「マンションの壁紙にキズやシミ、汚れがあって張替えたい」「模様替えをしたい」と考えることもあるでしょう。その際に気になるのは、張替えの費用です。また、賃貸マンションの場合は、そもそもリフォームできるのかも考えなければなりません。
本記事では、マンションの壁紙リフォームの費用相場や安くするコツ、注意点などをお伝えします。中古マンションなどで壁紙の張り替えを検討している方は、ぜひチェックしてください。
賃貸マンションの場合は壁紙リフォームできる?
賃貸マンションで壁紙の張替えを検討する際は、そもそも賃貸で壁紙リフォーム・リノベーションができるのか、確認が必要です。賃貸物件の借主には、退去・引越し時に住まいを元の状態に戻さなければならない原状回復義務があります。
通常使用により経年劣化したものについては、現状回復義務はありません。しかし、壁紙の張替えを行う場合は、退去時に原状回復をすることを把握しておく必要があります。
賃貸物件では大家さん(貸主)や管理会社の許可を得れば退居時の原状回復義務が免除される場合もあるため、まずは確認してみるとよいでしょう。
なお、賃貸の場合は退去時の原状回復を考慮し、トラブルを避けるためにも、既存の壁紙の上に貼って剥がせる壁紙を使うのが一般的です。
壁紙の張替えにかかる気になる値段は?
壁紙の交換を業者に依頼する場合、気になるのは値段です。壁紙の種類はグレードによりスタンダードクロスとハイグレードクロスの2種類に分けられ、料金の相場は以下の通りです。
スタンダードクロス | 1,000〜1,200円/㎡ |
ハイグレードクロス | 1,400〜1,600円/㎡ |
1部屋の畳数別の費用相場
1部屋の壁紙を張替える場合、壁紙のグレードにより費用相場が変わります。畳数(平米)別の費用相場は、次の通りです。
畳数 | スタンダードクロス | ハイグレードクロス |
4.5畳(35㎡) | 3.5万〜4.2万円 | 4.9万〜5.6万円 |
6畳(40㎡) | 4万〜4.8万円 | 5.6万〜6.4万円 |
8畳(54㎡) | 5.4万〜6.4万円 | 7.5万〜8.6万円 |
スタンダードクロスとハイグレードクロスの違いについては、このあとの項目で説明しますので、参考にしてください。
LDK別の費用相場
マンションの部屋全体を張替える場合は、LDK別の費用相場を確認しておきましょう。トイレや洗面所などの施工面積が小さい場所は作業がしにくいため、費用が割増になる業者もあります。
畳数 | スタンダードクロス | ハイグレードクロス |
2LDK(350㎡) | 35万〜42万円 | 49万〜56万円 |
3LDK(400㎡) | 40万〜48万円 | 56万〜64万円 |
4LDK(550㎡) | 45万~60万円 | 67.5万~90万円 |
5LDK(600㎡) | 60万〜72万円 | 84万〜96万円 |
\ 無料で探せる /
壁紙の種類と選ぶコツ!
壁紙はグレードの違いでスタンダードクロスとハイグレードクロスの2種類のタイプに分けられ、どちらを選ぶかでクロス張りの費用は異なります。
ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
スタンダードクロスの特徴
スタンダードクロスは、シンプルなデザインでリーズナブルな壁紙です。グレーなど無地のデザインが多い傾向で、量産品のため価格が安く、防カビや凖不燃など最低限の機能を備えています。
厚みがあるため下地材の跡やつなぎ目などが目立ちにくく、施工する職人の技術に左右されにくいのが特徴です。
ただし、デザインや色にバリエーションが少なく、高い機能性も期待できません。
デザインや機能性にこだわらず、できるだけ費用を抑えて壁紙を張替えたい方におすすめです。
ハイグレードクロスの特徴
ハイグレードクロスは1000番クロスとも呼ばれ、色や柄のバリエーションが豊富でおしゃれな壁紙です。柄物や木目調など多彩なデザインから希望のクロスを選べます。
耐久性が高く、抗菌や消臭効果、マイナスイオン効果など、商品によってさまざまな機能を備えています。費用は高くなっても、「機能性やデザイン性を重視したい」「高級感のあるクロスにしたい」という方に最適です。
ただし、クロスが比較的薄いため、下地のつなぎ目などを上手に仕上げるには熟練した技術が必要です。施工を依頼する際は、実績が豊富な職人のいる、人気や評判の高い業者を選ぶようにした方がよいでしょう。
マンションの壁紙リフォームの施工期間は?
マンションの壁紙を張替える期間の目安は、基本的に以下の通りです。
- 1部屋:約1〜2日
- マンション全体:2LDK〜3LDKで1週間・4LDK以上で10日程度
下地の補修が必要になる場合は、さらに日数がかかると考えてよいでしょう。
施工の当日までに自身で家具の移動や部屋の片付けをしておくと、時間短縮が可能です。
なお、住みながら施工する場合、通常よりも期間がかかる場合があります。施工のスケジュールが制約を受ける可能性があるため、事前に業者と話し合い、日程を確認しておくとよいでしょう。
マンションの壁紙リフォーム事例
マンションの壁紙をリフォームする際は、実際の施工事例が参考になります。いくつか、ゼヒトモで施工した具体的な張替えの事例をみてみましょう。
退去に伴う張替え
退去に伴い壁紙の張替えを検討していたAさんは、業者に3LDKの張替え費用が35万円ほどかかるといわれ、他社に見積もりを依頼しました。その結果、半額程度で施工できる業者が見つかり、施工後もほかと遜色のない仕上がりになり、満足度が高かったということです。
壁に穴が空いたケースの張替え
壁に穴が空いたため壁紙を張替えを依頼した事例では、穴が空いた部分のクロスが残っていたため、その場で壁の補修工事ができたということです。
壁に穴が空いてもその部分のクロスが残っている場合、空いたところがほとんどわからなくなるように補修をすることが可能です。クロスが残っていない場合は、カタログの中から似たクロスを選んで補修するか、壁一面の壁紙を張替えることできれいに仕上げることができます。
ゼヒトモは、高い専門性を持つプロに仕事を依頼できるマッチングサービスです。壁紙の張替えを行う業者も多数登録しており、目的に合う業者を見つけることができます。希望のリフォーム業者を探したい方は、ぜひご活用ください。
壁紙の張替え費用を安くするコツとは?
