網戸はいつの間にか汚れていて、どことなく不潔な印象を与えてしまうものです。見た目が悪いだけではなく、網戸の汚れを放置しておくと人体に害が及んでしまいます。
家庭にもある道具を使って、今すぐできる網戸掃除を行いましょう。網戸掃除の方法を丁寧に解説するので、ぜひこの機会に清潔で暮らしやすい状態にしてください。また、網戸以外にも同時に掃除しておくと効率がよい部分についてもご説明します。
加藤表具店
網戸の汚れの原因と掃除の必要性
そもそも網戸はなぜ汚れるのかという点を理解しておきましょう。適切な掃除を行うためにも、原因をはっきりさせておく事は非常に重要です。また、なぜ掃除をしなければいけないのかについてもしっかり知識をつけておいてください。
網戸はなぜ汚れる?
網戸が汚れる原因は、室内と室外によって異なります。室内の汚れは、ホコリやたばこのヤニ、油汚れなどの付着が原因です。普段の生活の中でいつの間にか発生している汚れが網戸に悪影響を与えています。
室外の汚れは、土埃や自動車の排気ガス、花粉や虫などが原因です。とくに住宅が道路に面していたり、土が舞いやすいグラウンドのような場所の近くにある場合は、汚れやすいので注意すべきでしょう。また、小さい虫は避ける事が難しいため、網戸にとって天敵だと言えます。
掃除の必要性は?
網戸に付着した汚れが溜まると、室内への通気性が悪くなります。これにより、室内の空気が正しく循環せず、澱んだ空気が充満する環境になってしまうのです。また、汚れた網戸を放置しておくと、雨や風で屋外側の汚れが入り込んでくる可能性があります。健康に悪影響が及ぶ前に、定期的に掃除し清潔な状態を保っておくべきです。
まずは網戸の掃除に必要な道具を準備しよう
網戸を効率的に、かつ正しく掃除するためには必要な道具をあらかじめ全て揃えておく必要があります。ここではリスト形式で必要な道具と選ぶ際のポイントをご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 掃除機
吸引力を調整できて、強すぎない吸引力のものがよいでしょう。特に、ハンドクリーナーがおすすめです。
- ブラシ
毛が細くて密度が高いものが便利。大きめのブラシは効率的に掃除できる。ただし、ブラシを使用しての掃除は、網戸を外したり、網の状態を悪くする場合が有るので、注意が必要。
- フロアワイパー
短く持てるものは持ちやすく、厚すぎなく表面に凹凸があるものがよい。これもブラシと同様に注意が必要。
- ウェットシート
厚みがあり、汚れを吸着できる凹凸タイプが使いやすい。
- マイクロファイバークロス
柔軟剤を使用して掃除した後に使うと効果的。
- スポンジ
特にメラミンスポンジは汚れを取りやすく、洗剤を使わない時に役立つ。
ブラシ、フロアワイパーと同様に網戸を劣化させる可能性があるので、注意が必要。
- その他
重曹水を吹きかける時はスプレーボトルが便利。また、古い歯ブラシや爪楊枝などは細かい汚れを取り除きやすい。
正しい洗剤の選び方
網戸を洗剤で掃除する時は、以下の4点が使用できます。
- 中性洗剤(台所用洗剤)
- 重曹水
- 専用クリーナー
- 柔軟剤
◾️ 中性洗剤(台所用洗剤)
台所用の中性洗剤は、基本的な網戸掃除に適しています。専用洗剤を購入しなくても、普段食器洗いに使っている台所洗剤でも十分です。中性洗剤には、網戸を傷つけずに、効果的に汚れを落とせるというメリットがあります。中性洗剤は、バケツの半分くらいまで水を入れ、洗剤を大さじ1杯程度加えて軽く混ぜてから使いましょう。
◾️ 重曹水
重曹水は、汚れが酷い時に効果的です。重曹水をスプレーボトルに入れ、吹きかけて汚れを浮かせてから拭き取るだけで簡単に頑固な汚れを取り除けます。
