近年の住宅は洋室が一般的となり、仏間をリフォームでなくしたいと考える方も多いのではないでしょうか。仏間を洋室や収納スペースにリフォームすれば、空間を有効活用できます。
反対に年齢を重ねてライフスタイルが変化すると、仏間を新しくつくりたいという方も少なくありません。仏間を新しくつくるなら、床の間や押し入れをリフォームするのがおすすめです。
本記事では、仏間をなくすリフォームと新しくつくるリフォームにわけて、それぞれの値段相場を詳しく解説します。仏壇のリメイク方法や仏間をリフォームする際の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
合同会社アフロディーテ
そもそも仏間とは?
そもそも仏間とは、日本の伝統的な住宅において仏壇を安置するために設けられた専用の空間のことです。和室の一角に設置されていることが多く、家族が先祖を敬い、祈りを捧げる場所として重要な役割を果たしてきました。
仏間は、中心に据えた仏壇を中心に位牌・花・線香立てなどを配置できるようになっているのが特徴です。床の間に隣接して設けられ、家の中でも格式の高い場所とされています。仏間の設計は宗派や地域の習慣によっても異なりますが、静謐な雰囲気を醸し出すよう工夫されているのが共通点です。
昔ながらの住宅には仏間が設置されているのが一般的ですが、現代では和室がないことから仏間がない住宅も増えています。また伝統的な仏間にはどうしても古い印象があるため、リフォームによってモダンな雰囲気にしたいと考える方も少なくありません。
最近では、伝統的な和室の仏間から洋室に調和した現代的なデザインの仏間まで種類も豊富なので、部屋のスタイルに合わせて設置できるでしょう。
仏間と床の間の違い
仏間と床の間は、どちらも日本の伝統的な住宅で重要な役割を果たす空間ですが、その目的と機能には明確な違いがあります。仏間が先祖を祀り、祈りを捧げる場所であるのに対し、床の間は主に装飾や接客のための空間です。
床の間とは、掛け軸・生け花・季節の置物などを飾る場所として使用されるスペースのことを指します。仏間と同じく和室にあることが多いですが、床が一段高くなっているのが特徴です。来客をもてなす際の主要な空間であり、その時々の季節感や趣向を表現する場としても重要視されてきました。
一方、仏間は仏壇を安置し、先祖に祈りを捧げる空間です。床の間を活用して仏間にリフォームすることは可能ですが、役割には大きな違いがあると覚えておきましょう。
仏間をリフォームするメリット
仏間リフォームには、仏間をなくすリフォームと新しくつくるリフォームがあります。
たとえば生活様式に合わせて仏間をなくすリフォームをすれば、限られた住宅スペースを最大限に活用できるのがメリットです。また、古い様式の仏間を現代的でスタイリッシュな空間に改装すれば、住宅全体の印象を大きく変えられます。
反対にリフォームによって仏間を新設すれば、将来的なライフスタイルの変化に柔軟に対応できるのが魅力です。使用頻度の低い床の間や押入れを活用してリフォームすることも可能なので、住宅の間取り変更も最小限に抑えられます。
【内容別】仏間をなくすリフォームにかかる値段相場
「仏間を使用していない」という場合は、仏間をなくすリフォームがおすすめです。使っていない空間を有効活用できるので、普段の暮らしがより快適になるでしょう。
ここからは以下の工事内容別に、仏間をなくすリフォームにかかる値段相場を解説します。
- 仏間を洋室にリフォームする場合
- 仏間を収納スペースにリフォームする場合
- 仏間を書斎にリフォームする場合
- 仏間に扉をつけてクローゼット風にリフォームする場合
リフォームの内容によって必要な作業や費用が異なるため、事前に業者へ見積もりを依頼してみましょう。
仏間を洋室にリフォームする場合
仏間を洋室にリフォームする場合、和室から洋室への全面的な改装が必要になります。畳の撤去のほか床・壁紙の張り替えや天井の改装なども行うため、大規模な工事になりやすいです。各項目別の値段相場をまとめてみたので、以下で確認してみましょう。
施工内訳(項目) | 概算費用 |
畳の撤去・床の張り替え(フローリングへの変更) | 約10万円~30万円 |
壁紙の張り替え | 約10万円~20万円 |
天井の改装 | 約5万円~15万円 |
襖の変更 | 約3万円~22万円 |
