温暖化の影響や社会環境の変化により、近年では夏場の熱中症への注意喚起がされています。熱中症は夏の暑い野外ではもちろん、梅雨時や部屋の中でも注意が必要。重症化すると入院や後遺症が残ったり、最悪の場合死に至るケースもありえる大変危険なものです。
夏の暑さを健康的に乗り切るためにも、熱中症のことを詳しく知っておきましょう。
熱中症とは?症状3つ
夏の暑さで体温が上がると人は汗をかきます。この時に体温調節がうまくいかず、体に熱がこもることで様々な体調不良を起こします。熱中症を見分けるために、3つの体調変化に注目しましょう。
1.めまいや立ち眩み
- 視界が回る
- 立ち上がったときにクラクラする
- 顔がほてる
などの体調不良は、軽い熱中症にかかっている可能性があります。
2.筋肉痛やけいれん
体温調節のために大量の汗をかくと、体内からは水分と一緒に塩分やミネラルも排出されます。体内の塩分濃度が下がることで筋肉が収縮し、けいれんや筋肉痛を引き起こします。また、こむら返りも起こりやすくなります。
3.異常な汗
体温調節のため大量に汗をかくと脱水症状を引き起こします。体の水分が不足した状態では体温調節機能が低下し、寒気や頭痛の原因になります。また、体温が下がりきる前に脱水症状になってしまうと体にこもった熱が取れずに重症化してしまうのでとても危険です。脱水症状を防ぐためのこまめな水分補給はとても大切なんですね。
熱中症予防になる飲み物、ドリンク5選
水
基本的に日常的な水分補給は水で行いましょう。一度にガブガブ飲むのではなく、「のどが渇いたな」と感じる前にこまめに飲むようにしましょう。
麦茶
水分と一緒にミネラルまで摂ることが出来るお茶。その中でもノンカフェインで胃腸にもやさしい麦茶が最適です。熱中症に特に注意が必要な小さい子供や高齢者の方でも手軽で飲みやすいです。
炭酸水
スパークリングウォーターのフレーバーも豊富になってきましたね。炭酸水は血流を促進させる効果があります。血行が良くなると腸内活動が活発になり、栄養や水分の吸収が良くなります。
糖分の取りすぎにならないよう、サイダーやコーラではなく、炭酸水をうまく取り入れてみましょう。
スポーツ飲料
発汗で失われた電解質を摂るのに効果的です。適度な甘さや爽やかさが美味しいですが、飲みすぎは糖分の摂りすぎになるので注意が必要です。激しい運動の後にうまく取り入れてください。
経口補水液
薬局などで手軽に購入ができ、一般的な認知度も高まってきました。医療現場でも使われる経口補水液は熱中症の応急処置に有効です。しかし、本来は医師や看護師の指導のもと「治療のために飲むもの」。普段の生活で日常的に飲まないように注意してくださいね。
熱中症予防になる食事5選
食事からの水分摂取はもちろん、旬の食材をうまく取り入れて暑さを乗り切りましょう。
豚しゃぶサラダ
豚肉には、疲労回復効果のあるビタミンB1が豊富に含まれています。熱湯で余分な脂を落としたら、カリウムが多く含まれる水菜・大豆・ナッツ類などと一緒にサラダでいただきましょう。生野菜には抗酸化作用もありますし、できるだけ火を使わずに調理を済ませられるのもラクラクでいいですね。
マリネ
酢は疲労回復効果があります。免疫効果を高めるためにもニンジン・パプリカ・トマト・などカラフルな野菜を中心にマリネにしましょう。つけておくだけで作れて保存もきく、お得なレシピです。
具だくさん豚汁
豚肉や玉ねぎをはじめ、豆腐・じゃがいも・大根・ネギなど、免疫を高めてくれる野菜を一度にたくさん摂ることが出来ます。また、味噌に含まれる乳酸菌も腸内環境を整えてくれます。
暑さ対策も肝心ですが、冷房で冷えた体を適度に温めることも大切。冷たい飲み物をついつい飲んでしまう夏だからこそ、意識的に汁物を飲むようにしてみましょう。
はちみつレモン
