ダイエットを成功させるポイントは「夜ご飯を工夫すること」です。夜ご飯は早めの時間に摂り、カロリーは控えめにする必要があります。調理方法もダイエットの効果を左右するため、注意しなければなりません。
本記事では、ダイエット中の夜ご飯のポイントやおすすめの食材を解説します。時短で簡単に作れる夜ご飯レシピも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
夜ご飯は太りやすい?
夜はエネルギー消費が少なく、太りやすい時間帯といわれます。また、朝ご飯は少なめになりがちなのに対し、夜ご飯は糖質・脂質が多い食事になりやすいのが特徴です。1日の摂取エネルギーのうち、約半分を夜ご飯が占めているともいわれています。
1日が終わってリラックスした夜は、食事と一緒にお酒を飲むことも多いでしょう。お酒が入ると、食事量も多くなりがちです。また、夜ご飯のあとはデザートを食べることも多く、消費カロリーを上回るカロリーを摂取してしまいやすいことが太る原因だと考えられます。
つまり、ダイエットの効果を上げるには、夜ご飯のメニューを工夫することがポイントといえるでしょう。
夜ご飯抜きはダイエットに効果的?
夜ご飯が太りやすいとはいえ、夜ご飯を抜くのはダイエットに逆効果です。夜ご飯を我慢したからといって痩せる可能性は少なく、かえって太りやすくなります。夜ご飯を食べないと空腹状態になり、その状態で朝ご飯の炭水化物を食べると、血糖値が急上昇しやすくなるためです。
血糖値の上昇はダイエットと大きな関係にあり、血液中にブドウ糖が増えることで脂肪が溜まりやすい状態になってしまいます。
夜食べる時間が遅くなる場合は、食べないという選択肢もあるでしょう。その場合の朝食は野菜を中心にするなど、血糖値を上げない食事にすることが大切です。
夜ご飯を抜くと栄養が不足しやすくなるため、健康的に痩せるためにも夜ご飯を食べることは重要といえるでしょう。
ダイエット中の夜ご飯のポイント
ダイエット中の夜ご飯は、食事を摂る時間や摂取カロリー、メニューの内容などに注意が必要です。ここでは、ダイエットを成功させるための夜ご飯のポイントを解説します。
就寝の3時間前までの食事を終える
ダイエット中の夜ご飯は、食べる時間に注意しましょう。20時以降は身体が脂肪を溜め込みやすく、食事を摂ると太りやすい時間帯です。ダイエットを成功させるには、できるだけ夜ご飯を20時までに食べ終える必要があります。
とはいえ、仕事の関係などで20時までに食べられない場合もあるでしょう。そのような場合には、就寝の3時間前までに食べ終えることを目安にしてください。食材によって違いはありますが、食べ物が消化されるまでには平均2〜3時間必要になるためです。食べ物が未消化の状態で就寝すると眠りの質が低下し、代謝を下げる原因になります。
仕事などで遅い夜ご飯になる場合は、夜ご飯までの空腹を満たすため、軽く間食をとるとよいでしょう。満腹感を得ることで、夜ご飯の食べ過ぎを防げます。
カロリーを摂取しすぎない
脂肪を溜め込みやすい夜の時間帯は、摂取カロリーや糖質の摂りすぎに気をつけましょう。
夜ご飯は摂取カロリーが多くなりやすい一方、運動をしないため消費カロリーは少なめです。余ったカロリーはそのまま脂肪になってしまうため、できるだけ摂取カロリーを抑えることが大切です。
揚げ物などカロリーの高いものは昼の時間帯に食べるようにし、夜ご飯は低カロリーなものを選びましょう。
夜ご飯の摂取カロリーの目安は、1日に必要なエネルギーから朝食、昼食で摂取したカロリーを引いた数値です。
1日に必要なカロリーは性別や年齢などで異なりますが、成人女性の場合はおよそ1,400〜2,200カロリー。デスクワーク中心で消費カロリーが少なめと仮定した場合、1日3食をバランスよく摂ることを考えれば、夜の摂取カロリーは500カロリーが目安となります。
