日本の良き文化である、畳。
その色合いや触り心地、いぐさの香りなど、畳のある部屋は不思議と心が落ち着くものでしょう。 しかし、気になるのはその劣化です。 天然素材で作られている分、色あせてしまったり、カビが生えてしまったりと、経年劣化は避けられません。
劣化が進んでしまった畳は、張替える必要が出てきます。
今回の記事では、畳の張替えについて知っておきたい知識や、ゼヒトモに登録している畳交換のプロを紹介したいと思います。 自宅に和室がある方はもちろん、今後の新築やリフォーム・リノベーションで和室を作りたいという方も、参考にお役立てください。
畳を張替えたい、畳替えにはどうしたらいい?
まずはどのタイミングで畳を交換したらいいか、その目安と畳の張り替え方について説明していきます。
畳の張替え・交換の目安時期
目安のひとつは、「畳の劣化が感じられたとき」です。
具体的に、
- いぐさが衣類に付着する
- ジメジメして湿っぽい
- カビが生えている
- 踏んだときに変な柔らかさを感じる
- 変な匂いがする
- 黄色・茶色に色あせてしまっている
- 破れてしまっている
といった劣化が目立つ場合、張り替えのサインと考えて良いでしょう。
特に、カビは放置しておくと体調不良の原因になりかねません。 畳の素材や使い方、周りの環境などによって劣化するスピードは異なりますが、3〜5年ほどでこうした劣化が目立ってくるようです。
また、表面上は特に問題がなくとも、内部で劣化が進んでいる場合が考えられます。 そのため「使用開始から5年以上経過したもの」は、一度張替えることがおすすめでしょう。
畳の交換方法は「裏返し」「表替え」「新調」の3つ
畳には、「裏返し」「表替え」「新調」と呼ばれる3つの張替え方法があります。
劣化状態やかけられるコストに応じて、これらのうち、どれか1つを選びましょう。 なお、張替えは業者に依頼するか、畳屋・ホームセンターなどで資材を調達し、「自分で」畳を張替えるという方法もあります。
自分で行うのであれば、業者に依頼する費用がかからず、一見リーズナブルでお得に思えますよね。 しかし、自力で張り替えるとなると、必要な道具を揃えるのにお金がかかってしまったり、慣れていないためシワになってしまったりと、様々な問題が発生します。
作業に長時間かかってしまい、「業者に頼んだ方がコスパ良かった・・・」なんてことも。 ささくれ・へこみの補修や、表面の手入れ程度であれば自力でもできますが、本格的な張替えはプロに任せるのが安心でしょう。
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畳を張り替えるときの時間・費用の相場
プロに依頼するとなると、気になるのはその依頼にかかるコストではないでしょうか。
ここからは、それぞれの交換方法において、畳の張替えにかかる時間・費用の相場を紹介していきます。 なお、いずれの方法においても、素材で高いものを使用したり、畳数が多く日数がかさんだりする場合は費用が高くなるため、注意しましょう。
畳の裏返しにかかる時間・費用相場
畳の裏返しとは?
裏返しとは、畳の表面であるゴザを裏返し、きれいな面を再利用するという手法です。 表面を裏返すだけなので、時間・費用をそれほど必要としません。
また、畳表はそのままですが、畳の側面を補強する畳縁(たたみべり)の部分は新しく縫い付けます。 前回の表替え・新調から「3〜5年」であれば、裏返しがリーズナブルであり、おすすめでしょう。
なお、畳表をひっくり返してみて、傷みがひどかったりシミが目立つという場合は、畳表や畳そのものを新しく取り替える必要が出てきます。 このような場合、裏返しでは対応できないため、注意が必要です。
畳のうらがえしにかかる時間
裏返しでは、
①「畳の引き取り・新しい畳縁を選ぶ」
②「畳縁を外し、畳表を裏返す」
③「新しい畳縁とともに縫い付ける」
といった作業が必要となります。
この場合、6〜15畳程度の一般的な和室であれば、「当日」のうちに終わることがほとんどです。 畳の交換方法の中では、最も短時間で済むため、手軽に行えるというメリットがあるでしょう。
畳の表替えにかかる時間・費用相場
畳の表替えとは?
