屋根のリフォームをするにあたり、屋根の種類や形状が気になることもあるでしょう。屋根材には、瓦やスレートのほか、コロニアルやトタンなどさまざまな種類があります。
今回は、屋根の種類を一挙に解説!工事の種類も紹介するので、ぜひリフォームの参考にしてください。
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屋根材の種類8選
屋根材に使われる、主な8種類を見ていきましょう。
屋根材の種類 | 耐用年数 | 1㎡あたりの費用 |
スレート | 20~25年 | 4,500~8,000円 |
粘土瓦 | 50~100年 | 8,000~12,000円 |
セメント瓦 | 30~40年 | 6,000~8,000円 |
トタン | 10~20年 | 5,000~6,000円 |
ガルバリウム鋼板 | 塩害地域 15年それ以外の地域 30年 | 6,000~9,000円 |
ジンカリウム鋼板 | 40~50年 | 7,000~12,000円 |
アスファルトシングル | 20~30年 | 6,000~8,000円 |
銅板 | 60年以上 | 18,000~20,000円 |
使用するメリットやデメリット、施工費用などはそれぞれ異なります。屋根のリフォームや葺き替えを行う際は、違いを理解したうえで屋根材を選ぶのがおすすめです。まずは、それぞれの特徴について確認していきましょう。
スレート
スレートは、セメントを薄い板状に加工した屋根材です。価格は比較的安く、豊富なデザインやカラーが揃います。経年によりヒビや塗料の剥げなどが発生するため、定期的なメンテナンスが必要です。
粘土瓦
粘土瓦は、和風の建物に多く用いられる屋根材です。近年は、デザイン性に優れた粘土瓦が洋風住宅にも採用されています。 粘土瓦のメリットは、耐久性に優れ、断熱効果が期待できることです。
ただし、軽量化が進んだものの、粘土瓦は一定の重量があります。耐震性を高めるためにも、新築の場合は粘土瓦の特質にあわせた設計が必要になるでしょう。 また、粘土瓦は台風や地震などで落下し、破損する可能性があります。葺き替えや新築の場合は、落下リスクが軽減できる防災瓦がおすすめです。
セメント瓦
セメント瓦は、セメントと砂、水を主原料に作られます。耐久性が低く、現在は生産数が少ない瓦です。 一方で、耐火性に優れカラーバリエーションが豊富というメリットがあります。ただし、色あせやコケの付着が起きやすいため、定期的にメンテナンスを行ってください。
トタン
トタン瓦とは、亜鉛メッキコーティングを施した瓦のことです。比較的安価で軽く、耐震性に優れています。主に、工場や倉庫などに用いられる素材です。 サビや色あせなどの劣化が起きやすく、5年を目安に再塗装が必要になります。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、アルミニウムを主成分にした屋根材です。表面がメッキ加工されているため、耐食性と防水性に優れています。 トタンと同様に軽量で、耐震性に優れていることも特徴です。積雪や塩害の多い地域では腐食しやすいため、定期点検をおすすめします。
ジンカリウム鋼板
ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板の耐久性をアップさせた屋根材です。石粒を吹き付けコーティングしているため、塗装が不要で、塩害による劣化を防ぐことができます。国内での生産は少なく、輸入品が主となるため価格は比較的高めです。
アスファルトシングル
アスファルトシングルは、グラスファイバーにアスファルト塗装を施した屋根材です。表面に細かな石粒が吹き付けられ、耐久性に優れています。 柔軟性が高く好みのデザインに施工できるものの、国内で施工できる業者はさほど多くありません。また、風通しが悪いとコケが付着しやすく、定期的なメンテナンスが必要です。
銅板
銅板は、主に神社仏閣などに使用される屋根材です。緑青色で重厚感のある見た目が特徴です。素材自体は軽く、柔軟性があります。価格は高額で、施工には専門知識と技術が求められます。
屋根の形状の種類
屋根の種類は素材だけでなく、以下のような形でも分類されます。