照明器具の変更 | 約3万円~10万円 |
合計 | 約26万円~100万円 |
仏間から洋室へのリフォームでは、フローリングの種類や壁紙のグレードなどによって費用が大きく変動します。高級感のある無垢材のフローリングやデザイン性の高い壁紙を選択すると料金が上昇するので注意してください。
仏間を収納スペースにリフォームする場合
仏間を収納スペースにリフォームする場合は、棚をはじめ引き出しや仕切りなどを設置するケースが多いです。本来仏間は仏壇を置くためのスペースなので空間が広く、リフォームするだけでたくさんのものを置けるようになります。
施工内訳(項目) | 概算費用 |
棚の設置 | 約10万円~20万円 |
引き出しの設置 | 約10万円~15万円 |
仕切りの設置 | 約8万円~25万円 |
壁紙・床材の補修(必要に応じて)わ | 約10万円~30万円 |
合計 | 約38万円~90万円 |
収納スペースへのリフォームでは、収納システムの種類や材質に応じて費用が変動します。既製品を使用する場合は比較的安価ですが、オーダーメイドの収納システムを設置する場合はコストがかさむでしょう。
仏間を書斎にリフォームする場合
仏間を書斎にリフォームすれば、自宅で仕事をしたりリラックスできたりするのがメリットです。仏間が1畳あれば、段差を撤去して書斎にリフォームできるでしょう。
仏間を書斎にリフォームする場合は、デスクやチェアなど家具の配置を考慮しつつ、快適な作業環境を整えるのがポイントです。
施工内訳(項目) | 概算費用 |
既存設備撤去(棚や段差など) | 約3万円~10万円 |
床材変更(必要に応じて) | 約5万円~20万円 |
壁紙張り替え | 約5万円~15万円 |
電気工事・照明設置 | 約5万円~20万円 |
家具(デスク・椅子・本棚) | 約10万円~50万円 |
合計 | 約28万円~115万円 |
電源コンセントの増設やネットワークの配線などが必要な場合は、リフォーム費用が高額になる傾向にあります。費用を節約したい場合は、延長コードを活用して別の部屋から電気を供給するのも良いでしょう。
仏間に扉をつけてクローゼット風にリフォームする場合
仏間に扉をつけるリフォームもあります。クローゼット風にするなら洋風の扉、和風の雰囲気にしたい場合は襖を設置するのがおすすめです。
扉を取り付けるリフォームでは、扉の費用を合わせて約15万〜30万円ほどかかります。扉の種類や材質によって価格が変わるため、詳細な金額を知りたい場合はリフォーム業者に確認しましょう。特にスライド式の扉や高級感のある木製扉を選択すると、総額費用が高くなる傾向にあります。
とはいえ他のリフォームに比べて安価に抑えられるので、気軽に仏間の雰囲気を変えたいときにぴったりです。扉の種類も豊富にあるので、住まいの内装に合わせて自由にカスタマイズできます。
【内容別】仏間を新しくつくるリフォームの値段相場
ライフスタイルの変化によって仏間が必要になった場合は、新しくつくるリフォームを検討するのがおすすめです。
仏間がない住宅だと、仏壇をリビングやダイニングに置くことになってしまいます。仏壇は奥行きがあるので、置き場所に困ることもあるでしょう。そのようなときは、床の間や押入れを改装することで仏壇の設置スペースを確保できます。
- 床の間を仏間にリフォームする場合
- 押入れを仏間にリフォームする場合
- 部屋全体を和モダンにリフォームする場合
ここでは上記3つのケース別に、仏間を新しくつくるリフォームの値段相場を解説します。既存の空間を活用しながらリフォームできるので、間取りの変更も最小限に抑えられるのがメリットです。
床の間を仏間にリフォームする場合
床の間を仏間にリフォームすれば、既存の和室の雰囲気を活かしつつ、仏壇を安置できる空間を作り出せます。大きなリフォームが必要ないので、約3万円〜10万円程度と費用を安く抑えられるのも魅力です。
ただし床の間に畳が敷いてあったり二段床だったりする場合は、以下のように総額費用が高くなります。
施工内訳(項目) | 概算費用 |
床の間の改装 | 約10万円~30万円 |
仏壇台の設置 | 約5万円~20万円 |
壁紙・床材の補修 | 約5万円~10万円 |
合計 | 約20万円~60万円 |
床の間から仏間へリフォームする際は、仏壇のサイズを考慮して空間を調整することが大切です。床の間は直射日光が当たらない場所にあることが多いので、仏間をつくるスペースとしても最適でしょう。