表替えとは、現在使用している畳表と畳縁を交換するという手法です。 畳の表面が新しくなるため、見栄えが良くなり、まるで引っ越したてのような感覚を味わうことができます。
裏返し・表替え・新調から「5〜10年」経過しているのであれば、一度畳表ごと交換するのが良いでしょう。 なお、中心にある畳床は交換しないため、踏み心地やへこみ跡などは変わりません。
畳床が湿気を吸って劣化しきっている場合は、畳床から新しくする必要があります。
畳の表替えにかかる時間
表替えでは、
①「畳の採寸」
②「畳の引き取り・新しい畳表と畳縁を選ぶ」
③「畳の解体」
④「畳表・畳縁を縫い付ける」
⑤「畳を敷き込む」
作業が必要になります。 裏返しと比べると作業工程は増えるものの、朝に引き取った場合、一般的な和室であれば「当日中」に仕上がることがほとんどです。
これよりも畳数が増えたり、引き取り時間が午後になったりする場合、翌日以降となる場合もあるでしょう。
畳の表替えの費用相場
表替えの工事にかかる費用は、6畳の場合だと「3万円〜9万円程度」が相場です。 この料金には、作業代・畳表・畳縁の材料費が含まれており、畳縁・畳表の組み合わせによって、費用が大きく異なってきます。
畳の新調にかかる時間・費用相場
畳の新調とは?
新調とは、畳そのものを取り替えるという手法です。 畳床から畳縁、畳表までの一切を新しくするため、見た目はもちろん、香りや踏んだときの感触までもが生まれ変わります。
前回の新調から「10年以上」経過している場合、または「踏み心地が変わるほど畳床が劣化している」場合は、思い切って新調してみても良いでしょう。
特に、畳床の劣化はカビやダニの発生につながりやすく、健康被害の原因ともなりかねません。 日頃から丁寧に手入れしている場合でも、少なくとも「20年以上」経ったときは、新調することをおすすめします。
畳の新調にかかる時間
新畳では、
①「部屋の採寸」
②「畳の引き取り・新しい畳表、畳縁、畳床を選ぶ」
③「畳表・畳縁を新しい畳床に縫い付ける」
④「畳を敷き込む」
といった作業が必要となります。 他の交換方法と異なり、畳そのものを入れ替えるため、部屋を採寸する作業が必要なのが特徴的でしょう。
部屋の採寸は、引き取る日の1〜2週間前ほどに済ませることが多いようです。 採寸後、古い畳を引き取った後に畳の縫い付け・敷き込み作業に入り、一般的な和室であれば「当日〜翌日」のうちに工事が完了します。
畳の新調の費用相場
工事にかかる費用は、6畳の場合だと「8万〜12万円程度」が相場です。 この料金には作業代・畳床・畳表・畳縁の材料費が含まれており、畳床・畳表・畳縁の組み合わせによって、大きく費用が異なってきます。
最近話題で人気の「琉球畳」ってどんな畳?
琉球畳とは、元々沖縄地方で栽培されていた七島イ(しっとうい)を使用している畳のことです。 「正方形」で「畳縁がない」という特徴があり、美しい光沢も見られることから、最近話題となっています。
なお、七島イを使用していない通常の畳でも、正方形で畳縁がない場合、琉球畳と呼ばれることが多いようです。 通常の畳と比べると、畳縁がないことで、どこかスタイリッシュな印象が感じられるでしょう。
また、向きによって色の見え方が変わることから、市松模様を作り、和モダンな雰囲気を演出することもできます。
琉球畳は通常の畳と比べて費用は高いの?
