引っ越しや通販で使用した段ボールを部屋に置いていたら、いつの間にか虫が発生していた……。そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
実は、段ボールは虫にとって絶好の住処になりやすい素材なのです。
この記事では、なぜ段ボールに虫が発生するのか、どんな虫が好んで集まるのか、そして効果的な対策方法について詳しく解説します。
段ボールに虫が発生する原因
段ボールは構造と素材の特性から、虫にとって理想的な環境です。
主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 湿度と温度が虫にとって最適だから
- 段ボールの主成分「セルロース」が虫のエサになるから
湿度と温度が虫にとって最適だから
段ボールは2枚のボール紙の間に波状の紙が挟まれた構造なので、保温性と保湿性があります。この環境は、多くの害虫にとって最適な繁殖条件にも該当するのです。
特に温度が25〜28℃、湿度が75~100%程度の環境は、虫の活動を活発にします。さらに、段ボールを保管する場所が部屋の隅やクローゼットなどの暗い場所だと、より虫が好む条件が整ってしまいます。
段ボールの主成分「セルロース」が虫のエサになるから
段ボールの主成分であるセルロースは、実は多くの虫にとって絶好のエサとなります。
例えば、ゴキブリは段ボールに含まれるでんぷんを好んで食べ、チャタテムシやシロアリなどはセルロースを直接エサとします。
さらに、段ボールが湿気を含むとカビが発生しやすく、これも虫のエサになるのです。
段ボールにわく虫の種類
段ボールにわく代表的な虫は、以下の通りです。
- 湿気を好むチャタテムシ
- アレルギーの原因になるダニ
- 段ボールに卵を産むゴキブリ
- 木材を食べるシロアリ
- 段ボールを住処にするクモ
順番に詳しく解説します。
湿気を好むチャタテムシ
チャタテムシは、体長1mm程度の小さな虫で、湿度の高い場所に集まるのが特徴です。
段ボールに発生したカビを主なエサとしており、梅雨時など湿度が高い季節に活発に活動します。チャタテムシは、直接的な被害は少ないものの、大量発生すると不快な存在となったり、死骸がアレルギーの原因になったりすることもあります。
アレルギーの原因になるダニ
ダニは、段ボールに溜まったホコリやフケ、アカなどをエサにして繁殖する害虫です。ダニそのものよりも、糞や死骸がアレルギーの原因になります。
ダニは湿度60%以上で活発に繁殖するため、段ボールの保管場所の湿度管理が重要です。ダニアレルギーの症状がある人は、使用済みの段ボールを長期保管することは避けるべきでしょう。
【あわせて読みたい!】
布団に潜むダニ刺されから身を守る!おすすめのダニ対策・駆除方法を徹底解説 >>>
段ボールに卵を産むゴキブリ
ゴキブリは、段ボールの構造を絶好の産卵場所として利用します。暗くて狭い空間を好むゴキブリにとって、段ボールの波状の構造は理想的な環境です。
また、段ボールの接着剤や表面のでんぷん質もエサとなります。
【あわせて読みたい!】
ゴキブリの赤ちゃんを見つけたら?1匹だけでも要注意!駆除と対策を解説 >>>
木材を食べるシロアリ
シロアリは木材を主食とする害虫として知られていますが、段ボールもエサの対象となります。段ボールの主成分であるセルロースは、シロアリにとって栄養価の高い食べ物なのです。
シロアリが段ボールに侵入すると、家屋の木材部分にも被害が及ぶ可能性があり、深刻な問題につながります。
特に、湿気の多い場所や地面に接した場所に段ボールを置くと、シロアリを誘引しやすくなるので注意が必要です。
【あわせて読みたい!】
シロアリ対策として自分でできる予防方法4選!新築時にやっておくべき対策も紹介 >>>
段ボールを住処にするクモ
クモは、段ボールの隙間や角に巣を作ります。クモ自体は他の害虫を捕食するため、一定の害虫駆除効果がありますが、その存在や巣を不快に感じる人も多いでしょう。
また、クモの存在は他の害虫が近くにいることを示唆しています。
段ボールに虫を発生させないための対策法
段ボールに虫が発生するのを防ぐには、以下の対策がおすすめです。
- 早めに処分する
- 長期的に利用したい場合は新品を使う
