今のお風呂を安くてお手入れがしやすい浴室にリフォームしたい場合は、ユニットバスへの交換がおすすめです。ユニットバスは、パーツ選びやデザインの自由度は低いものの、工事にかかる費用や時間を抑え、手軽にリフォームできます。ユニットバスにリフォームする際は、いくつかの注意点を理解したうえで行いましょう。
この記事では、ユニットバスへのリフォーム前に知っておきたい在来浴室とユニットバスの違いや、リフォーム内容ごとの費用相場、注意点について解説。さらに、浴室リフォームで活用できる補助金についても紹介しているため、浴室リフォームを検討している方はぜひご覧ください。
在来浴室とユニットバスの違い
浴室には、在来浴室とユニットバスの大きく2つがあります。浴室をリフォームするにあたって、まずは在来浴室とユニットバスの違いを理解することが必要です。
在来浴室とユニットバスは、浴槽や壁などのパーツやデザインの自由度と工事にかかる費用・期間に違いがあります。お手入れのしやすさも変わるため、ご自身に合ったものを選択しましょう。ここでは、在来浴室とユニットバスの違いについて解説します。
在来浴室
在来浴室とは、浴槽の広さや天井・タイルの素材などをその家ごとに変えて作る在来工法で作られた浴室のことです。オーダーメイドの浴室といえます。建物に下地材で防水処理を行い、その上にタイルを貼りつけて作られる浴室です。
大きさや素材などの自由度が高く、窓の配置も比較的自由に決められるため、希望どおりの施工が実現しやすいのがメリットです。一方、ユニットバスに比べると施工に時間がかかる点や、タイルの掃除がしにくいなどのデメリットもあります。
ユニットバス
ユニットバスは、浴槽や壁・天井・床など、浴室のすべての部分をセットにしたものです。全体の大きさや基本的なパーツはすべて決まっています。在来工法と違い、すでに浴室として出来上がっているため、長期間の工事が必要ありません。
また、耐久性・防水性に優れたFRP(エフアールピー)という素材でできている場合が多く、お手入れがしやすいというメリットもあります。一方、在来工法のように自由にパーツを組み合わせられるわけではないため、パーツやデザインの自由性が低い点がデメリットです。
浴室リフォームの費用と期間
浴室リフォームには、以下の3つのパターンがあります。
- 在来浴室からユニットバスにリフォームする
- ユニットバスからユニットバスにリフォームする
- 在来浴室から在来浴室にリフォームする
最も手軽かつ費用を抑えて行えるのが、ユニットバスからユニットバスへのリフォームです。ただし、交換するユニットバスのグレードによっては、かかる費用はさらに高くなります。また、内装デザインやドア・浴室などのパーツ選びにこだわりたい方は、工事に時間はかかりますが在来浴室へのリフォームがおすすめです。
浴室リフォームには、浴室の本体価格のほか、既存の浴室の解体・処分費用や、浴室の組み立て費用がかかります。
ここでは、それぞれのリフォームに必要な費用や期間を紹介します。
在来浴室からユニットバスのリフォーム
在来工法の浴室からユニットバスにリフォームする際は、天井や浴槽など、すでに完成しているパーツを組み合わせるだけであるため、工事費用や期間が比較的かかりません。また、保温性が高くヒートショックを防ぎやすい点や、壁のタイル部分が掃除しやすいなど、ユニットバスならではのメリットを教授できます。
施工には、4〜8日ほどかかります。費用相場は80万〜130万円ほどです。
ユニットバスからユニットバスのリフォーム
ユニットバスからユニットバスへのリフォームは、浴室リフォームの中でも比較的簡単に実施できます。ユニットバスは大量生産されているため、在来工法に比べると浴室自体の値段は低いことが多いです。在来浴室のリフォームに比べると自由度が低く、デザインや窓の配置などを自由に選べないのがデメリットですが、手軽にリフォームしたい方に適しています。
