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  6. 【リサイタル】と【コンサート】の違いとは?気になる言葉の意味を解説
2021/03/27 2021/09/16

リサイタルとコンサートは、奏者・歌手の人数や、演奏会の規模によってその言葉が使い分けられます。 今回の記事では、リサイタルとコンサートにおける言葉の意味や種類から、両者の違いについて解説していきます。


目次


リサイタルの意味とは

まずはリサイタルという言葉の意味について、以下で詳しく見ていきましょう。


リサイタルとは「独奏会」「独唱会」のこと

リサイタルは、英語の「recital」から来ている言葉です。元来、聴衆に向かって詩を朗読・朗誦することを意味していましたが、現在では「独奏会」や「独唱会」を指す言葉として用いられています。

なお、どちらにも共通しているのは「1人で演奏や歌の歌唱を行う(ソリスト)」という点。「独奏会」とは、楽器奏者が単独で行う演奏会のことで、「独唱会」とは、1人の歌手が単独で歌う演奏会のことです。 「独奏会」の場合、その多くは楽器奏者1名で行われますが、必要に応じて伴奏者(その他の楽器や声楽アンサンブル)が出演する場合もあります。


出演者が複数いた場合も「リサイタル」?

リサイタルの中には、1人の歌手に加えて、バンドやオーケストラが一緒に出演する形式もあります。この場合、「1人ではないためリサイタルにならないのでは?」と考える方がいるかもしれません。 しかし、こうしたバンドやオーケストラは、あくまでもサポートの役割。歌手のバックで演奏し、歌を引き立たせます。そのため、演奏会に出演するものの、歌手と横並びの出演者とはなりません。 主役は歌手1人であることから、出演者が複数いた場合でも、リサイタルという言葉が用いられます。


リサイタルの種類

一般に、独奏会や独唱会においてリサイタルという言葉が用いられます。しかし、それ以外の演奏会においても、リサイタルという名目で開催されることが。 どのようなものがあるか、以下で紹介していきます。


ジョイントリサイタル

リサイタルは、基本的に独唱会・独奏会であると説明しました。しかし、ソロの歌手や演奏者同士でステージに立つような演奏会を、「ジョイントリサイタル」と呼ぶことがあります。 複数名でステージに立つ演奏会は、通常だとリサイタルという言葉を使いません。 一方、お互い独立して活動しているソリスト同士で、協同して演奏や歌唱を行う場合は、このジョイントリサイタルという言葉が使われます。 2名以上のソリストがコラボする演奏会、という意味合いで用いられることが多いでしょう。


ジャイアンリサイタル

ジャイアンリサイタルは、有名なアニメの登場人物が由来となっている言葉です。 その意味は、友人や家族などを強制的に聴衆として呼び、自分の壊滅的な歌唱を聴かせるというもの。オフィシャルな場ではなく、仲間同士でふざけて使われる場合がほとんどでしょう。


コンサートの意味とは

上記では、リサイタルの意味について説明してきました。ここからは、コンサートという言葉の意味を詳しく説明していきます。


コンサートとは「規模が大きい演奏会」のこと

コンサートは、英語の「concert」から来ている言葉のこと。複数名の演奏者や歌手がステージに立ち、会場の規模も大きいような演奏会を指します。 複数名のメンバーで構成されたグループ・楽団による演奏会や、オーケストラ、オペラなど、大掛かりなものはコンサートとして扱われるでしょう。


コンサートの種類

コンサートの中でも、その内容によっていくつか種類分けがされています。どのようなものがあるか、以下で具体的に確認していきましょう。


ジョイントコンサート

2名以上のソリストや、2組以上のグループによって開催されるコンサートを「ジョイントコンサート」と呼びます。普段は独立して活動しているアーティストやグループなどが、一堂に集まってコンサートを開くというときに使われるでしょう。 なお、同様の意味で、「ジョイントリサイタル」という言葉が使われることも。ただし、ソリストではなくグループが出演する場合は、ジョイントコンサートの名称を使うことがほとんどです。


オペラ

オペラとは、合唱やオーケストラといった音楽に加え、演劇や文学、美術などが融合した総合芸術を指します。楽曲例は「フィガロの結婚」「カルメン」などがあり、こうした楽曲名をコンサートタイトルとして付ける場合がほとんど。クラシックにおけるコンサートの中では、最も規模が大きいものと言えるでしょう。 演者や合唱団、オーケストラなど多くのスタッフを、ひとりの指揮者が率いて進行していきます。


シンフォニー・コンサート

オーケストラによって開催される演奏会を、シンフォニー・コンサートと言います。「定期演奏会」という名目で開催されることも多いでしょう。 オペラやミュージカルといった歌劇や、アーティストのバックで演奏するのではなく、独立した演奏会であるというのがポイント。 多くの楽章によって構成される交響曲や、ソロを交えた協奏曲などで、華やかな演奏を楽しむことができます。


ガラ・コンサート

ガラ・コンサートとは、簡単に言うとお祝いとして開催されるコンサートです。周年記念や優勝記念、記念行事、前夜祭として開かれることが多いでしょう。 また、「ガラ」という言葉には、フランス語で「祝祭・祭典」という意味合いがあります。このことからも、晴れやかなイメージを持てるのではないでしょうか。 お祝いや記念がメインであることから、全体を通して明るく美しい曲が多く、華やかな雰囲気であるのが特徴的です。


リサイタルとコンサートの違い

上記では、リサイタルとコンサートにおける言葉の意味について、詳しく説明してきました。 それらを踏まえて、両者の違いとしてどのようなものが挙げられるか、以下で解説していきます。


