屋根に積もった雪は危険です。家や人にダメージを与え、最悪の場合は人が亡くなることや家が全壊する可能性もあります。ルーフヒーターや無落雪屋根など雪下ろし以外の屋根のメリットやデメリット、そして雪屋根対策擦る場合の業者費用などをこの記事では取り上げます。屋根に積もった雪の危険性を解消しましょう。
屋根上の雪に気を配らなければならない地域
雪下ろしをした方がいい地域と、屋根の雪に気を配るとよい地域の条件をご紹介します。
雪下ろしをした方がいい地域の条件
まず屋根の雪を下した方がいい地域は特別豪雪地帯、豪雪地帯に指定されている場所です。この地域は主に北海道、東北、北陸などが指定されています。また日本海側が指定されやすい傾向にあります。
自分の住んでいる地域がこの地帯に指定されているかどうかを知りたい場合は、下の国土交通省から出されている豪雪地帯指定地域に関する表で探してみましょう。都道府県別に指定地域が表になっているので、そこからお住いの市町村を確認してください。
豪雪地帯指定地域 出典:国土交通省
屋根の雪に気を配るとよい地域の条件
屋根の雪に気を配った方がいいのは、落雪による被害の危険性のある地域です。
雪の重さは、平米あたり、200~600kg/㎥にもなります。積雪量が数cmでも、実際は雪の重さが10kg以上になる可能性があります。こんな重さの雪がが屋根の上から落ちてきたら、下にいる人はひとたまりもありません。
雪が毎年屋根に数㎝でも積もるような地域であれば、屋根に雪が落ちにくくなるような工事が必要です。
屋根の雪対策は 雪下ろし、雪止め、無落雪屋根、ルーフヒーター
屋根の雪に対処する方法は、雪下ろし、雪止め、無落雪屋根、ルーフヒーターの4つです。
この4つの対処法のメリット、デメリット、業者に依頼した場合の費用を紹介します。自分の地域の気候にあった対処法を見つけていきましょう。
雪下ろし
雪下ろしは屋根に積もった雪を落とす作業のことです。加えて、雪はそのまま下すだけではなく、適切に捨てなければなりません。公共の場に下した雪をおいてはいけないため、雪が溶けるまで家の中で保管をする。または指定の場所に捨てに行きましょう。
雪下ろしのメリット
コストパフォーマンスの高さと一気に雪が積もった場合でも対処することができるのが大きな魅力です。自分で行う場合にはお金は道具代ぐらいで済みます。また一気に雪が積もっても雪が溶けるのを待つ必要がないのも魅力的です。
雪下ろしのデメリット
雪下ろしのデメリットは危険性が高いことです。屋根の上での作業、かつ雪によって足場が不安定で見えないため、転落する危険が非常に高いです。特に65歳以上の高齢者の被害件数は多いので注意しましょう。また雪下ろしによる落雪で住居への被害もでるかもしれません。
雪下ろしを業者に依頼した場合の費用
雪下ろしを業者に依頼する場合の相場は1時間当たり4千~1万円程度です。作業する人数によっても変動はあるので、まずは雪下ろしのプロに相談してみましょう。
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雪止めで屋根の雪対策!
雪止めは屋根からの落雪を防ぐための金具です。屋根の色と同系色のものを選ぶことで、家の景観を損なうことはなく落雪を予防することができます。
雪止めのメリット
雪止めの効果を一段と感じる地域は雪下ろしをするほど雪が降るような地域ではないが、落雪による被害がでるかもしれない地域です。
雪止めのメリットは安く、かつ手間がかからないことです。落雪の心配はあるけど、雪下ろしするほどでもないという悩みを解決してくれます。
雪止めのデメリット
雪止めのデメリットは雪の重さによって金具が変形してしまう可能性があることです。そのため豪雪地帯では不向きです。
雪止めリフォームの費用
雪止めのリフォームの費用は屋根の材質によって大きく異なります。金属であれば10万円前後、瓦であれば10万~40万円ほどです。屋根の大きさによっても価格は異なりますが、お手軽に落雪の恐怖を解消することができます。
無落雪屋根で屋根の雪対策!