- 風通しの良いベランダなどに保管する
これらの方法を実践することで、害虫の発生リスクを大幅に減らせます。
早めに処分する
段ボールに虫を発生させないための最も効果的な方法は、使用後すぐに処分することです。
特に、通販や宅配で届いた段ボールは、保管されていた倉庫ですでに害虫が付着している可能性があります。開封後は速やかに中身を取り出し、段ボールは折りたたんで資源ゴミとして出しましょう。
やむを得ず一時的に保管する場合も、長期間放置せず、数日以内に処分するよう心がけてください。雨に濡れた段ボールは特に注意が必要です。カビの発生を防ぐためにも、早めに処分するようにしましょう。
長期的に利用したい場合は新品を使う
収納や整理のために段ボールを長期的に使用したい場合は、新品の段ボールを購入することをおすすめします。新品の段ボールは、害虫やその卵が付着している可能性が低く、清潔な状態で使用できるからです。
ただし、新品を使用する場合でも、定期的なチェックと掃除は欠かせません。
また、防虫剤や除湿剤を併用することで、より効果的に害虫の発生を防げます。長期保管の場合は、3〜6か月ごとに段ボールの状態を確認し、必要に応じて交換することも検討しましょう。
風通しの良いベランダなどに保管する
段ボールを保管する際は、風通しの良いベランダや日当たりの良い場所を選びましょう。害虫は高温多湿で暗い場所を好むため、これらの条件を避けることが大切だからです。
ただし、雨に濡れないよう注意が必要です。屋内で保管する場合は、クローゼットや押入れなどの密閉された空間は避け、できるだけ開放的な場所を選びましょう。
また、段ボールの下に隙間を作り、直接床に接しないようにすることで、地面からの湿気や虫の侵入を防げます。
段ボールに虫が発生した際の対処法
段ボールに虫が発生した場合は、速やかに段ボールを処分しましょう。可能であれば、ビニール袋に密閉して廃棄すると、虫の大量発生を防げます。
次に、段ボールを置いていた場所とその周辺を徹底的に掃除します。掃除機で吸引し、床や壁も拭き取りましょう。殺虫スプレーを使うのも効果的です。
家で虫を見かけることが多くなった場合は、専門の害虫駆除業者に依頼することをおすすめします。プロの技術と知識を活用したハウスクリーニングで、害虫を駆除できます。
特に、シロアリやゴキブリが大量発生しているようであれば、専門業者へ相談しましょう。
害虫駆除を依頼した場合の費用相場
害虫駆除の費用相場と作業時間の目安は、以下の通りです。
費用相場 | 作業時間 | |
ゴキブリ | 1.2円〜5.5万円 | 2〜3時間 |
シロアリ | 5,000円〜50万円 | 2〜8時間 |
参照:ゼヒトモ
シロアリの駆除は家屋への被害が深刻になる可能性があるため、より広範囲な対策が必要となります。そのため、費用は5,000円〜50万円と幅広く、作業時間も2~8時間と、ケースによって大きく変わります。
費用は家の広さや被害状況、使用する薬剤の種類などによっても変動するため、複数社から見積もりを取って判断するのがおすすめです。
【あわせて読みたい!】
30坪のシロアリ予防にいくらかかる?費用相場や業者の選び方などを解説 >>>
ゼヒトモで害虫駆除のプロを探そう
害虫駆除は専門的な知識と技術が必要な作業です。効果的かつ安全に害虫を駆除するには、信頼できるプロに依頼することが重要です。しかし、業者選びには注意が必要で、過剰請求や不適切な施工などのトラブルに巻き込まれるケースもあります。
そこでおすすめなのが、ゼヒトモです。実績豊富で利用者からの評価が高い害虫駆除のプロを簡単に見つけられます。
大切な住まいの衛生管理。ゼヒトモを活用して、安心できる害虫駆除のプロを探してみてはいかがでしょうか。
害虫駆除関連の最新記事
高温多湿な季節になると、ゴキブリをよく目にするようになります。多くの人にとって不快な害虫であるゴキブリは、見た目の不快さだけでなく、体内に多くの病原菌を持っているため、食中毒や感染症のリスクも無視できません。特に飲食店で […]
日常生活を送る中で、カラスによるゴミ荒らしや農作物の被害に悩む方は少なくありません。カラスは非常に賢く強い警戒心を持っているため、対策には工夫が必要です。 この記事ではカラスの生態や効果的な撃退方法、駆除を行う際の注意点 […]