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  6. コンクリートのひび割れ(クラック)が発生する原因は?補修が必要なケースや方法を解説
2024/10/09

コンクリートのひび割れ(クラック)は、建物の美観を損なうだけでなく、構造物に問題を引き起こすおそれもあります。その原因は、乾燥収縮や中性化、施工不良などが主なものです。

本記事では、ひび割れの種類や危険性、適切な補修方法に加え、DIYで対処できるケースや専門家に依頼すべき状況についても解説します。

コンクリートのひび割れ(クラック)の原因

乾燥収縮によるひび割れ

コンクリートのひび割れの原因のひとつが、乾燥収縮です。

コンクリートは水分を含んだ状態で施工されますが、時間の経過とともに水分が蒸発していきます。この水分の蒸発により、コンクリート内部の体積が縮み、結果としてひび割れといった現象が発生するのです。

とくに、乾燥した環境では水分の蒸発が加速し、そのまま放置するとひび割れが早期に現れることもあります。また、寒冷地では凍結と膨張を繰り返すことで、ひび割れがさらに悪化することもあるため注意が必要です。

中性化によるひび割れ

ひび割れの原因の2つ目は、「中性化」です。通常、コンクリート内部はアルカリ性に保たれています。それが、時間の経過とともに空気中の炭酸ガスがコンクリートに侵入し、二酸化カルシウムと反応するのが中性化です。

中性化が進むと、保護されていたアルカリ環境が崩れ、コンクリート内部の鉄筋が腐食を始めます。鉄筋のサビは体積を膨張させて内側からコンクリートに圧力をかけるため、ひび割れが発生してしまうのです。

施工不良によるひび割れ

ひび割れの原因の3つ目は、施工不良です。施工不良によるコンクリートのひび割れは、適切な施工管理が行われなかった結果として発生します。

代表的な例は、コールドジョイントによるひび割れです。コールドジョイントとは、先に打設されたコンクリートと、後から打設されたコンクリートの継ぎ目が一体化していない状態のことを指します。

コールドジョイントが発生する原因は、コンクリート打設の遅れです。コンクリートは製造直後から硬化が始まるため、工場での製造から現場での打設完了までに時間の制限があります。この制限を超えてしまうと、コールドジョイントが生じてしまうのです。

また、コンクリートが固まる過程で強い振動を与えた場合や型枠に不具合がある場合も、ひび割れを引き起こす原因となります。

コンクリートのひび割れの種類

コンクリート構造物で見られるひび割れは、見た目の問題だけでなく、建物の強度や耐久性を低下させる原因にもなりかねません。ひび割れの発生原因を理解し、適切な対策を講じることが重要です。ここでは、コンクリートのひび割れが発生する原因を3つの観点から解説します。

ヘアクラック(収縮クラック)

ヘアクラック

ヘアクラックは、髪の毛のように細いひび割れです。おもにコンクリートの経年劣化や乾燥によって発生します。このクラックは「収縮クラック」とも呼ばれ、幅0.3mm未満、深さ4mm未満と非常に小さいのが特徴です。

直ちに建物の安全性に影響を与えることはありませんが、多数発生している場合や、クラックが進行している場合は補修を検討するべきです。

主な原因は、温度変化や乾燥などの外的環境にあります。乾燥が進むとコンクリートが収縮し、その結果、表面に細かなひび割れが生じてしまうのです。

構造クラック

構造クラック

構造クラックは、コンクリートに発生する深刻なひび割れの一種で、建物の安全性に大きな影響を与えるため注意が必要です。このタイプのクラックは、幅0.3mm以上、深さ4mm以上のひび割れを指し、別名「貫通クラック」とも呼ばれています。

主な発生原因は、凍結被害・地震・地盤沈下・施工不良などです。これらの要因により、コンクリート内部の鉄筋にまでひび割れが及ぶこともあります。放置するとさらなる鉄筋の腐食を招き、ひび割れの拡大につながるため危険です。

建物の強度や耐久性に重大な懸念を引き起こす可能性があるため、早急な対応が求められます。

コンクリートの危険なクラックは?