無落雪屋根とは雪が溶けるまで屋根の上に雪を保管する屋根のことで、家の敷地が狭く雪下しをすると近所に迷惑がかかるようなご家庭に適しています。
無落雪屋根には2種類あり、スノーダクト方式とルーフフラット方式があります。スノーダクト方式は屋根の中央が凹んでおり、溶けた雪水を集める屋根です。ルーフフラット方式は屋根が平らになっており、風によって雪を吹き飛びやすくすることで積もりにくくする屋根です。どちらも豪雪地帯では定番の家の設計です。
無落雪屋根のメリット
無落雪屋根のメリットは雪を保管する場所をとらなくてすむことと、雪が積もりにくい設計であることです。これにより雪下ろしをする頻度も少なくなります。豪雪地帯で毎年雪に悩まされる場合には、ぜひ無落雪屋根に変えることをおすすめします。
無落雪屋根のデメリット
無落雪屋根のデメリットは排水口が詰まってしまった場合に、水漏れを起こす可能性があります。また建築業者のミスで水漏れが起きやすい屋根になる可能性があります。そのため日々排水口が詰まらないように掃除をすること、そして信頼できる建築のプロに依頼しましょう。
無落雪屋根にするためのリフォーム費用
相場は大体100万~300万円と幅があります。今の家の状況や大きさによって価格が変化しやすいので、まずはリフォームの業者に相談することから始めましょう。
ルーフヒーターで屋根の雪対策!
ルーフヒーターとは屋根に設置する電気ヒーターのことで、雪を溶かすことができます。溶かす範囲を指定することもできる優れものです。
ルーフヒーターのメリット
一番のメリットは屋根に上らずに雪を溶かすことができることです。また雪を溶かす範囲を指定することができるので、落雪の危険性がある部分だけ雪を落とすこともできます。
ルーフヒーターのデメリット
ルーフヒーターのデメリットは電気代がかかることです。月に1万以上かかることもあるため、かなりの豪雪地帯以外ではコストパフォーマンスが悪いです。
ルーフヒーター導入にかかる費用
ルーフヒーターを導入するための費用の相場は40万~100万円ほどです。この相場よりも安いルーフヒーターの場合は消費電力が高いためあまりおすすめできません。トータルコストも考えた上で導入に踏み切りましょう。
屋根上の雪問題を解決する方法と費用の早見表
ここまで紹介した4つの対処法とおすすめの地域、そして費用を下記にまとめてみました。 自分が住む地域の降雪状況に応じて最適な屋根の雪の対処法を探して見てください。
対処法 | おすすめ地域 | 費用 |
---|---|---|
雪下ろし | 屋根に雪が積もる全地域 | 1時間あたり4千~1万円 |
雪止め | 数cm積もる地域 | 10万~40万円 |
無落雪屋根 | 10㎝以上積もる地域 | 100万~300万円 |
ルーフヒーター | 雪が1m以上積もる地域 | 40万~100万円 |
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雪の危険性
ところで、雪はどのくらい危険か知ってますか?
雪が多い地域の方はご存知かと思いますが、雪の危険性についてしっかりと理解しておきましょう。雪の重さと雪による事故の状況を紹介します。
雪の重さ
家はどれだけの雪に耐えることができるのか?
建築基準法によって積雪荷重の基準は決められています。この基準によって家の耐久性が決まります。この基準は地域によって異なり、豪雪地帯では4mに設定されている場合もあります。
基準の設定方法は過去15年~68年間のデータを算出されているので、普段よりも積雪量が多い場合には注意が必要です。積雪量が39cmでも屋根が崩落した体育館もあります。自分の家を守るためにも、少しだけでも屋根を見て危険ではないか、判断しましょう。
雪による事故の状況
H23~25年までの間で、雪下ろし作業中の屋根やはしごからの転落によって亡くなった方は106人。屋根からの落雪によって亡くなった方は26人です。屋根に雪が積もったことによって毎年約50人の方々が亡くなっています。また住居への被害も甚大です。
H23~25年の間で全壊が46件、半壊が59件、破損が6920件、浸水が135件となっています。雪による被害は以外にもたくさんあります。大切な家を守るためにも適切な対処をしていきましょう。
【出典】データ元:国土交通省 (参考資料)豪雪地帯の現状
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