ジムで筋トレするときは、行き当たりばったりではなく、メニューを組んで実施することが必要です。期待する効果によっても適切なマシンやメニューが異なるため、まずは筋トレの目的を明確にしておきましょう。
この記事では、しなやかな筋肉を実現する筋トレメニューとジムマシンを紹介します。また、筋肉を育てつつ疲労を回復するための、筋トレ後のメニューについても解説します。ぜひ参考にして、理想のボディを手に入れてください。
ジムのマシンを正しく使いたい理由は?
トレーニングジムにはさまざまな筋トレの器具が設置されていますが、まずは正しい使い方を理解することが必要です。使ったことがないトレーニングマシンは、必ずトレーナーの説明を受けてから利用しましょう。
とりわけジム初心者は、ケガを予防するためにも、使い方を正確に把握しておきましょう。また、正確に理解することで、トレーニングマシンによる効果がアップします。
なお、最初から多くのマシンを使うのではなく、使いこなせるようになってから新しいマシンに挑戦しましょう。まとめてマシンの説明を受けても、うろ覚えになってしまい、誤った使い方をする可能性があります。
強くしなやかな筋肉を目指せ!最初にやるべきジムマシン7選
ここでは、強くしなやかな筋肉を目指すためのおすすめマシンと使い方についてまとめました。レッグプレスやラットプルダウンなどのマシンによって、効果的な筋トレの方法が異なるだけでなく、ダイエットやボディバランスの調整などのトレーニングの目的も異なります。
また、はたらきかける身体の部位も異なる点に注意が必要です。上半身なら肩甲骨周りや背中、大胸筋、下半身なら太ももの大腿四頭筋の部分など、マシンごとに異なります。
マシンを使って運動する前後の時間の使い方も重要です。軽くランニングやストレッチ、スクワットをすることで、全体の筋肉がまんべんなくほぐれるだけでなく、効率よく疲労回復できたり、ケガのリスクを回避しやすくなったりすることがあります。バーをしっかりと持つことや、低脂肪・高タンパク質の食事を摂ることも意識してください。
ただし、限界まで身体を追い込むことやバーベルプレートを急激に増やすこと、動作を必要以上に速くおこなうこと、セット数を増やし過ぎることはおすすめできません。無理のない範囲で、筋トレを続けていきましょう。
次項からマシンごとの使い方や正しいフォーム、負荷・回数の目安について解説します。ジム初心者向けに紹介しますが、筋力があるとされる男性や体重が重い方、スポーツに慣れ親しんでいる方などは、負荷の重量を増やしてもよいかもしれません。
1.チェストプレス(胸)の筋トレ効果とは
チェストプレス(胸)とは、シートに座り、バーを手前に押し出すように動かすマシンです。腕を動かす際に胸も張るため、胸や腕の筋肉を効果的に鍛えられます。また、胸の筋肉は大きいため、鍛えることで脂肪が燃焼しやすくなり、ダイエット効果も期待できます。
チェストプレス・筋トレの狙い
チェストプレスは、主に上半身の前面を鍛える筋トレマシンです。胸に立体的な厚みが出て、腕の筋肉も増強します。
チェストプレス・筋トレの手順
チェストプレスは、以下の手順でおこないます。
- 背中や足が浮かないように、椅子の高さやグリップの位置を調整する
- マシンに座って胸を張った状態でバーを握り、ゆっくりと前に押し出す
- ゆっくりとバーを元の位置に戻す
チェストプレスの効果アップのポイント
チェストプレスを実施する際は、以下の点に注意しましょう。
- 動作をゆっくりと丁寧におこなう
- 肩が前に出ないように意識する
- 10回程度で限界になるように重量を設定する
チェストプレスで主に鍛えられる筋肉
- 大胸筋
- 上腕三頭筋
- 三角筋
2.ラットプルダウン(背中)の筋トレ効果とは
ラットプルダウン(背中)は、背中の筋肉を鍛えるトレーニングマシンです。
懸垂と同じ効果が期待できますが、懸垂は体重をかけるため、筋力が弱い方にとっては身体を持ち上げる際にフォームが崩れてしまうことがあります。一方、ラットプルダウンを使えば、重量を自由に設定できるため、筋力が弱い方も無理なく正しいフォームで鍛えられます。
ラットプルダウン・筋トレの狙い
ラットプルダウンは、筋力が弱い方でも、無理なく背中の筋肉を鍛える筋トレです。重量を徐々に増やすことで、背中の筋力アップも期待できます。
ラットプルダウン・筋トレの手順
ラットプルダウンは、以下の手順でおこないます。
- 肩幅の1.5倍程度の幅でバーを握る
- 肩甲骨をしっかりと落とし、ゆっくりとバーを胸に向かって引き寄せる
- ゆっくりと元のポジションにバーを戻す
ラットプルダウンの効果アップのポイント
ラットプルダウンを実施する際は、以下の点に注意しましょう。
- 背筋をまっすぐに伸ばした状態でトレーニングをする
- バーを動かすときに肩甲骨を落とした状態を保つ