◾️専用クリーナー
専用クリーナーは、ホームセンターや通販サイトなどで購入できます。ウタマロクリーナーという専用洗剤が特におすすめです。専用洗剤なので、他の方法で落としきれなかった汚れを落とせる強力な効果が期待できます。
◾️ 柔軟剤
柔軟剤は、網戸に静電気が発生するのを防ぎ、汚れの付着を防止するために役立つアイテムです。付着してしまった汚れを除去するだけでなく、今後汚れがつかないようにできる利便性の高さがあります。
簡単&お手軽!網戸の掃除方法
網戸掃除は自分で行えます。用意した道具を使い、やりやすい方法で汚れを取り除いていきましょう。
掃除機を使った掃除方法
掃除機を使って網戸を掃除する時は、ノズルをフロア用や隙間用などの細かい部分の汚れを吸い取れるものに取り換えましょう。
網戸の反対側から段ボールや新聞紙をあてると、うまくホコリやゴミなどを吸い取れます。効率的に汚れを吸い取るために、いきなり掃除機をかけるのではなくひと手間加えてから作業をしましょう。
ブラシを使った掃除方法
柔らかい毛先の洗車ブラシや馬毛ブラシなどを使うと、網目に入り込んだホコリをしっかり取り除けます。ブラシはホームセンターだけではなく、100円ショップでも購入できるため、コストパフォーマンスが高いのも嬉しいポイントです。
ブラシをかける時は、網戸の上から下に向かって軽くかけていきましょう。落とした汚れが下にまとまるため、最後に取り除きやすくなります。動かし方は横方向にし、格子に沿わせるようにするように意識しましょう。より汚れを落としやすくなります。
ただし、網戸が劣化する場合もよくあるので、ブラシを使う際は、注意しましょう。
フロアワイパーを使った掃除方法
フロアワイパーを使う前に、必ず事前にホコリを払っておきましょう。ホコリが付いたまま水拭きをすると、ホコリが泥汚れに変わり、汚れが落ちにくくなってしまいます。まず、ブラシや掃除機などを使いホコリを取り除いておきましょう。
フロアワイパーに取り付けるウェットシートは、凹凸があるタイプのものがおすすめです。
上から下へフロアワイパーを動かし、汚れが均一に落ちるようにしましょう。内側も外側も水拭きできるので、掃除の効率がよいというメリットがあります。
- おすすめのフロアワイパー
フロアワイパーは、表面に凹凸があるものがおすすめです。凹凸が汚れを絡めとるので、効率よく掃除を進められます。また、シートには厚みがあるとよいでしょう。薄いものは破けてしまったり、拭いている最中にずれてしまったりして使いにくい可能性があります。ただし、使い方によっては、トラブルが発生するので、ポリばたきがあるなら、ポリばたきを使いましょう。
ポリばたきも活用しよう
フロアワイパーが手元にない時は、ポリばたきを使うとよいでしょう。ポリばたきとは、毛の部分がポリプロピレンなどの化学繊維で作られた掃除道具です。使い方は簡単、ただ網戸を横から横に向かって掃くだけなのですぐにおこなえます。
正絹などで作られた昔ながらのはたきがホコリを叩いて落とすのに対し、ポリばたきは静電気でホコリを吸着して取り除くアイテムです。そのため、網戸の隙間に溜まっているホコリなどのゴミを取る際に役立ちます。
さまざまなシーンで網戸を掃除する時の方法
いつもは掃除しない場所を洗いたい時や、特に力を入れて掃除したいシチュエーションなどで役立つ掃除方法をご紹介します。
- 高所の網戸掃除
- 頑固な汚れの除去
- 網戸汚れを防ぐ方法
高所の網戸掃除:長柄のブラシやワイパーを使う
高所で網戸を掃除する時は、長柄のブラシやワイパーなどを使いましょう。もし脚立やステップなどに上る場合は、足場をしっかりと確保しておきましょう。念のため下で押さえてくれる人がいると安心です。作業中は必ず周囲を確認してください。
