自宅の屋根材を変更するときは、それぞれの種類や特徴を理解しておくのがおすすめです。屋根がおしゃれになるだけでなく、雨漏りなどの問題も解決できます。 今回は、8種類の屋根材の特徴やメリット、デメリットをご紹介!具体的な費用も解説するため、ぜひ屋根リフォームの参考にしてください。
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屋根材の種類8選
屋根材には、以下のような8つの種類があります。
- スレート
- 粘土瓦
- セメント瓦
- トタン
- ガルバリウム鋼材
- ジンカリウム鋼材
- アスファルトシングル
- 銅板
葺き替えやリフォームを検討する際は、屋根材の種類に注目してみてください。それぞれメリットやデメリット、耐用年数、価格が異なります。種類に迷うときは、専門業者に相談するのがおすすめです。特徴をふまえ、住まいにあわせた屋根材を選択できます。
スレート
スレートは、瓦に比べ比較的安価な屋根材です。
カラーベスト・コロニアル などの商品名で呼ばれることもあるでしょう。 スレートのメリットは、 安い・カラーバリエーションが豊富・軽量で耐震性に優れる・高い断熱性や耐火性といった点です。
ただし、表面にコケやカビなどが発生しやすいといったデメリットもあり、10年に1度の定期的な塗装メンテナンスをおすすめします。
耐用年数 | 20~25年 |
1㎡あたりの費用 | 4,500~8,000円 |
メリット | 費用が安い耐震性、断熱性、耐熱性に優れている |
デメリット | コケやカビが発生しやすい |
粘土瓦
粘土瓦は、日本家屋に多く用いられる伝統的な瓦です。重量があるぶん、断熱性や遮音性に優れています。劣化しにくく、メンテナンスの手間が省けることもメリットのひとつです。50~100年の長い耐久性を期待できます。
デメリットとしてあげられるのは、 重たく耐震性が低いという面です。新築の場合は、重さを考慮し柱や梁を設計します。デメリットを改善するには、軽くて頑丈な軽量瓦の利用がおすすめです。
耐用年数 | 50~100年 |
1㎡あたりの費用 | 8,000~12,000円 |
メリット | 断熱性や遮音性に優れている劣化しにくくメンテナンスの手間が省ける |
デメリット | 重たく耐震性が低い |
セメント瓦
屋根の費用を抑えたいときは、セメント瓦がおすすめです。メリットとしては、 ・断熱性に優れる という点があげられ、これにより冬は暖かく、夏は涼しい住まいを実現できます。
ただし、塗装が剥げると割れやすいため注意が必要です。耐用年数を引き延ばすには、15年に1度の塗装メンテナンスを心がけてください。
耐用年数 | 30~40年 |
1㎡あたりの費用 | 6,000~8,000円 |
メリット | 断熱性に優れている |
デメリット | 塗装が剥げると割れやすい |
トタン
トタンは亜鉛メッキで作られた金属製の屋根です。施工しやすい・施工費を節約できる・軽いため耐震性に優れる・雨漏りのリスクが少ない・カラーバリエーションも豊富といったメリットがあります。
デメリットとなるのは、防音性や断熱性の低さです。雨音が響きやすく夏場は熱がこもるため、主に倉庫などの屋根に用いられます。経年により、サビが生じる可能性もあるでしょう。
耐用年数 | 10~20年 |
1㎡あたりの費用 | 5,000~6,000円 |
メリット | 材料費や施工費が安い耐震性に優れている雨漏りのリスクが少ないカラーバリエーションが豊富 |
デメリット | 防音性や断熱性が低いサビが発生するリスクがある |
ガルバリウム鋼板
アルミニウムを主成分としているため、 耐熱性・耐食性・熱反射性に優れているという特徴があります。同じ金属製のトタン屋根に比べ、約4倍の防錆性があります。
しかし防音性や断熱性の低さは、トタン屋根と同様です。また、塩害地域での耐久性は短く、定期的な塗装メンテナンスが必要になります。
耐用年数 | 塩害地域 15年それ以外の地域 30年 |
1㎡あたりの費用 | 6,000~9,000円 |
メリット | 断熱性、耐食性、熱反射性に優れているトタン屋根に比べ防錆性がある |
デメリット | 防音性や断熱性が低い |
ジンカリウム鋼板
ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板と同じ素材でできています。大きな違いは、表面に紫外線で劣化しない細かな石粒が付いていることです。 基本的にメンテナンスフリー・耐久性に優れるといったメリットがあります。
ただし、流通する製品の多くは海外からの輸入品です。施工に手間がかかり、材料費、施工費ともに高く付く点がデメリットといえます。
耐用年数 | 40~50年 |