- バーは可能な限りゆっくりと動かす
ラットプルダウンで主に鍛えられる筋肉
- 広背筋
- 僧帽筋
- 上腕二頭筋
3.レッグカール(太ももの裏)の筋トレ効果とは
レッグカール(レッグカール)とは、座った状態で膝を曲げ伸ばしするマシンです。シートの位置と太もものパッドを調整できるため、自分にあうポジショニングでトレーニングができます。
レッグカール・筋トレの狙い
レッグカールは、太ももの裏側にあるハムストリングスを鍛えるトレーニングマシンです。両足をそろえて上げ下げするだけで鍛えられるため、ジム初心者からも人気があります。
レッグカール・筋トレの手順
レッグカールは、以下の手順でおこないます。
- シートに深く腰掛ける
- 足首の裏側にパッドが触れるように、シートとパッドの位置を調整する
- 両足を限界まで素早く下げ、ゆっくりと元の位置に戻す
レッグカールの効果アップのポイント
レッグカールを実施する際は、以下の点に注意しましょう。
- 両足を上げるときはゆっくりと、下ろすときは早めに動かす
- 上半身の筋肉には力を入れないで、リラックスした状態で取り組む
- 反動をつけないように、下半身の筋肉で押し下げる
レッグカールで主に鍛えられる筋肉
- 大腿二頭筋
- 半腱様筋
- 半膜様筋
4.レッグエクステンション(太ももの前)の筋トレ効果とは
レッグエクステンション(太ももの前)は、シートに座って膝下を曲げ伸ばしするトレーニングマシンです。レッグカールと似ていますが、レッグカールは太ももの後ろ側を鍛えるのに対し、レッグエクステンションは前側である点が異なります。
レッグエクステンションの筋トレの狙い
レッグエクステンションは、太ももの前側にある大腿四頭筋を効果的に鍛えるマシンです。大腿四頭筋は大きい筋肉のため、適切に鍛えることにより全身の新陳代謝を促し、ダイエット効果も期待できます。
また、膝下のみを動かすため、スクワットが苦手な方にもおすすめです。座ったままの姿勢で下半身を鍛えたいときには、レッグエクステンションに挑戦してみましょう。
レッグエクステンションの筋トレの手順
レッグエクステンション(太ももの前)は、以下の手順でおこないます。
- 深くシートに弧しか得、背筋を伸ばして胸を軽く張る
- 膝が直角になった状態で足首にパッドが乗るように、パッドの位置を調整する
- 息を吐きながら両足をゆっくりと伸ばし、伸ばし切ったらゆっくりと曲げる
レッグエクステンションの効果アップのポイント
レッグエクステンションを実施する際は、以下の点に注意しましょう。
- お尻が浮かないようにシートの位置を調整する
- 反動を使わずにゆっくりと両足を動かす
- 常に太ももの筋肉を意識し、力を抜かない
レッグエクステンションで主に鍛えられる筋肉
- 大腿四頭筋
- 内側広筋(シートに深く腰かけた場合)
- 大腿直筋(シートに浅く腰かけた場合)
5.アブドミナルクランチ(お腹)の筋トレ効果とは
アブドミナルクランチ(お腹)とは、シートに座った状態で、背中を丸めるようにパッドを押していくトレーニングマシンです。体幹だけでパッドを動かすことにより、効率的に腹筋を鍛えられます。
また、背中を丸めてパッドを押し下げる、元の位置に戻すを1セットとし、セットとセットの間にあまり時間をおかないことでさらに効率性を高められます。慣れてきたら30秒程度のインターバルで、最初のうちは90秒ほど開けて次のセットに取り組みましょう。
アブドミナルクランチの筋トレの狙い
アブドミナルクランチは、マシンを使って負荷をかけておこなう腹筋運動です。マシンで徐々に負荷を増やすことにより、回数を増やさなくても効率的にお腹周りを鍛えられます。
アブドミナルクランチの筋トレの手順
アブドミナルクランチは、以下の手順でおこないます。
- シートに深く座り、肘を開かないように意識してバーを握る
- 背中を丸めるようにバーを手前に引く
- 背中を伸ばすようにバーをゆっくりと元の位置に戻す
アブドミナルクランチの効果アップのポイント
アブドミナルクランチを実施する際は、以下の点に注意しましょう。
- 股関節を動かさず、背中を丸めてバーを引く
- 背中を伸ばすときは、ゆっくりと時間をかけて元の位置に戻す
- 腕の力でバーを引かない
アブドミナルクランチで鍛えられる筋肉
- 腹直筋
- 腹斜筋
6.レッグプレス(脚)の筋トレ効果とは
レッグプレス(脚)は、シートに腰かけた状態で水平に立てたプレートに脚をつき、膝を曲げ伸ばしするトレーニングマシンです。プレートを押すように膝を伸ばすと、シートが後ろにスライドして下がります。足の裏をしっかりとプレートにつけた状態で膝を曲げ伸ばしするため、足首に負荷をかけずに太ももやお尻を鍛えられます。
レッグプレスの筋トレの狙い
