フローリングにこびり付いた黒ずみ汚れの原因は、足裏の垢や皮脂によるもの。
足裏は汗腺が多く、裸足で歩くと汗や皮脂がフローリングに付着しやすくなります。フローリングに付いた皮脂が酸化してホコリ・食べ残しと混ざり合うことで、黒ずみ汚れとなります。
特に夏場は、汗や皮脂の分泌量が増えるためこまめな掃除が必要です。
今回は、フローリングの黒ずみ汚れの落とし方と掃除に必要なアイテムを紹介します。
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フローリングの黒ずみ汚れの原因5つ
フローリングの黒ずみ汚れの原因としては、「足裏の皮脂」「食べこぼし」など以下の5つが挙げられます。
- 足裏の皮脂
- カビ
- ワックス
- 水滴や飲み物などの液体
- 油汚れ
1. 足裏の汚れ
フローリングの黒ずみ汚れの原因の多くは、足裏の皮脂です。
冒頭でも触れたように、足裏は皮脂分泌が多い部位です。素足で歩くと皮脂や足裏についた汚れがフローリングに付着し、黒ずみやベタつきの原因になります。
玄関や廊下、トイレ、階段など人がよく通る場所は、汚れが溜まりやすいため、毎日掃除をするようにしましょう。掃除機やほうきでホコリ・ゴミを取り除いた後、フローリング用掃除シートや水拭きすると汚れが落ちやすくなります。
2. カビ
窓周辺や植物を置いている周辺に黒ずみが目立つようなら、カビが原因である可能性が高いです。窓際は、結露や手垢、外からのホコリなどでフローリングが汚れやすくなります。
特に屋内外の気温差が大きい冬場は、窓ガラスやサッシ、フローリングなどの表面に結露が発生。カビやダニが増殖してしまい、そのまま放っておくとフローリング表面が黒ずんでいきます。
また、鉢植えの周りも水やり時の水滴や土、肥料などで黒ずみ・カビの原因に。結露やカビが発生したフローリング表面には、ダニの餌となるホコリやチリ、皮脂などの汚れが付着しているため、黒ずみが悪化してしまいます。
3. ワックスの劣化
ワックスは傷つきやすいフローリングを守る目的や光沢を出すために用いられますが、時間とともに劣化していきます。
家族がよく歩く玄関や階段などは、ほかの箇所に比べて劣化しやすく黒ずみが生じやすい場所です。劣化したワックスを塗り替えずそのままにしておくと、黒ずみ汚れが定着して落ちづらくなります。
また、ワックスは重ねて塗ってしまうと、汚れや黒ずみを閉じ込めたままになってしまうため、塗り替える際は汚れを完全に除去した上で重ねて塗るか、今ついているワックスを一度剥がして塗り直すことをお勧めします。
4. 雨水やジュースなどの拭き残し
雨水には屋外からの汚れが含まれていてシミや黒ずみが発生しやすくなります。
飲み物の糖分や色素も、フローリングの変色やベタつきを引き起こす要因です。
時間が経った黒ずみやシミは完全に除去するのが難しいため、フローリングが濡れた場合はすぐに乾いた布で拭き取りましょう。
5. 油汚れ
キッチン床の黒ずみは、油汚れが原因の場合が多いです。
油汚れに気をつけていても、料理中の油がフローリングに飛び散ってしまうことがあります。
さらに、キッチンで飛び散った油汚れを素足やスリッパで踏んでしまうと、リビングや廊下など家中に広がってしまうことも。放置すると、酸化した油汚れにホコリや皮脂などが付着して落とすのが難しくなるため、調理後はすぐに拭き取りましょう。
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黒ずみ汚れの掃除前にフローリングの種類を確認!
フローリングの黒ずみ掃除をする場合は、掃除前にフローリングの種類をチェックしておきましょう。種類によって水拭きができないものがあるためです。
無垢材フローリング
無垢材フローリングは、1本の木からできているフローリングのことをいいます。 使い込むほどに変化する風合いや味わいを楽しめるのは、無垢材ならではの魅力です。
無垢材は、ダニやカビの発生を抑える効果が期待できますが、水に弱い性質を持つためスチームクリーナーの使用は避けましょう。無垢材フローリングの黒ずみ掃除は、水拭きではなく乾いた雑巾で拭き取るのがおすすめです。
複合(合板)フローリング
複合フローリングは、複数の素材を貼り合わせて作られたフローリングのことです。表面に天然木を使用することで、無垢材フローリングのような美しい木目や重厚感を味わえます。
複合フローリングは、無垢材フローリングに比べて価格が手頃で、傷に強く耐久性にも優れているのが特徴です。
表面にコーティングが施されているため、中性洗剤を含ませた水雑巾やフローリング用ウェットシートでも掃除でき、手入れが簡単です。
クッションフロア
クッション性のある塩化ビニール素材でできた床材であり、特に賃貸物件でクッションフロアの採用が増えています。
クッションフロアは、クッション性があり、水をはじくのでお手入れが簡単なことが特徴です。しかし、ハサミなどで簡単にキレてしまうため、耐久性が低い点には注意してください。
フローリングの黒ずみ汚れの掃除方法
フローリングの黒ずみ汚れの掃除に必要なアイテムと手順を紹介します。
【用意するもの】
- フローリング用ワイパー
- 掃除機
- アルコール除菌スプレー
- いらない布
- 雑巾
- 住宅用アルカリ性洗剤
