3点ユニットバスとは、風呂と洗面台、トイレが1つになった空間の事です。ビジネスホテルなどで使われていることもありますが、賃貸アパートなどでも使うこともあります。3点ユニットバスのリフォームは、それぞれを分離するか、まとめて交換するかのどちらかの方法で行う事が一般的です。
この記事では、リフォームにあたってかかる費用相場を分離・交換それぞれのケースごとに詳しく解説します。また、3点ユニットバスを分離できない場合もあるため、注意すべき点についてもご説明するのでぜひ参考にしてください。併せてリフォーム時におすすめの製品を3点ご紹介します。
3点ユニットバスを分離・交換するリフォームの費用相場は？
3点ユニットバスをリフォームする方法としては、浴室とトイレを分離する、浴槽をなくしてシャワー3点ユニットバスをリフォームする方法として「分離」と「交換」の2パターンが挙げられます。浴室とトイレ、洗面台を分離して独立したスペースにしたり、空間そのものを新しいものに交換したりといった方法があるため、ここではそれぞれのケースに応じたリフォーム費用相場をご紹介します。
3点ユニットバスの魅力とは
3点ユニットバス（バス、トイレ、洗面台が一体となっているユニットバス）は省スペースで水まわりをまとめられるのがメリットです。コンパクトな設計なので、小型のアパートやワンルームマンションでは他の部屋を広く使うために取り入れられています。
また、施工費用やメンテナンス費用が比較的安価なのも特長のひとつです。個別に設置されているより、ユニットバスとして一体化されているため施工の手間とコストの削減を実現できます。また、製品としても一体型のものが多く、コストパフォーマンスの高さも魅力的です。
加えて、ユニットバスは一体型の設計となっているため、掃除が非常に簡単におこなえます。継ぎ目や隙間が少ないデザインなので、汚れがたまりにくいのが特徴です。防水性にも優れており、カビや湿気に強いのも手入れしやすいポイントだと言えます。
さらに、ユニットバスのリフォームは比較的に簡単におこなえるのが利点のひとつです。既存のユニットを新しいものに交換するだけで済む事が多いため、リフォームの際の費用や工期を最小限に抑えられます。また、最近ではデザイン性や機能性に優れたユニットバスも増えており、リフォームによって快適性が向上するケースも多いです。
【一覧表】リフォーム方法別費用相場
3点ユニットバスのリフォーム方法別の費用相場は以下の通りです。
| 工事内容 | 費用相場 |
| バス・トイレ・洗面台を別々の場所に設置する | 100万円～180万円 |
| バス・トイレ分離型のユニットバスに交換する | 60万円～80万円 |
| 浴槽とトイレの間にセパレータを設置して仕切る | 20万円～30万円 |
| トイレとシャワールームに変更する | 60万円～90万円 |
| 新しい3点ユニットバスに交換する | 50万円～80万円 |
[分離]バス・トイレ・洗面台を別々の場所に設置した場合
浴室とトイレ、洗面台をそれぞれ別室に分離する場合の費用相場は約100万円～180万円です。
トイレと洗面台を別室に設置する際には、床下に給排水工事と電気配線関連の工事をおこなわなくてはならないため費用が高くなる傾向にあります。
浴室とトイレを別室にするためには、間に壁を設置する費用と、浴室側に新たなドアの設置費用が必要です。また、新しい浴槽とトイレ、洗面台を別個に購入する事になるため、設備費用の合計額が高くなります。
[分離]バス・トイレ分離型のユニットバスに交換する
浴室とトイレをそれぞれ分離する場合の費用相場は約60万円～80万円です。
3点ユニットバス内を浴室ブース・トイレブースに分けるリフォームで、トイレと浴室ブースのユニットの入り口を別々にするか、トイレに一旦入ってから浴室ブースに入るかの2つのパターンが考えられます。
分離するにあたって洗面台がなくなってしまうため、対策を講じなければなりません。キッチンで手を洗うという方法もありますが、抵抗感を抱く人もいるので小さめの洗面台の設置を検討する必要が生じます。別の場所に洗面台を設置すると新たに給排水管の工事が必要になったり、洗面台の費用がかさんだりするため、予算よりも高額になる可能性も想定しておきましょう。
[分離]浴槽とトイレの間にセパレータを設置して仕切る
浴槽とトイレの間にセパレータを設置して仕切る場合の費用相場は約20万円～30万円です。