野菜中心のメニューにする
夜ご飯は、野菜を中心のメニューにすることも大切です。野菜は食物繊維が豊富で、血糖値の急上昇を抑える働きがあります。食物繊維を多く含む野菜を食事の最初に食べれば、血糖値の上昇を穏やかにして脂肪の蓄積を防止できるでしょう。
野菜には、ビタミン・ミネラルも豊富に含まれています。ダイエット中の栄養バランスをとり、健康な身体を維持するためにも野菜は重要な食材です。野菜の栄養を効率良く摂るためには、できるだけ生で食べるのがおすすめです。
炭水化物・脂質を控えめにする
夜ご飯では、炭水化物や脂質はできるだけ控えましょう。夜はエネルギー消費が少なく、糖質・脂質はカロリーが高いことから脂肪になりやすいためです。炭水化物や脂質はできるだけ昼の時間帯に摂り、夜は朝や昼に摂れなかった栄養を意識した食材を取り入れるとよいでしょう。
主に以下のような食材が、夜ご飯におすすめです。
- 野菜類
- 豆腐など大豆製品
- 白身魚
- きのこ類
- 海藻類
肉類でも、脂肪が控えめな豚ヒレ肉や牛モモ肉、鶏ムネ肉などであれば、夜ご飯の食材にしても問題ありません。
調理方法に気をつかう
食材だけでなく、調理方法にも注意しましょう。同じ食材でも、調理方法によってカロリーが変わります。揚げ物にするよりも蒸し料理や煮込み料理などのほうがカロリー控えめで、消化も良くなります。
ダイエット中の夜ご飯は油を控えめに、焼く・ゆでる・蒸す・煮る、あるいは生といったヘルシーな調理法を心がけましょう。
また、調理の際は炒め物を作る前に軽く食材を茹でたり、油を使う量が減るフッ素樹脂加工のフライパンにしたりして、カロリーを抑える工夫をすることも重要です。
アルコールは控えめに
ダイエット中、アルコールは絶対NGというわけではありませんが、基本的には控えることをおすすめします。アルコールは食欲を高める効果があり、つい食べすぎてしまう傾向があるためです。また、アルコールは代謝の過程で肝臓が中性脂肪の合成を促進させるため、中性脂肪が体内に蓄積しやすくなります。
飲む場合はコップ一杯程度を目安に、毎日ではなく曜日を決めて飲むようにするとよいでしょう。おつまみは、多少食べすぎても問題ないヘルシーな食材を選ぶようにしてください。
ダイエット中の夜ご飯におすすめの食材
ダイエット中の夜ご飯は、食材選びが重要です。ここでは、特におすすめの食材を紹介します。
豆腐・大豆食品
豆腐などの大豆製品は畑のお肉とも呼ばれ、良質なタンパク質を摂取できます。カロリーが低めで脂質も少なく、ダイエットに向いている食材です。
タンパク質は筋肉の材料になる栄養素で、タンパク質が不足して筋肉量が低下すると基礎代謝も下がります。痩せにくい身体になってしまうため、ダイエット中はタンパク質を積極的に摂取するようにしましょう。
大豆製品は食物繊維が豊富で、腸内環境の改善にも役立ちます。女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンも含まれ、ダイエットだけでなく美容効果も期待できます。
寒天・こんにゃく
寒天やこんにゃくは低カロリーで、水溶性食物繊維が豊富です。腸内環境を整え、ダイエット効果を促進します。お腹で膨らむため満腹感が得られ、食べ過ぎを防止できるのがメリットです。また食物繊維は、血糖値の上昇を穏やかにする効果や、脂質の吸収を抑える効果も期待できます。
また、こんにゃくをご飯に混ぜることで、炭水化物(糖質)の摂取を抑えることも可能です。こんにゃくでできた麺類も販売されており、普通の麺と置き換えて食べればカロリーを大幅に減らせるでしょう。