床の間の飾り棚を仏間へリフォームする場合
飾り棚とは、床の間の上にある写真立てや雑貨などを置く棚のことです。床の間の飾り棚を仏間に改装する場合は、棚を撤去して仏壇を安置するスペースをつくります。
撤去費用も合わせて約5万〜10万円程度に抑えられるので、小規模なリフォームと言えるでしょう。
押入れを仏間にリフォームする場合
和室に押入れがあるなら、押入れをリフォームして仏間をつくるのがおすすめです。仕切りの中棚を撤去して床や壁に補強工事を行うのが基本で、仕上げに壁と天井に壁紙を貼り、床をフローリングに施工します。
施工内訳(項目) | 概算費用 |
押入れの解体(仕切りの中棚の撤去) | 約5万円~10万円 |
内装仕上げ(床や壁の補強工事、壁紙の張り替え) | 約10万円~20万円 |
フローリングへの変更 | 約8万円~15万円 |
合計 | 約23万円~45万円 |
押入れから仏間へリフォームする際も、仏壇のサイズに合わせた設計が必要です。また開閉式の扉を設置すれば、仏間を隠すこともできます。
部屋全体を和モダンにリフォームする場合
和室に仏間がない場合は、部屋全体を和モダンな雰囲気にリフォームするのもひとつの方法です。畳の張り替えや内装工事など大規模なリフォームになりますが、その分おしゃれなスタイルの仏間をつくれます。
施工内訳(項目) | 概算費用 |
畳の張り替え(床材の変更) | 約10万円~30万円 |
建具の交換 | 約10万円~30万円 |
仏間スペースの設置 | 約7万円~25万円 |
その他内装工事(必要に応じて) | 約15万円~50万円 |
合計 | 約42万円~135万円 |
部屋全体をリフォームする場合は、部屋の広さや劣化状況などによっても費用が異なります。家族の希望や予算を考慮しつつ、複数の業者から相見積もりを取るようにしましょう。
伝統的な自然素材を活用しつつ洋風のアイテムを取り入れると、理想的な和モダン空間を実現可能です。
仏壇のリメイクも人気!
「予算が限られているけど仏間の雰囲気を変えたい」「仏壇が劣化している」という場合は、仏壇のリメイクがおすすめです。伝統的な仏壇や劣化した仏壇をアップデートすれば、部屋のインテリアとの調和を図れます。
具体的な仏壇のリメイクアイデアとしては、以下のような内容が挙げられます。
- デザインを新しくする
- サイズを変更する
- 材質を変更する
- 機能を追加する(LEDライトの組み込みなど)
- カラーリングを変更する(金色や黒色中心の配色から明るい色調や木目を活かしたデザインに変更など)
仏壇のリメイクでは現在の部品を再利用できるため、新しく買い替える必要がありません。愛着のある仏壇を活かしつつ、安い費用で新品のようにできるのがメリットです。
仏間のリフォーム業者を探す際のコツ
仏間リフォームを依頼できる業者は多く存在するので、どのように探せばいいかわからない方もいるでしょう。業者選びを間違えると、理想的な空間にリフォームできない場合もあります。
ここでは、仏間のリフォーム業者を探す際のコツを解説するので、信頼できる業者選びの参考にしてください。
仏間リフォームの施工実績が豊富な業者を選ぶ
こだわりの空間を実現するためにも、仏間リフォームの施工実績が豊富な業者を選びましょう。実績が豊富な業者であれば、仏間特有の要件や注意点を熟知しているので、予期せぬ問題にも適切に対応してもらえます。
また、実際の施工中も無駄のない段取りを組んでもらえるため、短期間で工事が終わる可能性が高いです。施工実績は業者のホームページに掲載されていることが多いので、事前にチェックしておいてください。
逆に施工実績が少ないリフォーム業者は、理想を実現するための提案力が乏しく、要望した通りの仕上がりにならないこともあります。高い提案力やスムーズな施工を求めるなら、実施しようとしているリフォーム内容で実績があるか確認することも大切です。
なお500万円を超える施工を行う場合は、建設業許可の資格が必要になります。ほかにも、リフォームに特化した建築士や電気工事士、施工管理技師などの資格を持つスタッフが在籍していることも、リフォーム業者選びにおいて重要なポイントです。
リフォーム内容の説明が丁寧な業者を選ぶ
