給湯器には寿命があるため、お湯が出ないなど頻繁に不具合が起こるときは新しいものへの交換が必要です。ただし、工事内容やメーカーによって費用が異なります。予算がある場合は、事前に施工費用を把握しておけば安心ですね!
そこで今回は、給湯器を交換する際の費用相場を紹介します。新しく設置する給湯器の選び方や業者に依頼するときのポイントも紹介するので、交換を検討する方はぜひ参考にしてください。
給湯器の耐用年数
給湯器の耐用年数は、8〜10年程度です。給湯器には多くの製品がありますが、メーカーによって耐用年数に差が出ることはほとんどありません。ただし、給湯器の使い方によっては平均的な耐用年数より短くなることがあり、注意が必要です。
給湯器を長持ちさせるポイントとして押さえておきたいのは、次のとおりです。
- 雨に濡れない場所に設置する
- 循環アダプターの掃除をする
- 排気口の詰まりを防止する
- 凍結防止の対策を徹底する
給湯器は屋外に設置するので、雨の影響を直接受けます。給湯器本体の水濡れや汚れは故障の原因になることも多いので、長く使いたいのであれば雨に濡れない場所に設置するのがおすすめです。
追い炊き機能がある給湯器は、浴槽に設置されている循環アダプターのフィルターの掃除を定期的におこないましょう。循環アダプターのフィルターが詰まってしまうとお湯が循環しにくくなるため、配管の不具合につながることも多いです。簡単に取り外せるので、フィルターの詰まりを予防しましょう。
給湯器の排気口が塞がると、不完全燃焼を起こす可能性があります。排気口を塞いでしまわないように周辺に物を置かないようにしたり、定期的にゴミを取り除いたりするのが望ましいです。
寒い地域の場合は、給湯器本体や配管内に凍結が起きないように対策をおこなうことが大切です。急激に冷え込んでしまうと、給湯器本体や配管が膨張して破裂する可能性があります。凍結対策には、断熱材や配管用ヒーターを取り付けたり、配管内の水抜きをおこなったりするのがおすすめです。
給湯器の修理、交換のタイミング
一般的に、給湯器の耐用年数は8〜10年といわれています。使い方によっては長く使用できることもあるので、交換するタイミングに迷う方も多いでしょう。残念ながら、明らかな不具合が起こらなくても、10年を超えると給湯器の熱効率や給湯能力が落ちていきます。
また、購入してから10年が経つと、部品の流通が少なくなることも多いです。部分的な修理で済む給湯器でも部品が用意できず、最終的に本体を交換しなければいけない事例もあります。給湯器の修理は、8〜10年までを目安に考えておきましょう。
明らかな不具合が起きたときは、給湯器の交換を検討するのが望ましいです。給湯器の修理や交換を検討すべき主な不具合には、次のようなものが挙げられます。
- 給湯器本体が変形している
- 給湯器本体から異音が聞こえる
- 給湯器本体が水漏れしている
- 設定温度のお湯が出ない
- 使用中にガスの臭いがする
- 給湯器本体から煙が出る
特に、使用中にガスの臭いがしたり給湯器本体から煙が出たりする場合は、不完全燃焼を起こしている危険性があります。不完全燃焼で発生した一酸化炭素は強い毒性があり、体内に取り込まれると悪影響を及ぼします。使用するのを一旦止めて、なるべく早く業者にみてもらいましょう。
給湯器の交換費用の目安は?