コンクリートに発生するひび割れ(クラック)は、すべてが危険というわけではありません。しかし、放置してはならない危険なクラックも存在します。

一般的に、幅が0.3mm以上、深さが4mm以上のクラックは補修の検討が必要です。ひび割れの幅が0.3mmを超える場合、雨水などの水分が内部に浸透し、コンクリート内の鉄筋が腐食するリスクも高まるため注意が必要です。

ひび割れの深さが4mm以上の場合は、構造クラックの可能性が高く、建物の安全性に直接的な影響を与える恐れがあります。

また、クラックが1か所に集中している場合も要注意です。1m範囲内に3か所以上のひび割れが見られる場合、コンクリートにかかる荷重や地盤の変動が原因とも考えられるため、専門家による調査が必要です。

危険なクラックを放置すると、時間とともにひび割れが広がり、内部への水分侵入や鉄筋の腐食が進行します。これにより、建物の強度が著しく損なわれ、最終的には修復が困難な状態に陥ることもあるため確認を怠らないようにしましょう。

コンクリートのひび割れの補修方法

コンクリートにひび割れ(クラック)が発生した場合、その補修方法はひび割れの深さや進行度に応じて異なります。補修が必要な状況に応じ、適切な工法を選ぶことが重要です。

ここでは、代表的な補修方法とそれにかかる費用を紹介します。

1. Uカット(Vカット)シール材充填工法

この工法は、浅いひび割れに適しており、U字またはV字にカットした溝にシーリング材を詰めて補修します。シーリング材は防水性と弾性に優れているため、雨水の侵入を防ぐと同時に、コンクリートの変形に追従します。ただし、構造体の耐久性を強化するものではないため、補修後も定期的な点検が必要です。

2. ビックス工法(低圧注入工法)

鉄筋まで到達している進行したひび割れには、ビックス工法が適しています。この工法では、低圧でエポキシ樹脂をひび割れ部分に注入し、補修材を内部まで行き渡らせるのが特徴です。これにより、ひび割れ発生前の耐久力を回復させます。

3. アラミド繊維シート貼り付け工法

アラミド繊維シートを用いるこの工法は、構造体全体の補強が目的です。劣化が進んだコンクリートにアラミド繊維シートをエポキシ樹脂で貼り付けることで、基礎の耐久性を強化します。内部からの腐食が原因の劣化に対して、効果的な工法です。

これらの工法を検討する際は、ひび割れの状況に応じた適切な方法を選び、信頼できる業者に依頼することが大切です。

コンクリートのひび割れを補修する費用相場

ひび割れたコンクリートの補修は、施工内容によって費用が異なります。次の表は、ひび割れの程度に応じた工法とその費用相場です。ぜひ、参考にしてみてください。

工法効果費用相場(m)
Uカットシール材充填雨水浸入防止
ひび割れ進行抑制
4,000~10,000円
ビックス構造クラックの補修10,000~20,000円
アラミド繊維シート貼り付けコンクリート基礎の補強10,000〜20,000円

コンクリートのひび割れをDIYで補修できる場合

コンクリートにひび割れを見つけたら、早めに対処することが大切です。

軽度のひび割れであれば、DIYで補修することも可能です。ここでは、DIYでコンクリートのひび割れを補修するために準備するものと手順を解説します。

【必要なもの】

  • バケツ
  • 防水手袋(キッチン用品で代用可)
  • スポンジ(キッチン用品で代用可)
  • コンクリート補修材

上記の道具は、家庭にあるもので代用可能です。そのため、購入が必要なのはコンクリート補修材の費用程度で済みます。コンクリート補修材はホームセンターなどで500円から購入でき、DIYで行う場合の費用は500円から5,000円程度です。

方法】

ひび割れ発生部分にコンクリート補修材を塗り、表面を平滑に整えます。補修材は接着力が強く、ひび割れをしっかりと埋められるため、応急処置としての効果は十分です。

DIYで補修をする場合、手軽さと費用面でのメリットはあります。ただし、深いひび割れや構造クラックがある場合は、専門業者への依頼を検討したほうが安心といえるでしょう。

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