1㎡あたりの費用 | 7,000~12,000円 |
メリット | 基本的にメンテナンスが不要 |
デメリット | 材料費や施工費が高い |
アスファルトシングル
グラファイバーにアスファルト塗装するため、グラスファイバーシングルとも呼ばれます。メリットは ・表面に細かな石粒を施しているため、キズが付きにくい・耐久性に優れる・柔軟性が高くさまざまな形状に加工できるといった点があげられます。
その反面、施工できる業者が少ないのが実情です。施工には専門技術を要するため、リフォームの際は実績がある業者への依頼をおすすめします。
耐用年数 | 20~30年 |
1㎡あたりの費用 | 6,000~8,000円 |
メリット | キズが付きにくく耐久性が高い柔軟性が高く加工しやすい |
デメリット | 施工できる業者が少ない |
銅板
銅板は、神社仏閣などの歴史ある建物に用いられる屋根材です。厚みがあり耐久性に優れる・経年による色合いの変化がある(施工時は茶褐色だが徐々に緑色へと変化していく)という特徴があります。
銅板のデメリットは、費用が高く付くことです。断熱性は低く、一般住宅に採用する際は断熱対策が求められます。
耐用年数 | 60年以上 |
1㎡あたりの費用 | 18,000~20,000円 |
メリット | 耐久性に優れている |
デメリット | 他の屋根材に比べ費用が高く付く断熱性が低い |
屋根材の葺き替えにかかる費用は?
屋根の葺き替えの費用相場は、およそ160万円です。葺き替え工事の種類とかかる費用の一例は以下の通りです。また、基本的な費用に加え、廃材処理や運送費、人件費などが追加されるケースもあるでしょう。
工事内容 | 費用 |
瓦の交換 | 100~270万円程度 |
スレートを新しく交換 | 70~200万円程度 |
瓦からスレートやガルバリウム鋼板に変更 | 70~200万円程度 |
スレートからガルバリウム鋼板に変更 | 90万円以上 |
葺き替えを安い費用で行うには?
葺き替えを安い費用で行うには、火災保険や補助金の利用を検討してみてください。火災保険は、自然災害で屋根が劣化したときに利用できます。
また、省エネリフォームや耐震リフォームは補助金の対象です。 前述したように、屋根の葺き替えにはまとまった費用が必要になります。これらを上手に利用すれば、施工費を抑えつつ理想の工事を実現できるでしょう。
自然災害の場合、火災保険を利用する
自然災害で屋根が劣化した場合は、火災保険が利用できます。台風や洪水、地震などで葺き替えが必要になったら、保険会社に相談してみてください。認可がおりれば、工事の費用負担を軽減できます。
対象範囲や補償費用などは保険会社によって異なります。いざというときにスムーズに利用するためにも、保険内容は事前に確認しておくのがおすすめです。
補助金を申請する
省エネリフォームや耐震リフォームの場合は、補助金が申請できます。省エネリフォームは、ソーラーパネルやLED照明の設置などが対象です。耐震リフォームにも、築年数をはじめとする一定の条件が設けられています。
補助金額は、省エネリフォームで最大50万円、耐震リフォームで最大100万円です。条件に当てはまれば、高額な費用負担も大幅に軽減できるでしょう。
屋根材の変更はDIYできる?
屋根材の変更は、資材や工具を揃えればDIYが可能です。ただし、屋根のDIYは高所作業になるため危険が伴います。また、ホームセンターなどで資材を購入しても、技術力がなければ雨漏りのリスクが高くなるでしょう。
場合によっては、業者に依頼するのと費用が変わらないケースもあります。安全で確実な施工を実現するためにも、屋根の葺き替え工事は専門業者への依頼がおすすめです。
ゼヒトモで屋根工事のプロを探す
屋根の素材には、さまざまな種類があります。それぞれの特性を見極めた屋根工事を実現するには、プロへの依頼がおすすめです。
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監修したプロのコメント
屋根材の葺き替えにかかる費用について、本記事に相場を記載してありますが、少し具体例での補足をするので是非参考にしてみてください。
例えば、瓦からガルバリウム鋼板へ変更する場合は、約3~5万円/坪になります。もちろん各業者によって多少の前後はあると思います。
ここで注意してもらいたいのは、あくまで屋根の形状によるということです。
また、屋根のDIYについては、あまりおすすめしません。安全性やクオリティの観点、DIYでは火災保険の適用外になるケースもあり、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。
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