脂質が少なく、タンパク質を豊富に含んでいるお肉は、ダイエットにおすすめの食材です。ただし、お肉の種類や部位によってはダイエットに逆効果の恐れもあるため、しっかりとした知識をつけておく必要があります。
そこで本記事では、ダイエット中にお肉を食べるべき理由や食べる際のポイントを中心に解説します。お肉を使ったレシピも紹介するので、ぜひダイエットメニューに役立ててください。
お肉はダイエットに向いている?その理由とは
お肉と聞くと、高カロリーで脂質が多くダイエット中には不向きというイメージが強いかもしれません。しかし、お肉は食べ方や食べる部位のポイントを押さえておけば、ダイエットに向いている食材といえます。
お肉がダイエットに向いている理由としては、以下の4つがあげられます。
- 糖質が少ない
- 良質なたんぱく質が豊富に含まれている
- 吸収されにくい脂質であり低脂質の部位がある
- 糖質の代謝をサポートするビタミンが含まれている
それぞれ詳しく見ていきましょう。
糖質が少ない
お肉は糖質が少ないため、ダイエットに向いている食材といわれています。
また、カロリーが高い分、血糖値を上げやすい炭水化物が少ないため、食欲を満たしつつダイエットをしたい方におすすめです。ただし、調理方法や一緒に食べる食品によっては糖質が増える可能性もあるため、注意しましょう。
良質なタンパク質が豊富に含まれている
お肉には良質なタンパク質が豊富に含まれており、筋肉量を増やしたいときに効果的な食材です。タンパク質は筋肉を作る栄養素で、筋肉量が増えると基礎代謝も増えるとされています。
ダイエット中に野菜ばかり食べるとタンパク質不足に陥り、筋肉量が減少してしまう可能性があるでしょう。筋肉量の減少により基礎代謝が下がってしまうと、消費カロリーも少なくなり、痩せにくい身体になる可能性があります。
ダイエットするのであれば、お肉も積極的に摂取して運動し、筋肉量を増やすことが重要です。
吸収されにくい脂質であり低脂質の部位がある
お肉がダイエット向きな理由として、お肉に含まれている脂質が、身体に吸収されにくい脂質であることも挙げられます。
脂質を構成している脂肪酸は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類です。飽和脂肪酸は肉や乳製品に多く含まれ、不飽和脂肪酸は液状で植物油に多く含まれています。
お肉に含まれる飽和脂肪酸は、身体に吸収されにくく、多く食べても便となって排出されることがほとんどです。
また、お肉には脂質量の少ない部位があることも、ダイエット向きといえる理由です。牛や豚であれば赤身、鶏肉であれば皮なしのむね肉やささみ肉を選ぶと脂質を少なく抑えられます。
糖質の代謝をサポートするビタミンが含まれている
お肉には、糖質の代謝をサポートするビタミンが含まれています。お肉に含まれているビタミンB1は、糖質の分解を促進して効率的に糖質をエネルギーに変換する栄養素です。
ビタミンB1不足に陥ると疲労を感じやすくなるため、日頃から積極的にお肉を摂取することが重要といえます。
ダイエット中にお肉を食べる際のポイント
お肉がダイエットに効果的とはいえ、食べる際は以下の4点に注意が必要です。
- ダイエットに向いている部位を選ぶ
- 調理方法でカロリーオフにする
- 調味料に気をつける
- 野菜と一緒にバランスよく食べる
ダイエット中は、お肉をヘルシーに摂取することが求められます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
ダイエットに向いている部位を選ぶ
ダイエット中であれば、ダイエットに向いている部位を選ぶようにしましょう。お肉の種類や部位によって、脂質が大きく異なります。
ダイエットに向いているお肉の種類・部位は以下のとおりです。
お肉の種類 | お肉の部位 |
牛肉 | ヒレ、モモ、肩、レバー、ハツ |
豚肉 | ヒレ、モモ、肩、レバー、ハツ |
鶏肉 | レバー、ささみ、むね |
逆に、牛肉や豚肉のバラ、豚ひき肉は脂質が多いため、ダイエット時には控えるようにしましょう。
調理方法でカロリーオフにする
ダイエット中にお肉を食べる際は、調理法にも気をつけましょう。お肉の調理方法によっては、使った油の分だけ摂取カロリーが増えてしまいます。
油を使用しない調理方法としては、蒸す・焼く・煮る・茹でなどがあります。これらの調理方法であれば、余分な脂肪を落とせるため、ダイエットにも健康維持にもおすすめです。