- 切妻屋根
- 寄棟屋根
- 入母屋屋根
- 陸屋根
- 片流れ屋根
形状によってメンテナンスの頻度も異なるため、それぞれの違いをおさえておきましょう。
切妻屋根
もっともベーシックな屋根の形状です。「三角屋根」とも呼ばれ、屋根の最上部から2方向に向けて傾斜しています。雨水が流れやすくメンテナンスが容易なことが魅力です。
寄棟屋根
寄棟(よせむね)は、屋根の頂点から4方向に向けて傾斜しています。切妻に比べ各面の面積が小さく、風圧に強いのが特徴です。棟部分の板金加工には手間がかかるため、メンテナンス時は一定の費用が必要になります。
入母屋屋根
入母屋(いりもや)は、京都の伝統的な建築物などに見られる屋根の形状です。小さい切妻と、寄棟が合体したような形をしています。構造が複雑な分、雨漏りの発生リスクは高くなります。
陸屋根
勾配がなく、陸のように平坦な屋根は陸屋根(りくやね)と呼ばれます。主に、屋上がある住宅に多く用いられる形状です。 豪雪地帯では落雪の心配がない一方、排水性が悪い一面があります。雨漏りを防ぐためにも、定期的なメンテナンスが必要です。
片流れ屋根
片流れ屋根は、傾斜した一面のみで構成されています。日当たりが良い場合は、発電パネルの設置がおすすめです。 片流れ屋根はデザイン性に優れ、限られたスペースを有効活用できる点が人気です。屋根1面なので比較的メンテナンスは簡単ですが、雨水が一方向に集中するため雨どいが溢れないように注意してください。
屋根工事の種類
屋根工事には、主に以下の3種類があります。
- 葺き替え
- カバー工法
- 塗装
屋根の劣化が気になるときは、これらの施工法を検討してみてください。前述したように、屋根材の種類や形状によってメンテナンスの内容は異なります。具体的な施工法は、屋根工事の専門業者に相談するのがおすすめです。
工事の種類 | 30坪あたりの費用相場 | 工期の目安 |
葺き替え | 140~200万円 | 10~15日間 |
カバー工法 | 80~120万円 | 5~10日間 |
塗装 | 40~80万円 | 10~15日間 |
葺き替え
葺き替えは、屋根材の下に敷いてある防水シートや木材まですべて新しく取り替える工事です。主に、築年数が経過した住宅に多く用いられます。雨漏りが発生している場合も、原因を根本から解決できることが大きなメリットです。すべてを新しく交換するぶん、費用、工期ともにコストがかかります。
カバー工法
カバー工法は、既存の屋根の上に新しく屋根を重ねる工事です。今ある屋根材はそのまま使用するため、工事費が抑えられます。 ただし、建物そのものが古い場合は注意が必要です。その後のメンテナンス費用が高くつき、結果的に葺き替え工事のほうが、費用が抑えられる可能性があります。
塗装
塗装工事では、屋根の表面を新しく塗り替えます。スレート屋根や金属屋根におすすめのメンテナンスです。既存の屋根と違う色を選べば見た目も大きく変わり、住まいのイメージチェンジができます。
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住宅の屋根は、材質や形状によりさまざまな種類に分類されます。メンテナンスの方法や工事費は屋根の種類で異なるため、屋根工事は経験豊富な専門業者への依頼がおすすめです。
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監修したプロのコメント
粘土瓦の耐用年数は一般的に50~100年と言われていますが、釉薬を使用している粘土瓦かどうかによって耐用年数は変わってきます。釉薬瓦であれば100年近く使えるが、無釉薬瓦は耐用年数が50年くらいであることに注意しましょう。現在では、粘土瓦はツーバイフォー工法(2×4工法)には使用しない傾向にあり、新築にもほとんど使用されなくなってきています。
また、業者目線から見ると、アスファルトシングルはどんな形状の屋根でも使用できるので、施工がしやすい屋根材になります。ガルバリウム鋼板よりは安価なので、耐久性が気になる方や金額を抑えたい方にもおすすめできます。
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