必要工期は2〜6日、費用相場は60万〜120万円ほどです。ただし、浴槽のサイズを変える場合や浴室のスペースを拡張する場合は、追加で工事が必要になり、その分の工期や費用がかかります。
在来浴室から在来浴室のリフォーム
在来工法から在来工法にリフォームする場合は、施工に費用や時間がかかります。必要工期は費用相場は200万円ほどです。在来浴室へのリフォームでは、浴槽交換と天井・タイルの張り替えが行われます。ユニットバスに比べると費用はかかるものの、その分デザインやパーツなどをオーダーメイドで自由に選べる点がメリットです。
なお、浴室とともに洗面所もセットでリフォームする場合は、3〜12日とさらに長い工期が必要です。
一戸建てかマンションかの違いによって費用は変わる
ユニットバスの場合、同じ商品であっても一戸建てかマンションかでかかる費用が変わる点に注意が必要です。同じ商品で比較すると、マンションのほうが価格が高く設定されていることがあります。
また、一戸建ての場合はマンションよりも浴室が広いケースが多く、その分浴槽や風呂場全体にさまざまな機能をつけられます。リフォームの自由度が高く、その結果マンションよりもリフォーム工事に費用がかかる場合が多いです。
マンションの浴室リフォーム費用相場は80万〜100万円程度、一戸建ての場合は100万〜120万円程度が相場です。
ユニットバス導入時の注意点
ユニットバスを導入する際は、以下の点に注意しましょう。
- 浴室が狭くなる場合がある
- 素材選びを慎重に行う
- 適切な浴室の広さにする
- 追加工事が発生する場合がある
特に、ユニットバスを設置することで浴室が狭くなるリスクがある点や、素材選びによって掃除のしやすさが変わる点は注意が必要です。また、状態によっては壁や天井の交換のように、追加工事が発生する場合もあります。
ユニットバスの交換で浴室が狭くなる場合もある
ユニットバスは、浴槽や天井などのパーツを組み立てて1つの箱のような形にしています。在来浴室をリフォームする場合は、浴室内にさらに箱状のユニットバスが設置されることになるため、その分浴室が狭くなってしまうのです。
また、ユニットバスからユニットバスに変更する際も、メーカーによって壁や天井の厚みなどが異なるため、今よりも浴室が狭くなるリスクがあります。リフォーム後の広さは必ず確認し、十分なスペースが確保できるかを検討しましょう。
素材選びを慎重に行う
ユニットバスの素材選びは、デザインだけでなく掃除のしやすさの面からも重要です。ユニットバスの浴槽や床などには、FRPや人工大理石、木製の素材など、さまざまな素材が使われています。おしゃれなタイルに変更したらタイル目地にカビが生えやすくて大変だった、といった事態を防げるよう、浴室の掃除のしやすさも重視して素材を選びましょう。
また、トイレ・風呂・洗面所が一体となっているユニットバスの場合、トイレや洗面所が濡れないようシャワーカーテンをつける方が多いです。シャワーカーテンは、水の飛び跳ねを防いだり目隠しになったりといったメリットがある一方、カビや汚れが気になりやすいため注意しましょう。
適切な浴室の広さにする
浴室が狭いと十分な洗い場スペースが取れず不便ですが、広ければいいというわけでもありません。浴室が広すぎると、壁が薄くなって保温性が下がってしまいます。また、結露が発生しやすくなったり、掃除が大変になったりするのもデメリットです。
ユニットバスを導入する際は、必要な浴室のサイズを十分に検討し、適切な広さに設定する必要があります。
追加工事が発生する場合がある
ユニットバスの設置工事では、追加工事が発生し、目安よりも費用や時間がかかってしまう場合があるため注意しましょう。例えば、在来浴室のタイルを解体したら木材が腐っていた、シロアリが発生していたなどによって、追加工事が必要になるリスクがあります。せっかくのリフォームが予算オーバーで台無しにならないよう、見積もり時に追加工事の可能性について業者に確認しておきましょう。
