韓国ドラマやアイドル、韓国料理など、私たちにとって馴染み深い韓国の文化。韓国旅行に行きたいと思ったり、言葉を身につけたいと思う方も多いのではないでしょうか。
実はこの記事を書いている私も、その一人です。いつかは韓国語にチャレンジしてみたいと思いながら、なかなか機会がないんですよね。そこで今回は、オンラインで「韓国語レッスン」を受けてきました!
初心者の私が感じた難しさやおもしろさ、具体的なレッスン内容もご紹介します。 これから韓国語を勉強したいと思っている方に役立つ情報ばかりです。ぜひ参考にしてみてください!
目次
レッスン講師・記事監修:大下葉月様
生徒のレベルや目的に合わせた韓国語レッスンをオンライン上で主宰されている大下先生。TOPIK(韓国語能力試験)では最上級の6級を所持し、数々の韓国語弁論大会で大賞受賞歴有。 韓国での在住経験を生かして、現地の情報を交えてより実践的な韓国語を学ぶことができます。 韓国語のみならず、韓国文化にも精通している大下先生と「生きた韓国語」を学びませんか。
韓国語ってどんな言葉?
韓国語とはどんな言葉でしょうか。 韓国語のレッスンを受ける前に少し調べてみました。 韓国語を習得するにあたって重要な点は主に3つ。
①文字「ハングル」
②特有の発音「パッチム」
③文法
この3点をマスターすることで韓国語を習得した!と言える状態になります。
① 文字 ハングル
まず、「ハングル」とはどのような文字でしょうか。 ハングルは全部で24字で構成されている文字です。母音と子音の組み合わせであるため、ハングルを覚えてしまえば韓国語を読むことも難しくありません。
母音は全部で10個、その母音を組み合わせた二重母音が11個、 子音は全部で19個あります。
- 母音:ㅏ・ㅑ・ㅓ・ㅕ・ㅗ・ㅛ・ㅜ・ㅠ・ㅡ・ㅣ
- 二重母音:ㅐ・ㅒ・ㅔ・ㅖ・ㅘ・ㅙ・ㅚ・ㅝ・ㅞ・ㅟ・ㅢ
- 基本子音:ㄱ・ㄴ・ㄷ・ㄹ・ㅁ・ㅂ・ㅅ・ㅇ・ㅈ
- 激音子音:ㅋ・ㅌ・ㅍ・ㅊ・ㅎ
- 濃音子音:ㄲ・ㄸ・ㅃ・ㅆ・ㅉ
これら母音と子音の組み合わせ方は主に2つ。
1.子音+母音
2.子音+母音+子音
基本的に子音+母音という点ではローマ字と似ているため、学習しやすいと言えます。
② 発音 パッチム
ハングルに加えてもう一つ重要なのが発音。 韓国語には特有の「パッチム」という発音があります。 パッチムは終音という意味。全部で7種類のパッチムがあります。 先程の母音と子音の2つ目の組み合わせ方
子音+母音+子音
この最後の子音ㄱがパッチムにあたります。
③ 文法
では、最後に文の組み立て方をみていきましょう。 基本的な2つの文の例をあげてみました。
このように、韓国語の基本的な語順は 主語+目的語+動詞 となります。
日本語と比べてみると
韓国語の特徴を、ハングル、パッチム、文法の3つの点から解説しました。 中には、少し難しく感じた方もいるかもしれませんが、実は韓国語は日本人にとってとても学習しやすい言語なのです。 その理由は主に3つ。
1.日本語と同じ読み方をする言葉があるから
2.語順が日本語と同じだから
3.日本語と同じように漢字が由来の言葉があるから
1. 日本語と同じ読み方をする言葉があるから
文字は違っても読み方は日本語と全く同じ言葉が韓国語にはいくつかあります。 ここでは2つ例をあげて説明します。
- 日本語:約束 ヤクソク
- 韓国語:약속 ヤクソ(ク)
- 日本語:家族 カゾク
- 韓国語:가족 カジョク
2. 語順が日本語と同じだから
韓国語が学習しやすいと言われる一番の理由がこの日本語と同じ語順です。
- 日本語:私は 学生 です。
- 韓国語:저는 학생 입니다.
