エレキギターを弾けるようになるには、ポイントを抑えた練習が大切です。今回の記事では、初心者でも実践できるエレキギターの練習方法をご紹介します。独学で上達するために必要な知識もお伝えしていくので、ぜひチェックしてみてください。
目次
- エレキギターとは
- エレキギターを独学で習得することは可能?
- エレキギターを独学で上達させるための心構え
- 練習を始める前に知っておくべき基礎知識
- 独学でできるエレキギターの練習方法
- エレキギター初心者向けのおすすめ教則本4選
- エレキギターをさらに上達したいなら
エレキギターとは
エレキギターは、シールド(コード)でアンプとつなぎ、音を出すギターのこと。そのまま弾いても音は出るものの、音量が小さいため、人前で演奏する目的であればアンプにつながなければいけません。ピックアップと呼ばれるボディ内の装置が、弦の振動を電気信号に変換し、シールドを通った電気信号がアンプで音として出る仕組みです。
似たような楽器でアコースティックギターもありますが、エレキギターと違い、アコースティックギターはアンプを必要としません。本体のみでも十分音が出るため、アンプなしで演奏することができます。また、エレキギターは弦の太さが細く軟らかいのに対し、弦が太く硬いというのも、アコースティックギターの特徴でしょう。
エレキギターを独学で習得することは可能?
エレキギターは独学でも習得が可能です。 不安に思う方もいるかと思いますが、初心者向けの教則本を参考に練習すれば着実にスキルを高められます。
また、近年では教則本だけでなく、YouTubeやウェブサイトなどで練習方法を調べることもできるでしょう。動画や図解でわかりやすく説明されているものが多く、インターネットだけで十分すぎるくらいの情報を得ることができます。 このように、独学でも練習できる環境が整っているため、音楽教室に通わなくともある程度のレベルまで上達させられるでしょう。
どれくらい独学で練習すれば上達する?
楽器に関わらず、スポーツなどにも言えることですが、何事もすぐに上達するものではありません。エレキギターももちろん同様です。しかし、独学でもしっかり練習すれば、着実に伸びていきます。
では、どれくらい練習すればいいか?大まかな目安にはなりますが、20時間練習すれば、簡単な曲を1曲弾けるようになるはずです。
もちろん、ダラダラとやっていれば、もっと時間はかかってしまいます。1日あたり30分コツコツと練習すれば、40日程度である程度弾けるようになる計算です。一日当たりの練習時間を増やせば、さらに上達は早くなるので、時間に余裕がある方は、ガンガン練習しましょう!
エレキギターを独学で上達させるための心構え
短時間であっても、間隔を空けずに継続することが大事です。
まず初歩的な基礎練習からスタートしましょう。 「早く楽曲を弾けるようになりたい」「かっこいい演奏をしたい」などの理由で、序盤から難しい練習をしても一向に上達しません。 基礎練習をしっかり行うことで、以下のようなメリットが得られます。
・楽曲を演奏するための基礎スキルが身につく
・エレキギターを弾くのに必要な筋肉が鍛えられる
・基礎スキルを身につけることで、様々な楽曲に対応できる
・楽曲を演奏するときのクオリティが上がる
最初は基礎練習を徹底して、徐々に難しいテクニックや楽曲を練習するようにしましょう。
練習を始める前に知っておくべき基礎知識
練習を始める前に知っておきたい基礎知識を紹介していきます。
チューニング
チューニングとは、6本ある弦の張力を調整し、それぞれの音を正しい高さに合わせること。弦は一度正しい音に合わせても、時間の経過や気温・湿度の変化とともに音が少しずつ狂うため、こまめな調節が必要です。
チューニングは、基本的にチューナーと呼ばれる機械を使って行います。
1本ずつ弦を弾き、チューナーを見ながらチューニングしていきます。 まずは、最も太い6弦から細い1弦に向かって、「E・A・D・G・B・E」の音に合わせるレギュラーチューニングを覚えましょう。
やり方は、こちらの動画を参考にしてみてください 。
コード
コードとは、複数の弦を押さえて弾く和音のこと。明るい響きの「メジャーコード」と哀愁漂う切ない響きの「マイナーコード」があります。アルファベットや数字で表記されているのが特徴です。楽曲はこのコードをつなげたもので成り立っています。 一度覚えてしまえば他の楽曲にも応用できるため、最初に覚えておくと便利でしょう。