「リサイタル」はソロ、「コンサート」は複数

大きな違いとして挙げられるのは、演奏者や歌手の人数です。 リサイタルの場合、基本的にソロで1人のみ。ソロのピアニストによるピアノ演奏会や、歌手による演奏会はリサイタル、と考えて良いでしょう。 対して、複数名のグループやオーケストラ、オペラなどでの演奏会の場合、コンサートが用いられます。演奏者や歌手が大人数であるものは、コンサートの扱いになるでしょう。


「リサイタル」は小規模〜中規模ホール、「コンサート」は大規模ホール

ホールの規模でも、リサイタルとコンサートには違いがあるでしょう。 リサイタルの場合、出演者数が少ないことから、あまりステージのスペースを要しません。ピアノリサイタルであれば、グランドピアノ1台と椅子を置くスペースがあれば十分でしょう。そのため、ホールの規模は小規模〜中規模に収まることが多くなっています。 一方、コンサートの場合は出演者が多いというのが特徴。場合によっては、総勢100名を超えるフルオーケストラになることもあり、ステージ上に広いスペースを要します。そのため、ホールの規模は大規模となるでしょう。 人気のコンサートでは、アリーナやドームといった会場が使用されることも。


リサイタルとコンサートが区別されずに使われる時も

上記では、人数や規模といった観点から、リサイタルとコンサートの違いについて解説しました。しかし、2つの言葉が明確に区別されず、イメージによって使い分けられるということも増えています。 イメージによる使い分けとして、

・演奏者・歌手と観客の距離感が近く、カジュアルに楽しめるような演奏会は「リサイタル」

・ステージと客席の線引きがしっかり引かれているような演奏会は「コンサート」

と扱われるようになってきたようです。


ひとりでも「コンサート」?

リサイタルとコンサートの区別がない例として、「ソロコンサート」という言葉が挙げられるでしょう。 本来、ソロで歌を歌ったりピアノやバイオリンを演奏したりするような独唱会・独奏会は、リサイタルという言葉が使われます。 しかしながら、最近では出演者がソロの場合でも「コンサート」という言葉が使われる傾向に。特に、有名な歌手による規模が大きい独唱会は、「ソロコンサート」という名目で開催されることが多いでしょう。 複数名での演奏会を示す言葉だった「コンサート」が、広い意味での演奏会を示す言葉になりつつあるようです。


ライブとは

コンサートと似た使い方で、「ライブ」という言葉を耳にすることも多いのではないでしょうか。 ライブとは、生歌・生演奏のコンサートを指す「ライブコンサート」という言葉を略してできたワードです。 というのも、昔のコンサートには生演奏ではないものも多くありました。コンサートを撮影したフィルムを上映する「フィルムコンサート」や、レコード音楽を流す「レコードコンサート」などが、リアルタイムではないコンサートの例です。 それらと区別をつけるため、英語の「live」からライブコンサートという言葉ができたとされています。


ライブとコンサートの違い

ライブという言葉の語源はライブコンサートであったことから、ライブとコンサートには明確な違いがありません。あくまでイメージによる使い分け、という形になるでしょう。 主に「音楽ジャンル」「観客のスタイル」「会場の規模」という観点で、2つの言葉を区別することができます。


ポップスやロックは「ライブ」、クラシックや演歌は「コンサート」

まずは音楽ジャンルによる使い分けです。 ポップスやロックなど、比較的若年層に人気があるようなジャンルの場合は「ライブ」という言葉が用いられる傾向に。 対して、クラシックや演歌など、中高年の年齢層からの人気が高いジャンルであれば、コンサートという言葉が使われる傾向です。 このことから、ライブとコンサートでは、観客の年齢層にも違いがあると言えるでしょう。


立ち見で盛り上がるのは「ライブ」、着席で楽しむのは「コンサート」

観客のスタイルでも、ライブとコンサートには若干の違いがあります。 ライブの場合は、席がない立ち見スタイルであることが多いでしょう。客同士が激しくぶつかり合う「モッシュ」や、密集した客の上を転がる「ダイブ」なども、ライブならではの文化。指定席がある場合も、ライブ中はステージにいる演奏者や歌手と共に、観客も立ち上がって盛り上がることがほとんどです。 一方、コンサートの場合は着席スタイルという傾向に。ライブと比べ、落ち着いて音楽や歌を楽しむというスタイルとなっています。


小規模なのは「ライブ」、大規模なのは「コンサート」

会場の規模という点でも、2つの言葉を分けることができるでしょう。 ライブは、会場の規模が小さめであるというのが特徴。ホールやアリーナといった会場が使われることもありますが、「ライブハウス」と呼ばれる小さな会場で行われることも多いようです。ライブハウスの収容人数は、100人を下回ることも少なくありません。 また、会場を借りるだけでなく、路上で演奏を行うことも。そのようなライブは「路上ライブ」と呼ばれ、告知なしで突然行われるようなものは「ゲリラライブ」とも呼ばれます。 コンサートの場合、比較的その規模は大きめ。ホールからドームと、様々なキャパシティの会場で開催されます。


まとめ

今回の記事では、「リサイタル」「コンサート」それぞれの言葉の定義と、両者の違いについて徹底的に解説してきました。いかがでしたか?ポイントは、演奏会の人数と規模にあります。 今までは2つの言葉の違いについて、あまり深く考えてこなかったかもしれません。しかし、クラシックや音楽を語る上で、それぞれの違いがわかっているとかっこいいものです。 また、 「これはリサイタルだからソリストの演奏なのか」 「コンサートだから複数名で行われるんだな」 と、演奏会のチラシやポスターを見るのが、これまで以上に楽しくなるのではないでしょうか。 それぞれの言葉を適切に使いこなしながら、音楽の世界を味わってみてください。

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