私は 学生 です。 このようにどちらも主語+目的語+動詞の語順。 さらに、韓国語の助詞は日本語と同じ使い方をするため、日本語ととてもよく似ています。
3. 日本語と同じように漢字が由来の言葉があるから 韓国語に漢字は使われていませんが、漢字を基に作られた言葉も多くあります。
- 日本語の「会社」
- 韓国語では、 「회사」
この「회」は、漢字の「会」、「사」は「社」に当たります。 さらに、日本語の「会社」の文字を入れ替えると「社会」となり、 韓国語の「회사」(会社)の文字を入れ替えた「사회」は日本語と同じ「社会」の意味になります。
このように、文字は違っても、使い方が同じであるため日本人にとって覚えやすいのです。
【体験レポート】おうちで韓国語レッスンってどう?
一通り韓国語について学んだところで、早速レッスンのレポートをしたいと思います。
最近では韓国ドラマやk-popの影響で、韓国語を日常的に耳にする方も多いと思います。私も毎日のように韓国ドラマに没頭しています。
今回レッスンをお願いしたのは、大下葉月先生です。先生はオンラインで韓国語レッスンを開講されており、韓国語能力試験)では最上級の6級を所持し、数々の韓国語弁論大会で大賞受賞歴のある実力者。そんな先生のレッスンが自宅で受けられるのは嬉しいですね。
体験レッスンは、レッスンの雰囲気を知ってもらうのが目的なのだそう。特別な準備は必要なく、オンラインの語学レッスンが初めてでも安心です。
レッスンの流れ
1. カウンセリング
韓国語を学びたい理由や、今のレベルについて事前にヒアリング。 これをもとに、生徒一人ひとりに合ったレッスン内容を組んでいきます。
2. レッスン
・「文字」のレッスン
・「発音」のレッスン
・韓国語が聞き取れる感覚を体験
3.今後のレッスンについて
カウンセリング
とても気さくで明るい大下先生。挨拶をして、雑談交じりに自己紹介や私の韓国語レベルについて質問を交わしました。「韓国旅行で韓国語を話したい」「ドラマが聞き取れるようになりたい」「検定に合格したい」など、目的を知ったうえで、その人に合ったレッスンを行うそう。
大下先生:どういった経緯で私のレッスンを受けようと思ってくれたのですか?
私:今、韓国ドラマにはまっていて、韓国語で聞き取れたらなって思ってるんです。
大下先生:最近そういう方結構いらっしゃいます!大丈夫です。聞き取れるようになりますよ。じゃあ、早速レッスンに入っていきましょう。
私:よろしくお願いします!
「文字」のレッスン
授業の中でひとつひとつ例を挙げながら、少しずつ分かる単語を増やしていくことが大切だそう。丁寧に説明してくださって、初心者の私でもすんなり理解できました。
大下先生:まずは、文字が読めるようになるように練習しましょう!
韓国語を学習する際、まず文字が読めるようになると、文が読めるようになります。そして、話せるようになり、聞き取れるようになるんですよ。
ア行の母音はㅇ 子音は、a・i・u・e・oの順で左からㅏ・ㅣ・ㅜ・ㅔ・ㅗ そのため、上の에は、「エ」と読みます。
大下先生:韓国語の文字は、母音と子音からなっていて、実はアルファベットと似ているんです。だから母音と子音さえ覚えれば、結構簡単なんです!
この一番左の文字「아이」はなんて読むか分かりますか?(下図)
私:「アイ」ですか?
大下先生:そうです!これは韓国語で「子ども」っていう意味なんです。じゃあ次は、左から二番目の「오이」はなんて読むでしょう?
私:「オイ」ですか?