業者に依頼をして壁紙の張替えをする際、できるだけ費用を節約したい場合は複数の業者に相見積もりを行いましょう。見積もりの際は、次の点を押さえることが費用を安くするポイントです。
スタンダードクロスを選ぶ
デザインや高機能にこだわらない場合は、単価の安いスタンダードクロスを選びましょう。スタンダードクロスはシンプルなデザインで色や柄のバリエーションはありませんが、どの内装にも調和しやすいのがメリットです。
ただし、耐久性や抗菌など、高い機能性は期待できないことは把握しておいてください。
「壁紙のデザインにはこだわらない」「かえってシンプルな方がいい」という方は、スタンダードクロスを選ぶことで費用を抑えることができます。
無地のクロスを選ぶ
クロスは無地のものを選ぶことも、張替えのコストを抑えるコツです。柄のついたクロスは施工の際につなぎ目で柄を合わせる必要があり、無地よりも多くのクロスが必要になります。カットによって廃棄する壁紙も多くなり、廃棄費用が発生して張替えの代金がより高くなるでしょう。
無地にすることで壁紙を無駄にせず使用でき、費用を安く抑えることができます。マンション全体の張替えで柄の壁紙も取り入れたい場合は、トイレや洗面所など狭い空間を選ぶとよいでしょう。
施工前と施工後に必要な作業を自分で行う
施工前の家具・荷物の移動や剥がした壁紙の処分などを自分で行うことで、費用を抑えることが可能です。施工の前後に必要な作業をすべて業者に任せると、施工費のほかに荷物移動費や廃材処理費が含まれるため、料金が高額になります。事前に自分でできることを伝えておけば、その分の費用を抑えることができます。
古い壁紙は細かくちぎって燃やすゴミとして出すか、自治体のルールに従って粗大ゴミに出すとよいでしょう。
燃やすゴミに出す場合は、一般家庭のゴミとしてふさわしい量を数回に分けて出すようにしてください。
DIYで壁紙を張替える
業者に依頼すると予算オーバーになる場合、自分でDIYをする方法もあります。支出は接着剤やクロスなどの材料と、ローラーやパテなど工具の費用だけに抑えられる点がメリットです。
ただし、DIYは手間と時間がかかり、慣れていない場合は失敗するリスクがあることは承知しておきましょう。
【6畳の壁紙をDIYで張替える場合】
- スタンダードクロス:約1万円
- ハイグレードクロス:約1万5,000円
これに、道具の用意や下地処理などに約5,000円の費用がかかります。
【6畳の張替えを業者に依頼する場合】
- スタンダードクロス:4万〜4.8万円
- ハイグレードクロス:5.6万〜6.4万円
節約できる金額とDIYにかかる手間や時間を比較検討し、より良い選択をしましょう。
マンションの壁紙リフォームをする際の注意点
戸建て住宅と比較して、マンションの壁紙をリフォームする際は、管理組合への確認などマンションならではの注意点があります。
壁紙の張替えが可能な物件か管理組合に確認する
マンションの壁紙リフォームには、管理組合の承認が必要であることに注意が必要です。
国土交通省では、分譲マンションなどの区分所有建物における管理規約として「標準管理規約」にガイドラインを示しています。規約では、「修繕や模様替えを行う際にあらかじめ理事長に申請し、書面による承認を受けなければならない」としています。
分譲マンションの多くはこの「標準管理規約」と同じような管理規約を設けており、リフォームする際は管理組合の承認を得なければなりません。
マンションの構造を理解しておく
マンションにはさまざまな構造があり、壁によって張り付けに向かない壁紙もあります。例えば、マンションの主流である鉄筋コンクリート造の場合、直接コンクリート面に張り付けできる壁紙でなければなりません。
ほかに石膏ボードや木版、土壁などの壁もあります。張替えを依頼する際は、マンション構造に適した壁紙を選んでくれる業者を選ぶことも大切です。
また、壁紙にはビニールクロスや紙クロス、布クロスなどの種類があります。より希望に近い仕上がりになる壁紙を選ぶようにしましょう。
ゼヒトモで壁紙リフォームのプロを探す
マンションの壁紙をリフォームするなら、ゼヒトモにおまかせ!希望の条件を入力するだけで、あなたに合ったプロが見つかります。利用は無料なので、お気軽にご利用ください。
\ 無料で探せる /
壁紙の張替え・補修関連の最新記事
気軽に部屋の雰囲気を変更できる便利なアイテムとして、貼ってはがせる壁紙があります。貼ってはがせる壁紙にはさまざまな種類があり、それぞれの特徴を踏まえて選ぶことが大切です。 本記事では、貼ってはがせる壁紙のメリットとデメリ […]
壁紙にカビが発生すると壁紙のカビ取り方法を知りたいけれど、自分でできるか不安に感じている方も多いのではないでしょうか? この記事では、壁紙のカビ取りに効果的なアルコールや重曹を使用した方法を詳しく解説します。さらに、カビ […]