しかし、業者によっては契約後に突然高額な追加工事費用を請求してくるところもあります。そのため、依頼時は信頼できる業者の見極めが重要です。信頼できるリフォーム業者を選ぶためには、以下のポイントに注目しましょう。
- 見積もり金額が適正な業者を選ぶ
- 施工実績が豊富で信頼できる業者を選ぶ
見積もり金額が安すぎる業者は、後で突然費用を釣り上げてくるリスクや、手抜き工事や質の悪い素材を使用していたりする可能性があります。相場よりも極端に安い見積もりを出す業者には注意しましょう。
価格だけでなく、施工実績や口コミも重視して選ぶことも大切です。また、現地調査やショールームなど、業者と直接顔を合わせる際に、信頼できそうか否かを判断しましょう。
浴室リフォームで使える補助金
浴室リフォームでは、補助金が使用できることがあります。以下のようなリフォームは、国や地方自治体から支援を受けてお得に施工可能です。
- 介護保険適用範囲内のバリアフリーリフォーム
- 「長期優良住宅化リフォーム推進事業」に基づくリフォーム
それぞれについて、事例とともにいくら安くなるかを紹介します。
介護保険適用範囲内のバリアフリーリフォームは、手すりの設置や段差の解消、入り口のドアを引き戸にするなどのリフォームが対象です。介護保険における自己負担割合が1割の場合は、対象となる工事にかかった費用の9割が補助されます。
例えば、風呂内に手すりを設置する工事(5万円)とドアを引き戸にする工事(10万円)を行った場合、自己負担割合が1割なら13.5万円が支給されます。自己負担は1.5万円で、大幅に費用を抑えてリフォーム可能です。
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、住宅のとしての機能・性能向上や子育て世帯に対応したリフォームを推進するための支援事業です。ユニットバスへの交換や手すりの設置、高断熱浴槽への交換などが対象になります。あらかじめ設定された補助単価に0.8をかけた額の1/3を支給する単価積み上げ方式と、実際にかかる費用の1/3を支給する補助率方式があります。例えば、在来浴室からユニットバスに交換する場合(24万円)、単価積み上げ方式が適用され、6.4万円が補助されるのです。
このように、浴室リフォームで補助金を活用できる場合があり、うまく利用すればかなり負担額を抑えてリフォームを行えます。詳細な支給条件や申し込み方法などは、各制度の窓口に問い合わせてみてください。
ゼヒトモで浴室リフォームのプロを探す
今回は、ユニットバスのリフォームについて、ユニットバスと在来浴室の違いやリフォームパターン、費用相場などを解説しました。ユニットバスは安く手軽にリフォームできますが、設置の際には注意点があります。さらに、ユニットバスのリフォームで補助金を活用できる場合もあるため、ぜひチェックしてみてください。
浴室リフォームを行う際は、信頼できる業者に依頼することが大切です。
- 浴室リフォームについて相談したい
- まずは見積もりを取りたい
そんな方は、ゼヒトモから浴室リフォームのプロを探してみませんか?
いくつかの質問に答えるだけで、簡単にあなたにぴったりな浴室リフォームのプロが見つかります。
浴室リフォームを検討している方は、ゼヒトモをお気軽にご利用ください!
お風呂・浴室リフォーム関連の最新記事
室内で快適に洗濯物を乾かせたり、快適なバスタイムを送れたりするなどの理由で人気を集めている浴室乾燥機。自宅に後付けしたいと考えると、「浴室乾燥機は果たして後付けできるのか」「後付け可能な条件は何か」など気になりますよね。 […]
お風呂を10万円でリフォームするなら、部分的に改修したい箇所を決めましょう。浴槽の塗装や床タイルの上貼りなど、一部分であればグレードの高いリフォームが可能です。 また、予算を増やし20万円に引き上げると浴室全体の塗装が可 […]