜3万円程度が相場です。温水洗浄便座機能の有無によっても費用は変動しますが、高くても10万円前後でリフォームできます。

便座の交換はDIYでも可能ですが、温水洗浄便座に変更する場合は電気工事が伴います。うまく取り付けられない可能性もあるので、便座の交換は専門業者に依頼するのがおすすめです。(室内に差し込み口が無い場合は専門業者による電源工事が必要:電気工事の目安2~3万円)

便器(トイレ本体)の交換

便器(トイレ本体)の交換にかかる施工期間は、半日程度が目安です。既存の便器の撤去・新しい便器の設置・給排水管の接続など複数の工程が含まれるため、便座の交換よりは工期が長引く傾向にあります。

便器交換にかかる費用も幅広く、3万〜21万円前後が相場です。洋式から洋式への交換であれば費用が安く済みますが、トイレのグレードによっては想定よりも高くなる可能性があります。多機能トイレやタンクレスを選ぶと費用が高くなるので、事前に見積もりを確認しておきましょう。

なお暖房便座を新設する場合は、電気工事が必要になるケースもあります。必ず施工業者に相談しておくことが大切です。

便器(トイレ本体)の交換+内装工事

便器の交換に加えて内装工事を行う場合は、リフォーム期間が長引く傾向にあります。内装工事では壁や床の張り替え・照明の取り付けなどが必要になるので、最低でも1日以上はかかると覚えておきましょう。

便器の交換と内装工事でトイレを丸ごとリフォームする場合、費用は14万〜32万円が目安です。タンクレスや自動洗浄、フタの自動開閉などの多機能トイレを選ぶと費用が高額になります。

また、床材や壁紙も量産品を選べば安価で工事できますが、消臭効果のある素材を選ぶと数万円程度高くなる可能性があります。重視したい機能やリフォーム目的を明確にしたうえで、トイレや床材・壁紙のグレードを決めるのがおすすめです。

タカラスタンダードのホーローパネルを床や腰壁として使用する場合は、2日程度工事期間を設定する必要があります。床と腰壁にホーローパネルを使用することにより尿跳ねやシミを防ぐ効果と清掃のしやすさが期待できます。

和式から洋式へ便器交換

和式トイレから洋式トイレへの交換には、平均で3日〜5日程度かかります。和式と洋式では排水の位置や方式が異なるため、床下の配管工事が必要となり、工期が長引くのが特徴です。

建物の構造や既存の配管状況によっては工事が複雑になり、工期が1週間前後になることも。工事中はトイレを使用できないため、後ほど紹介する代替手段を考えておく必要があります。

なお和式トイレから洋式トイレへのリフォームにかかる費用相場は15万〜57万円と、かなり幅広いのが特徴です。古い和式トイレは段差が設けられていることが多く、それを解体してフラットにする必要があるため、通常より費用がかさむ場合があります。

また汲み取りタイプの和式トイレの場合は、水洗トイレにするための工事が必要です。適切な値段でリフォームするためにも、業者に依頼する際は複数業者に見積もりを依頼するようにしましょう。

トイレの新設

トイレの新設工事には、通常3日〜4日程度かかります。配管や電気工事・壁や床の施工など多岐にわたる作業が含まれるため、大規模な工事になりやすいです。

ちなみにトイレの新設では、家全体の動線や既存の配管設備との兼ね合いを考慮する必要があるため、慎重な計画が求められます。また、建築基準法や地域の条例に適合しているかの確認も重要です。

トイレの新設にかかる費用は、工事費込みで50万円〜150万円前後が相場です。便器本体の価格や電気工事の有無によっても変動するため、見積もりを依頼する際は工事内容や保証内容を確認しておきましょう。

トイレリフォーム中にトイレは使えない?

トイレリフォーム中にトイレが使えないかどうかは、工事の内容や規模によって異なります。大規模な内装工事を伴うリフォームの場合、工事期間中はトイレを使用することができません。

逆に便座の交換のみであれば数時間で完了するため、それほど心配はいらないでしょう。

工事に入る直前に、トイレを済ませておくことをおすすめします。

リフォームによってトイレが使えないことが分かっている場合は、代替手段を検討しておくことが重要です。ここでは、トイレリフォーム中に有効な代替手段を詳しく解説します。

工事中は近隣のトイレを確認しておく

トイレリフォームでトイレが使えない場合は、自宅周辺の利用可能なトイレの場所を確認しておきましょう。近隣の公民館・図書館・公園など、公共施設のトイレの場所と利用可能時間を事前にチェックしておくことが大切です。

