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  6. 内窓(二重窓)とは?メリット・デメリットや補助金をご紹介
2022/12/06 2024/10/01

二重窓(二重サッシ)とは、既存窓の内側にもう一枚窓を取り付けた状態のこと。
内窓を設置することで、窓と窓の間に空気層が生まれ、外気の影響を受けにくくなります。そのため、冷暖房の効率が上がり夏は涼しく冬は暖かさをキープすることが可能になり、電気代の節約にもつながるという仕組みです。

また、内窓は外部からの騒音を遮断する効果があり、交通量の多い道路や線路に近い住宅でも、静かで快適な生活を送ることができます。
省エネ、防音、結露抑制など、さまざまな効果が期待できる内窓。そのリフォームにかかる費用や活用可能な補助金・助成金制度などを詳しくご紹介します。

目次

この記事を監修したプロ
並木 雄一郎 さん

ナミキ工務店株式会社

内窓(二重窓・二重サッシ)とは?

内窓(二重窓)

内窓とは、既存窓の内側に取り付けられたもう一枚の窓のことで、二重窓や二重サッシとも呼ばれています。


二重窓にすることで断熱性が向上し、室内の温度を一定に保ちやすくなります。冬は暖かい空気が外に逃げにくく、夏場は外からの熱を遮断して涼しさを保てるため、冷暖房の効率がアップ。これにより、省エネ効果が期待でき電気代の節約にもつながります。

また、内窓に使用されるガラスは、複層ガラス(ペアガラス)や防音合わせガラスなど種類はさまざまです。ガラスの種類によって、遮熱性や防音性の高さ、設置コストなどが異なるため、住環境や目的に合ったガラスを選びましょう。

ガラスの種類とそれぞれのメリット・デメリットについては、後ほど詳しく紹介します。

内窓(二重窓)の4つのメリット

内窓を設置することで、冷暖房効率がアップしエネルギー消費の削減にもつながります。近年は、省エネ対策の一環として内窓リフォームが注目を集めているんです。

内窓リフォームには、主に以下のようなメリットが挙げられます。

  • 断熱性が高い
  • 結露の発生を抑えられる
  • 防音性が高い
  • 防犯対策になる

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

断熱性が高い

内窓と既存の窓との間にできる空気層が断熱材の役割を果たし、断熱効果が向上します。これは、空気の熱伝導率が低いことに起因しているためです。

熱は、温度が高いほうから低いほうへ移動する性質を持ちます。内窓で空気層が生まれることで熱の移動を効果的に遮断でき、冬は室内の暖かい空気が外へ逃げにくく、夏は外の暑い空気が室内に入りづらくなるのです。

結露の発生を抑えられる

一般的な窓ガラスは、冬になると室内外の温度差によって結露が発生しやすくなります。冷えた窓に室内の暖かい空気が触れることで、その空気が冷やされ、空気中の水分が水滴に変わってしまうためです。

結露を放置するとカビや窓枠の腐食を引き起こす可能性があるため、冬場は窓の手入れが欠かせません。

しかし、二重窓にリフォームすることで、室内外の温度差が小さくなり、結露の発生を効果的に抑えることができます。

防音性が高い

一枚窓の場合、薄いガラスやサッシの隙間から車やバイク、上空を飛ぶ飛行機の音などが家の中に侵入します。

しかし、内窓を設置することで窓が二重になり厚みが増し気密性が上がるため、外部からの音を遮断できるのです。工事の音や車の騒音、近隣からの生活音など、外からの騒音が気になる方は、内窓の設置を検討しましょう。

防犯対策になる

窓は、空き巣の侵入経路として最も多く狙われる場所です。空き巣は短時間で侵入できる、セキュリティが甘い住宅を狙う傾向があります。

二重窓にすれば破壊に時間がかかり侵入を諦めるケースが多いとされているため、防犯対策に効果的です。

内窓(二重窓)の3つのデメリット

省エネ効果による電気代の節約、防音効果、結露を抑えるなどさまざまなメリットがある内窓リフォームですが、「換気しづらい」「空間が狭くなる」といったデメリットもあります。