施工に入る前は、リフォーム業者が工事の内容を説明してくれるのが一般的です。専門知識がない依頼者に対して、わかりやすく丁寧な説明をしてくれるリフォーム業者を選ぶようにしましょう。
ここで業者と依頼者の間で認識にズレが生じると、思い描いた空間に仕上がらないこともあります。具体的には以下のようなポイントをチェックするのがおすすめです。
- 技術的な内容を分かりやすく噛み砕いて説明する
- 専門用語を多用しない
- 図面や3Dモデルを用いて視覚的に説明する
- 質問に対して誠実かつ詳細に回答する
- リフォームの各段階で予想される事態を事前に説明する
具体的に説明してくれるリフォーム業者ほど、施工内容をきちんと把握しているとも判断できます。工事中のトラブルを未然に防ぐため、施工スタッフとの相性も確認しておきましょう。
口コミだけを参考にしない
口コミは業者選びの参考になりますが、偏った情報源になる可能性もあります。ポジティブな意見よりネガティブな投稿が目立つので、口コミだけで判断するのは控えましょう。
口コミだけでなく、仏間リフォームの施工実績や見積もりの内容など多角的な視点から業者を評価することが重要です。
複数の業者に相見積もりをもらう
複数の業者から相見積もりを取れば、適正な価格でリフォームを依頼できます。フォーム業者によって設定価格やサービス内容に違いがあり、同じ工事内容でも見積額が異なることも少なくありません。複数の業者の見積もりを比較したうえで、ニーズに合った業者を選びましょう。
複数のリフォーム業者に見積もりを取る場合は、3社程度に絞るのがベストです。あまりに多くのリフォーム業者に見積もりを依頼してしまうと、やり取りや提案内容の比較に時間がかかってしまいます。3社程度であればリフォームの相場も把握できるので、比較する余裕もできて業者と密なやり取りができるでしょう。
保険やアフターサービスをチェックする
リフォーム工事中の事故や工事完了後の不具合に備えて、業者の保険加入状況やアフターサービスの内容を確認しておくことも大切です。
充実した保険とアフターサービスを提供する業者は、自社の技術と品質に自信を持っている証でもあります。施工内容や施工費用に目が行きがちですが、万が一に備えて慎重に業者を選びましょう。
仏間をリフォームする際の注意点
仏間をリフォームするメリットは多いですが、いくつか注意点があります。場合によっては仏壇が劣化したり、別途費用がかかったりするケースもあるので気を付けましょう。
ここでは仏間をリフォームする際の注意点をまとめたので「仏間をリフォームして大丈夫なの?」「注意することはある?」と不安に感じている方はぜひ参考にしてください。
仏壇を外に出す場合は供養してもらう
仏間のリフォームに伴い仏壇を移動させる場合は、供養することが重要です。仏壇は単なる家具ではなく、先祖の霊が宿る神聖な場所とされています。そのため仏壇を外に出す際は、菩提寺にお願いして供養してもらいましょう。
また移動先で仏壇を設置する場合も、供養を行うようにしてください。供養することで、ご先祖様に新しい場所の仏壇に入ってもらえます。室内移動において供養の必要はありませんが、ご先祖様が入る仏壇なので丁寧に扱い、移動前と移動後は仏様に線香をあげるようにしましょう。
仏壇の扉のサイズを事前に調べておく
押し入れやクローゼットに仏壇を設置するなら、仏壇の高さや奥行きを事前に測っておきましょう。仏壇の扉を開けたサイズも、忘れずに測っておくことが大切です。
仏壇の扉は折れ戸のように中央で折り曲げられており、仏壇の両脇に収納できる構造に設計されています。扉を開けた状態でサイズを計測して収納スペースを作らなければ、仏壇を設置できなくなるので注意が必要です。
仏壇のすぐ横に壁がある場合も、扉の開け閉めが不自由なく行えるか確認するようにしてください。
電気工事の有無を確認する
リフォームによって仏間を新しく作る場合、電気工事が必要なケースもあります。仏壇には照明が付いており、お盆の提灯でも電気が必要になるので、事前に既存のコンセントの位置や数、配線の状態なども確認しておきましょう。
コンセントが近くにある場合は延長コードでも対応できますが、見栄えが良いとはいえません。電源が足りないときは電気工事で床下や壁を通して電気の配線を伸ばし、仏壇が入る内側の壁にコンセントを取り付けるのがおすすめです。仏間の中にコンセントが収納されるので、見た目もすっきりした印象になります。
仏壇と神棚との位置関係に気をつける