仕切りを設置するだけなので、他の施工よりもリフォーム費用を抑えられます。なお、仕切りによってトイレ部分の床が濡れにくくなるのがメリットです。
その一方で、トイレ部分も浴室部分も圧迫感を覚え、狭く感じるかもしれません。また、仕切り部分の掃除の手間が増える点もデメリットと言えます。
ユニットバスによっては、浴槽の一部にかかるような形で洗面台がついているものもあり、セパレータを設置できないかもしれません。この場合は洗面台を移動する工事や、トイレとは別の場所に洗面台を設置する工事が必要です。それに伴って工事費用も高額となり、30万円を超えるケースもあります。
[分離]トイレとシャワールームに変更する
浴槽をシャワーに変更し、トイレとの間に仕切りをつくる場合の費用相場は約60万円～90万円です。
シャワールーム側にもドアを取り付けるため、リフォーム費用は少しかさみますが、シャワーブースとトイレを別にする事で、トイレの床が濡れずに済みます。
その一方で、入浴できない事をデメリットだと感じる人もいます。毎日は入浴しなくても週に1回程度は浴槽に入りたいという人は、不満を感じるかもしれません。
また、トイレとシャワールームに変更する場合、洗面台を設置する場所がなくなってしまうという点に注意が必要です。手洗い付きトイレでない場合や、洗面台の空間が浴槽にかかっている場合は、別の場所に洗面台を設置する必要が生じます。
スペースに余裕があれば、別の場所に洗面台を設置して、シャワーとトイレ、洗面所をそれぞれ独立させる事もできます。しかし、この場合は給排水管の工事が悲痛用になるだけでなく、洗面台を別途購入する費用も必要になるため、リフォームにかかる総額が予定よりかさむでしょう。
加えて、配線の関係上、自由にトイレを移設できないという問題が発生しかねないため、リフォーム前には移設場所の候補を複数決めておくとよいでしょう。
[交換]新しい3点ユニットバスに交換する
新しい3点ユニットバスに交換する場合の費用相場は、約50万円～80万円です。
既存の設備を新しいものに交換するだけで、今までと空間の使い方が変わらないため間取りに影響を与えません。給排水管工事の必要がなく、扉や壁の設置・取り壊しもないため、他のリフォームより工事費用を安く抑えられます。
ただし、リフォーム費用は抑えられても、浴室・トイレ分離型ではないため、入居希望者の大幅な増加は見込みにくいのがデメリットです。
対策としては、おしゃれなデザインを選んだり、機能性に優れていたりするユニットバスを選んだりする事が挙げられます。浴室とトイレを分離する事にこだわりがない入居者にアプローチするためには、ユニットバスそのものに付加価値をつけるとよいでしょう。他にも、自動水洗型のトイレを選んだり、レバーではなくリモコンで操作できるタイプにすると、利便性が高まります。
なお、3点ユニットバス内のトイレのみの交換は、一般的に販売されているものと規格が合わないため不可能です。3点ユニットバスに対応している製品をリフォーム会社に提案してもらいましょう。
ユニットバスの買い替え時とは？
ユニットバスは様々な部品によって構成されており、その部品によって寿命は異なります。電球や換気扇のフィルター、シャワーヘッドなどは入居者が買い替えを行うことがほとんどでしょう。
しかし、20年経つと経年劣化が進んでいると同時に買い替える部品が販売されていなくなっていることがあります。そのため、20年程度で買い替える必要があります。
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3点ユニットバスを分離できないケースもあり
入居希望者を増やしたいなら、浴槽とトイレ、洗面台の分離がおすすめです。しかし、物件によっては水回りのスペースを移動・分離できないケースもあります。どのようなケースなのか、具体的に把握しておきましょう。
分離させたトイレを配置するスペースがない
3点ユニットバスのスペースを浴室あるいは浴室兼洗面所として独立させる時は、トイレを別のスペースに分離して配置するのが一般的です。
この場合は、トイレを設置する分、他の部屋のスペースが狭くなる点に注意が必要になります。マンションを専門とするリフォーム会社とコンタクトをとり、部屋を広さをあまり変えずにトイレを設置できないか相談してみましょう。
水回り設備の移動ができない
