-今回ご紹介するのは、栃木県・那須町で板金(ばんきん)・塗装・大工工事を行なう「Booby Maker(ブービーメーカー)」の代表、宮本大樹(みやもと・ひろき)さん。
昭和48(1973)年に東京都で生まれた宮本さんは、17歳のころから板金業を営む父の手伝いをはじめたそうです。
工場などの板金工事をしていた父の会社で4年ほど働いたあと、「一般住宅の仕事をしたい」と考え、他社へ就職。
長年の修行を経て、32歳のときに独立しました。
職人歴は30年以上。
技術、経験ともに十分なベテラン職人さんです。
お伺いした現場は福島県白河市。
市街地が見渡せる、高台の一戸建てです。
工事内容は、屋根の一部補修と、全面塗装。
加えて外壁塗装も行なうとのことです。
宮本さんは屋根・金属系サイディングなどの板金工事を中心に行なっていますが、外壁塗装や大工工事、さらには土木工事も守備範囲。
今回は、雨漏りのあった部分を補修するのに、下地作りからはじめるそうです。
工期はおよそ2週間。
お伺いした日は、「前日に足場を組んだばかりで、今日が作業1日目」とのことでした。
最初の作業は、雨漏りしていた部分の補修。
角材で下地をつくり、そこに板金(ガルバリウム鋼板)を取り付けます。
「ていねいな仕事を心がけています」と宮本さん。
屋根はお客さんの目に触れないところだからこそ、しっかり施工することが大切だと言います。
雨漏りは住宅の大敵。
板金屋根では天窓周りからの雨漏りが、よくあるトラブルのひとつとして挙げられますが、宮本さんは「これまで雨漏りが発生したことはありません」とのこと。
このことひとつをとってみても、宮本さんが確実な仕事をしていることが分かりますね!
板金は事前に加工しておき、現場では板金鋏と「つかみ」という手道具で調整します。
「道具にこだわりがあるというより、『好き』なんです」と宮本さん。
板金鋏は柳葉、縦切り、エグリなど刃の形状が異なる5種類を、つかみは大小2種類を、必要に応じて使い分けているそうです。
「こだわりはない」と言いながらも、使っている板金鋏は8万円ほどもする上級品。
安来鋼を使用した切れ味の鋭いもので、多くの板金職人さんに愛用されています。
時折、ほかの職人さんと打ち合わせをする宮本さん。
家の外まわりのリフォーム工事なら、ほとんどひとりでこなす宮本さんですが、必要に応じて職人さんと協働することもあるそうです。
仲間の職人さんたちを集めれば「家を1棟建てることもできますよ」と言います。
独立してしばらくの間、都内で仕事をしていた宮本さんは、2018年に栃木県・那須町に引っ越したそうです。
新天地で仕事をはじめてからわずか4年で信頼できる職人さんを集められるのは、宮本さんの腕と、なにより人柄によるものなのでしょう。
続いて、バルコニーと下屋根を仕切る壁に、笠木を取り付ける作業。
既存の笠木に下地材を取り付け、両面に唐草、上部に笠木を貼ります。
「唐草と笠木が一体になったアルミ製のものもあるんですが、サイズが決まってるんですよね」と宮本さん。
工事箇所の寸法に合わせるのは、やはり板金のほうがいいそうです。
また、「価格面でも3倍くらいの違いが出る(板金のほうが安い)」んだとか。
予算の面で見ても、板金のメリットは大きいですね!
以前は東京を中心に、今は主に福島県南部と栃木県全域で仕事をしている宮本さん。
「こちらでも『悪徳』と言いたくなるような業者さんはいますね」と言います。
たとえばこの現場は、ある業者との相見積もりになり、安い工事代金を提示したその業者に、いったんは決まったのだそうです。
しかしお客さんはその後「通常は3回塗りする外壁塗装を2回ですませる」などといった工事内容に不安を感じ、宮本さんに相談。
お客さんは最終的に、親身になってくれる宮本さんに工事を依頼することにしたそうです。
工事代金の安さだけではなく、お客さんの目線で考えてくれるかどうかで選ぶ。
リフォーム工事を頼む際の、とても大切な考え方ですね!
宮本さんは、「僕の工事が、お客さんにとって最後のリフォーム工事になるように考えています」と言います。
その家にあと20年住むなら、20年もつ工事を。
また、子や孫の代まで長年住み続ける予定なら、再度のリフォーム工事がしやすい仕様に。
お客さんの身になって考えることが宮本さんのモットーです。
「自分の施工が原因で何か問題が起きたら必ず対応します」と宮本さん。
これまで問題が起きた例は「ほぼゼロ」だそうですが、こう言えるのは技術・経験ともに豊富な職人さんだからこそ。
リフォームの悩み、宮本さんに相談されてみてはいかがでしょうか?
※取材されたときの文章を使用
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30坪(100㎡)未満, 30~50坪(100〜170㎡), 50坪(170㎡)以上