ベランダやバルコニーのリフォーム工事をしたいけれど、どの程度の費用がかかるのかわからない方は多いでしょう。賢くリフォームするためには、費用相場を把握しておくことは大切です。
この記事では、ベランダ・バルコニーのリフォーム工事について解説します。リフォームのタイミングや工事内容ごとの費用相場、注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ベランダリフォームするメリットとタイミング
ベランダのリフォーム工事には、さまざまな種類があります。工事内容や目的・悩みにもよりますが、リフォームをすることで次のようなメリットが得られます。
- 室内からの見た目だけでなく住まいの外観もよくなる
- ベランダを遊び場やセカンドリビングとして利用でき、暮らしの質が向上する
- 風雨の日も洗濯物を干せるようになる
- 屋外から室内が見えにくくなり、快適に過ごせるようになる
ベランダの床や手すりに亀裂が生じているときや塗装が剥がれているときは、メンテナンスやリフォームのタイミングといえます。特に問題がなくても、10年に一度はメンテナンスをしましょう。
ベランダリフォームの種類
ベランダリフォーム工事・リノベーション工事には、次の種類があります。
- 防水リフォーム
- 錆止め塗装
- 増築リフォーム
- 床材の交換
- サンルームにリフォーム
- 屋根の設置
それぞれの工事内容や費用相場を紹介します。
防水リフォーム
防水リフォームとは、ベランダの防水機能を高めるリフォーム工事です。防水性が低下すると階下に水漏れしたり、雨染みがついたりするため、定期的に実施するようにしましょう。
ベランダにひび割れが生じているときや、塗装が剥げているときは防水リフォームのタイミングです。主な工事方法は次の3種類です。
工事方法 | 工事内容・特徴 |
FRP防水工事 | FRP(繊維強化プラスチック)を使用 耐久性・防水性に優れる 紫外線に弱い 1平米あたり4,000円~9,700円程度 |
ウレタン防水工事 | ウレタン塗料を使用他の防水加工 工事と比べて安価 劣化しやすい 1平米あたり3,000円~8,800円程度 |
シート防水工事 | 防水シートを使用 下地の亀裂ごとに対応できて費用を抑えられる 工事面積が広い場合は高額になる 1平米あたり3,500円~9,300円程度 |
上記の方法に、アスファルト防水を加えて4つとすることもあります。ただし、アスファルト防水は費用が高額で工期が長いため、リフォーム会社と話し合ってから決めるようにしましょう。
錆止め塗装
スチール製の手すりやデッキチェアなどを設置している場合は、サビが発生することもあります。サビが発生すると見た目がおしゃれでないだけでなく、手すりの寿命が短くなります。転落防止のためにも、早めに錆止め塗装をしましょう。
錆止め塗装は5年を目安に実施します。手すりには鉛系塗料とエポキシ系塗料、サビ固め塗料の3種類が使われ1mあたり1,000円~、手すり以外は1平米あたり400円~1,200円程度が相場です。
増築リフォーム
ベランダの面積を広げるなどの増築リフォームをするときは、準防火地域・防火地域の場合は建築確認申請が必要です。準防火地域・防火地域以外でも10平米を超えて増築する場合は申請が必要です。
また、建物の評価額が上がり、固定資産税が増える可能性もあるため注意しましょう。工事内容にもよりますが、ベランダの空間を拡張する場合や床・天井を増設する場合は50万円~80万円程度の費用がかかります。
床材の交換
ウッドデッキやタイルを敷いたり、老朽化した既存のウッドデッキを天然木材から人工木材に変えたりすることで、雰囲気が変わるだけでなく機能性も向上します。床材によって費用が変わります。
床材の種類 | 設置工事の施工費用相場(1平米あたり) |
ウッドデッキ(天然木材) | 25,000円~30,000円 |
ウッドデッキ(人工木材) | 20,000円~ |
タイル | 20,000円~ |
シート | 9,000円~ |
サンルームにリフォーム
ベランダのスペースを、サンルームにリフォームするケースもあります。雨風が強い日も洗濯物を干せるようになるだけでなく、洗濯物に花粉や黄砂がつかないようになるため、アレルギーの方にもおすすめです。
しかし、日当たりがよいと室内が暑くなりすぎる点はデメリットといえます。日差しが当たる時間が長い場合は、窓を設置する方法も検討してみましょう。ベランダの広さやサンルームのグレードなどにもよりますが、50万円~100万円が相場です。
屋根の設置