しかし、こんにゃくは低カロリーだからといって、夜ご飯のほとんどをこんにゃくに置き換えるのは避けてください。栄養不足になる可能性があるため、注意しましょう。
魚類
ダイエットのために脂質はできるだけ抑えたいものですが、エネルギー源として必要な栄養素でもあります。魚には不飽和脂肪酸という良質な脂肪が含まれ、ダイエット中の夜ご飯にも積極的に摂りたい食材のひとつです。
特にイワシやサバなどの青魚にはDHA・EPAと呼ばれる不飽和脂肪酸が含まれており、血液中のコレステロールや中性脂肪を減少させる効果が期待できます。お刺身であれば調理の油を使う必要がなく、カロリー控えめでダイエット中の夜ご飯におすすめです。
海藻類
海藻類は低カロリーで、ビタミンやカリウム・カルシウムなどのミネラル・食物繊維が豊富に含まれている食材です。カロリーを気にせず安心して食べられ、噛み応えがあります。よく噛んで食べることで満腹感が生まれ、夜ご飯の食べ過ぎ防止にもつながるでしょう。
また、海藻類に含まれる食物繊維は人の身体で消化されず、食事で摂った糖や脂質を吸着して対外に排出する役割をします。ダイエットだけでなく、生活習慣病の予防などの健康効果も期待できるでしょう。
きのこ類
きのこ類は脂質が少なく、100gあたりのカロリーはわずか20〜30cal程度です。食物繊維やビタミンなどの栄養成分が豊富に含まれ、ダイエット中の栄養バランスをとる際にも役立ちます。
特にビタミンB1、B2が多く含まれており、脂肪や糖質の代謝に働きます。食べ応えのある食感で旨味もあり、いろいろな料理に加えることで、カロリーを抑えながら料理の味を引き立てることができるでしょう。
にんじんや玉ねぎなどの野菜と一緒にスープにすれば、腹持ちの良いダイエットメニューができます。ダイエット中の夜ご飯として、満足感の高い食材です。
ダイエット中のおすすめレシピ!時短メニューも
ダイエット中の夜ご飯におすすめのレシピを5つ紹介します。ヘルシーな食材を使い、満足感がありながらも太りにくいメニューを厳選しました。
時短メニューもありますので、夜ご飯を作る時間がないという方も、ぜひ参考にしてください。
大豆ときのこのスープ
脂肪の少ない鶏肉と大豆・きのこを使ったレシピです。野菜もたっぷり入り、栄養バランスのとれた夕食になります。低カロリーで、満足感の高い食事がしたい方におすすめです。生姜や唐辛子などが身体を温め、代謝も高まります。
<材料2人分>
- 鶏ささみ肉:2本</li>
- 酒:大さじ1</li>
- キャベツ:大1枚(50g)</li>
- セロリ:1/2本</li>
- しめじ:1パック(100g)</li>
- トマト:大1個</li>
- 蒸した大豆:1/2缶(50g)</li>
- コンソメ:大さじ1/2</li>
- 水:2と1/2カップ</li>
- 塩、胡椒:各適量</li></ul>
A
- オリーブ油:大さじ1
- にんにく・生姜(みじん切り):各1片
- 赤唐辛子:1本
- クミンシード:小さじ1
<作り方>
- 鶏肉はひと口大にそぎ切りして塩・胡椒・酒でもむ
- 鍋にAを入れて弱火にかけ、香りが出たら中火にする
- 斜めに薄切りしたセロリ、ざく切りしたキャベツ、しめじを炒める
- 油が回ったら、ざく切りしたトマト、大豆、1を加える
- 水とコンソメを加えて10分煮る
- 塩、胡椒で味を整え、完成
豆腐とアボカドのサラダ
豆腐とアボカドを使い、タンパク質や食物繊維が豊富なサラダです。アボカドはビタミンEやビタミンCが豊富で、悪玉コレステロールを減らす働きのある不飽和脂肪酸も多く含まれています。また、高い抗酸化力があり、美肌効果も期待できます。
<材料2人分>
- 木綿豆腐:200g
- 塩:小さじ1/2