フローリングの黒ずみ掃除の手順
(1)フローリング用掃除シートでホコリや汚れを取る
まずは、フローリング用掃除シートで汚れやホコリを取り除きましょう。部屋の隅や家具の下など掃除機が届きにくい場所は、ホコリが溜まりやすいためです。
カーペットやラグの下は汚れが溜まりやすく湿気もこもるため、定期的な掃除を心がけましょう。通気性をよくすることで、カビの発生を抑えられます。
(2)掃除機をかける
フローリング用掃除シートで床表面のホコリを掃除したら、掃除機で溝の汚れを除去します。
端や溝は細いノズルのアタッチメントに換えると、フローリングの溝や窓際の汚れもきれいに取り除けます。
(3)中性洗剤を混ぜた雑巾で黒ずみ汚れを取る
水を入れたバケツに中性洗剤を数滴加え、柔らかい雑巾を浸して水を絞ります。
玄関や階段、キッチンのフローリングなど黒ずみが気になる部分の汚れをふき取り、汚れがひどい箇所は同じ手順を何度か繰り返すと効果的です。また、油脂分が原因の黒ずみであれば、アルカリ性洗剤の方が有効となります。
(4)雑巾で水拭き
洗剤がフローリングに残るとべたつきや変色の原因になるため、汚れを取り除いた後は別の雑巾で水拭きします。
(5)雑巾で乾拭き
ワックスは時間の経過とともに劣化するため、半年から1年を目安に上塗り、5年に1度は剥離してから塗り替えるとよいでしょう。
上塗り・塗り替えはいずれも、フローリング用掃除シートでホコリや髪の毛を取り除いておきます。その後、液体タイプのワックスを木目に沿って塗ります。
一口にワックスといっても、液体タイプやフローリングワイパーに取り付けるシートタイプ、スプレータイプなど種類はさまざまです。ワックスは、先ほど紹介したフローリングの種類に合わせて選びましょう。
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引っかき傷やフローリングの溝に黒ずみ汚れがあるときの掃除方法
引っかき傷やフローリングの溝に溜まった黒ずみ汚れも中性洗剤できれいに落とせる場合があります。
【用意するもの】
- 歯ブラシ
- 爪楊枝(ない場合は綿棒)
- 雑巾
- 中性洗剤
掃除の手順
(1)古歯ブラシでフローリングの溝をブラッシングする
中性洗剤を水で薄めて古歯ブラシにつけ、フローリングの溝をブラッシングします。固めのブラシはフローリング表面が傷つくため、柔らかめのブラシでやさしく擦りましょう。
汚れが取れたら、フローリングの溝に残った水分や汚れは雑巾で拭き取ります。
(2)しぶとい黒ずみは爪楊枝で汚れをかき出す
古歯ブラシだけで汚れが落ちないようなら、爪楊枝を使ってこびり付いた汚れを掻き出しましょう。
ただし、爪楊枝を使用する場合は傷になる可能性が高いので注意してください。また、クッションフロアの黒ずみはすでにカビとなり浸透している可能性が高く、落とせない可能性が高くなっています。
爪楊枝がない場合は、綿棒もおすすめです。綿棒は先端が柔らかいため、力を加えてもフローリングを傷つける心配がありません。かき出した汚れは、掃除機で吸い取るか濡れ雑巾でふき取りましょう。
スチームクリーナーを使えば簡単に頑固な黒ずみ汚れを落とせる
スチームクリーナーは、約100℃の蒸気の力を利用して黒ずみや皮脂汚れなどを落とせるため、できるだけ簡単に掃除を済ませたい方におすすめです。
スチームクリーナーは、洗剤を使わない環境にやさしい掃除アイテムとして注目を集めています。フローリング用掃除シートをかけた後に使用しましょう。
ただ、ワックスは熱や水に弱く、過度な使用はコーティング材を痛めてフローリングの変色や変形を起こす原因になるため、週1回程度の頻度で行うのがおすすめです。
スチームクリーナーでフローリングの黒ずみを落とすときの注意点
スチームクリーナーは高温の蒸気で汚れを浮かせて落とすため、水に弱い合板や無垢材フローリングには使用できません。
また、一箇所に長時間スチームを当て続けると、高温の蒸気により変形や変色の原因となります。短時間でサッとスチームを当てるようにして、同じ場所に当て続けないように注意しましょう。
フローリングの黒ずみ汚れは専門業者に依頼するのもアリ
フローリングは、足裏についた汚れや皮脂、食べこぼしなどで汚れが溜まりやすい箇所です。
黒ずみ汚れは時間が経つにつれてフローリングに深く浸透し、中性洗剤だけでは落としにくくなります。見た目も損なわれるため、黒ずみ汚れを見つけたらその都度きれいに掃除しましょう。
フローリングの黒ずみ汚れが広範囲に及ぶ場合、思い切って業者に頼んでリセットするのもひとつの方法です。プロに依頼すれば自力では取れなかった頑固な汚れがきれいになります。
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監修したプロのコメント
フローリングにワックス施工をするなら、春と秋が適しています。
夏は気温が高くワックスが早く乾くためムラになりやすく、冬は乾きが遅く、床材との密着不良を起こしやすいため、避けた方が良い季節だからです。
業者に依頼する場合は、施工面積によって費用が異なるため、事前見積もりが必要になります。
業者選びや予算など、しっかり検討するのがおすすめです。
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