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  6. 【種類別】ベランダ防水工事の費用相場は?業者選びのコツや自分でDIY可能かも解説
2024/08/28 2024/10/16

雨風や紫外線にさらされているベランダは、気がつかないうちに劣化が進んでいます。
「ベランダ下の部屋の壁に雨染みがある」「ベランダに水が溜まるようになった」「よく見たらコケが生えている」といった症状がある場合、防水工事がすぐに必要です。

ベランダ表面の色あせやひび割れなどを放置すると、防水層が劣化して建物内部に雨水が侵入し雨漏りが発生。その結果、腐食が進んで建物倒壊の危険性が高くなります。

今回は、種類別でベランダ防水工事の費用相場や依頼先、防水を長持ちさせるコツなどを紹介します。

【種類別】ベランダ防水工事の費用相場

【種類別】ベランダ防水工事の費用相場

比較的、費用を安く抑えられる「ウレタン防水」や耐久性が高い「FRP防水」など、ベランダの防水工事にはさまざまな種類があり、それぞれ費用が異なります。

ここでは、ベランダの防水工事の代表的な防水工法と費用相場をみていきましょう。

ウレタン防水

ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する工法
液状の樹脂が、ベランダの形状に沿って隙間なく密着するため、継ぎ目のないシームレスな仕上がりになります。そのため、ベランダや排水溝などの細かな部分にも柔軟に対応できる点が特徴です。

【費用相場】

6,000円~10,000円/㎡(トップコート塗装込み)

【メリット】

  • 施工費用がリーズナブル
  • 柔らかく弾力があり追従性に優れているため、ひび割れが起こりにくい
  • 継ぎ目のないシームレスな仕上がり

【デメリット】

  • 耐摩耗性が低く傷がつきやすい。
  • 紫外線による劣化が起こりやすく、5年に1度はトップコート塗り替えのメンテナンスが必要

FRP防水(ガラス繊維強化プラスチック)

FRP防水は、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を使った工法です。液状の樹脂(ポリエステル)と硬化剤、そこへさらに強度の高いガラス繊維を組み合わせたもの。

FRPは軽量ながらも頑丈で、耐熱性・耐食性・耐候性に優れ雨や紫外線による劣化に強いことから、浴槽や公園の遊具などにも使われています。

ウレタン防水とFRP防水は、紫外線による劣化を防ぐために、トップコートを塗布して仕上げるのが一般的です。

【費用相場】

10,000円~18,000円/㎡(トップコート塗装込み)

【メリット】

  • 紫外線や温度変化、化学薬品などに対しても強く、長期間にわたって防水性能を維持できる
  • 強度が高く、屋上やバルコニーなどの重量制限がある場所に適している
  • 傷やひび割れが発生しても簡単に修復でき、メンテナンス費用を安く抑えられる

【デメリット】

  • ウレタン防水と比較すると施工費用が高めの傾向
  • 下地の動きに追従しにくい性質があり、ひび割れが発生することもある
  • 5年に1度、トップコート塗り替えのメンテナンスが必要
  • 完全乾燥が必要で工事が天候に左右される

シート防水

シート防水は、その名の通り防水シートを接着剤や機械でしっかりと固定することで防水層を形成する工法です。シート防水の魅力は、「塩ビシート防水」「ゴムシート防水」「アスファルト防水」などの防水シートの種類が豊富な点。

中でも紫外線や熱に強い塩ビシート防水は、その特性を活かして直射日光や雨風にさらされることが多いベランダやバルコニーに使用されています。

【費用相場】

5,000円〜8,000円/㎡

【メリット】

  • 塩ビシート防水は紫外線や化学薬品に強く、一度工事すれば10〜15年は効果が持続する
  • シートを貼り付けるだけで済むため、工事期間が短く済む
  • シートの一部が損傷した場合は部分交換が可能
  • 他の防水工法に比べて施工費が安い

【デメリット】

  • シートの接合部分が劣化しやすく、そこから浸水するリスクがある
  • シートの種類によっては紫外線に弱いものもあり、定期的な点検・メンテナンスが必要

【あわせて読みたい!】
防水工事とは?リフォームするなら知っておきたい基礎知識 >>>

ベランダ塗装の種類と費用は?修繕タイミングの見極め方 >>>

ベランダ防水工事が必要なサインを見逃さない

ベランダ防水工事が必要なサインを見逃さない

お風呂場やキッチン回りなど、汚れが目につくところの掃除はこまめにしていても、ベランダの劣化は見落としが多い場所。放置すると建物倒壊という深刻な被害につながることもあり、 早期発見と対策が重要です。