- アボカド:1/2個
- トマト:小1個
- ベビーリーフ:50g
- 塩、胡椒:適量
A
- おろしにんにく:少量
- 酢:大さじ1/2
- ごま油:大さじ1
<作り方>
- 木綿豆腐は塩をふって厚手のキッチンペーパーで包む
- 1の豆腐は角切りにし、アボカドとトマトはざく切りにする
- ベビーリーフと2をAで和えて皿に盛り、塩・胡椒をふる
しらたき担々麺
麺の代わりにしらたきを使い、糖質とカロリーを大幅に抑えたレシピです。豆乳や大豆もやしなど、植物性タンパク質が豊富に含まれています。大豆イソフラボンを摂取でき、肌の調子を整えたい方にもおすすめです。
<材料2人分>
- しらたき:2パック
- 塩:適量(約小さじ1)
- 大豆もやし:100g
- 豚ひき肉:160g
- ごま油:小さじ2
- にんにく:1/2片
- しょうが:1/2片
- 豆板醤:小さじ1
- 豆乳:300ml
- 鶏がらスープの素:小さじ2
- きなこ:大さじ1
- ラー油:適量
- パクチー:適量
A
- 塩:少々
- ごま油:小さじ1
B
- 味噌:大さじ1/2
- 醤油:小さじ1
- みりん大さじ1
<作り方>
- しらたきは塩でもみ、さっと湯がいて臭みを取る
- 大豆もやしは茹でてAをまぶす
- フライパンにごま油、みじん切りにしたにんにく、しょうが、豆板醤を入れて炒める
- 香りが出てきたらひき肉を入れて炒める
- 肉の色が変わったらBを加えて混ぜ合わせる
- 鍋に豆乳、鶏がらスープの素、きなこの半量を入れて火にかけ、沸騰したら火を止めて器に入れる
- しらたき、大豆もやしを上にのせ、3の肉味噌を乗せる
- 残りのきなこをふってパクチーを添え、お好みでラー油をかけて完成
鶏むね肉の棒棒鶏
鶏むね肉と海藻、野菜が摂れるレシピです。脂質を抑えたタンパク質や食物繊維を摂取できます。筋肉のもとになるタンパク質を摂り、基礎代謝を高めたい方におすすめです。
<材料2人分>
- 鶏むね肉:250g
- きゅうり:1本
- わかめ:適量
- 長ネギ:青い部分10cm3本
- ローリエ:1枚
タレ
- 醤油:大さじ2
- マヨネーズ:大さじ2
- 酢:大さじ2
- 砂糖:大さじ1
- 味噌:小さじ1
- ごま油:小さじ1
- すりごま:大さじ2
<作り方>
- お湯を沸騰させる
- むね肉を長ネギとローリエと一緒に10分ほどゆでる
- きゅうりを斜めにスライスして細切りにする
- わかめを水で戻す
- むね肉がゆであがったら30分ほど冷ます
- 手で小さくちぎる
- たれを混ぜる
- きゅうりを敷いたうえにむね肉をのせ、わかめを添える
- たれをかけてできあがり
豆腐と納豆の丼ぶり
親子丼の鶏肉の代わりに木綿豆腐を使った丼ぶりレシピです。納豆も入っているので、タンパク質を豊富に摂取できます。時短で調理でき、忙しい人におすすめのレシピです。カロリーをカットしたいときは、お米を少なめにしましょう。
<材料1人分>
- 納豆:1パック
- 卵:1個
- 玉ねぎ:1/4個
- ごはん:1膳
- きざみのり:適量
A
- 顆粒和風だし:ひとつまみ
- 醤油:小さじ2
- みりん:大さじ1
- 酒:大さじ1/2
- 砂糖:大さじ1/2
<作り方>
- 豆腐は水気を切る
- 玉ねぎは薄切りにする
- ボウルに卵を割りほぐし、納豆と付属のタレも加えてよく混ぜる
- 鍋にAと1を入れ、豆腐を食べやすく崩しながら入れる
- 中火で煮立て、5分ほど煮込む
- 玉ねぎがしんなりし、豆腐に味がついたら、2を回し入れて蓋をする
- 30秒ほど煮たら火を止める
- ごはんに7をかけ、お好みできざみのりをかけて完成
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