屋根を付けて、ベランダに雨が入り込みにくくする工事です。物干し竿を設置したり、セカンドリビングとして活用するなど、使い方の幅が広がります。また、直接太陽が当たらないため、ベランダに置いたチェアやテーブルが劣化しにくくなるのもメリットです。
簡易な屋根なら、10万円~20万円程度で設置できます。ただし、屋根をつけると開放感が失われることもあるため注意しましょう。
ベランダリフォームの費用相場
リフォーム費用の予算によっても、工事内容を検討できます。一般的な工事費用相場と工事期間の目安、リフォーム工事の事例を紹介するので、参考にしてください。
~20万円
防水リフォームや屋根の設置なら20万円以下の予算でも実施できることがあります。広さや塗料の種類などによっては、10万円程度でも可能です。
工期は、防水リフォームなら1~4日(ウレタン塗料は10日ほどかかることもある)、屋根設置は1~2日です。
20万円~50万円
20万円~50万円ほどあれば、ウッドデッキを敷いたり、ベランダを設置したりするリフォームが可能です。ただし、ベランダのサイズや床材の種類などによっては50万円を超えることもあるため注意しましょう。
床材をシートにするなら、ベランダ設置工事も含めて30万円以下で抑えられることもあります。ウッドデッキへの張替えは1日程度、ベランダ設置は3日程度が目安です。
50万円~100万円
50万円以上あれば、サンルームの設置や、木製ベランダをアルミ製に交換することも可能です。
ただし、ベランダの広さによってはリフォーム総額が100万円を超えることがあります。コストを抑えるなら、ベランダの一部のみをサンルームにするなども検討できるでしょう。工期は3日程度が目安です。
100万円以上
予算が100万円以上ある場合は、増築やサイディング材への交換、屋外から室内を見えにくくするなどのさまざまなリフォーム工事が可能です。
ベランダの設置・増設の際に壁にかかる負荷が増えるため、場合によっては壁の補強工事が必要になるかもしれません。リフォーム会社に壁の強度も調べてもらいましょう。補強工事が必要なときは、工期が長引きます。事前にリフォーム会社に確認しておきましょう。
ベランダリフォームする際の注意点
ベランダのリフォーム工事をするときは、以下の点に注意が必要です。
- 防水と耐久性の確保
- 防犯対策とプライバシー保護
- 風通しと日当たりの確保
それぞれのポイントについて解説します。なお、マンションに関しては、リフォーム工事をする前に管理規約を確認し、管理会社に連絡するようにしてください。
防水と耐久性の確保
リフォーム工事をする前に、防水性と耐久性は十分か確認しておきましょう。塗料が剥げている場合やひび割れしている場合は、リフォーム工事をしても長持ちしない可能性があります。
とくに、サンルームの設置やベランダの増設は壁にかかる負荷が増えるため、そのまま工事をすると崩落する危険性があります。耐久性や強度に問題がないか、施工業者に確認してもらいましょう。
防犯対策とプライバシー保護
屋外から室内が丸見えになっているときは、ベランダを設置することでプライバシー保護効果を高められます。
しかし、ベランダの設備や洗濯物から家族構成・ライフスタイルがわかり、犯罪の標的にされる恐れがあります。新たに設置するときは、フェンスを高くしたり窓の防犯機能を高めたりするなどの工夫をしましょう。
風通しと日当たりの確保
ベランダに屋根を設置することで、太陽の日差しや風雨を除けやすくなります。しかし、室内の日当たりが悪くなり、暗くなってしまうこともあるため注意が必要です。屋根を設置するときや、ベランダの設置・増設をするときは、日光の影響も確認しておきましょう。
また、ベランダのフェンスが高すぎると、風通しが悪くなる恐れがあります。柵タイプのものを選ぶ方法もありますが、場合によっては室内が丸見えになることもあるため注意が必要です。
業者の選び方と注意点
信頼できる業者を見極めるためにも、次のポイントに注意しましょう。
- 複数の業者から見積もりを取る
- ホームページなどで実績を調べる
- 電話相談や見積もりの際のスタッフの対応に注目する
- 評判・口コミを調べる
また、ベランダは屋外施設のため、工事によって近隣に騒音やホコリなどの迷惑をかけてしまう恐れがあります。足場を組む場合は、日当たりにも影響を及ぼすかもしれません。
工事を実施する前に近隣の人々に工期や工事内容を詳しく説明し、理解を得ておくようにしましょう。
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