また、脂質を極力摂りたくない場合は、高脂質・高カロリーである皮や脂身を取り除くといいでしょう。よりヘルシーな料理に仕上がります。
調味料に気をつける
お肉料理を調理する際の、調味料にも注意が必要です。調味料の種類によっては、糖質や脂質の量に注意したいものもあります。
具体的には、砂糖やソースなどの糖質が多く含まれる調味料を控え、塩やこしょうなどで味を調整しましょう。味が物足りないと感じる場合は、スパイスやハーブなどを加えるとおいしく食べられます。
野菜と一緒にバランスよく食べる
ダイエット中はお肉ばかり食べるのではなく、野菜と一緒にバランスのよい食事を食べるようにしましょう。
お肉ばかり食べると、栄養バランスに偏りが生じ、身体に必要なエネルギーを蓄えられません。お肉の付け合わせとして野菜やサラダを加えることで、お肉だけでは不足しがちなビタミン・ミネラル、食物繊維やなどをバランスよく摂取できます。
また、食事の最初に野菜を食べることでお腹が膨らむため、食べ過ぎの予防にも効果的です。
ダイエット中におすすめ!お肉レシピ8選
ダイエット中におすすめのお肉レシピを、8つ紹介します。
レシピさえ覚えれば簡単に作れるため、ぜひご自宅でも挑戦してみてください。
ローストビーフ
ローストビーフは脂肪の少ないモモや肩など赤身部分を使うことが多く、低カロリーな一品といえます。脂肪燃焼効果が期待できる、L-カルニチンを含んでいるのも魅力です。
ただし、一緒に食べるソースによってはカロリーが高くなってしまうため、わさび醤油などでシンプルに食べるのがおすすめです。
【材料】(3~4人分)
- 牛肉ブロック(モモや肩):400g
- 塩:小さじ2/3
- こしょう:適量
- サラダ油:大さじ1
- ※しょうゆ:50cc
- ※料理酒:25cc
- ※みりん:25cc
- ※おろしにんにく:大さじ1
【作り方】
- 牛肉に塩・こしょうをすりこむ
- フライパンにサラダ油を入れて牛肉を入れ、強火で全体的に焼き色をつける
- 牛肉に焼き色がついたらラップで二重に包み、ポリ袋に空気を抜いて口を閉じておく
- 沸騰したお湯にポリ袋に入れた牛肉を入れて、3分ほど煮る
- 3分たったら火を止めてお肉の上から重しをし、鍋のフタをして15~20分放置する
- 15~20分たったら、お肉を鍋からだして袋のまま冷めるまで置いておく
- 肉を焼いたフライパンにソースの材料※を入れて中火で軽く混ぜながら沸騰させる
- お肉を薄くスライスして、⑦をかけたら完成
豚の生姜焼き
低カロリーな豚肉のももには、糖質の代謝を促してくれるビタミンB1が豊富に含まれており、ダイエットにもおすすめの食材です。生姜とあわせることで血行促進にもなり、相乗効果をもたらしてくれます。
【材料】(2人分)
- 豚もも肉:150g
- 塩:適量
- こしょう:適量
- 薄力粉:適量
- 玉ねぎ:50g
- ごま:50g
- オリーブオイル:小さじ1
- ※しょうゆ:大さじ2
- ※砂糖:大さじ1
- ※しょうが:チューブ2cm分
- お湯:1/2カップ
【作り方】
- タレの材料※を混ぜ合わせる
- 豚もも肉を1枚ずつ広げて塩こしょうし、玉ねぎをのせて馴染ませておく
- フライパンにオリーブオイルを引き、薄力粉を薄くまぶした①を玉ねぎと一緒に焼く
- 8割方火が通ったら①を回し入れ、絡ませるように煮詰めていく
- お肉と玉ねぎに火が通り、タレにとろみがついたらら完成
豚ロースステーキ
豚肉には、脂肪燃焼に役立つL-カルニチンや糖質代謝に欠かせないビタミンB1などの栄養素が豊富に含まれています。ダイエット中に豚ロース肉を食べるのであれば、焼くことで余分な脂を取り除けるステーキがおすすめです。
【材料】(2人分)
- 豚ロース:厚切り2枚
- 塩:適量
- こしょう:適量
- 薄力粉:大さじ2
- サラダ油:大さじ1/2
- ※しょうゆ:大さじ1
- ※みりん:大さじ1
- ※砂糖:大さじ1/2
- ※すりおろしにんにく:大さじ1/2
- ※ケチャップ:小さじ1
- ※オイスターソース:大さじ1/2
- ※鷹の爪:小さじ1/4
- バター:10g
【作り方】
- 豚ロースの筋切りをし、塩こしょうをして薄力粉をまんべんなくまぶしておく
- ボウルにソースの材料※を入れ、よく混ぜ合わせる
- フライパンにサラダ油を入れ、中火で①を両面こんがりするまで焼く