琉球畳は、通常のものと比べると製作・加工技術を要すため、費用が高い傾向にあります。
その本体費用は、1畳(琉球畳2枚ぶん)あたり「2万円〜33,000円程度」が相場です。 通常のものですと、1畳あたり「5,000円〜2万円程度」が相場のため、その差は4倍にまで及び、かなりの差があると言えるでしょう。
しかし、琉球畳を使用した和室の雰囲気は、とても素敵なものです。 こだわりがある和室を作りたければ、琉球畳を検討してみるのも良いかもしれません。
畳張替えを依頼するなら!おすすめの畳替えのプロを紹介
上記では、畳の張替えについて詳しく解説してきました。
畳の張替えは複雑で、やっぱりプロに任せた方が安心だ、と改めて感じた方もいらっしゃるかもしれません。 そんな方におすすめしたいのが、ゼヒトモでプロに畳交換を依頼するということです。
ゼヒトモには、畳交換のプロが多数登録しています。 今回は、活躍中のプロのうち、4名をピックアップして紹介したいと思います。 もし気になる方がいれば、ぜひゼヒトモからお問い合わせください。
田辺畳店
田辺畳店は、神奈川県川崎市にある畳の販売店です。 90年以上の確かな技術力があり、手間を惜しむことなく丁寧に施工されることから、地元の方の厚い信頼を得ています。 また、材料を多数揃えており、予算に合わせた提案をしていただけるというのも魅力の1つです。 採寸・見積もりは無料とされているため、気になる方は、見積もりから依頼してみてはいかがでしょうか。
<畳張替えの料金>
表替え:5,000〜2万円/帖
新畳:畳表の値段にプラス畳床代6,000〜1万円/帖、古畳処分代2,500円/帖
大東工務店
千葉県佐倉市を拠点に活躍されており、新築工事やリフォーム工事を手がけるかたわら、畳の張替えにも対応していただけます。 職人として高い技術と志を持てるよう、社員教育に力を入れているというのが特徴的です。
畳の張替えだけでなく、その他の部分におけるリフォームも検討している、という方には特におすすめでしょう。 家づくりのプロフェッショナルとして、高い技術力を存分に発揮していただけるはずです。
大野製畳
岐阜県羽島郡笠松町に位置し、岐阜・愛知・三重においてご対応されている製畳会社です。 創業150余年という実績を誇り、個人から法人まで幅広く事業の幅を展開されています。 「畳技能士1級」という資格をお持ちで、その技術は確かなものと言えるでしょう。 使用する素材も熊本県八代産の厳選されたものであり、畳作りへの強いこだわりが感じられます。 農林水産大臣賞を受賞した畳表を提供していただけるため、品質の高い畳を使用したいという方にはおすすめです。
<畳張替えの料金>
表替え:9,500円〜3万円/帖(リーズナブルなものも用意あり・要問い合わせ)
新畳:畳表の値段にプラス畳床代3,000円〜5,000円/帖と古畳処分代1,500円/帖
縁なし畳:14,000円〜16,000円/帖
たたみ工房あおき
たたみ工房あおきは栃木県栃木市にあり、地元に密着した内装リフォームの専門店です。 当初は製畳会社として開業されており、畳の表替え・新畳工事に対応していただけます。 「エコファーマー」とお墨付きをもらった職人が畳表を作っており、安心・安全の保証はバッチリです。 また、畳のダニやカビにお困りの場合、薬剤を使うことなく駆除できる「畳加熱乾燥器」の処置にも対応していただけます。 隙間や凹凸は無料で修正してもらえるという親切サービスもあり、気になる方は、無料お見積もりから依頼されてみてはいかがでしょうか。
<畳張替えの料金> 表替え:5,500円〜45,000円/帖
新畳:畳表の値段にプラス畳床代4,860円〜8,100円、古畳処分代1,500円/帖
畳交換もゼヒトモで
いかがでしょうか。ゼヒトモには、他にも多くの畳交換のプロが登録しています。 ご興味があるという方は、ぜひ下記のページもご覧ください。
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依頼した方の声
畳新調ですっきり感がすごく満足しています。 畳のにおいがすごく新鮮です。
畳がいぐさの畳だけではなくていろんな種類があることを教えて頂きました。今の畳はカラフルで、フローリングにリフォームしなくても簡単に洋風の感じになって、しかも安く出来る事が分かって勉強になりました。 工事の方も丁寧に畳表替え工事をして頂きました。 ありがとうございました。
とても明るい雰囲気の方で、安心して畳の新調をお願いできました。 新しくした和紙畳、とてもオシャレで傷や汚れにも強くて満足しています。
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