また、ショッピングモールやコンビニのトイレであれば24時間利用できることが多いので、数日に及ぶトイレリフォームの際に便利です。近隣に親戚や友人が住んでいる場合は、リフォーム中にトイレを借りられるか相談しておくと良いでしょう。

仮設トイレを用意してもらうことも可能

トイレリフォームが長期間になる場合は、仮設トイレの設置を検討してみましょう。仮設トイレには、簡易的なポータブルトイレから水洗機能付きの高機能なものまで、さまざまな種類があります。家族の人数や必要な機能に応じて、適切なタイプを選択することが重要です。

特に、高齢者や小さな子どもがいる家庭では、仮設トイレの設置を積極的に検討するのがおすすめです。ただし仮設トイレの設置には追加費用がかかるため、事前に業者と相談して見積もりを取っておく必要があります。

トイレリフォームの工事の流れ

トイレリフォームは、基本的に以下の流れで行われます。

  1. トイレ周辺を養生する
  2. トイレやタンクを撤去する
  3. 給排水・内装工事を行う
  4. 新しい便器やタンクを設置する

「トイレの交換」を例に大きな流れを解説するので、リフォームを検討中の方はぜひチェックしてみてください。

1. トイレ周辺を養生する

トイレリフォームでは、まず床や壁を傷つけないで作業できるように、通り道やトイレ周辺の養生をおこないます。工事区域外への粉塵や水の飛散を防ぐため、トイレの出入り口には養生シートで仕切りを設けることが多いです。

この段階であればまだトイレを使用できるので、養生している間にトイレを済ませておくことをおすすめします。

2. トイレやタンクを撤去する

トイレ周辺の養生が終わったら、トイレやタンクの撤去作業に入ります。まず水道の栓を閉めてタンクや便器の水を抜きます。

タンクと便器に水がなくなったら、次は撤去の作業です。取り外したタンクや便器で周辺を傷つけないよう、慎重に作業をおこないます。 ウォシュレットタイプのトイレの場合は、給水管から外す作業が必要です。

なお撤去作業後に壁の腐食や配管の劣化が見つかった場合は、下地処理を行わなければいけません。その分費用が高くなる可能性があるため、詳しくは施工業者に確認してみましょう。

3. 給排水・内装工事を行う

トイレやタンクを撤去した後は、必要に応じて給排水や内装工事を行います。この部分の工事が増えると工事期間が長くなるので、事前に所用時間を確認しておきましょう。

給排水工事ではまず既存の配管システムを点検し、必要に応じて修繕や交換を行います。点検後は新しい便器や洗面台の位置に合わせて給水管や排水管の位置を調整します。

便器の下には排水ソケットというパーツがあり、便器を交換するときは新しい便器に合わせたものと入れ替えなければいけません。場合によっては大きな音がする可能性があるので、近隣住民に配慮しておくことが大切です。

新しい排水ソケットを設置後はトイレ以外の水道が使用可能になり、壁紙や床材の交換もこのタイミングで行います。

4. 新しい便器やタンクを設置する

最後に、新しい便器やタンクを取り付けてトイレの機能を復旧させます。便器を給排水管に接続し、温水洗浄便座を取り付ける場合は電気配線と接続して完了です。

これらの主要設備を設置した後は、照明器具や換気扇、タオル掛けなどの付属品を取り付けていきます。最後に止水栓を開けて動作確認をおこない、無事に水が流れれば問題なくトイレを使用可能です。

監修プロのコメント

トイレのリフォームと言っても、様々な理由により工事の内容や予算はケース毎に異なってきます。まずは信頼できる業者に依頼することなのですが「なんのために検討しているのか」をしっかり伝えて、それに真摯に対応してくれるかどうかをひとつの判断材料にすることも大切です。例えばお掃除に関するお悩みならば、排水と便器が壁側になるようなタイプを選択すると便器下に手が入りお掃除しやすくなったり、尿跳ねによる臭いなどのお悩みなら床や腰壁部分にホーローパネルを貼ることで、沁みこみを防いで臭いの元も拭き掃除で簡単に除去できるようになります。将来を考えて壁の下地を補強し手すりなどを付けるチャンスでもあります。トイレは1日のうちで何度も使用する場所なので、快適に過ごせる空間に出来ると良いですね。

この記事を監修したプロ
成田 貢 さん

有限会社ルーフトップス

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