TAB譜
TAB譜(たぶふ)とは、ギター用の楽譜のこと。6本線の上に数字が書かれているというのが特徴的な楽譜です。
線は上から1弦、2弦、3弦と順番になっており、数字はどのフレットを押さえるかという指の置き場所を示します。 一般的な五線譜と比べると簡潔なため、初心者でも見やすいでしょう。バンドスコアにも用いられており、楽曲を演奏するには、まずTAB譜を読めるようにしなければいけません。
音符・休符
音符や休符は、音や休みの長さを表す記号のことです。音符や休符には様々な種類があり、楽曲を演奏するには全ての意味を覚える必要があるでしょう。
4分音符や8分音符、16分音符、全音符などの種類があり、休符も同様。それぞれ、1小節、あるいは1拍の中でどれだけの長さとなるかを理解する必要があります。 実際に楽譜の音符を目で追いながら音源を聞くことで、それぞれの音符・休符がどれくらいの長さになるかイメージしやすくなるでしょう。
独学でできるエレキギターの練習方法
基礎知識を押さえたら、いよいよエレキギターの練習に入りましょう。以下では、エレキギターの基本的な練習方法を紹介していきます。
音階を弾いてみる
まずは音階を弾いてみましょう。音階とは、「ドレミファソラシド」のように、音を順番通りに並べたもののこと。音階を弾くのはエレキギターだけでなく、様々な楽器でも行う練習のため、ぜひ取り入れてみてください。
最初は、基本のCメジャースケールから練習してみましょう。「ドレミファソラシド」の音階で、アルファベットで表記すると、「C・D・E・F・G・A・B・C」となります。エレキギターではアルファベット表記も多いため、この機会に覚えてみてください。Cメジャースケールにおける各弦の押さえ方は、下記の通りです。
最初のうちは、1つ1つの音を丁寧に練習し、どのように弾くか感覚を掴みます。一通りの音が弾けたら次は続いて2つ、3つと連続して弾く練習をし、最終的にスケール全体をスムーズに弾けるよう練習してみましょう。
コードを弾いてみる
音階の次は、コードを弾いてみましょう。 なお、コードの中にもいくつか種類があり、特に初心者であれば「パワーコード」から練習するのがおすすめ。最初は「C」「G」の2つのコードを覚えると良いでしょう。どちらも人差し指・薬指で押さえた弦だけをピッキングします。
C:5弦3フレットを人差し指、4弦5フレットを薬指で押さえる
G:6弦3フレットを人差し指、5弦5フレットを薬指で押さえる
パワーコードは低音弦を2〜3本押さえるのみで演奏できるため、エレキギターを始めたばかりという方でも弾きやすくなっています。まずはパワーコードを練習し、徐々に色々なコードを覚えていきましょう。
ストロークの練習をする
ストロークとは、コードを押さえながら右手で一度に複数の弦を鳴らす奏法のこと。上から下に向かって弾く「ダウンストローク」と、下から上に向かって弾く「アップストローク」があり、通常はこの2つを交互に繰り返しながらリズムを刻みます。
ストロークは今後身につけていくテクニックの基礎ともなる部分のため、しっかり練習しましょう。 なお、ストロークを練習する際は、ピックを安定して持てるようになると演奏しやすくなります。
人差し指の指先側面にピックを置いて、その上から親指で軽く押さえるのが基本の持ち方。ピックの先端が、人差し指と同じ方向を向くように置くのがポイントです。 最初のうちは、安定しやすいようピックの中心を持つのがおすすめ。慣れてきたら楽曲やフレーズに合わせて浅く、または深く持つと、より味のある演奏ができるようになるでしょう。
簡単な楽曲を弾いてみる
基本の弾き方がわかったら、実際に楽曲を演奏してみましょう。まずは初心者でも簡単に弾ける曲からスタートするのがおすすめ。難易度が低い楽曲であれば弾けるようになるのも早いため、モチベーションのUPにもつながるはずです。下記の楽曲は初心者でも弾きやすいコードで構成されており、演奏してみてはいかがでしょうか。
・優里/ドライフラワー
・Pretender/Official髭男dism
・小さな恋のうた/MONGOL800
・天体観測/BUMP OF CHICKEN
・チェリー/スピッツ
・完全感覚Dreamer/ONE OK ROCK