給湯器を新しく交換するときは、本体の購入費用や交換費用がかかります。給湯器を交換するとなったときに、戸惑う方も少なくありません。ここでは、給湯器の交換費用をまとめました。
給湯器の交換にどのくらいの費用がかかるのかチェックしてください。
給湯器本体の費用相場
給湯器を交換する場合、新しい給湯器を購入しなければいけません。給湯方式には、瞬間式と貯湯式があります。瞬間式は水栓を開けると瞬間的にお湯を沸かせるタイプのことで、貯湯式はタンクユニットにお湯を貯めておく給湯方式のことです。
給湯器の種類は、暖房風呂給湯器・風呂給湯器・給湯器があります。本体費用は、自動機能や追い焚きなど搭載機能や本体サイズによって金額が変わることが多いです。それぞれの特徴や費用相場を確認して、給湯器を選ぶ際の参考にしましょう。
種類 | 費用相場 | 特徴 |
暖房風呂給湯器 | 30万~50万円 | 給湯だけでなく、温水床暖房や浴室暖房乾燥機なども取り付けられる給湯器のこと |
風呂給湯器 | 20万~40万円 | 1台で風呂に入れる水を沸かしながら、キッチンや洗面への給湯ができる給湯器のこと |
給湯器 | 15万円程度 | 1台で台所や洗面への給湯ができる給湯器のこと |
工事費
給湯器の交換には、工事費がかかります。。給湯器を交換する際にかかる工事費は、3万~5万円です。給湯器の号数によって工事費は変わることはありませんが、依頼する業者によって誤差が生じる場合があります。
給湯器の交換工事の内訳は、次のとおりです。
工事内容 | 費用相場 |
給水結び替え費 | 8,000円 |
取り付け工事費 | 1万5,000円 |
給湯結び替え費 | 8,000円 |
リモコン結び替え費 | 1万2,000円 |
ガス結び替え費 | 1万2,000円 |
ただし、給湯箇所の増設やほかの場所に設置する場合は追加費用がかかります。追加費用は、1万〜2万円程度が相場です。詳細な金額が知りたい場合は、一度業者に見積もりを取りましょう。
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給湯器の選び方
給湯器の種類は豊富にあります。新しく交換する給湯器の選び方を間違えてしまうと、余計な工事費用がかかったり使いづらさを感じたりすることもあるかもしれません。ここからは、給湯器を選ぶ際に押さえておきたいポイントを確認していきましょう。
事前に予算を設定する
給湯器はさまざまな製品があり、費用相場もそれぞれ異なります。まずは、事前に予算を設定することが大切です。予算が決まれば、どのくらいの費用を給湯器本体の購入にかけられるか明確になります。
選択肢も狭まり、自宅に適した給湯器を選びやすくなるでしょう。ただし、給湯器の耐用年数は8〜10年なので、継続的に使用することを踏まえて選ぶことも大切です。
たとえば、費用相場より高額な給湯器は初期費用がかかりそうに思えます。ただ、エコジョーズの給湯器のなかには、ガス使用量やCO2排出量を抑えられる給湯器があります。高い省エネ効果を得られるため、年間のガス代を安く抑えられるのです。設置後のランニングコストも考えて、交換する給湯器を選定しましょう。
設置場所の確認
給湯器を選ぶ前に確認しておきたいのが、設置場所です。給湯器は住宅の裏庭に設置されているイメージがありますが、ベランダや壁に掛けられている場合があります。今設置されている場所に新しい給湯器を取り付けたい場合は、設置場所に適した商品を選ばなければいけません。
逆に、給湯器の交換を機に異なる場所に設置したい場合は、設置予定場所に合わせて選ぶ必要があります。ただし、ガス給湯器から電気給湯器に変える場合は、電気式のほうが本体サイズが大きくなるので注意しましょう。また、設置場所を変える場合は、別途工事が必要になります。工事費用も考慮して交換する給湯器を選びましょう。
サイズを確認する
給湯器はサイズによって同時に出せるお湯の量が異なります。給湯器のサイズが大きいほど、多くのお湯を同時に出すことが可能です。現状に不満がなければ、サイズを替える必要はありません。しかし、家族が増えたり子どもが独立したりした場合は、使用するお湯の量が増減することも考えられます。
場合によっては使いづらさを感じるため、ライフスタイルに応じたサイズ選びが必要です。ただし、基本的に給湯器のサイズが大きくなれば、本体価格も高くなります。給湯器でよく選ばれるサイズは、16号・20号・24号です。それぞれの特徴を確認していきましょう。
【16号】
1〜3人家族に適したサイズです。食器洗いやお風呂でお湯を同時に使用する場合は、少し不便に感じることがあるかもしれません。
【20号】
4人家族に適したサイズです。20号であれば、食器洗いやお風呂など2箇所で同時にお湯を出しても不都合なく使用することができます。
【24号】
4人以上の大家族に適したサイズです。かなりパワフルな給湯力があり、季節を問わず2箇所で同時にお湯を使用することができます。
給湯器のサイズ別費用相場は、次のとおりです。
号数 | 本体価格 |
16号 | 2万〜33万円 |
20号 | 5万〜32万円 |
24号 | 7万〜42万円 |
オートタイプかフルオートタイプを選ぶ