特にブラシやワイパーなどは、力を入れすぎると網戸が破けてしまうので注意が必要です。
頑固な汚れの除去:高圧洗浄機や重曹水・メラミンスポンジの活用
汚れが頑固な時は、高圧洗浄機の水圧で落とすという方法もあります。網戸を外してから、強い水圧で洗っていきましょう。洗剤を使わずに掃除ができ、広い面も一度に汚れを落とせます。
ただし、汚れが落ちやすいというメリットがある一方で、水圧が強すぎると網戸が破けてしまうので注意しましょう。
また、汚れを除去する力が強いアイテムとして重曹水が挙げられます。高圧洗浄機を用意できない時は、重曹水を試してみてください。重曹水をスプレーボトルに入れて、網戸に吹きかけ約10分放置します。汚れが浮いてきたらメラミンスポンジで擦り、落としていくだけで完了です。
網戸汚れを防ぐ方法:柔軟剤や結露防止スプレーの活用
柔軟剤には、静電気を防ぐ効果があります。網戸掃除の際に用いると、ホコリや花粉が付着させないために役立てられるアイテムです。水に少量溶かした柔軟剤をマイクロファイバークロスに染み込ませ、網戸全体を均一に拭きます。簡単に汚れ防止を行えるので、柔軟剤が自宅にある人はぜひ試してみてください。
また、結露防止スプレーも効果的です。結露防止スプレーにも柔軟剤と同様にホコリや花粉が付着しにくくなる効果があります。網戸を掃除した後、スプレーを吹きかけるだけで汚れの付着防止になるため、もし購入できるのであれば使用してみましょう。なお、スプレーは過剰に使用しないように注意し、均一に吹きかけてください。吹きかけた後は十分に乾燥させましょう。
網戸以外の掃除も忘れずに!
網戸のホコリや汚れを除去したら、他の箇所も掃除しましょう。特にサッシ部分と窓ガラスには気づきにくい汚れが付着し、カビの原因にもなりかねません。花粉の季節には、汚れが原因でアレルギー症状を引き起こす可能性もあります。網戸を掃除する際に、同時に掃除しておきましょう。
サッシ部分の汚れをスポンジで取り除く
サッシ部分にはホコリやゴミなどが溜まりやすいですが、見落としてしまいがちな部分です。定期的な掃除には、スポンジを使うとよいでしょう。
まず、サッシに溜まったホコリやゴミを掃除機でできるだけ吸い取って、水に濡れても泥汚れのようにならないように準備をしてください。その後水で濡らしたスポンジに中性洗剤を少しつけて、丁寧に拭いていきます。
サッシの端や溝に溜まっている細かい汚れは、古い歯ブラシや爪楊枝など細いものを使って掻き出しましょう。最後に水でよく洗い流し、しっかりと乾かせば完了です。
窓ガラスの汚れをクリーニングシートでキレイに
窓ガラスの汚れにはクリーニングシートの活用がおすすめです。雑巾やタオルで拭くよりも、窓ガラス専用のクリーニングシートで拭くとより綺麗に仕上げられます。シートに含まれている洗剤成分が汚れを浮かせるため、無理に擦らずに簡単に除去できるのがメリットです。クリーニングシートで窓ガラスをまんべんなく拭き、乾いたクロスで仕上げ拭きをすると拭いた跡が残りにくくなります。
もしシートが汚れても、裏返して使用できるので1枚で長く使えてコストパフォーマンスが高い掃除アイテムです。
網戸掃除をする際の注意点
網戸掃除をする際、以下のことには注意しておきましょう。
- 無理に網戸を外そうとしない
- アルカリ性の洗剤は使わない
- メラミンスポンジは酷い汚れには使わない
- 力加減は慎重に
1.無理に網戸を外そうとしない
網戸を外すと、つけたままでは手が届かない部分も掃除でき、置いた網戸の方向を変えながら掃除ができます。また網の部分だけでなく、幅の狭い網戸の側面も掃除できます。