・リライト/ASIAN KUNG-FU GENERATION
・ずっと好きだった/斉藤和義
エレキギター初心者向けのおすすめ教則本4選
ここからは、エレキギター初心者向けのおすすめ教則本をピックアップして紹介していきます。ぜひ自分に合う教則本を見つけて、毎日の練習にお役立てください。
できる DVDとCDでゼロからはじめる エレキギター超入門
タイトルに「超入門」と書かれている通り、エレキギターを1から始める初心者におすすめの教則本。全くエレキギターを触ったことがないという方も、まずは指1本から練習を始めるため、少しずつスキルを身につけていくことができます。
また、基本のフォームやピックの持ち方、チューニングなど、文章だとわかりにくい部分もDVDで解説があるため安心。 最初は基本的な奏法から始まり、徐々にメロディやコードによる伴奏など練習の難易度が上がっていく構成で、無理なくエレキギターの技術を高めていけるでしょう。初心者の入門書として、最適な1冊です。
税込価格:1,760円
出版社:リットーミュージック
著者:宮脇 俊郎
出版年月日:2017/10/16
DVDで今日から弾ける! かんたんエレキ・ギター new edition
こちらも、エレキギター初心者の入門書としておすすめの1冊です。特徴的なのは、計18曲収録された練習曲。「マリーゴールド/あいみょん」「HANABI/Mr.Children」「紅蓮華/LiSA」など人気のヒット曲ばかりで、練習のモチベーションも上がるでしょう。
各テクニックを練習した後、対応した練習曲に挑戦してみるという流れで、楽曲演奏を楽しみながら着実にエレキギターを上達させられます。 さらに嬉しいのが、教則本とリンクした模範演奏をYouTubeで見られること。弾き方がいまいちイメージできない場合、紙面のQRコードから模範演奏動画にアクセスし、目で弾き方を確認できます。充実した内容で、楽しくエレキギターの練習を続けられるでしょう。
税込価格:1,518円
出版社:リットーミュージック
著者:成瀬 正樹
出版年月日:2020/06/25
ギター・マガジン ギター基礎トレ365日!
こちらの教則本は、365日分の基礎練習が盛り込まれているのが特徴。毎日の練習を継続させることが大切とはいえ、毎回練習メニューを考えるのは大変だと感じる方も多いでしょう。そのような方におすすめの1冊です。
月曜から土曜で短いフレーズを練習し、日曜はその週の内容を復習するという流れで、1年間基礎練習ができるという仕組み。こちらの内容に沿って1年間練習を続けることで、1年前とは比べものにならないくらいの基礎スキルが身につくでしょう。初心者〜中級者レベルの方が毎日行う練習として最適です。
税込価格:1,760円
出版社:リットーミュージック
著者:宮脇 俊郎
出版年月日:2008/02/20
ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論 600個のコードを導く7のルール
エレキギターのコードを覚えるのに苦戦している、という初心者におすすめの教則本です。コードの種類は非常に多く、とても覚えきれないと挫折してしまう方も少なくありません。しかし、こちらの教則本ではコードのルールを7つだけ解説。そのルールを覚えることで、約600個ものコードが弾けるようになるという仕組みです。
ルールの活用方法だけでなく、その根拠となる音楽理論もわかりやすく解説されているのが初心者に嬉しいポイント。効率的にコードを弾けるようになりたいという方は、ぜひこちらの1冊を読んでみてください。
税込価格:1,430円
出版社:リットーミュージック
著者:いちむら まさき
出版年月日:2015/06/19
エレキギターをさらに上達したいなら
上記では、エレキギターを独学で学ぶ方法について紹介してきました。もちろん独学だけでなく、エレキギター教室や個人レッスンに通ってプロに教わるという方法もあります。的確なアドバイスをもらえるため、より技術を伸ばしたいという方は、プロのレッスンを受けるのがおすすめです。
ゼヒトモには、様々なニーズに対応可能なエレキギターのプロが登録しています。お試しレッスンに対応しているプロも多いため、初めての方でも気軽に受けることができますよ。依頼は無料で出せますので、ぜひお試しください。