  • 掃除や開閉の手間がかかる
  • 換気しづらくなる
  • 室内空間が少し狭く感じる

メリットとデメリットを十分に理解したうえで、内窓リフォームを検討しましょう。

掃除や開閉の手間がかかる

内窓を設置すると窓が二重になるため、掃除する窓の数が増えます。特に、内窓はホコリが溜まりやすいため、こまめな掃除が必要です。

また、開閉時には内窓と外窓の両方を操作しなければならず、通常の窓より手間がかかると感じるかもしれません。

換気しづらくなる

内窓を設置すると窓の開閉作業が増え、換気を行う際に手間がかかります。

こまめな換気を心がけている方にとっては、このひと手間が負担に感じるかもしれません。

室内空間が少し狭く感じる

内窓は既存の窓の内側(室内側)に設置するのが一般的です。数センチ程度ではありますが、窓枠部分が出っ張る形となるため、空間がわずかに狭く感じることがあります。 

特に、窓際に家具を置いている場合や、窓辺を広く使いたいと考えている場合、内窓の設置によってスペースを確保するのが難しくなるかもしれません。

内窓の設置を検討する際は、事前に窓周りの寸法をよく確認し、設置後のイメージを掴んでおくことが大切です。

内窓(二重窓・二重サッシ)設置のリフォーム費用

費用

内窓リフォームの費用は、5万〜12万円が相場です。

窓のサイズや設置数、ガラスの種類によってリフォーム費用は変わり、複雑な形状の窓や特殊なガラスを使用する場合はさらに費用が高額になります。内窓設置は、快適な住環境を実現するための有効な手段ですが、費用が高額になることも考慮しなければなりません。

費用を少しでも抑えるためには、複数の業者から見積もりを取りましょう。見積もりの際は、材料費や作業費、追加料金の有無など内訳を確認しておくと施工後のトラブルを避けられます。

【あわせて読みたい!】

内窓・二重窓のリフォーム費用は?取り付けるメリットやデメリットも紹介 >>>

【2024年最新】内窓(二重窓)リフォームに適用される補助金・助成金制度

補助金

内窓(二重窓・二重サッシ)リフォーム対象の補助金や助成金制度を活用しましょう。

補助金・助成金制度は、予算の上限に達し次第終了となる場合や、要件や金額、申請期間など変更になることもあります。申請前に必ず各自治体や関連機関の公式サイトで最新情報を確認しましょう。

先進的窓リノベ2024事業(環境省)

2024年3月下旬から補助金の交付申請がスタートした「先進的窓リノベ2024事業」。

住宅の省エネ化とCO2排出削減を目的とした、既存住宅の窓リフォームが対象の補助金制度です。先進的窓リノベ2024事業では、一戸につき最大200万円の補助を受けられます。

参考:先進的窓リノベ2024事業

対象者①②の条件を満たす方

①窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、窓のリフォーム工事をする
②窓のリフォーム工事をする住宅の所有者等であること
交付下限・上限(一戸)5万円~200万円
受付期間2024年12月31日まで

子育てエコホーム支援事業(国土交通省)

子育てエコホーム支援事業は、国土交通省が実施する補助金制度。特に物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯や若者夫婦世帯を中心に、住宅の省エネ化を支援することが目的です。

子育て世帯・若者夫婦世帯のリフォームには最大30万円、それ以外の世帯のリフォームには最大20万円の補助が受けられます。

参考:子育てエコホーム支援事業

対象者・新築注文住宅の建築主
・新築分譲住宅の購入者
・リフォーム工事発注者
交付下限・上限(一戸)・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限30万円・その他の世帯: 上限20万円/戸※子育て世帯・若者夫婦世帯が既存住宅購入を伴う場合は、上限60万円
受付期間2024年12月31日まで

内窓(二重窓・二重サッシ)はDIYでも取り付け可能!

DIY

内窓(二重窓・二重サッシ)は、DIYで取り付けることも可能です。

DIYなら材料費のみで済むため、工務店やリフォーム会社に依頼するよりも費用を抑えられ経済的。自分で取り付けることで理想通りの仕上がりを実現できるというメリットもあります。

内窓の設置により断熱効果や防音効果が向上し、家全体の快適さがアップするため、コストパフォーマンスも高いと言えるでしょう。

そのためには、窓枠のサイズを1mm単位で正確に測定しなければなりません。DIYに不慣れで作業に自信がない方は、専門家に依頼したほうが安心です。

内窓(二重窓)に使用される窓の種類

内窓(二重窓)

二重窓のガラスは、「複層ガラス(ペアガラス)」「防音合わせガラス」「遮熱高断熱複層ガラス」などの種類があり、それぞれ遮音性や断熱性、価格が異なります。

複層ガラス(ペアガラス)