お風呂の給湯器には、オートタイプとフルオートタイプがあります。オートタイプは、自動湯はり機能や追い焚き機能が搭載されたものです。
機能 | 特徴 |
自動湯はり機能 | 設定した温度・湯量でお湯を貯められる |
追い焚き機能 | 設定温度を下回ると自動で温度を高められる |
オートタイプには、足し湯ボタンが設置されているため自分のタイミングで足し湯をおこなえます。お風呂に入らない間は自動でお湯が追加されることがないので、お財布にやさしいです。ただし、オートタイプは設置費用が高くなる傾向にあります。
フルオートタイプは、湯はりや追い焚きに加えて、足し湯と配管洗浄を自動でおこなえるタイプです。
機能 | 特徴 |
足し湯 | 設定水位まで自動で追加してくれる |
配管洗浄 | 自動で配管を洗浄してくれる |
フルオートタイプは、いつでも快適にお風呂に入れるメリットがあります。たとえお湯の量が少なくなったり温度が下がったりしても、自動で調節してくれるので次の人に迷惑がかかりません。
浴槽のお湯を排水する際は、自動で配管からお湯を出して洗浄できます。清潔を維持でき、メンテナンスも簡単です。ただし、フルオートタイプは多機能であるため本体価格が高くなります。
必要なシステムや性能を選ぶ
給湯器には、貯湯式と瞬間式があります。貯湯式は、電気代が安い深夜にまとめてお湯を沸かして貯めておけるタイプです。瞬間式は、お湯を使用したいときにすぐにお湯を沸かして使えます。それぞれの特徴を確認していきましょう。
【貯湯式】
貯湯式は、深夜にお湯を沸かして貯められるので電気代を抑えられるメリットがあります。電気代を抑えたいのであれば、貯湯式給湯器を選ぶのがおすすめです。また、貯湯タンクには保温材が使われており、お湯の温度が下がりにくいのも特徴です。
ただし、貯湯タンク内に溜まったお湯を使い切るとしばらくお湯は使えません。家族が多くてお湯を頻繁に使用する場合は、貯湯式給湯器を選ぶと使いづらさを感じることがあるので注意が必要です。
【瞬間式】
瞬間式は、瞬時にお湯を沸かせて使用できるメリットがあります。蛇口やシャワーから出る水量が多くても快適にお湯を使うことが可能です。貯湯式と異なり一度に使えるお湯の量にも制限もないため、家族が多くてもお湯切れを起こす心配はありません。
お湯をためる必要がないため、タンクが設置されておらずコンパクトなサイズ感です。設置スペースを取らないのも瞬間式給湯器を選ぶメリットでしょう。ただし、使用するお湯の量によってはランニングコストがかかるので、注意が必要です。
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交換工事を依頼する時のポイント
給湯器の交換工事をおこなう業者は複数あるので、業者選びに迷うこともあるでしょう。業者の選び方を間違えると、多額の費用を請求されたり交換後に問題が発生したりします。ここでは、交換工事を依頼する際のポイントを確認していきましょう。
相見積もりを取る
交換工事を依頼する業者を選ぶときは、相見積もりを取りましょう。相見積もりとは、複数の業者に同じ内容の見積もりを依頼して比較検討することです。業者によって価格設定やサービス内容が異なるため、相見積もりで自分に適した業者を選べます。
また業者を選ぶときは費用に注目しがちですが、明らかに交換費用が安い場合にはあとで高額の追加費用を請求される可能性もあります。他社に比べて過度に安い業者がある場合は、交換費用が安い理由を担当者に確認することがおすすめです。
保証やアフターフォローの確認
交換工事を依頼する業者を選ぶときは、保証内容やアフターフォローの有無を確認しましょう。たとえば施工内容に問題があったり給湯器本体が不良品だったりした場合に、サポートを受けられます。悪徳業者の場合は、故意にいい加減な工事をおこない、あとで追加費用を請求されることがあるので要注意です。
ただし、すべての業者に保証やアフターフォローがあるわけではありません。万が一に備えて、保証やアフターフォローを受けられる業者を選ぶと安心です。また、問題が起きたときにすぐに対応してもらいたいなら、自宅から近い業者を選びましょう。
必要な資格を所持しているか確認
給湯器の交換をおこなう場合は資格が必要ですが、なかには無資格で施工する業者もいます。無資格の業者に交換工事を依頼すると、交換後に問題が起こる恐れがあるため、必要な資格を所持しているか確認しましょう。
たとえば、ガス器具を設置したい場合は化石油ガス設備士や簡易内管施工士、給水装置工事主任技術者などの資格が必要です。屋内にガス給湯器を設置するときは、ガス消費機器設置工事監督者が必要になります。工事内容で必要になる資格が変わるので、業者を選定するときは必ず確認しましょう。
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給湯器の耐用年数は、8〜10年程度といわれています。しかし、使い方によっては耐用年数より早く寿命を迎えることも多いです。頻繁に不具合が見られるときは、給湯器の交換を検討しましょう。
- 給湯器の交換費用について相談したい
- まとめて給湯器交換の見積もりをとりたい
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