快適な住まいを保つためにも、表面の色あせやひび割れ・めくれなど、ベランダの防水工事が必要なサインを見逃さないようにしましょう。

表面の色あせ

紫外線や雨にさらされるベランダの床面は、劣化すると塗装の色あせやチョーキング現象などがあらわれます。チョーキング現象とは、触れると白い粉が付着する現象のこと。これらの症状があったら、防水層の劣化が進んでいるサインです。

コケが落ちにくい

ベランダ表面が劣化すると水はけが悪くなり、コケが生えやすくなります。以前は簡単に落とせていたコケが、ブラシで強くこすっても落ちにくくなったら危険信号です。放置するとコケが根を張って防水層を破壊し、隙間から水が染み込んで雨漏りが発生する可能性があります。

塗装のひび割れや剥がれ

ベランダの床面にひび割れ(クラック)や剥がれなどの症状がある場合、すぐに工事業者に連絡しましょう。小さなひび割れでもそこから雨水が侵入し、放置すると防水層の劣化につながります。

最終的には、雨漏りを引き起こす恐れがあります。

雨漏りしている

ベランダ防水工事が必要なサインを見逃さない「雨漏りしている」

雨漏りは、防水層の劣化によって雨水が建物内部に浸入している状態です。

天井や壁に雨染みができたり、雨の日に水滴が落ちてきたりするようなら、すでに雨漏りが発生している可能性があります。このまま放置すると、建物の構造部分にまで被害が拡大し、大規模な修繕が必要になることも。

最悪の場合は、建物の倒壊につながる危険性もあるため、早期の対処が必要です。

ベランダの防水工事はどこに依頼する?

ベランダの防水工事は、専門的な知識と技術が必要となるため、「ハウスメーカー」「リフォーム業者」「外壁塗装会社」に依頼するのが一般的です。

ここでは、各依頼先の特徴やメリット・デメリットもみていきましょう。

ハウスメーカー

ハウスメーカーは、建物の構造を熟知しています。新築時に依頼したハウスメーカーなら、建物の詳細を把握しているため、図面をもとに最適な防水工事のプランを提案してくれるでしょう。

ただし、工事自体は、ハウスメーカーの下請け業者が行うことが多く、リフォーム事業者や外壁塗装会社に比べると施工費用が高くなる傾向です。

【メリット】

  • 家の構造を熟知しているため安心して任せられる
  • 新築時の保証が残っている場合、保証範囲内で工事を受けられる

【デメリット】

  • リフォーム事業者や外壁塗装会社に比べて工事費用がやや高め
  • 対応エリアが限られる場合がある

リフォーム事業者

リフォーム事業者は、建物全体の修繕や補修工事を専門に行っています。防水工事だけでなく、キッチンやトイレ、リビングなど他のリフォームも一緒にしたいと考えている方におすすめです。

ただし、防水工事専門ではないため、ハウスメーカー同様に下請け会社に依頼するケースも多く、施工費用が割高になります。

【メリット】

  • ニーズに合った多様な防水工事のプランを用意している
  • ベランダ防水工事以外のリフォームも同時に依頼できる

【デメリット】

  • ハウスメーカーに比べると、家の構造に関する知識が劣る
  • 工事費用が高額になる傾向

外壁塗装会社

外壁塗装会社は、戸建て住宅やマンションの外壁・屋根塗装を専門に行う会社で、大手リフォーム会社の下請けとして工事を請け負うケースが多くあります。
ベランダやバルコニーの防水工事にも対応しているため、ハウスメーカーやリフォーム会社よりも費用を安く抑えられるのが魅力です。

外壁の塗り替えと同時に防水工事も検討しているのであれば、外壁塗装会社に相談してみるのも良いかもしれません。 

【メリット】

  • 防水工事と合わせて外壁・屋根塗装も依頼できる
  • 費用を抑えられる

【デメリット】

  • 防水工事に関する専門知識や技術が不足している可能性
  • 特定の防水工法に対応できないケースがある

防水工事専門店

防水工事専門店は、防水に関する高い技術力と豊富な知識を持ち、最新の防水材料や多様な工法にも精通しているスペシャリストです。戸建て住宅のベランダやバルコニーといった小規模な防水工事から大規模なものまで対応しています。