トイレや洗面台などの水回りの設備を移動する時は、床下の給排水管の工事が必要になります。アパートによっては水圧やスペース、構造上の問題から、工事ができない可能性もあるでしょう。
また、給排水管の移動工事は、費用が高額になりがちです。複数のマンション専門のリフォーム会社から見積もりをとり、予算内で収められるか確認しておきましょう。
3点ユニットバスリフォームにおすすめの製品
3点ユニットバスにおすすめの製品を3点ご紹介します。それぞれの特徴と機能についてご説明するので、アパートやマンションに適している製品選びの参考にしてください。
- TOTO「ENシリーズ」
- TOTO「EHシリーズ」
- LIXIL「BLCWシリーズ」
①TOTO「ENシリーズ」
●価格帯：約48万円～95万円（サイズやオプションによって変動）
TOTOの「ENシリーズ」は環境にやさしい節水シャワーを取り入れており、省エネで経済的なところが特徴です。
1620サイズなど大きめのユニットバスに対応しており、高級感を演出するデザインが高ポイント。トイレには使用者を感知する予備洗浄機能がついており、使い勝手も抜群です。ウォシュレット機能も標準装備されているため、快適さが向上するでしょう。
便器の奥まで縁がないため、ひと拭きで清潔にできる掃除の簡単さや、TOTO独自の技術によってナノレベルで陶器表面をつるつるにして汚れがつきにくくなり清潔感を保てる点もメリットだと言えます。
高級感と機能性を兼ね備えた浴室を希望している人におすすめで、特に広めのスペースを確保できる場合に適している製品です。
②TOTO「EHシリーズ」
●価格帯：24万円～38万円（オプションによって追加費用あり）
TOTOの「EHシリーズ」は基本的な機能に絞ったシンプルな設計で、コストパフォーマンスに優れています。
オプションでウォシュレット機能を追加できるため、トイレのグレードを上げて集客を図りたい時に役立つでしょう。トイレットペーパーをワンタッチで交換できるのもメンテナンスの利便性を向上させてくれる要因のひとつです。
コンパクトサイズにも対応しているため、狭いスペースにも設置可能。コストを抑えつつ、省スペースに設置したい時におすすめの製品です。
③LIXIL「BLCWシリーズ」
●価格帯：30万円～70万円（サイズやオプションによって変動）
LIXILの「BLCWシリーズ」は高品質の素材を使用しており、長期間の使用が可能です。耐久性が高く、長く使えるユニットバスを取り入れたい人に適しています。
また、デザインのバリエーションが豊富なのも特徴のひとつです。サイズも幅広く取り揃えており、設置したいスペースの広さに合わせて大きさを選べます。
自動的に便座温度と温水温度を下げて節電する機能や、お湯を出さずにノズルが伸出するお掃除モードなど、清掃性や経済性において優れているのも嬉しいポイントです。
バスタブの形状やシャワーの使い勝手など、快適性を重視した設計を実現している製品です。
お風呂・浴室のリフォーム業者を選ぶポイント
お風呂・浴室のリフォーム業者を選ぶ際には、信頼できる業者選びをする必要があります。また、見積もりに関しても注意しなければなりません。実際にリフォーム業者に依頼するにあたって、気を付けておきたいポイントもあるため、これらを全て理解しておくべきです。
信頼できる業者の見分け方
過去の施工実績や、実際に利用した依頼者の評価をチェックしましょう。口コミは業者選びの際に役立つ要素なので、インターネットや近所での評判は出来る限り集める事をおすすめします。
また、リフォーム業者が持つ資格や業界認証なども確認しましょう。専門性が高い分野では、適切な資格が必要となる事があります。より信頼できる業者に依頼するためには、資格の有無は重要なポイントです。
実際に問い合わせた時の対応や、説明が丁寧かどうかも確かめておきましょう。相談しにくかったり、提案力が低かったりする業者は避けるべきです。コミュニケーションがしっかり取れる業者を選んでください。
数多くのリフォーム業者が存在している中、最適な業者を選ぶのは難しいかもしれません。そこで便利なのが、ゼヒトモのようなインターネットで業者を比較検討できるサービスです。面倒な問い合わせをする必要はなく、気軽に業者選びをおこなえるので、ぜひ活用してください。
見積もりのポイント
見積もりは必ず複数の業者から取って比較するようにしましょう。1社のみの見積もりだけだと、費用相場を掴む事ができず適正価格かどうか判断がつかないからです。相場からかけ離れた額を提示されていないか確かめなければなりません。