レッグプレスは、太ももやお尻を中心に下半身全体を鍛えるマシンです。全身の約6~7割の筋肉は下半身の筋肉で占められているため、レッグプレスで鍛えると、効率よく筋肉量を増やせます。また、新陳代謝が上がり、痩せやすい身体をつくる効果も期待できます。
レッグプレスの筋トレの手順
レッグプレス(脚)は、以下の手順でおこないます。
- シートに腰かけ、膝と股関節が90度に曲がる位置に調整する
- 両足を肩幅程度に開き、プレートを押すように膝をゆっくりと伸ばす
- 膝を伸ばし切らずに、ゆっくりと元の90度の角度に戻す
レッグプレスの効果アップのポイント
レッグプレスを実施する際は、以下の点に注意しましょう。
- 膝を伸ばし切らない
- 膝の曲げ伸ばしをゆっくりとおこなう
- 背筋を伸ばした状態でトレーニングをする
レッグプレスで主に鍛えられる筋肉
- 大腿四頭筋
- 内転筋群
- 大臀筋
7.ヒップアブダクション(お尻)の筋トレ効果とは
ヒップアブダクション(お尻)とは、シートに腰かけて両足を左右に開くトレーニングマシンです。お尻の筋肉を直接鍛えられるだけでなく、左右均等に負荷がかかるため、バランスのよいスタイルをつくることが可能です。
ヒップアブダクションの筋トレの狙い
ヒップアブダクションを続けることで、キュッと上がったきれいなヒップラインをつくれます。また、負荷を大きくすれば臀部の筋肉を増強できるため、女性だけでなく男性にも人気のマシンです。
ヒップアブダクションの筋トレの手順
ヒップアブダクションは、以下の手順でおこないます。
- シートに深く腰掛け、太ももの外側にパッドが当たっているのを確認する
- 背筋を伸ばし、胸を軽く張った状態で両足を左右に開く
- 開き切った状態で少しキープし、ゆっくりと脚を閉じる
ヒップアブダクションの効果アップのポイント
ヒップアブダクションを実施する際は、以下の点に注意しましょう。
- 両足を開き切れる程度の負荷に調整する
- 背筋をしっかりと伸ばし、上半身が丸まらないように意識する
- 反動を使わず、お尻の筋肉で両足を開く
ヒップアブダクションで主に鍛えられる筋肉
- 中臀筋
- 小臀筋
- 大腿筋膜張筋
疲労回復と筋肉を育てるために、マシンでの筋トレ後にすべきこと
ジムのマシンを使って筋トレをするときは、前後にストレッチをすることが大切です。また、筋トレの後にはプロテインが含まれた栄養バランスのよい食事を摂取することや、ご飯などの炭水化物を摂取すること、必要に応じてサプリを摂ることも意識してください。
筋トレでは部位に注目して鍛えるため、終わった後は風呂で全身をほぐしておくことも重要です。体力に余裕があるときは、水泳などの有酸素運動もするようにしましょう。
ストレッチ~筋肉痛を防ぎ、疲労回復になる~
いきなり筋トレをすると、筋肉痛になることがあります。丁寧にストレッチをおこない、身体全体の筋肉を温めてから筋トレを始めましょう。
YouTubeなどの動画メニューを参考にすると、運動の方法がよりわかりやすくなります。スポーツジムの公式サイトや、トップトレーナーのサイトなども丁寧に解説されているものが多いため、ぜひチェックしてみてください。メディアでも掲載されることが多いおすすめの動画を紹介します。
ストレッチをおこなうときは、正しい姿勢を維持することが大切です。また、ポールなどの道具を利用すると、短時間で効果的に背中や肩回りをほぐせます。
丁寧なストレッチは、疲労状態を早期に改善する効果も期待できます。信頼できる情報を取り入れ、筋トレ前後に実施していきましょう。
栄養補給~筋力・筋肉増強になる~
筋トレ後にプロテイン(タンパク質)を摂取することで、筋力の向上と筋肉量の増加を目指せます。とりわけ、筋トレ後30分以内の摂取がよいとされています。
筋トレ後にタンパク質を摂取しないと、疲労が溜まりやすくなるだけでなく、筋肉が痙攣して身体に負担がかかることもあります。ドリンクタイプのものなら手軽に摂取できるため、準備してから筋トレを始めましょう。
また、タンパク質だけでなく、炭水化物も摂取します。炭水化物はすぐに分解されてエネルギー源となるため、筋トレによって失われたエネルギーを素早く補う効果を期待できます。ご飯やパン、バナナなどを準備しておくとよいでしょう。
入浴~血行促進し筋肉を休ませる~
疲労した筋肉を効果的に休ませるためにも、できればトレーニング後には湯船につかって身体を休めましょう。緊張した筋肉が浮力によってほぐれ、効果的に筋肉を休ませられます。
なお、入浴のタイミングは特に決まっていません。タンパク質などの栄養補給は筋トレ後30分以内にする必要があるため、食事をしてからゆっくりと入浴するのもおすすめです。40℃程度の熱すぎないお湯に、10~15分ほど時間をかけて浸かってください。
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