大下先生:正解です!「오이(オイ)」は、韓国語で「きゅうり」の意味になります。右の二つは、「아오(アオ)」と読んで日本語の「青」、 「이유(イユ)」は韓国語で「理由」を意味します。
発音
大下先生:次に、発音の練習をしましょう。韓国語で難しいのは発音ですよね。特にパッチムは日本語にはないから発音しづらいと思います。 韓国語で「先生」という意味の「선생님」という単語を使って説明しますね。
「선생님」は、日本語でフリガナを書くと「ソンセンニム」。しかし、それは日本語では最も似ている発音であって、実際の韓国語の発音とは異なります。 このように、日本語の発音に置き換えることができない、韓国語特有の発音がパッチムです。
実際は、「선(ソン)」も「생(セン)」も「ン」ですが、韓国語ではこのふたつの発音は違うものです。 大下先生:最初の「선(ソン)」の「ン」は、日本語の「ん」と同じように舌を上顎に付けた状態で発音します。
(上図) 大下先生:難しいのが、二つ目の「생(セン)」。この「ン」は、日本語の「ん」とは違い、舌を上顎にはつけません。口を開けた状態で「ン」と発音します。
(上図) 最後の「님(ニム)」の「ム」もパッチム。 日本語の「む」ではなく、口を閉じた状態でアルファベットの「m」に近い発音になります。
大下先生:最初は同じ音に聞こえると思います。でも、韓国人にとってはまったく違う音なのでパッチムがうまく発音できないと理解してもらえないこともあるんです。 コツは、子音の音だけ発音するのだそう。
例えば、「선생님 (先生)」は、日本語で発音を書くと、「ソンセンニム」となります。しかし、実際の発音は「ソンセnニm」という風になります。
韓国語が聞き取れる感覚を体験
大下先生:じゃあ、これから韓国語が聞き取れるってどういう感覚なのか体験してみましょう!まず、このドラマを見てみてください。 最近流行した「梨泰院クラス(이태원 클라쓰)」のワンシーンを字幕なしで見ていきます。
私:意味が分かりません、、、。呪文みたいに聞こえます(笑)
大下先生:そうですよね(笑) でも、この中のセリフ1つくらいならすぐに理解できるようになりますよ。
まず、ドラマの中の1つのセリフの意味を先生が教えてくれます。
これを、見ないでいえるくらい何回も口に出して暗記します。(そのあと、もう一度同じシーンを見た結果….)
私:このセリフは、聞いただけで意味もすんなり入ってきました!
大下先生:良かったです!日本語と同じようにただ聞いただけで、頭の中で日本語に変換しなくても意味が理解できるという状態が、聞き取れる状態なんです。
先生の生徒は、韓国ドラマを見ている方が多いとのこと。韓国語を続けて学習してもらうためにドラマを取り入れるなど、楽しくて飽きないレッスンをすることを心がけているそうです。 たったワンシーンだけでも聞き取れると、自分のレベルが上がったような気に。趣味で見ていた韓国ドラマも、少し意識するだけで良い勉強になります。
今後のレッスンについて
最後に、今後のレッスンですることや必要になるものについての説明を受けました。 テキストのほかに、大下先生が毎回のレッスンで重要なポイントになるところをレジュメにまとめてくれます。
レッスンを終えて
大下先生:これで体験レッスン終了です!お疲れ様でした。今日受けてみてどう思いました?
私:文字も発音も難しそうという印象があったのですが、意外とできるかもしれないと思ってきました! 韓国ドラマはよく見ているので、そういう日常の中で少しずつ韓国語に触れる機会を増やしていけたらなって。
感想
初めての韓国語レッスンを終えました!正直な感想としては、「楽しかった!」「なんかできそう!」という気持ちです。 ドラマのおかげで少し分かる単語があるくらいだったのですが、このレッスンだけで、読める文字や、意味が分かる単語ができて自信がつきました!
ハングルは、アルファベット同様、母音と子音の組み合わせなので、形を覚えると同時に韓国語を読めるようになります。また、日本語と似ている単語も多く、韓国語はそんなに難しい言葉ではないということを感じることができました。
大下先生もとても気さくな方で、雑談を交えてのレッスンだったのでリラックスして受けることができました。私のぎこちない韓国語も褒めてくださってうれしかったです♡
韓国語の気になること
レッスンの後、大下先生に韓国語を学習する上で気になることをいくつか聞いてみました。
Q. まず何から始めればいい?
A.韓国語を学習したい目的や目標を明確にすることが大切です。何事も継続するためには頑張る理由があってこそ叶えられるものだと思っております。
始めはなんとなくという気持ちでもやっていくうちに「次はOOを目標に」と設定できるような向上心が言語の習得には大切だと思います。 始めようと思ったら、まずは一か月本気で向き合ってみましょう。中途半端に学習し韓国語をあきらめてしまうのはかなり勿体ないです。
Q. おすすめの勉強法は?
A.1つ目は、独り言や思っていることを韓国語にしてみることです。これは他の外国語にも適用できますが、まずは日常に取り入れることが大切です。
始めは「寒い」「美味しい」のようなひと単語で表現していたものが「今は11時か。(韓国語)」「今日はこんな良いことがあった。(韓国語)」のように、独り言のレベルが高くなっていく自分をダイレクトに感じられると思います。
2つ目は、日記をつけることです。上記の発展版だと思っていただければ分かりやすいですが、単語力に加えて書き取りの力も身につけられる一石二鳥のような方法です。
Q.どのくらいで上達するの?