また、見積もり内容は詳細であるかという点にも注目しましょう。詳しい工事内容や使用する材料、費用の内訳などが細かく記載されていると安心です。「一式」「人件費」のように大雑把に括られている見積もりは信用できません。どういった内容が含まれているのかを確認しておきましょう。
見積もりの時点で含まれていない追加費用が発生する可能性についても、依頼前に明確にしておくべきです。施工が始まってから何度も追加費用を請求してくる悪徳業者も少なくありません。あらかじめ追加費用の有無についてははっきりさせておきましょう。
複数のリフォーム業者から見積もりを取るのは、時間も手間もかかるため簡単ではありません。ゼヒトモであれば、簡単な質問に答えるだけですぐに複数の信頼できるプロから見積もりが届きます。比較検討を効率よくおこなうためにも、ぜひ活用を検討してください。
リフォーム業者に依頼する際の注意点
依頼するにあたって、契約前に工事内容や費用、スケジュールなどについて確認し、不明な点は必ず業者に質問しておきましょう。契約後の撤回は難しいため、あらかじめ不明点をクリアにしておく事が大切です。
また、リフォーム後の保証期間やアフターサービスがしっかりしているかも確認してください。何らかの問題が発生した時に、迅速に対応してくれる業者を選ぶべきです。施工後も付き合いを続ける事を考え、責任感を持っている業者選びをしましょう。
工事が始まったら、定期的に進行状況をチェックして問題がないか確かめるようにしてください。実際にどのような工程を踏んでいるかわからない場合は、現在の状況を現場で尋ねましょう。詳しく現状を説明してもらい、安心して工事を進めてもらえるようにしてください。
信頼できるリフォーム業を選ぶためには、確かな実績と豊富な経験を持つプロを探す事が重要です。ゼヒトモには数多くの優秀なプロが登録しているため、最適なプランを提案・実行してくれる業者を見つけられます。便利に活用して、業者選びに役立ててください。
3点ユニットバスリフォームについてのよくある質問
3点ユニットバスをリフォームするにあたってよくある質問をご紹介します。
質問①ユニットバスを取り壊す費用はいくらですか？
ユニットバスを取り壊す費用は、設置されている場所や構造、ユニットバスのサイズによって異なります。一般的な取り壊し費用の目安は以下の通りです。
- 取り壊しのみ：約5万円～10万円
- 新しいユニットバスの設置：総額約50万円～150万円（新しいユニットバスの価格や設置費用などを含む）
質問②3点ユニットバスを分離するリフォームのメリットは何ですか？
3点ユニットバスを分離するリフォームには、以下の3つのメリットがあります。
- 快適性の向上：浴槽、トイレ、洗面台が別々になる事で、使用時のプライバシーと快適性の向上が図れます。
- 衛生面の改善：浴槽とトイレが別々になる事で、衛生面が改善されます。
- 資産価値の向上：バス・トイレ別の物件は人気が高く、賃貸物件の場合、入居希望者が増える可能性があります。
3点ユニットバスのリフォームは優良業者に依頼しよう
3点ユニットバスを分離・交換すると、古くなった物件も魅力的なものに変わります。もし今よりも入居希望者を増やしたいのであれば、物件選びに際して重要視されるバスルームの環境を整えるとよいでしょう。
状況に応じて最適なリフォーム業者を選び、入居者が快適に暮らせるようにリフォームする事をおすすめします。優良業者選びには、相見積もりが欠かせません。ゼヒトモのようなインターネットサービスを上手に活用して、簡単に比較検討してください。
お風呂・浴室のリフォーム業者のプロを探す
今回ご紹介したようにユニットバスのリフォーム方法はさまざまです。お風呂・浴室のリフォームを考えている方は特徴や注意点などぜひ参考にして検討してください。
- ユニットバスお風呂のリフォームについて相談したい
- まとめてお風呂のリフォームの見積もりを依頼したい
そんな方は、ゼヒトモでお風呂のリフォームのプロを探してみませんか？いくつかの質問に答えるだけで、あなたにぴったりなプロを簡単に見つけられます。お風呂のリフォームを検討されている方は、ゼヒトモをお気軽にご利用ください。
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