- 豚ロースに火が通ったら、②を加えて中火のまま熱し絡めて完成
大根おろしソースのポークソテー
豚肉のヒレ肉には、糖質の代謝を促すビタミンB1が多く含まれています。また、鉄分も多いため、レバーなどが苦手な方は豚ヒレ肉を食べるといいでしょう。
【材料】(4人分)
- 大根:5cm分
- 豚肉ヒレ一口カツ用:8枚
- 葉ねぎ:2本
- まいたけ:100g
- 水菜:1株
- こしょう:適量
- 酒:適量
- 七味唐辛子:適量
- 塩:適量
- ポン酢:適量
- サラダ油:大さじ1
【作り方】
- 豚ヒレ肉に塩こしょうで下味をつけておく
- まいたけは食べやすい大きさに、水菜は3cm長さに切り、葉ねぎは小口切りにしておく
- フライパンにサラダ油を熱し①入れて焼き、②のまいたけを入れて料理酒をふり、蒸し焼きにする
- ③にポン酢を加えてあえたらお皿器に盛る
- すりおろした大根をのせ、葉ねぎと水菜を散らし、上からさらにポン酢と七味唐辛子をかけて完成
豚肉と白菜の蒸し煮
豚肉に含まれるビタミンB1は、糖質をエネルギーに分解するのを助けてくれる栄養素です。低糖質な白菜と一緒に食べる、ダイエットにおすすめのレシピを紹介します。
【材料】(2人分)
- 豚バラ肉薄切り:250g
- 白菜:6枚
- しめじ:1パック
- 料理酒:大さじ2
- ポン酢:適量
【作り方】
- 白菜と豚肉を交互に重ねて4cm幅に切り、フライパンのふちに沿って敷き詰める
- しめじは小房に分け、①の合間に詰める
- 料理酒をふりかけ、ふたをして中火に10分ほどかけ蒸し煮にして完成
- フライパンのまま食卓におき、取り分けてポン酢で食べる
もやしと豚肉の蒸し煮
もやしは低糖質でかさ増しもできるため、ダイエット中の料理にピッタリな食材といえます。便秘改善効果のある食物繊維や、疲労回復や美肌にも効果的なビタミンCも含まれているため、積極的に取り入れましょう。
【材料】(3~4人分)
- 豚肉(バラ肉):400g
- もやし:3袋
- 塩:適量
- こしょう:適量
- 酒:大さじ5
- ポン酢:お好み
- ゴマだれ:お好み
【作り方】
- 洗って水気を切ったもやしをフライパンに入れる
- もやしの上に4~5cmの長さに切った水菜を盛る
- もやしを覆うように豚バラ肉を重ねる
- 塩・こしょう、お酒を入れてふたをしてから強火で12~15分蒸して完成
- フライパンのまま食卓におき、ポン酢かゴマだれで食べる
よだれ鶏
鶏むね肉は高タンパク・低カロリーで、ダイエット中の方や運動をする方におすすめの食材といえます。よだれ鶏は、そんな鶏むね肉をたっぷり使ったダイエットレシピのひとつです。余分な脂質を摂りたくない場合は、皮を取るようにしてください。
【材料】
- 鶏むね肉:1枚
- 砂糖:小さじ1/2
- 塩:小さじ1/2
- ※しょうゆ:大さじ2
- ※砂糖:大さじ2
- ※お酢:大さじ1
- ※ごま油:大さじ1
- ※鶏だし顆粒:小さじ1
- ※ごま:大さじ2
- ※ゆで汁:大さじ2(鶏肉をレンジで温めた際に出たもの)
- ※にんにくチューブ:小さじ1/2
【作り方】
- 鶏むね肉は余分な油を取って、塩こしょうをしてフォークで全体に穴を開けておく
- ①を耐熱皿にのせ、ふんわりとラップをし、レンジで600W3分温める
- ②を1度ひっくり返して、さらに3分レンジにかける
- ボウルにタレの材料※を混ぜ合わせて、レンジに600W30秒かける
- ③に④をかけて完成
鶏肉のトマト煮込み
鶏肉はむね肉を使うことで高タンパク・低カロリーに仕上がります。トマトに含まれるリコピンには抗酸化作用もあるため、ダイエット&アンチエイジングにも効果的なメニューです。
【材料】(2人分)
- 鶏むね肉(皮なし):1枚
- 玉ねぎ:1/2個
- ピーマン:2個
- にんじん:1/2本
- トマト缶(カット):200g
- コンソメ(固形):1/2個
- ローリエ:お好みで
【作り方】
- 玉ねぎ、ピーマンは薄切り、にんじんは短冊切りにする
- むね肉を食べやすい大きさに切り、塩こしょうをふる。
- ボウルに鶏むね肉、玉ねぎ、ピーマン、にんじん、トマト、コンソメを加え、レンジで600W3分加熱する
- かき混ぜて、もう一度600W3分加熱する
- パセリを散らして完成
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