ハウスメーカーやリフォーム事業者に依頼するより中間マージンが発生しにくいため、比較的リーズナブルな価格で済むのが特徴です。

【メリット】

  • 実績が豊富で施工精度が高い
  • 建物の状態や予算に応じた最適な防水方法を提案してもらえる
  • 施行後のサポートも充実

【デメリット】

  • 専門業者が少なく、信頼できる業者を見つけるのが難しい
  • 他のリフォームや塗装工事二は対応していない

後悔しない!ベランダの防水工事業者を選ぶコツ

後悔しない!ベランダの防水工事業者を選ぶコツ

ベランダの防水工事は、建物の寿命に大きく影響するため業者選びは慎重に進めたいものです。「施工実績」「口コミ・評判」などもチェックしてから依頼しましょう。

施工実績

施工実績が豊富な業者は、ベランダのさまざま条件や状況に対応してきた経験があるため、予期せぬトラブルにも柔軟に対処できます。

業者選定の際は、会社の公式サイトに掲載されている過去の施工事例を確認し、自身の状況と類似したケースの工事実績があるかどうかもチェックしましょう。

口コミ・評判

業者選びの際は、口コミサイトやGoogleレビュー、SNSなどで口コミ・評判を事前に調べておきましょう。

実際に利用したユーザーのサービス内容や施工後の満足度は、業者の良し悪しを判断する重要なポイントです。

ベランダの防水効果を長持ちさせるには?

ベランダの防水効果を長持ちさせるには?

ベランダの防水層の寿命は、一般的に10~15年といわれています。ベランダの防水効果をできるだけ長く維持するためには、こまめな清掃と定期的なメンテナンスが欠かせません。

ここでは、ベランダ防水を長持ちさせる秘訣を紹介します。

ベランダをこまめに清掃する

砂や泥汚れ、落ち葉などが原因でベランダの排水口が詰まってしまうと、雨水がうまく流れず、床面に水が溜まりやすくなります。水が溜まった状態が続くと防水層の劣化を招き、カビやコケの発生、ひどい場合には雨漏りにつながることも。

特に台風や大雨の後は排水口にゴミが溜まりやすいため、排水溝の清掃が欠かせません。こまめにゴミを取り除くことで、床面の亀裂や塗装の剝がれ、ひび割れなどの変化にも気づけるため、症状が軽いうちに対処できます。

定期的なメンテナンスと点検

ベランダの防水効果を長く維持するには、定期的なメンテナンスと点検が不可欠です。防水層は経年劣化や紫外線・雨の影響を受けやすいものの、発見が早ければ部分補強のみで深刻な損傷を防ぐことができます。

2~3年に1度は定期点検・メンテナンスを行い、異常がないか確認しておくと安心です。

ベランダの防水工事はDIYできる?

ベランダの防水工事はDIYできる?

ウレタン防水やFRP防水が施されているベランダで、防水トップコートを塗り替えだけであれば、DIYが可能です。

トップコートは、紫外線や雨から防水層を保護する役割があります。時間の経過とともに防水機能が低下するため、4~5年に1度の塗り替えが必要です。

ベランダの防水工事をDIYする際の注意点・気をつけたいポイント

防水トップコートの塗り替えを行う際は、晴れの日が3日間続く日程で行うのが基本です。

防水トップコートの塗り替えは、以下のような流れで行いましょう。

  • 1日目:ベランダ掃除(室外機周りや床面の汚れをデッキブラシでこすり、最後に水で流して乾かす)
  • 2日目:防水トップコートの下塗り&上塗り
  • 3日目:2回目の上塗り&乾燥

ベランダを掃除してからトップコートを塗ったほうが仕上がりはきれいですが、時間がない方はそのまま塗っても問題ありません。この場合、防水トップコートを1日目に塗り終えて、2日目で乾かすという流れです。

防水トップコートはホームセンターで手軽に購入できますが、完全に乾くまで丸一日かかるため、天気予報を確認してから晴れた日に行いましょう。

ゼヒトモでベランダの防水工事業者を探す

雨漏りと聞くと、屋根が発生源だと思うかもしれませんが、実際にはベランダやバルコニーが原因で起こるケースが多いといわれています。「ひび割れや膨れが気になる」「水が溜まるようになってきた」といった目に見えた症状がある場合、できるだけ早く専門業者に工事を依頼しましょう。

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