神棚とは、神様を祀る場所のことです。家の中に小さな神社があると考えて、神棚に拝礼します。神棚と仏壇は同じ部屋に置いても問題ありませんが、仏壇と神棚を向かい合わせにしたり上下に安置したりするのはやめましょう。
仏壇と神棚を向かい合わせに配置するのは「対立祀り」と言われ、凶とされています。また一方を下に設置すると、どちらに手を合わせているのかわかりにくいため、こちらも避けたほうが無難です。
なお仏壇を劣化させたくないなら、直射日光が当たる場所や湿気が多い場所に設置しないようにしましょう。木製の仏壇は湿気に弱いので、湿気の多い場所に設置するとカビが生えやすくなります。
直射日光が当たる場所に仏壇を置き続けると、表面が変色する恐れもあるので注意が必要です。直射日光が当たらない場所はもちろん、冷暖房の風があたりにくい場所を選ぶようにしてください。
仏間をリフォームする際は方角や高さにも注意
仏間をリフォームする際は、仏壇を設置する方角や高さにも気を配ることが大切です。それぞれ詳しく解説するので、リフォーム前に心得ておきましょう。
方角は宗派によって異なる
仏壇を置く方角は、宗派によって異なります。トラブルを防ぐためにも、自身の信仰する宗派に適した方角を選ぶことが大切です。以下に宗派別の適した方角をまとめたので、設置場所を決める参考にしてください。
- 浄土真宗・浄土宗・天台宗:東向き
- 曹洞宗・臨済宗:南向き
- 真言宗:仏壇を拝む延長線上に総本山があるように置く(真言宗の総本山は、和歌山県の高野山金剛峯寺)
- 日蓮宗:北側以外
宗教によっては方角によって縁起の良い・悪いがあるため、事前に確認しておきましょう。
仏壇(ご本尊)を設置する際の高さ
仏壇のご本尊を適切な高さに設置すれば、礼拝する際の姿勢を正しく保ち、より敬虔な気持ちで向き合うことができます。
座った状態でお参りする場合は視線より少し上にくるように安置し、立った状態でお参りする場合は胸の高さより上になるように置くのが一般的です。床から約90cm〜120cmを目安に安置してみましょう。
また上置き型の仏壇の場合は、直接床に置くのではなく何かの上に乗せて置く必要があります。
仏間リフォームに関するよくある質問
仏間リフォームをする際は、昔ながらのしきたりや宗教に注意を払う必要があるので、疑問が沸くこともあるでしょう。ここでは、仏間リフォームに関してよくある質問にお答えしていきます。
仏壇を床の間に置いても大丈夫?
結論から言うと、仏壇を床の間に置いても問題ありません。かねてより、ご先祖様は尊敬すべき人であると考えられているため、一段高い場所に仏壇が置かれていました。元々は床の間に置かれていたので、仏間でなくても良いでしょう。
床の間と仏間では役割が異なりますが、床の間に仏壇を置くことで仏間が空き、空いたスペースをリフォームして有効活用できます。しかし床の間に仏壇を置く場合は直置きになるので、台のある仏壇を使用しましょう。
仏壇を撤去する場合はどうすればいい?
仏壇を撤去する場合は、外に出すときと同様に供養が必要です。別名「魂抜き」と呼ばれる閉眼供養が必要なので、寺院に依頼するようにしましょう。
閉眼供養とは、仏壇に宿っているご先祖様の魂を抜き取る儀式です。霊魂を敬うためにも大切な儀式となるので、撤去する際は必ず依頼するようにしてください。
なお仏壇の処理は、お寺に頼むのが一般的です。閉眼供養が終わったら仏壇の処理について相談し、お布施(1万円から5万円程度)を納めましょう。
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本記事では、仏間リフォームにかかる値段相場を施工内容別に解説しました。仏間は大切なご先祖様に関係する場所なので、費用相場だけでなく注意点も確認したうえでリフォームを検討しましょう。
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監修したプロのコメント
業者を選ぶポイントは専門性が高いかどうかがかなり重要です。仏間はただリフォームできる技術だけではなく、宗派ごとのしきたりを理解していないと後々後悔することになってしまいます。
しっかりと専門性があり、理解が深く、なおかつお値段も相談に乗ってもらえる業者を見つけましょう。
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