複層ガラス(ペアガラス)は、2枚のガラスを合わせて二重構造にしたもの。この構造により、一枚ガラスと比べて、冷暖房効率が上がり省エネにもつながるため経済的です。 外部の騒音を遮断する防音効果にも優れており、静かで快適な室内環境を実現できるのも魅力。

ただし、一枚ガラスに比べて重量があるため、窓枠の強度や設置スペースに注意が必要です。コストは高くなりますが、快適性や省エネ性能を重視する方にはおすすめします。

メリットデメリット
・断熱性&遮熱性が高い
・結露しにくい
・UVカット効果
・省エネルギー効果
・価格が高い
・熱割れのリスク
・防音効果はイマイチ

防音合わせガラス

防音合わせガラスは、ガラスとガラスの間に特殊な防音材を挟んだもの。防音材が、外部からの騒音を効果的に吸収・遮断するため、室内を静かで快適な環境に保つことができます。交通量の多い道路や線路の近くに住んでいる方におすすめです。

防音性能に特化した防音合わせガラスの断熱性能は、複層ガラスに比べると劣ります。断熱性能と防音性能の両方を求める場合は、断熱と防音を兼ね備えた「防音複層ガラス」を検討するのが良いでしょう。

メリットデメリット
・高い防音性能
・万が一割れても怪我のリスクを軽減できる
・紫外線カット効果が高い
・一般的なガラスよりも価格が高い
・通常のガラスに比べて重い

遮熱高断熱複層ガラス

遮熱高断熱複層ガラスは、ガラス表面に施された特殊な金属膜が、夏の強い日差しによる日射熱や紫外線を効果的にカットする高い機能性が特徴。室内の温度上昇を抑えるため、夏場や西日が気になる西向きの部屋に最適です。

また、紫外線カット効果により、家具やカーテン、床材、衣類などが日焼けによって色あせたり劣化したりするのを防止できます。

メリットデメリット
・優れた断熱性と遮熱性
・夏は涼しく冬は暖かい
・UVカット効果が高い
・高性能なため、通常の複層ガラスよりも高価
・特殊な膜が施されており、設置や取り扱いが難しい

高断熱複層ガラス

高断熱複層ガラスは、室内側のガラスに特殊な金属膜をコーティング。この金属膜が太陽の熱を効率的に室内に取り込み、暖かさをキープします。高い断熱効果を発揮するため、暖房効率が向上し光熱費の節約にもなります。

一年を通して快適な室温を保ちたい方、光熱費を抑えたい方は、高断熱複層ガラスがおすすめです。

メリットデメリット
・冷暖房の効率が向上し省エネ効果が期待できる
・結露しにくい
・高い断熱性能を持つため、初期投資がかかる
・通常のガラスよりも重く設置が難しい

ゼヒトモで窓リフォームのプロを探す

内窓はDIYで取り付けることもできますが、窓周りの寸法を正確に図らなければならず、建物の構造に合わせた適切な施工が必要となります。DIYに不慣れな方は、工務店やリフォーム会社など専門業者に依頼しましょう。

業者選びに迷ったらゼヒトモを利用してみてください。予算や希望日時などいくつかの簡単な質問に答えるだけで、希望条件に合った専門業者を見つけられます。窓・サッシのリフォーム業者でお困りの方は、ゼヒトモお気軽にご利用ください。

監修したプロのコメント

外に面した窓は、熱の出入りがとても多いです。冬に暖房の熱が逃げる割合は約6割、夏の冷房中に入ってくる熱割合は約7割にも及びます。

窓の断熱対策をする事で、心身の健康や光熱費の節減など良い影響が大いに期待できるでしょう。窓リフォームのやり方は複数ありますが、内窓の設置は、簡単で効果的な方法です。

内窓は樹脂で構成されており、アルミに比べて樹脂の熱伝導率は1/1000程に抑えられます。金属膜コーティングのガラスならさらに効果的です。

安価に工事できますし、おすすめなので是非御検討ください。

この記事を監修したプロ
並木 雄一郎 さん

ナミキ工務店株式会社

戸建て新築・浴室リフォーム・キッチンリフォーム・トイレ入れ替え・サッシ入れ替え・フローリング貼り替え・間取りの変更・クロス貼り替え・外壁塗装・外構工事・ウッドデッキなど、お家のことならトータル的に対応可能。 また、100棟以上の戸建て新築工事経験があり、大工・電気・水道などのプロフェッショナルの職人が在籍している。

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