しかし、網戸を無理に外そうとすると、怪我や網戸の破損につながり、外したものの取り付けられない事もあるので、注意が必要です。
2.アルカリ性の洗剤は使わない
網戸の枠部分は、アルミニウム製の物が多いです。アルカリ性の洗剤は、アルミニウムを腐食させる働きがあるため、使うとサッシ枠が変色したり黒ずんだりする可能性があります。
網の部分だけ使うつもりでも、気づかぬうちに洗剤が枠部分に飛んでしまう恐れがあるので、控えた方が良いでしょう。
3.メラミンスポンジは酷い汚れには使わない
メラミンスポンジの使用にも、アルカリ洗剤を使う際と同じようなリスクがあります。メラミンスポンジで擦るとアルミを保護しているアルマイト処理などの加工がはがれ、見た目もくすむなど色や質感が変わります。
雑巾とも違って、洗って使いまわすにも限界があるため、面積の広い網戸にはメラミンスポンジがいくつ必要になるかわかりません。
また、メラミンスポンジは細かい網目の中まで入り込まない形状をしています。軽い汚れを落とすためには役立ちますが、頑固な汚れを落とす時には向いていません。
4.力加減は慎重に
網戸を拭く際、片面に力を入れすぎると、網戸が外れてしまう事があります。そのまま倒れてしまうと、網戸自体の破損に繋がる可能性があるので、力加減は慎重に調節しましょう。
拭いている面の反対側を抑えて、両面から均等に力を加えるようにすると、安定して掃除をすることができます。
網戸掃除についてよくある質問
網戸掃除を行うために詳しい知識や高度な技術は必要ありません。しかし、最低限押さえておきたいポイントはあるため、ここではよく寄せられる質問としてご説明します。
小さな子どもやペットがいる家庭での掃除方法は?
小さな子どもやペットがいる家庭では、化学薬品を使わない掃除方法がおすすめです。無香料のものや低刺激の商品を選ぶと、安心して掃除ができます。
例えば、体に害がない重曹水は安全で自然な洗浄方法です。他にも、水だけで軽い汚れを落とせるメラミンスポンジは化学薬品を避けたい場合に適しています。
また、ペットの毛が網戸に絡みつきやすいため、掃除の頻度を上げるとよいでしょう。子どもが網戸を触る事で汚れが広がる可能性も考えられるので、定期的な掃除は欠かせません。
雨の日でも掃除できますか?
雨の日の網戸掃除は避けた方が良いでしょう。雨の日は湿度が高く、網戸は乾きにくいためカビの原因になる可能性があります。
ただし、どうしても掃除をする場合は室内で行いましょう。網戸を外して室内で掃除すると、湿気を避けられます。
また、掃除後には室内をよく換気しましょう。網戸をしっかり乾かし、カビ対策をじゅうぶん行ってください。網戸掃除に使用する水の量は最小限に抑え、湿気を増やさないようにしましょう。
ゼヒトモのプロに網戸を掃除してもらおう
プロのハウスクリーニング業者は、網戸専門の掃除道具を持っており、素早く徹底的に網戸だけでなく窓まわりの掃除も行ってくれます。
また、網戸が10年以上使用したものであれは、素直に張替えしたほうがよいと言われています。そのため、古くなった網戸は、思い切って張り替えを依頼するのもよいでしょう。
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監修プロのコメント
網戸のお手入れは誰でもできます。特に車の往来が多い地域は、網戸が汚れやすいため、定期的なお手入れをした方が良いです。
一方で、10年以上経った網戸は、網戸自体の劣化が進んでいる事もあり、お手入れすると網戸が破れるリスクが高いです。そのため、劣化が進んだ網戸はゼヒトモのプロに張替を依頼されることをオススメいたします。
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