抗菌作用と高エネルギーの糖分が特徴のはちみつと、疲労回復効果のあるクエン酸がたっぷり含まれるレモンを同時に摂れます。お口直しに食べるのもいいですが、水や炭酸水で割ってレモネードとして飲むのもオススメ。隠し味に塩をひとつまみ入れると、熱中症にはさらに効果的です。
すいか
夏の定番デザートであるスイカ。カリウムなどの豊富なミネラルを含んでいるので、まさに食べる「スポーツドリンク」です。ウリ科の野菜は体の熱を冷ましてくれるので熱中症対策にはぴったりです。
熱中症が予防できるかも!グッズ5選
暑い夏を乗り切るための、便利なグッズもたくさんあります。
1.携帯扇風機
少しの風でも体感温度を下げることが出来ます。電池やUSB充電で使える携帯用なら外出やアウトドアなどで重宝します。どこにでも置けるサイズなのでデスクワークや料理中など、生活のどのシーンでも使えて便利です。
2.さらさら健康ミネラルむぎ茶
水に溶かすだけであっという間に麦茶が作れる便利なグッズ。家族が多かったり、ウォーターサーバーを使っている家庭だと、すぐに麦茶が飲めるので便利です。ティーパックと違ってゴミが出ないのもうれしいですね。
3.塩とまと飴
塩分補給のタブレットや飴はたくさんありますが、こちらは珍しいトマト味。夏野菜であるトマトはカリウムも豊富で、リコピンは抗酸化作用にも優れていて美容にも効果が高いです。夏の畑でトマトを丸かじりしている気分も味わえて楽しいですね。ここでは1社の製品を紹介しましたが、様々な会社が作っています。
4.クールコアタオル
たくさん書いた汗はそのままにしておくとニオイの元。こまめにふき取りましょう。こちらのタオルは水で濡らしたあと数回振ると冷たくなります。ひんやりしたタオルで体をふけると気持ちもスッキリしますね。
5.熱中症指数モニター
暑さに負けないためにも暑さを数字でしっかり把握しておくことも大切。熱中症には気温だけでなく湿度も重要な条件です。油断しがちな室内でもアラームを鳴らしてくれるので、体温調節が苦手な子供や高齢者のいる家庭だと心強いですね。
家でも熱中症になる!家でできる熱中症対策3つ
1.エアコンをうまく使う
特に高齢者の方に多いですが、エアコンを使うことに抵抗があるという方も。
子供にはしっかり汗をかかせた方が・・・というパパママもいますが、無理せずにうまく使いましょう。
部屋を冷やすのではなく、暑さを和らげる程度からうまく生活に取り入れましょう。
冷気が苦手という方は扇風機との併用がおすすめ。
エアコンからの風を分散させるだけでなく、部屋全体をうまく冷やすことで結果的に省エネにもなります。
2.十分な休息を
- 一晩寝ている間にコップ1杯分の汗をかいている
- 水分補給を忘れがち
- エアコンがきいているから汗をかいてないと勘違いしている
など、家の中だと油断によって知らず知らずのうちに脱水状態が進んでいることがあります。育児中や仕事がないからと家にいるとき、在宅ワーク中でも常に手元にコップやペットボトルを置いておき、こまめな水分補給を忘れずにしましょう。
3.家のリフォームをする
家の中の温度が上がってしまう原因の一つに、住宅設備の不十分さも挙げられます。今では高性能の断熱材や遮光・遮熱性に優れた窓ガラスや塗料も普及しています。外気温の影響を受けやすい状態だとエアコンの効き目も悪くなります。リフォームは夏だけでなく冬の寒さ対策にもなるのでおすすめです。
最後に
世界的にもますます熱くなることが予想されています。日本の環境省は、熱中症予防情報サイトを特設して、注意喚起も呼びかけていますし、沢井製薬株式会社や、大塚製薬株式会社などの製薬会社も、熱中症に対してのコラムや対処法を公開して、注意喚起を行っています。
暑さに負けない体作りとともに、グッズや工夫をうまく取り入れながら夏を乗り切りましょう。
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