A.上達のスピードには、やはり個人差があります。既に何か他の外国語を話せるような方は、外国語を学ぶノウハウが自然と身についているので習得が早い傾向があります。また、自身がどれだけ授業以外で韓国語と向き合えるかが重要になってきますので、自習の時間をとればとるほど韓国語は上達していきます。
しかし、基本的に韓国語が読めるようになるまではさほど時間はかかりません。だいたい一か月程度で、ほとんどの方が韓国語の読み方を習得できます。発音に関しては、すんなり習得できる方・じっくり時間をかけて習得する方の二手に分かれ個人差があります。
いずれにせよ韓国語学習を続けていく上で、様々な文法や単語に出会いながら発音修正を繰り替えすことで最終的にはネイティブのような発音を習得できます。
Q.オンラインレッスンのメリットやデメリットは?
A.語学取得がオンラインよりオフラインが好まれる理由としては「分からないことがあった時に直接聞けないので不安」という声をよく耳にします。 これは従来のオンデマンド式であったオンラインレッスンの課題点かもしれません。
私が開講しているレッスンは1対1のリアルタイム方式の授業ですので、疑問をその場で解決できます。 また「機械音痴なので…」というような声もありますね。体験レッスン時も含め、接続方法等についても詳しく説明しております。最初は大変に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば簡単です。
移動する手間も省け、都合の良い時間に受けられるオンライン授業に魅力を感じられると思います。子育て中の方でも家から気軽に受けることができるので、好評をいただいていますね。さまざまな面で、対面よりも柔軟に対応できると思います。
Q.どんな方がレッスンを受けているの?
A.「コロナ収束後に行く韓国旅行のために」という理由が圧倒的に増えました。コロナ渦をきっかけに増えたおうち時間を利用して、韓国旅行時に困らない程度の韓国語を今のうちに身につけたいとおっしゃる生徒さんが多いです。
その他にもTOPIK(韓国語能力試験)に備えたいという方や、趣味で独学をしていた方が中級〜上級に進むタイミングで独学に限界を感じオンライン授業の受講を決意したという生徒さんも少なくありません。
Q.独学でも話せるようになる?
A.話せるようになる方も、もちろんいらっしゃいます。ただ個人差があり、かなりの忍耐力が必要であると思っていただきたいです。
独学のデメリットとして大きいのは、直接の発音指導を受けられない点です。間違った発音や読み方のまま覚えてしまうという可能性があります。 ある程度読める・話せるという状態に達したと思っていても、難しいのは中級レベル以降です。基礎が学習できていないと、伸び悩むタイミングが出てきます。韓国語の難しさばかり強く感じるようになり、学習自体を丸投げしてしまう方を沢山見てきました。
また、ひとりで学習していると上達しても誰からも評価されないため、達成感を感じづらいと思います。基礎を習得した努力を無駄にするほど勿体ないものは無いので、限界が来たと思ったら無理をせずプロに任せるようにしましょう。
私::今日は本当にありがとうございました!とても楽しくて、韓国語への苦手意識も薄れて良かったです!」
大下先生:良かったです。韓国語は日本人にとって学びやすいと思うので勉強すれば必ずできるようになります!がんばりましょう!
大下先生から韓国語の学習を始める方へ
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私が好きな韓国のことわざに「시작은 반이다.(始めたら半分)」という言葉があります。物事を始めたら半分は終わったも同じという意味です。何事もまずは行動から! 外国語を学ぶことで異文化を知り、 今まで知らなかった物事の捉え方や考え方に触れることができます。そして何より自分の世界観をより豊かなものにしてくれます。
素敵な言葉や表現とたくさん出会って、言語習得の楽しさを皆さんに味わって頂きたいです。
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